テキスト全文
EBM実践と批判的吟味の基本
#1. 実践的なEBM実践 基本的な批判的吟味を手早く済ませる ~やっぱりタイパ大事~
#3. 批判的吟味といったら はじめてシート The SPELL:南郷栄秀先生作成 でも慣れないうちは これでもハードルが高く 時短にならない....
批判的吟味の落とし穴とPICO
#5. 一 般 研究デザインに関係なく 批判的吟味全体
#6. 一 般 何はともあれPICO ex)高尿酸血症の患者 組入/除外基準 ex)抗尿酸薬 用法・用量 ex)プラセボ ex)心血管イベント 重要なアウトカム? それとも数値?
#7. 一 般 何はともあれPICO 腰椎穿刺をする患者 atraumatic needleで 針の抜去時に内筒再挿入 atraumatic needleで 腰椎穿刺の針を抜去時に内筒を挿入 すると頭痛が減るというが PICOを確認すると,使用している針が 通常の腰椎穿刺針とは違うということ がわかる そのまま針を抜去 腰椎穿刺後頭痛 J Neurol. 1998 Sep;245(9):589-92. 自分たちの診療にこのエビデンスは あてはめられない
#8. 一 般 有意差に気をつける 結果の見方 統計学的な有意差?それとも 臨床的な有意差か
RCTの基本と患者背景の重要性
#9. 一 般 有意差に気をつける 治療群で 100点満点中の1.2点 プラセボ群より統計学的に有意に点数が高かった (P<0.001) これが臨床的に果たして効果があるのかを 検討する(統計学的有意差≠臨床的有意差)
#10. R C T ランダム化比較試験 主に治療方法に対して行われる臨床試験
#11. RCTの基本骨格 批判的吟味 サンプルサイズ R C T 隠蔽化? 患者背景? マスキング? ITT?脱落?
#12. R C T 患者背景はけっこうみる 患者背景をみて対象患者をイメージする 結果が変わるような不均等を見つける
#13. R C T 患者背景はけっこうみる ミート剤 n=1339 キャベツ剤 n=1343 女性 960(72%) 963(73%) 年齢(歳) 62.6 63.1 糖尿病 この8%の差が結果に影響するか? 435(33%) 550(41%) 今回の結果の差は1%なので 結果がひっくり返るかもしれない
#14. R C T 脱落はどのくらい? 結果がわからない人は何%か? 20%以上は結果の信憑性落ちる
#15. R C T 脱落はどのくらい? N=1158 治療群 プラセボ群 N=587 N=571 462人が完遂 570人が完遂 587人中125人が脱落 →21%脱落 脱落多く信憑性落ちる
副作用と信憑性の検討
#16. R C T 「 副作用に差がない」 ? RCTは効果を見出すためのデザイン 副作用について差がでてしまったら大変
#17. S R M A システマティック・レビュー これまでの研究結果を網羅的に集めて統合
#18. SR/MAの基本骨格 批判的吟味 系統だった検索か? S R M A 網羅的に集めたか? Cochrane GRADEか 集めた研究の質は? 統合した結果は? 異質性は?
SR/MAの評価とGRADEアプローチ
#19. S R GRADEアプローチか? GRADEアプローチ 体系的にアウトカムごとに質までを含めたアプローチ法 どのくらい結果を信頼していいかチェック アウトカム 介入群 リスク 対照群 リスク RR 患者数 死亡 42 /1000 37 /1000 0.89 (0.74-1.08) 9938 GRADE moderate
#20. S R 異質性(非一貫性)は? I2統計量 0~25% 異質性低い 25~50% 異質性中等度 50~75% 異質性高い 75~100% 異質性極めて高い 結果の信憑性が落ちる
#21. S R 異質性(非一貫性)は? primary outcome TOKYO-kita TOKYO-minami TOKYO-nishi TOKYO-higashi 異質性 I2統計量 50~75% 異質性高い 結果の信憑性が落ちる
#22. PICOで組入,除外基準,用法用量を確認 臨床的な有意差かを考える 患者背景でイメージづくりと不均衡チェック 脱落率で信憑性を検討 副作用に大きな差がないのが当たり前 GRADEか?質はどうかを気にする 異質性で信憑性を検討