小児COVID-19の現状と感染対策

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清水 彰彦

2020/11/13

清水 彰彦

群馬県立小児医療センター

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小児のCOVID-19の疫学や臨床像をまとめました。
家庭や学校での感染対策についても解説しています。
医療関係者だけではなく、保護者・学校や保育園の先生にも見ていただきたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=52pWBb6Tzng&list=PLEw1MzzXRoq965hzhRgwRLfYvdj6AkGwV

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【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

Antaa Slideは、医師・医学生のためのスライド共有プラットフォームです。 本スライドでは、Antaa Slideへのスライドアップロード方法を解説します。 ① Antaa Slideへのログイン方法 ② スライドのアップロード方法 ③ アップロードしたスライドの確認方法 ④ ご利用にあたっての注意点 勉強会やセミナーのために作ったスライドを、皆でシェアして知識をつないでいきましょう。アップロードをお待ちしています! ※登録には、医師資格登録年度または医学部卒業見込み年度の入力が必要です。 <以下のnoteもぜひご覧ください> Antaa Slideは、医師同士の“Giveの精神”でつながるスライド共有プラットフォーム https://note.com/antaa/n/n5fabdc34a32f Antaa Slideってどんなサービス? 反響をまとめてみました https://note.com/antaa/n/nd09bf6ed8f3f

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新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)Q&A

COVID-19ワクチンを接種するか悩んでいる医療従事者の方、または医療職以外の病院職員は多いと思います。内科外来の医療事務さんが接種するか悩んでいたのをみて、わかりやすい情報提供が必要と考え、作成しました。基本的な内容となっています。2021年1月29日に作成したもののため、その後の知見の集積によって、今後推奨は変わる可能性があります。

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誤嚥性肺炎の主治医力【診断編】

最近受け持った誤嚥性肺炎の患者さん、誤嚥の原因は何でしたか? 誤嚥性肺炎は結果であり、正しい診断のためには原因の見極めが必須です。 そのためのポイントを解説します。 ※本スライドは、2021年1月8日配信のAntaaNEWS「Short Lecture」の講演スライドです。 【このスライドの解説動画はこちら】 https://qa.antaa.jp/stream/contents/113

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タコでもわかる静注抗菌薬の話

逆にこれだけ知っていれば静注抗菌薬では(ほぼ)困らない、そんな10種類の静注抗菌薬についてタコでもわかるようにまとめてみました。 【更新連絡(2021/10/1)】 「研修医1年目も半分終わったし、なんか抗菌薬勉強しようかな」というエライ初期研修医の皆様のために(?)、大幅な加筆・訂正・記載方法の変更を行いました。 *排泄経路の記載を「腎機能・肝機能による調節の要否」に改め、より臨床で使いやすくしました。 *各薬剤のESBLs, AmpC型β-ラクタマーゼに対するポジショニングの記載をより詳細なものにしました。 * セフトリアキソンの項を一新しました。 * セフェピムの項で特にセフェピム脳症・投与設計についての記載を中心にガイドラインや最近のトピックに即した内容に改めました。 * メトロニダゾールの項で、用量調節についての記載を詳細に改めました(以前の記載で腎排泄と記載していましたが、主たる排泄経路は肝胆道でした。すみません)。 *バンコマイシンの項を一新しました。 【他のコンテンツ】 * サルでもわかる経口抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/5199820d537c41bc * タコでもわかる静注抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/e097b2a75e264a01 * カメでもわかるCRPの話 https://slide.antaa.jp/article/view/e83a7e12c9d74d3b * ニワトリでもわかるβ-ラクタム系以外の抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/a335f79d13f144ee * アナグマでもわかるフルオロキノロンの話 https://slide.antaa.jp/article/view/067106f6aebb4bf8 * ウシでもわかる真菌の話 https://slide.antaa.jp/article/view/e491e8559fc14d39 ご質問・ご意見等はtwitter(@metl63)までお寄せください。 スライド内容の転用も歓迎します。その折にはお手数ですがご一報ください。

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ショックのまとめ【定義・分類・鑑別を中心に】

救急外来や病棟急変でよく出会うショックについて、確実に知っておくべき知識を理解していますか? ショック=血圧低値と誤解されることが多い、ショックの概念についてまとめました! 生理学や生化学から、ショックの定義や分類、鑑別を中心にまとめています。 初期研修医の先生方や看護師さんにとっては、きっと学びの多いスライドとなっているはずなので、参考にしていただければ幸いです◎

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それって本当に尿管結石?!

<ERで「尿管結石?」って思ったら> 1. 安易に決めつけるのはNG! 2. エコーで“らしい”所見をチェック! 3. 鑑別疾患を意識して、重篤な疾患を見逃すな! 本スライドは、「三銃士 指導医・研修医レクチャーシリーズ」vol.10です。質問・コメントは以下へお願いします。 http://bit.ly/39kNKUy ※「三銃士」は、救急・集中治療医の坂本壮、総合診療医の髙橋宏瑞、鎌田一宏により運営される、医学教育の課題解決を目指した教育ユニットです。 ▶三銃士Facebookページ https://www.facebook.com/dartagnanproject ▶坂本壮のAmazon著者ページ https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B079T41LV8

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小児COVID-19の現状と感染対策

1. 小児の新型コロナウイルス感染症(COVID-19) について 群馬県立小児医療センターアレルギー・感染免疫・呼吸器科清水 彰彦
2. 本スライドの目標 子どものコロナウイルス感染症の特徴を知る コロナウイルスの感染対策を知る 学校や家庭で適切な感染対策ができるようになる
3. 本日のテーマ 子どもが新型コロナウイルスに感染するとどうなるの? 子どもは感染しやすい?させやすい? 教育現場における感染対策
4. 推定致死率: 2-3% 2020/10/3参照 WHO https://covid19.who.int/ 世界の現状
5. 2020年10月3日時点で 患者数 84,215名死亡者 1,578名 (死亡率 1.9%) 厚生労働省 国内の発生状況など https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html#h2_1 日本の現状
6. 年齢分布 流行の主体は若者だが、高齢者での死亡率が高い 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の国内発生動向 (2020/9/9時点)を参考に作成 https://www.mhlw.go.jp/content/000670360.pdf 小児患者は少ない 10万人あたりの患者数 (人) 死亡率 (%)
7. 年齢分布 日本小児科学会「データベースを用いた国内発症小児COVID-19症例の臨床経過に関する検討」を参考に作成 http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=350 症例数(人) 重症は2例のみ 未就学児・小学生が多い 年齢分布
8. 子どもの症状 Coronavirus Disease 2019 in children – United States February 12 – April2, 2020 (%) 子どもは症状が出にくい 普通の風邪と区別がつかない
9. 年少児と年長児の比較 Coronavirus Disease 2019 in children – United States January 22 – May 30, 2020 (%) 発熱を除き、年少児は年長児より症状が出にくい
10. 子どもの重症者の特徴 米国・カナダでPICU入院した48名→多くが基礎疾患あり Shekerdemian LS, et al. JAMA Pediatr. 2020 May 11. 1歳未満が多い
11. 国内の現状 日本小児科学会「データベースを用いた国内発症小児COVID-19症例の臨床経過に関する検討」 http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=350 症例数(例) ほとんどの子どもが 無治療でも回復
12. まとめ 子どもにとって新型コロナウイルス感染症はほとんど「ただの風邪」 もともと病気を持っているお子さんと1歳未満の乳児は注意が必要 ☆過剰に心配しなくても大丈夫☆
13. 本日のテーマ 子どもが新型コロナウイルスに感染するとどうなるの? 子どもは感染しやすい?させやすい? 教育現場における感染対策
14. 子どもは感染しにくい 新型コロナの患者と接触した時大人と比較し、子どもが感染する確率は約半分 Russell M, et al. JAMA Pediatr. 2020 Sep 25.
15. 子どもは家庭内で感染 Coronavirus Disease 2019 in children – United States February 12 – April2, 2020 Zachariah P, et al. JAMA Pediatr. 2020 Wu Q, et al. Pediatrics. 2020;146 Liguoro I, et al. Eur J Pediatr. 2020;179:1029 日本小児科学会 「データベースを用いた国内発症小児COVID-19症例の臨床経過に関する検討」 多くは家庭内曝露がある→多くは成人から小児へ感染   *米国の報告のみ地域内曝露を含む 家庭内曝露ありの割合 (%) *
16. 学校生活での感染事例 ・感染経路:学校・幼稚園・保育園からの感染は多くない 日本小児科学会「データベースを用いた国内発症小児COVID-19症例の臨床経過に関する検討」
17. 子どもから大人への感染は多くない 家庭内の初発患者(index case)の濃厚接触者を追跡 家庭内の大人へ感染する可能性はあまり高くない Park YJ, et al. Emerg Infect Dis. 2020; 26 Index caseの年齢 (歳) 感染率(%) 平均 11.8%
18. 学校と家庭で感染する確率 保育園・幼稚園・学校の二次感染率 0.4-2%くらい(濃厚接触者が100人いても感染者は1人くらい) 家庭内での二次感染率は10%くらい Macartney K, et al. Lancet Child Adolesc Health. 2020;S2352
19. まとめ 子どもは家庭内の大人から感染する事が多い 家庭と比較し学校などでは感染事例は少ない☆大人が家庭に持ち込まないことが大事☆
20. 本日のテーマ 子どもが新型コロナウイルスに感染するとどうなるの? 子どもは感染しやすい?させやすい? 教育現場における感染対策
21. 新型コロナの感染経路 飛沫感染と接触感染 3密 (密閉、密集、密接)環境では、特にリスクが高い  →これらを避ける予防対策が有効 https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg20290.html https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan.html
22. 飛沫感染への対策 咳やくしゃみで生じる飛沫は1-2mくらい飛ぶ 基本は「飛沫を飛ばさない・浴びないこと」 咳エチケット・マスク着用 新型コロナウイルスは無症状の人からも感染する →みんながマスクを着用 身体的距離の確保 (ソーシャルディスタンス) He X, et al. Nature Med. 2020; 26:627 発症日 感染力 発症2-3日前から感染力がある
23. マスクをしなくて良い時 半径2m以内に人がいない時 熱中症のリスクがある時 乳幼児(特に2歳未満) 2m
24. 接触感染への対策 人は無意識に顔を触っている ウイルスが付着した指で目・口・鼻を触ると感染する 「手洗い」で予防する https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html
25. 全ての場面における感染対策 「新しい生活様式」の実践  ①身体的距離の確保 (social distancing)  ②マスクの着用  ③手洗い  ④3密の回避 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html
26. 学校における感染対策 ・感染対策を徹底しても、感染リスクはゼロにはならない ・「新しい生活様式」の導入 ・感染者が確認されたときの、迅速かつ的確な対処 ・感染者や濃厚接触者への差別・偏見・いじめの予防 学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル〜「学校の新しい生活様式」〜 学校教育活動の可否やあり方は、地域の蔓延状況により判断するべき
27. 学校閉鎖の意義 英国では学校閉鎖により重症患者数はわずかに減る (7.2-12.7%減少) 他にもっと有効な対策がある (感染者の隔離、濃厚接触者対策、ソーシャルディスタンス) Abdollahi E, et al. BMC Med. 2020; 18: 230Ferguson, et al. London: Imperial College. 2020 何もしない 学校閉鎖 感染者の隔離 感染者の隔離+濃厚接触者対策 感染者の隔離+濃厚接触者対策+高齢者のソーシャルディスタンス 10万人あたりICUベッド占拠数 ICUのキャパシティ
28. 子どもは強いストレスを感じている 第2回 コロナ✕こどもアンケート コロナ✕こども本部 成育医療研究センター  子どもたちの不安・心配・ストレスを受け止める必要
29. 保護者も強いストレスを感じている 第2回 コロナ✕こどもアンケート コロナ✕こども本部 成育医療研究センター  子どもも困っているが、親も困っている
30. 日本小児科学会の見解 ・子どもの教育、福祉、健康の源である保育所・幼稚園・学校は、 子どもにとって最も基本的かつ大切な活動です ・休所・休園・休校の問題点としては、 子どもの教育の遅れ、生活習慣の乱れ、運動不足、栄養の偏り、 食環境の変化、家庭内虐待の増加、福祉活動の低下、 保護者の就労困難・失業、祖父母など高齢者と接触機会増加 などがあげられる 新型コロナウイルス感染症に対する保育所・幼稚園・学校再開後の留意点について 日本小児科学会  学校閉鎖のデメリットをもっと認識するべき
31. 学校でのクラスター イスラエルの学校での大規模クラスター学校再開後に、健康調査、手洗い、マスクなど感染対策 再開9日後に、1例目の患者発生その後、学生 153名 (13.2%)、職員 25名 (16.6%)が感染 アウトブレイクの原因・高い気温→密閉し冷房・マスクなしを認めた・発熱・頭痛などの症状があるのに登校 →国内で大きなクラスターは無いが、学校での感染対策は必要 Stein-Zamir C, et al. Euro Surveill. 2020;25:2001352
32. 学校での感染対策 ① 学校に感染者を入れない ② 学校内での伝播を無くす ③ 学校閉鎖:感染者が急増した場合に、 他の対策とともに行う最終手段 (感染者が出た時、保健所が濃厚接触者を 把握するまでの一時的な閉鎖は必要) European Centre for Disease Prevention and Control COVID-19 in children and the role of school settings in COVID-19 transmission ① ②
33. ①学校に感染者を入れない これまでの慣習・伝統の見直し・発熱など風邪症状がある場合、遠慮せず休む(生徒も先生も) →毎日の検温、健康チェックシートなど活用・皆勤賞は必要? IT技術の活用・オンライン授業やオンデマンド授業 学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル〜「学校の新しい生活様式」〜  発症前から感染性があるため、完璧にはできない
34. ②学校内での感染を減らす 学校でも「新しい生活様式」を実践 ①身体的距離の確保 (少人数クラスや座席配置の工夫) ②マスクの着用 (外していいタイミングを判断できるように) ③手洗いを習慣に 清掃と換気 (特別な消毒液や空気清浄機は不要) 濃厚接触者を減らす:学年行事や全校行事の必要性を検討 学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル〜「学校の新しい生活様式」〜  多くの生徒がいるので接触は避けられない
35. 学校で感染者が出ても、「ほぼ重症化しない・学校でクラスターは多くない」なるべく普通の学校生活を送れるようにするべき 一方、重症化リスクの高い生徒や職員への配慮は必要 修学旅行・運動会など、伝統的な学校行事に関しては、地域の流行状況に応じて内容を検討すると良い 学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル〜「学校の新しい生活様式」〜 旅行関連業における新型コロナウイルス対応ガイドラインに基づく国内修学旅行の手引  一律の正解はないが、感染対策を言い訳に  子どもの学ぶ権利・学校に行く権利を制限してはいけない
36. まとめ 保育園・幼稚園・学校は子どもにとって大切な場所 学校での感染を100%防ぐことは無理☆感染対策と学校生活を両立する☆