テキスト全文
オンライン診療の制度と目的についての解説
#1. オンライン診療で何ができるのか制度の解説と具体的な始め方 内田 直樹 2020.6.1
#2. 講演の目的 二つの医療崩壊を防ぐためにオンライン診療を活用いただく
オンライン診療の適切な利用を多数派にしたい
#3. スライドの目次 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
宣伝
福岡市におけるオンライン診療の導入事例
#4. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
宣伝
#5. 福岡市全域およびその近郊で約940名の患者数
対象患者の多くは認知症高齢者で、介護保険を利用している
強化型在宅療養支援診療所で、看取りを積極的に行っている
内科医、外科医と複数科の医師が在職している
#6. 福岡市「かかりつけ医」機能強化事業の概要 福岡市が推進する「福岡100」プロジェクトの一事業
ICTを活用し「かかりつけ医」機能の強化を図ることを目的
2017年4月より市内医療機関の協力のもと、段階的なオンライン診療の導入と有用性の検証を実施.
規制緩和前のオンライン診療の課題と実績
#7. オンライン診療についての業績 第22回日本遠隔医療学会学術大会 招待講演
日本医師会医療情報システム協議会 講演
日本医療政策機構イブニングセミナー 講演
今日の治療指針2020 執筆
等々…
#8. オンライン診療についての業績 第22回日本遠隔医療学会学術大会 招待講演
日本医師会医療情報システム協議会 講演
日本医療政策機構イブニングセミナー 講演
今日の治療指針2020 執筆
等々… 規制緩和前の
オンライン診療を行った患者数
7名
#9. 規制緩和前のオンライン診療 指針と診療報酬の2つの縛り
対象疾患の限定
可能な治療の限定
低い診療報酬
#10. 規制緩和前のオンライン診療 指針と診療報酬の2つの縛り
対象疾患の限定
可能な治療の限定
低い診療報酬 厳しい条件と低い診療報酬
のため実臨床で使いづらかった
オンライン診療の条件緩和と診療報酬の改善
#14. 条件の大幅緩和と診療報酬改善
により実臨床で使いやすくなり、
社会の注目度も高まっている
オンライン診療の具体的な始め方と注意点
#15. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
宣伝
#16. オンライン診療で何ができるのか 再診患者の診療が可能
・対象疾患や治療の限定なし
初診患者の診療も可能
・麻薬、向精神薬は処方不可
・基礎疾患情報が把握できない場合は7日分のみの処方で、ハイリスク薬も処方不可
#17. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
宣伝
#19. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
宣伝
#20. 具体的な始め方 汎用サービスでOK(いわゆるオンライン診療システムは使用しなくてよい)
電話や通信機器を用いた特例的診療の実施方法
#22. この電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療は、従来の電話再診やオンライン診療と異なるものである
#23. この形での運用であれば、オンライン診療指針の多くの縛り(厚生局への届け出、計画書、研修受講など)に従わずに、ビデオ通話での診療を行うことができる
#24. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療で何ができるのか 再診患者の診療が可能
・対象疾患や治療の限定なし
初診患者の診療も可能
・麻薬、向精神薬は処方不可
・基礎疾患情報が把握できない場合は7日分のみの処方で、ハイリスク薬も処方不可
#25. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(初診患者) 事前届け出、計画書、研修受講は不要
急変時の対応医療機関を事前に決定
本人確認(患者も医師も)
不利益と急変時対応について診療録に記載
毎月所定の様式で行政に報告
#26. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(初診患者) 事前届け出、計画書、研修受講は不要
急変時の対応医療機関を事前に決定
本人確認(患者も医師も)
不利益と急変時対応について診療録に記載
毎月所定の様式で行政に報告
#27. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(初診患者) 事前届け出、計画書、研修受講は不要
急変時の対応医療機関を事前に決定
本人確認(患者も医師も)←なりすましを防ぐ!
不利益と急変時対応について診療録に記載
毎月所定の様式で行政に報告
#28. 本人確認方法(患者側) 被保険者証による保険給付の受給資格確認
・FAXによる被保険者証の写しの送付
・メールに上記画像を添付
・上記いずれも困難な場合は、口頭で確認
#29. 本人確認方法(医師側) 医師免許証および顔写真付きの身分証明書
#30. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(初診患者) 事前届け出、計画書、研修受講は不要
急変時の対応医療機関を事前に決定
本人確認(患者も医師も)←なりすましを防ぐ!
不利益と急変時対応について診療録に記載
毎月所定の様式で行政に報告
特例的診療における本人確認と報告義務
#31. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(初診患者) 事前届け出、計画書、研修受講は不要
急変時の対応医療機関を事前に決定
本人確認(患者も医師も)←なりすましを防ぐ!
不利益と急変時対応について診療録に記載
毎月所定の様式で行政に事後報告
#33. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(初診患者) 事前届け出、計画書、研修受講は不要
急変時の対応医療機関を事前に決定
本人確認(患者も医師も)←なりすましを防ぐ!
不利益と急変時対応について診療録に記載
毎月所定の様式で行政に事後報告
#34. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(かかりつけ患者) 事前届け出、計画書、研修受講、事後報告は不要
不利益と、予想される症状変化や処方薬について説明し同意を得て診療録に記載
初診もオンラインだった場合は処方制限
元々オンライン診療を行ってた場合も要注意
#35. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(かかりつけ患者) 事前届け出、計画書、研修受講、事後報告は不要
不利益と、予想される症状変化や処方薬について説明し同意を得て診療録に記載
初診もオンラインだった場合は処方制限
元々オンライン診療を行ってた場合も要注意
#36. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(かかりつけ患者) 事前届け出、計画書、研修受講、事後報告は不要
不利益と、予想される症状変化や処方薬について説明し同意を得て診療録に記載
初診も電話・オンラインの場合は処方制限元々オンライン診療を行ってた場合も要注意
#37. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療(かかりつけ患者) 事前届け出、計画書、研修受講、事後報告は不要
不利益と、予想される症状変化や処方薬について説明し同意を得て診療録に記載
初診も電話・オンラインの場合は処方制限
元々オンライン診療を行ってた場合も要注意
処方箋の取り扱いと新型コロナウイルス感染者への対応
#38. 処方箋について 院内処方の場合は患者宅に薬を郵送可
処方箋(医師の印鑑、サインなし)を薬局にFAXした上で、処方箋原本を薬局に郵送可能
患者が電話や通信機器を用いた服薬指導を希望する場合は備考欄に「0410対応」と記載
新型コロナウイルス感染患者の場合は備考欄に「CoV自宅」「CoV宿泊」と記載
#39. 処方箋について 院内処方の場合は患者宅に薬を郵送可
処方箋(医師の印鑑、サインなし)を薬局にFAXした上で、処方箋原本を薬局に郵送可能
患者が電話や通信機器を用いた服薬指導を希望する場合は備考欄に「0410対応」と記載
新型コロナウイルス感染患者の場合は備考欄に「CoV自宅」「CoV宿泊」と記載
#40. 処方箋について 院内処方の場合は患者宅に薬を郵送可
処方箋(医師の印鑑、サインなし)を薬局にFAXした上で、処方箋原本を薬局に郵送可能
患者が電話や通信機器を用いた服薬指導を希望する場合は備考欄に「0410対応」と記載
新型コロナウイルス感染患者の場合は備考欄に「CoV自宅」「CoV宿泊」と記載
#41. 処方箋について 院内処方の場合は患者宅に薬を郵送可
処方箋(医師の印鑑、サインなし)を薬局にFAXした上で、処方箋原本を薬局に郵送可能
患者が電話や通信機器を用いた服薬指導を希望する場合は備考欄に「0410対応」と記載
新型コロナウイルス感染患者の場合は備考欄に「CoV自宅」「CoV宿泊」と記載
オンライン診療における決済方法と注意点
#42. 決済 次回来院時の窓口決済
銀行振込
クレジットカード決済
その他の電子決済等
口座自動振替
オンライン診療システム内決済
#43. 決済 次回来院時の窓口決済
銀行振込
クレジットカード決済
その他の電子決済等
口座自動振替
オンライン診療システム内決済
#44. 決済 次回来院時の窓口決済
銀行振込
クレジットカード決済
その他の電子決済等
口座自動振替
オンライン診療システム内決済
#45. 決済 次回来院時の窓口決済
銀行振込
クレジットカード決済
その他の電子決済等
口座自動振替
オンライン診療システム内決済
#48. 決済 次回来院時の窓口決済
銀行振込
クレジットカード決済
その他の電子決済等
口座自動振替
オンライン診療システム内決済
オンライン診療の事例とQ&Aセッション
#49. 決済 次回来院時の窓口決済
銀行振込
クレジットカード決済
その他の電子決済等
口座自動振替
オンライン診療システム内決済
#50. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
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#51. 事例1 90代男性
数年前から物忘れがあり、昨年より認知症外来通院中
新型コロナウイルス感染拡大に伴い息子が来院を躊躇したため特例的遠隔診療を実施
オンラインでの指導もあり散歩を行っている
#52. 事例2 多数の在宅患者
発熱時には看護師が訪問し特例的遠隔診療を実施(D to P with N)
看護師による臨床所見の評価だけでなく採血や点滴を行うこともできる
医師の感染リスクは減らすことができる
訪問する看護師の感染リスクは減らせない
特別な診療報酬はついていないため経営的には割に合わない
#53. 事例3 在宅患者の初診
週末に急遽退院が決まり施設入所
オンラインにて退院日に初診を行い在宅医療に導入
#54. 電話や通信機器を用いた時限的・特例的診療の可能性 発熱患者のトリアージ
フォローアップの回数増加
来院患者数を減らし密回避&待ち時間短縮
医師の移動の負担なく診察
患者、家族の安心感アップ
#55. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
想定Q&A
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#56. Q. 時限的・特例的措置っていつまで続くのか? 「新型コロナウイルス感染症の感染の収束の定義については、今後専門家も交え て議論が必要であるが、事務連絡による時限的・特例的な取扱いの趣旨を踏まえる と、院内感染のリスクが低減され、患者が安心して医療機関の外来を受診できる頃が想定される。 」とされていて、3ヶ月ごとに見直されることになっています
オンライン診療の運用に関する障壁と参考資料
#57. Q. 特例的遠隔診療を受けられる医療機関を取りまとめて公表 することとしているが、公表されている医療機関以外は実施できないのか。 できます。「公表されている医療機関以外においては、事務連絡に基づく電話や情報通 信機器を用いた診療を実施する際は、速やかに報告をすること。 」とされています
#58. Q. 特例的遠隔診療を行う際に、医師は医療機関にいる必要があるのか? はい/いいえ
オンライン診療の指針上は医療機関ではなくても良いことになっていますが、保険診療上は医療機関で行うことになっています
電話等再診と考えれば、医療機関内ではなくても良いかもしれませんが、正式な通達はまだありません
#59. Q. オンライン診療を行うには専用システムを利用する必要があるのか? 指針上、汎用サービスは禁止されていません。ただし、「医師は汎用ビデオ電話サービス等の利用にあたり、当該サービス等のセキュリティやプライバシーに関する規約等を確認し、セキュリティ対策の内容、セキュリティ事案や損害発生時の責任の所在、データ保存の有無や保存内容等について理解し、患者と合意の上で使用する必要があることに留意する。 」の文言があります
#60. Q. オンライン診療を行う際には届け出が必要なのか? 厚生局に届け出る必要があります
ただし、今回の特例的遠隔診療で電話等再診料を算定するのであれば厚生局への事前の届け出は不要です
#61. Q. オンライン診療の運用に要する費用は請求できるのか? 情報通信機器の運用に要する費用は、「療養の給付と直接関係ないサービス等の費用」として社会通念上妥当適切な額を別途請求できます(いわゆる「システム利用料」)
ただし、予約料については請求できません
また、電話等再診料を算定する際はシステム利用料の請求はできません
#63. Q. オンライン診療を行う際に障壁となることはなにか? 特に高齢者に用いる場合、スマートフォンを患者が使用できないためオンライン診療が導入できないことが多くあります
当院では、Smart Home Medical Care を利用しテレビを用いてオンライン診療を行っている事例があります
AIスピーカーを用いて音声で操作を簡単にする選択肢もありますがネット環境が問題になります
#72. 本日のテーマ 自己紹介と背景
オンライン診療で何ができるのか
オンライン診療の診療報酬
具体的な始め方
事例
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