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【藤田総診】がん検診2019【森川慶一、寺澤佳洋】 L001.png

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【藤田総診】がん検診2019【森川慶一、寺澤佳洋】

投稿者プロフィール
近藤敬太

藤田医科大学/豊田地域医療センター

64,511

111

概要

今回は森川先生&寺澤先生によるがん検診のまとめです!本当に必要な検診について、さらに検診のバイアスの話までまとめてくれています!!是非御覧下さい(^^)

※過去にFacebookページにてシェアしたスライドを再度アップしております。

本スライドの対象者

研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    がん検診 藤田医科大学 総合診療プログラム 専攻医:森川慶一 指導医:寺澤佳洋

  • #2.

          予防医療とは 予防医学とは、 American Board of Preventive Medicine 個人だけでなく、 地域や集団を対象にし、 人々の健康を増進する 予防的介入に特化した専門分野

  • #3.

          USPSTF United States Preventive Services Task Force の略 予防医療のエビデンスが総括・推奨されている

  • #4.

          USPSTF 推奨度 A: 強く推奨する B: 推奨する C: 推奨がない D: 推奨しない I : エビデンスが不十分 

  • #5.

          USPSTFはアプリもある 年齢、性別、たばこの有無、性習慣、妊娠の有無から各人に推奨される 項目をピックアップしてくれる 実際に 使用してみよう!! ePSSで検索!!

  • #6.

    例:70歳男性 喫煙歴あり A:強く推奨する 大腸がんスクリーニング 高血圧スクリーニング・家庭血圧測定 たばこの中止 B:推奨する 腹部大動脈スクリーニング アルコール多飲の有無 うつ病 糖尿病 転倒リスク CVD予防のための食事・身体活動 HBV・HCV 潜在性結核感染スクリーニング 肺癌 肥満 CVD予防のためのスタチン使用

  • #7.

          USPSTFはアメリカ基準であり、 日本国内とは状況が異なるため、 適応をよく考えて行うと良い

  • #8.

    がん検診

  • #9.

          日本のがん死亡数順位 2017年

  • #10.

          日本のがん罹患数 2017年

  • #11.

          がん死亡数順位 がん罹患者数 死亡順位と罹患率は一致しない 2017年 2017年

  • #12.

          がん検診 がん検診 何が思い浮かびますか??

  • #13.

    口腔がん 甲状腺がん       がん検診 大腸がん 前立腺がん 膀胱がん 卵巣がん 子宮頸がん 精巣癌 乳がん 肺がん 胃がん 膵臓がん 皮膚がん

  • #14.

    口腔がん 甲状腺がん       がん検診 大腸がん 前立腺がん 膀胱がん 卵巣がん 子宮頸がん 精巣癌 乳がん 肺がん 胃がん 膵臓がん 皮膚がん この中で 推奨されているものと 推奨されていないものは どれでしょう??

  • #15.

          USPSTFでは??

  • #16.

          USPSTFのがん検診 推奨 (A・B) 乳がん 子宮頸がん 大腸がん 肺がん エビデンス不十分 膀胱がん 口腔がん 皮膚がん 非推奨 (D) 卵巣がん 膵臓がん 前立腺がん 精巣がん 甲状腺がん

  • #18.

          子宮頚がん USPSTF 21-29歳 30-65歳 子宮頸部細胞診にて 3年ごとにスクリーニングを行うことを推奨 子宮頸部細胞診のみで3年毎 ハイリスクヒトパピローマウイルス(hrHPV)                検査で5年毎 細胞診とhrHPV検査の組み合わせで5年毎 罹患率 60-90%低下 死亡率 20-60%低下 Ann Internal Med 2012 ;156:880-891 2018年

  • #19.

    2年ごとの マンモグラフィを推奨       乳がん USPSTF 50-74歳女性 40-49歳女性 偽陽性が増えるため、個別に検討. 親・同胞・子供に乳がんの患者を持つ女性は40歳代から検査することで意義がある可能性がある 1000人に10年検診し、 約600人の偽陽性を生じ、 3人の乳がんを救命する JAMA Intern Med 2014;174:448-54 2016年

  • #20.

          大腸がん USPSTF 50‐75歳 大腸がん スクリーニングを推奨 76‐85歳 患者の健康状態および 以前のスクリーニング歴を 考慮する 2016年

  • #21.

          大腸がんスクリーニングの内容 便潜血反応:毎年 全大腸内視鏡:10年毎 CT colonography:5年毎 S状結腸内視鏡:5年毎 年1回の便潜血 それに対する内視鏡 →死亡率30%程度低下 NEJM 2013;369:1095-105

  • #22.

          大腸がん家族歴あり 60歳未満の第一近親者 2人以上の第一近親者(年齢関係なし) 大腸がん 腺腫性ポリープ または 40歳から 親族で最も若年の発症-10歳 or 5年おきの全大腸内視鏡スクリーニング あり

  • #23.

          肺がん USPSTF 喫煙歴のある 55-80歳 30pack-year以上の喫煙歴、 過去15年以内に禁煙、 低線量CTを用いた肺がんの1年1回 2013年

  • #24.

          低線量CT 通常のCTの1/10程度の線量にて検査する 毎年の低線量CT実施により、 相対死亡リスクを20%低下させられる 一次予防が圧倒的に重要!! NEJM2011;365:395-409 肺がん死亡者数を減らすことはできない JAMA2011;306:1865-73 X線検査では

  • #25.

          胃がん 米国 日本 10,990人 48,632人 死亡率 死亡者数 10万人当たり 3.5人 10万人当たり38.7人 2014年 2013年

  • #26.

          胃がん 米国 日本 10,990人 48,632人 死亡率 死亡者数 10万人当たり 3.5人 10万人当たり38.7人 2014年 2013年 日本の死亡率は 圧倒的に高い!!

  • #27.

          胃がん検診 X線検査 内視鏡検査 50歳以上/間隔1-3年 50歳以上/間隔2-3年 2014年

  • #28.

          Helicobacter pylori 感染すると胃癌のリスク  萎縮性胃炎や腸上皮化生を生じる前に 除菌できるとより有効である    3-20倍 除菌 vs 対象群(プラセボまたは治療なし) 1.6% 2.4% BMJ 2014;348:g3174 胃癌発症率

  • #29.

          USPSTFのがん検診 推奨 乳がん 子宮頸がん 大腸がん 肺癌 エビデンス不十分 膀胱がん 口腔がん 皮膚がん 非推奨 卵巣がん 膵臓がん 前立腺がん 精巣がん 甲状腺がん

  • #30.

          卵巣がん 腫瘍マーカーCA125 経腟超音波 で行われていたが…. 死亡者リスク減らず、 偽陽性の不必要な手術が多く実施された JAMA2011;305:2295-303 家系に多くの乳がん、卵巣がんあり BRCA遺伝子変異疑い →遺伝子変異を確認後、予防的卵巣摘出術により救命が期待 2018年

  • #31.

          膵臓がん 発見された時点で 手術は20%程度にしか適応にならない 手術ができても、2年生存率は10-20%程度 発見できても、 根治が非常に難しい 2019年

  • #32.

          前立腺がん 55-69歳 70歳以上 見込まれる利益と不利益が明確に理解されたうえで、患者の判断に基づいて決定されるべきである。 行うべきではない!! 2017年

  • #33.

          前立腺がん 前立腺がん死亡を10年以上かけて 1000人に1人減らす程度 PSAスクリーニング AUA 2013 約5億円費やして、 1人の死亡を予防することになる NEJM.2009:360(13):1320-8

  • #34.

          がん検診の エビデンスとバイアス

  • #35.

          Case.1 検診により見つかったがんの80%がStage1であり、 症状が出てから見つかったがんの30%と比べるとずっと高い Case.2 検診でみつかったがんは早期のものが多く、 5年生存率は90%である一方、検診を受けずにがんが見つかった場合の5年生存率は60%である Case.3 ランダム化比較試験(RCT)において、 検診をした群の死亡率は検診をしなかった際の 死亡率と比較して有意に低かった

  • #36.

          Case.1 検診により見つかったがんの80%がStage1であり、 症状が出てから見つかったがんの30%と比べるとずっと高い Case.2 検診でみつかったがんは早期のものが多く、 5年生存率は90%である一方、検診を受けずにがんが見つかった場合の5年生存率は60%である Case.3 ランダム化比較試験(RCT)において、 検診をした群の死亡率は検診をしなかった際の 死亡率と比較して有意に低かった この中で がん検診の有効性を 証明するエビデンスは どれですか?

  • #37.

          Case.1 検診により見つかったがんの80%がStage1であり、 症状が出てから見つかったがんの30%と比べるとずっと高い Case.2 検診でみつかったがんは早期のものが多く、 5年生存率は90%である一方、検診を受けずにがんが見つかった場合の5年生存率は60%である Case.3 ランダム化比較試験(RCT)において、 検診をした群の死亡率は検診をしなかった際の 死亡率と比較して有意に低かった

  • #38.

          がんを早期発見できる事実をもって 検診の効果が証明できるわけではない 検診により発見されたがん患者の生存率が 高いからと言って、検診が有効なわけではない バイアスが存在する!! ※ただし、推奨されている すべての検診でRCTで有効性が示されているわけではない

  • #39.

          がん検診のバイアス Selection bias Lead-time bias Length bias Overdiagnosis bias

  • #40.

          Selection bias がん検診を受ける人は 受けない人と比べて属性が違う 交絡因子を調整することである程度リスク回避できるが、 未知の交絡因子が残る可能性あり 特に自主的な参加者を対象にした コホート研究などで差が生じやすい これらを防ぐために RCTを しっかり行うことが大切!!

  • #41.

          Lead-time bias がん発生 検診発見 症状出現 死亡 A B Lead time

  • #42.

          Lead-time bias Aさんは検診のおかげで長生きしたようにみえるが、 実際はBさんと死亡する時点は変わっていない 検診を始めた時点から計測した集団の死亡率を 検診群と非検診群で比較することで解消できる 5年生存率の比較による有効性の検証には 注意が必要である

  • #43.

          A B Length bias 検診 1回目 検診 2回目 検診 X回目 がんが発生したタイミング 検診発見可能な大きさ 発見される タイミング

  • #44.

          Length bias 検診で発見される癌は、 検診で発見されない癌に比べて緩徐に進行し、 そもそも予後が良い可能性がある

  • #45.

          Overdiagnosis bias 放っておけばそのまま消失するか、 死ぬまで進行がんにならないような 遅い早期がんも拾い上げてしまう可能性のこと 早期がんが多く見つかったことが がん検診の有効性の証明でなく、 検診する群としない群の死亡率の比較が大切!!

  • #46.

          まとめ 実は推奨されているがん検診は限られる!! 日本人では 胃がん 乳がん 子宮頸がん 肺がん 大腸がん が推奨!! 有効性の判断には各種バイアスを意識する!!

  • #47.

          一覧表

  • #48.

          まとめ 胃がん 子宮頚がん 乳がん 肺がん 大腸がん v 50歳以上 50-74歳 20-29歳 30-65歳 55-80歳 50-75歳 v 胃内視鏡/2-3年 胃X線検査/1-3年 v 細胞診/3年 細胞診±hrHPV/5年 v マンモグラフィー/2年 v 30pack-year以上 低線量CT/1年 v 便潜血/1年 大腸内視鏡/10年 2014 2018 2016 2013 2016

  • #49.

          参考文献 国立がんセンター 癌情報ホームページ https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html USPSTF: https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/ 最終閲覧2019/4/9 あめいろぐ予防医学 反田篤志 著

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