テキスト全文
仕事と家庭の両立に挑む
#1. 仕事もプライベートも諦めないあなたへの贈りもの 橋本市民病院 登録研究協力員/ Johns Hopkins Bloomberg School of Public Health
医療学習デザイナー/JAFPCo認定コーチングドクター
有吉彰子 4児の両親が挑んだ!
#2. このスライドの目的 ワンオペ「させる側」のTips共有→ それぞれの医師が、
本当に自分の生きたい人生を送ることを応援! ワンオペ?
できるかな・・・ キャリアと家庭は
両立できるかも! 国際学会に
行けるかしら 4児の母である私の、アメリカ出張前後の失敗談と学びの共有です
#3. はじめに ・ワンオペを推進・賞賛する意図は全くありません
そもそもワンオペはかなりしんどいことは体験済みです
回避できるなら回避すべきと思っています
また、これは期間限定だったのもあり乗り越えられた話です
・実際は職場環境・家庭の状況に大きく左右されます
・それでも発信する理由はひとつ
「やった人がいる」という事実が、 誰かの一歩を応援できればと思っています
我が家も急な入院で、
ワンオペになったことがあります
想定外だとさらにしんどいですよね
アメリカ出張の準備と計画
#4. About me 4児(小学生2人/幼児2人 通学/通園先4箇所)
夫(Full-time)
大学院を卒業する
医療学習デザイナー(JSISH)
コーチングドクター(JAFPCo) みんながのびのび健康に育ち・暮らせる社会にしたい
#5. 卒業式に行きたい。どうしよう? 4年間のオンライン留学の集大成として、卒業式のため渡米を計画 寂しいけど、
せっかくだし、行っておいで! 行かないと後悔する!
と思って行くことにしました。 とは言え、準備中・出発直前は
家族を残していくことに、かなり
罪悪感がありました…そこで
徹底的に準備をすることにしました。
#6. 誰を連れて行く? 夫は着いていきたい。4年間応援してきた私の晴れ舞台を見たい。
子供達は様々。それぞれの習い事もあるし、小学生は学校を休む必要もある。 はぅ~ アメリカ遠いしヤダ ママーいかないで パリに連れてってよ
ルーブルいきたい 何度も話し合いを重ね、私1人で渡米することに
こどもたちは、別の出張への同伴などを提案・約束しました 母愛強すぎの長男 インドア派長女 発想が異次元の次女 赤ちゃんの次男
渡米前のトラブルと対策
#7. 直行便がなく最短1週間で渡米を用意していたが 半年前 ぎょえー!優秀学生に選ばれた!
嬉しいけど飛行機取り直し!
直前だから高額すぎ!! ニューヨーク経由で帰るから
ちょっと観光させてもらお! 1ヶ月前 卒業関連のイベントだけでも4泊5日滞在が必要でした・・・
学部の卒業式+大学全体の卒業式+授賞式
最初から計算に入れておくべきでした・・・
たしかに祖母祖父含め、親族一同みんな来てる!みたいな人が沢山居て、一大イベントなんだなぁと思いました
#8. 準備が大変すぎる!→VAさんと契約 海外旅行保険、ESTAの準備、もろもろ
それとほぼ同時に、卒業オンライン申請、卒業式に出席することの登録など
もちろん卒論の発表も
レガリア(黒いガウン)を忘れると当日会場に入れない!
これは潮時だと悟り、VA(Virtual Assistant)さんを契約開始しました Notionページを共有し、準備物やアプリ、保険などのリサーチや、ダブルチェック、Notionページの情報整理をお願いしました。
#9. それでも間違ってホテルをダブルブッキング 半年前 ぎょえー!キャンセル忘れてた!片方キャンセル可能だが・・・大出費追加・・・ 一番アクセスが良いのはココか
とりあえず予約しておこう 1週間前 最初からNotionページにキャンセル期限など
メモしておくべきでした
当日はこのホテルがアクセス最高(ほぼ唯一の徒歩圏ホテル)だったので結果オーライでしたが・・・
家族のサポート体制の構築
#11. 準備1 家事代行さん・送迎支援など 普段から、週に2-3回程度の家事代行さんを定期利用中
このセットアップは相性問題などで運用が安定するまで半年以上かかっている 今回は残る夫に「どの支援を手厚くするのが良い?」と質問し、
送迎支援を手厚くする方向で調整しました。 普段から外的サポートを入れておくことで、
出張時はそれを手厚くするだけでOK
サポーターさんとのLINEグループも「私・夫・サポーターさん」で作成しておき、依頼した内容の情報も全て共有していました うちの夫は料理が好きなので、そこは奪わない方針で
#12. 準備2 新しい本・間違い探し ・上3人の好みに合わせた新しい本を1冊ずつ調達し、夫に託しました
折り紙の本、アニメの本、動物の本など
・また、時間が空いたときに子供達だけで楽しめる間違い探しを
ネットで見つけて、印刷して夫に託しました 夫が家事に集中したいけれど、こどもが「お父さん遊んで~」と
なったときの対策にしてもらいました。
サイゼリヤの間違い探し、かなり難しくて最高です(笑)
https://www.saizeriya.co.jp/entertainment/
ちょうど我が家に間違い探しブームが到来していました
#13. 準備3 毎日の手紙・なぞなぞ ・子供達が寂しくないように、毎日読める手紙を
3人×10日分 書いて封筒に入れておきました
・30枚も手紙を書くとネタ切れになり、途中からなぞなぞを書き始め、
それもネタ切れになったのでAIにアイデアをもらいました 「幼児が楽しめるなぞなぞ10個挙げて」と指示したら
「エプロンをつけてニコニコしてるの誰だ?おかあさん!」と
出てきて、ジェンダーバイアスの塊やん!と夜中に
ブチ切れていたのは私です…笑
#14. 準備4 時差早見表を印刷しリビングに貼る いつでもLINE通話ができるように、時差早見表を印刷して
リビングに貼ってきました 夫からも「いつ電話すればいいかすぐ分かって良かった」と高評価でした 気づけば
WICKEDの
お絵かきが… 通話しながらセントラルパークを一緒に散歩しました
子供たちの心の支えを準備
#15. 準備5 カステラ1kg調達し隠しておく 「常温保存可能」→(冷蔵庫を圧迫しない)
「賞味期限長め」「子供3人が好き嫌い無く食べる」の条件を満たす
カステラを1kg、旅行の直前に届くように注文しておき、
隠しておきました 夫が万が一寝坊しても、子供が何か食べられる
夫は朝の支度(洗濯物畳みなど)に集中できる
#16. 準備6 こどもたちの心の支え・お守りを作る 半年以上前から、こどもたちには折に触れて渡米の情報提供をしました
こどもたちが寂しくないように「どうすればいい?」と本人達に質問して、
3人それぞれとツーショットのキーホルダーを作成することに キーホルダーは3者3様の使い方(飾る、付けるなど)
使い方も個性が出て面白いなと思いました
#17. 準備7 園・学校・学童に事前連絡 園・学校・学童・習い事など、普段こどもたちが関わっている組織に
「母は○日~○日まで不在ですので、緊急連絡先は~」と
連絡しておきました。(後日談あり、後述) アプリ経由で連絡できるものもありますが、手書きのものも多く、
同じ文面を何回も印刷してテープで貼ることで時短しました
#18. 準備8 リビングのカレンダーでカウントダウン リビングに大きなカレンダーが貼ってあり、そこに母の予定を共有
こどもたちも書き込んで「この日にお母さんが帰ってくる!」と
カウントダウンしてもらいました
帰国後の家族との時間
#19. 準備9 こどもたちの髪と爪を切っておく 不在中の間、少しでも夫の負担を減らすために
時折メンテナンスが必要なもの(子供達の爪、髪)は
直前に切っておいたりしました 特に思春期女子の前髪の微調整は、夫には頼みづらいタスクで
先んじてやっておいて良かったです
#20. 準備10 一緒に楽しめる仕掛け 私がNew Yorkで大好きなミュージカルWICKEDを鑑賞するので、
日本で事前に映画館へ行き、予習に子供達も付き合ってもらいました
いまでも子供達はWICKEDの曲にハマっており、英語学習にもなっています 「英語で楽しむ」「英語を楽しむ」が
伝えられたのは良かったです
また他のミュージカルも楽しみたいです
#21. 準備11 帰国後はべったり甘やかせる余白を 帰国後は自分の時差ボケも、荷ほどきもありますが、
何より「こどもがべったり甘えられる時間」を確保していました
添い寝する、一緒にスイーツを食べる、お話を聞く、
子供達の希望に寄り添い、とにかく一緒に過ごしました
帰国翌日は学童も休ませ、放課後ずっと一緒に居ました とか言いながら、かなり寝てましたが…笑
#22. まとめ 出発前チェックリスト
□ 時間をかけて丁寧に話し合っておく
□ 送迎・家事サポートを手厚くする
□ 園・学校・学童・習い事へ事前連絡
□ 緊急時の連絡順を確認する
□ 朝食・非常食を準備しておく
□ 子どもとの“つながりアイテム”を用意 手紙・写真・キーホルダー・カレンダーなど
□ 連絡できる時間を見える化する 時差表や電話できる時間をリビングに貼る
□ 子どもが自分で楽しめるものを用意する 本・間違い探し・工作・動画など
□ 帰国後に甘えられる余白を残す 抱っこ・添い寝・話を聞く時間を 仕組みを事前に整えることで、ワンオペを少しでもラクに
出張の結果と家族の成長
#24. 旅行前 長女「ママって大学生だったの?」 え、ママって大学生だったの?
大学院てなに?
あのZoomで英語しゃべってたやつ? 4年間も大学院に在学していたので、入学したときは彼女は6歳。
折に触れて「ママはお勉強しているの」と知らせていたつもりですが、
オンライン通学ですし、理解されていなかったようです(笑)
帰国後、彼女は私のZoom会議を時折、静かに観察するようになりました
親が社会とどう関わっているのか興味が出てきたようです ママ、今後5月にアメリカで
卒業式に行ってくるね 長女 私
#25. 旅行前 渋る長男に夫が伝えたこと ママーいかないでよー、
どうしていくんだよー さみしいんだね。
でもな、ママはそういう人なんだ。
それもママのすごいところなんだ。 え~~~
…しゃーないか…
次はつれていってよ…
チョコ買ってきてね… 子どもにとって大切なのは、思い通りになることだけではありません。
時には、相手を理解しながら現実を受け入れる経験も、生きる力になるのだと思います。 夫 長男
#26. 帰国日 長男と次女が大げんか 夫の協力のもと、みんなが元気に過ごせていた家族ですが、
最終日の朝、長男と次女が大げんかし、長男は泣きながら学校へ行ったそう
さすがに、そろそろ限界なんだろうなと思いました
ただ、その日長男はシャトルランで61回という
驚異的な成果を出して帰ってきました
こどもの頑張りは、本当に親の想像を超えるなと実感したエピソードでした
次女もスキップができるようになったり、たった11日でも見違える成長でした
緊急連絡先の工夫と学び
#27. 帰国後 「おかあり」の会 長女が「おかあさん、帰ってきてくれてありがとうの会をみんなでやろう!
つまり『おかあり会』ね」と企画してくれました。
私は長期不在に対して罪悪感がありましたが、むしろ「帰ってきてくれてありがとう」と言われることは想定外でした。
11日も不在にしたので、彼女だって不便や寂しさは感じていたはずですが、
「ないもの」ではなく「あるもの」に目を向ける力が育っている
「母は(自己犠牲でなく)自分の人生を生きている」と感じてくれ、 その背中を見せることで、こどもを勇気づけることができた
これは家族としての成長を実感できた貴重な体験でした
#28. 我が家も①夫 ②私にしていますが、さらに欄外に「必ず先に①に連絡し、つながらない場合のみ②へ」と書き足しています
さすがにそこまで書くと①から電話してくれますよ おまけ 緊急連絡先の書き方 我が家では園・学校などの緊急連絡先を、①夫 ②私 に統一していますが、
ジェンダーバイアスなどの影響もあるのでしょう、8割くらいの電話が
真っ先に②私にかかってきます。夫婦で負担を分担したいのに…。
今回それでは困るので、全ての園・学校・習い事などに事前連絡しておいたのですが、そもそも私は緊急連絡先の②なので、先に①にかけるべきですよね…
というぼやきを、ある女性医師コミュニティでしたところ という素晴らしい先輩がいたので、次回から真似します。こういう知恵、大事!