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「骨粗鬆症性椎体骨折」コレだけは〜診断から治療まで〜

投稿者プロフィール
ゆるドク

地方総合病院

34,804

156

概要

骨粗鬆症が多い日本ではOVFは避けられない疾患

救急外来で見逃さないためにもキチンとした知識を身に付けましょう

◎目次

・今回のスライドのトピック

・OVFとは

・OVFは診断が難しい

・OVFの治療方針を考える(病期を考えよう)

・OVFの治療方針を考える(年齢を考えよう)

・OVFの治療方針を考える(画像で考えよう/骨癒合遷延因子の確認)

・OVFの治療の実際(診察から治療方針)

・OVFの治療の実際 保存治療

・OVFの治療 手術の選択は?

・TAKE HOME MESSAGE

本スライドの対象者

研修医/専攻医/専門医

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テキスト全文

  • #1.

    「骨粗鬆症性椎体骨折」 コレだけは 〜診断から治療まで〜 ゆるドク@ 整形外科医 日本整形外科専門医・脊椎脊髄病医 Twitter : @yuru_dr

  • #2.

    今回のスライドのトピック • 診断方法 骨粗鬆症性椎体骨折の • 治療方針を決め方 (Osteoporotic Vertebral Fracture:OVF) • 保存治療・手術治療 骨粗鬆症が多い日本ではOVFは避けられない疾患 救急外来で見逃さないためにもキチンとした知識を身に付けましょう

  • #3.

    OVFとは 骨粗鬆症を基盤とした軽微な外力によって発生する非外傷性骨折 70歳代前半の25%、80歳以上の43%がOVFを有している 高齢化社会では避けられない骨折!! OVFの問題点 体動時痛が主であり、疼痛が強くないことがある 骨折なのに受傷起点がはっきりしないことが多い 椎体骨折を軽く考えている医師が多い 診断ミスが起こりやすい

  • #4.

    OVFは診断が難しい 受傷起点がはっきりしない・疼痛が強くないことがある 腰が痛いよ〜! レントゲン(正面・側面)撮ったら良いよね! 潰れている椎体ないから折れてないね! ギックリ腰だね! だが!! 単純レントゲンだけでは51.5%しか診断できない Z ito et al. Osteoporos Int. 2006 見逃された結果、通称が「いつの間にか骨折」になっている

  • #5.

    OVFは診断が難しい 単純レントゲン1枚で診断するのは難しい 難易度 易しい 少し難しい 何問正解するかな?答えは次ページ ゲロ難しい

  • #6.

    OVFは診断が難しい 易しい 少し難しい ゲロ難しい こんなんレントゲンだけで 分かるわけない よく見れば L3中央部が少し圧壊している L3はフェイク T12の新規椎体骨折 確定診断はMRIで行います T12だけじゃない L1,2,3,5も折れている

  • #7.

    OVFは診断が難しい 確定診断はMRIで行うが・・・ 全例MRIを外来で撮影できるか? クリニック・救急外来ですぐMRIが撮れるか? 現実的には難しい 座位 工夫しよう! 単純レントゲンの側面を「座位・臥位」で撮影する 椎体の不安定性をみることで新規椎体骨折を診断する! 89.5%の新鮮椎体骨折を検出できる 川崎元敬他., 骨折. 2008 臥位

  • #8.

    OVFの治療方針を考える (病期を考えよう) 偽関節の判断は 1年経ってからだよ OVF病期分類の定義 骨折から 〜4週 4〜12週 病期 急性期 亜急性期 骨癒合への状態 治癒期 遷延治癒期 (骨癒合してない場合の呼び方) 3〜6ヶ月 6〜12ヶ月 慢性期 癒合不全 腰背部痛 主な症状 1年以上 神経障害 (下肢痛、知覚障害、下肢麻痺、排尿排便障害など) 脊柱の変形 神経障害が出ている場合は急性期でも手術を考える 慢性期になると保存治療での骨癒合は厳しい 偽関節

  • #9.

    OVFの治療方針を考える (年齢を考えよう) 年齢 50歳代 60歳代 優先すべきもの 病態の把握 可能な限り アライメントを維持 特徴 対応 ・病的骨折の可能性 が高い 70-80歳 ・将来的に脊椎の再手術を 考慮する必要がある 続発性骨粗鬆症の可能性が高い まずは病態把握 可能な限り保存加療 患者の健康状態で 60歳代 or 80歳代の対応 ・既往歴が多彩に ・手術は可能であれば 低侵襲に 80歳代後半〜 ADL回復 廃用症候群予防 ・廃用症候群になりやすい ・認知症の既往がある ・肺炎のリスクが高い 骨癒合遷延するなら手術 全身状態が許せばアライメント矯正など 高侵襲手術も考慮 可能なら保存加療 椎体間の癒合は避ける 超早期の低侵襲手術

  • #10.

    OVFの治療方針を考える (画 像で 考え よう / 骨癒 合遷 延因子の確認) 骨癒合遷延する可能性の高い画像所見 MRI T2強調像 椎体の後壁骨折 広範なLow 局所のHigh Takashi S et al. Osteoporos Int. 2016 びまん性特発性骨増殖症 (diffuse idiopathic skeletal hyperostosis;DISH) 上記の画像がある場合は早期の手術を検討するべき

  • #11.

    OVFの治療の実際 (診察から治療方針) 腰痛患者 単純レントゲン(正面・側面座位・側面臥位) あり+超高齢者 なし 椎体の不安定性 超早期手術を検討 あり あり 早期手術を検討 CT・MRI 骨癒合遷延因子 自立歩行 なし 神経症状 あり 手術を検討 次週、再診 単純レントゲン 不可 (詳細は前スライド) 方針検討の一案 自分でも考えてね 可 なし 保存治療4-6週 なし 手術を検討 症状軽快 あり 保存治療

  • #12.

    OVFの治療の実際 保存治療 保存治療は 床上安静 コルセットによる外固定 • 固定装具の差で骨癒合率、偽関節発生率は変わらない • 装具を強くしても、安静期間を長くしても椎体の圧壊を防ぐことはできない じゃあ どんな装具? どれくらい安静? (注意:装具が不要・安静が不要という意味ではない) 千葉一裕ほか. 日整会誌. 2011 ゆるドクの場合 軟性装具(キュアフィットスパイン) ギャッジアップ30度までの安静加療 ベッドサイドでの筋力増強 NRS 3以下になれば離床を開始 (期間をあらかじめ決めない!)

  • #13.

    OVFの治療 手術の選択は? 椎体後壁骨折 あり なし アライメントが破綻している 臥位で椎体高が戻る 経皮的椎体形成術 (BKP) 前方再建+後方固定(+骨切り) (固定範囲は長くなる) なし あり 前方要素の破綻 椎体形成+後方固定術 あり なし 前方再建+後方固定 骨切り術+後方固定 低侵襲 高侵襲 実際には患者の全身状態や合併症を考慮して総合的に判断

  • #14.

    TAKE HOME MESSAGE • OVFが想定される腰痛はレントゲンを座位と臥位で撮影しよう • 治療は病期・年齢・画像などから総合的に判断しよう

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