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非専門医向け!造影剤腎症の見方・考え方

投稿者プロフィール
ミント@腎臓内科

地域中核総合病院

21,121

99

概要

造影剤腎症(CIN)は本邦では造影剤の曝露後72時間以内に血清クレアチニン値が前値より0.5mg/dL以上または25%以上増加した場合と定義されています。(日本腎臓学会)

造影剤腎症が真に存在するかどうかは議論の余地がありますが、造影剤腎症の予防などについて日本腎臓学会『腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン2018』に準拠してスライドを作成しました。

◎目次

・はじめに

・造影剤腎症とは

・造影剤腎症は存在するのか pro vs cons

・造影剤腎症の危険因子と予防

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医/専門医

参考文献

  • N Engl J Med 2019;380:2146-55.

  • Am J Kidney Dis 2002; 39: 930‒36

  • Rev Cardiovasc Med 2003;4 Suppl 5:S3-9.

  • Radiology 2013; 267: 119-28.

  • Am J Nephrol 2009;29:136-144.

  • Mayo Clin Proc 2008;83:1095-1100.

  • Am J Cardiol. 2015;115(9):1174-8.

  • Radiology. 2013 Apr;267(1):119-28.

  • 腎障害患者におけるガドリニウム におけるガドリニウム造影剤使用に関するガイドライン  日本腎臓学会 日本放射線医学会

  • Clin Imaging. 2021 Jan;69:354-362.から改変

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テキスト全文

  • #1.

    ミント@腎臓内科

  • #2.

    はじめに Ø 造影剤腎症(CIN)は本邦では造影剤の曝露後72時間以内に 血清クレアチニン値が前値より0.5mg/dL以上または25%以上増加した場合 と定義される(日本腎臓学会) Ø 造影剤腎症が真に存在するかどうかは議論の余地がある Ø 造影剤腎症の予防には生理食塩水を中心とした輸液を行う Ø 本スライドでは日本腎臓学会 『腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン2018』に準拠する

  • #3.

    目次 1. 造影剤腎症とは 2. 造影剤腎症は存在するのか pro vs cons 3. 造影剤腎症の危険因子と予防

  • #4.

    1.造影剤腎症とは 造影剤腎症(CIN)とは 造影剤使用後に腎機能低下がみられ、造影剤以外の原因が除外される場合に診断 定義 ●CA-AKI(造影剤関連急性腎障害) 造影剤投与後,48〜72時間以内に発症する急性腎障害 必ずしも造影剤と腎障害の関連性を指す用語ではなく、あくまで造影剤を 投与された患者に発生した腎障害全般を指す (原因は造影剤に限らずなんでもアリってこと) ●CI-AKI(造影剤誘発性急性腎障害) 造影剤投与後48〜72時間以内に発症する腎障害 かつ 造影剤以外で腎障害を引き起こす原因が除外できている =CA-AKIの一部で,腎障害の直接的な原因が造影剤である場合を指す

  • #5.

    1.造影剤腎症とは 造影剤腎症 診断基準 日本腎臓学会 腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン2018 造影剤の暴露後72時間以内に • 血清Cre値が0.5mg/dL以上 上昇 • 血清Cre値が25%以上 上昇 Kidney Disease Improving Global. Outcomes;KDIGO 造影剤の暴露後48時間以内に • 血清Cre値が0.3mg/dL以上 上昇 • 血清Cre値が1.5倍以上 上昇 • 尿量<0.5mL/kg/hrが6時間以上持続 診断基準は 統⼀されていない

  • #6.

    1.造影剤腎症とは 造影剤腎症の機序 造影剤への曝露 腎毒性 尿細管内の 粘稠度上昇 尿細管閉塞 腎灌流阻害 尿細管細胞 の極性消失 腎血管収縮 遠位尿細管への Na+輸送増加 髄質外側の 虚血進行 血液浸透圧と 粘稠度上昇 微小血管塞栓 尿細管障害 N Engl J Med 2019;380:2146-55.

  • #7.

    2.造影剤腎症は存在するのか 造影剤腎症(CIN)は存在するのか ü CINは入院患者における急性腎障害(AKI)の原因の第3位であり 特にCKD患者で問題となる Am J Kidney Dis 2002; 39: 930-36 ü 造影剤使用後の腎機能低下は一般的には可逆的で 血清Cre値は3-5日後にピークに達した後、7-14日で前値に戻る Rev Cardiovasc Med 2003;4 Suppl 5:S3-9. ü 経静脈的造影後に透析に至った症例は0.3%程度 Radiology 2013; 267: 119-28. 存在するのかどうかよくわからない…

  • #8.

    2.造影剤腎症は存在するのか PROS(存在する) ü 冠動脈造影(CAG)を施行した78人のCKD患者のうち 可逆的なAKIを起こした10例の5年追跡死亡率 90% (残りの68症例の死亡率は32%) Am J Nephrol 2009;29:136-144. ü CT, CT血管造影, 血管造影, CAGを施行した患者で CINを来した809例(経静脈的:53%)の1年後死亡率31.8% CINを来さなかった2,427例の1年後死亡率22.6% Mayo Clin Proc 2008;83:1095-1100. ü CINは死亡と透析の必要性と有意に関連しており、 死亡率は15.2%、透析の必要性は13.4%で非CIN群より有意に高い Am J Cardiol. 2015;115(9):1174-8.

  • #9.

    2.造影剤腎症は存在するのか CONS(存在しない) ü 造影CTと非造影CTではAKI, 死亡率, RRTの発生頻度に有意差はない Ann Emerg Med. 2018;71:44-53. ü 造影CTと非造影CTでは糖尿病, 腎機能低下でサブグループ解析をしても AKI, 死亡率, RRTの発生頻度に有意差はない Radiology. 2013 Apr;267(1):119-28. 結局存在するの?しないの?

  • #10.

    2.造影剤腎症は存在するのか PROS and CONS 造影剤腎症は「存在する」との報告もあれば、 「存在しない」あるいは「存在しても 一過性のものである」という報告もある 我々は 造影剤腎症となる可能性のメリット・デメリット と 造影剤使用による診断・治療の有益性 のバランスを鑑みて意思決定をする必要がある 仮に造影剤腎症が存在して、造影剤を使用したがゆえに腎機能が悪化して 透析になりうるとしても、より致死的な疾患の診断・治療に必要が あるのであれば造影剤を使用するべきである

  • #11.

    2.造影剤腎症は存在するのか 冠動脈造影 (CAG)では? Ø これまでの報告からは経動脈投与は経静脈投与と比較して CIN 発症率が高いとするものが多い Ø 造影剤投与量が増加すると、CIN 発症リスクが高くなることが知られている CAG において造影剤の減量は CIN 発症のリスクを減少させるため 造影剤投与量は必要最小限とすることが推奨されている Ø 急性心筋梗塞に対する緊急 PCI はCIN の発症頻度や院内死亡率が高くなる可能性がある しかし、PCI の治療自体が CKD の予後を悪化させるというエビデンスはない. 冠動脈疾患で PCI の適応がある場合は • CINのリスクを説明 • 輸液療法などによる予防処置を行う • 造影剤使用量を極力少なくする ことが推奨されている

  • #12.

    2.造影剤腎症は存在するのか 造影剤の種類は? ü 等浸透圧造影剤と低浸透圧造影剤との間では CIN の発症頻度に差はみられない ü 異なる種類の低浸透圧造影剤間での CIN 発症のリスクに明確な 結論は得られていないが現在の報告においてCIN 発症頻度に差はない ü CINとは異なるがガドリニウム造影剤は腎性全身性線維症につながる 可能性があるため原則禁忌である(後述)

  • #13.

    2.造影剤腎症は存在するのか CKD患者では? ESUR(European Society of Urogenital Radiology) ガイドライン2014 ヨード造影剤の静注ではeGFR<45 mL/min/1.73 m^2 経動脈的投与(動注)では eGFR<60 mL/min/1.73 m^2 がリスク ACR 2017(American college of Radiology) eGFR<30 mL/min/1.73 m^2が静注でのリスク RANZCR 2016 (Clinical Radiology Workforce Census Report) eGFR>45 mL/min/1.73 m^2であれば静注ヨード造影剤によるCINは みられないかもしれない CKDはリスクとされているが そのカットオフは⼀致していない

  • #14.

    2.造影剤腎症は存在するのか ガドリニウム造影剤 ü 重篤な腎障害のある患者へのガドリニウム造影剤使用に関連して 腎性全身性線維症(NSF)の発症が報告されている ü ガドリニウム造影剤の投与後数日から数ヶ月、時に数年後に皮膚の腫脹や 硬化、疼痛などにて発症する疾患 ü 進行すると四肢関節の拘縮を生じて活動は著しく制限される 現時点での確立された治療法はなく、死亡率は 20〜30%程度

  • #15.

    2.造影剤腎症は存在するのか ガドリニウム造影剤 • eGFR 30ml/min/1.73m2未満(透析症例を含む) ガドリニウム造影剤使用後の NSF 発症の危険性が高いとされており 非造影 MRI 検査、単純 CT、超音波検査などの検査で代替すべき • 30 ml/min/1.73m2<eGFR<60ml/min/1.73m2 ガドリニウム造影剤使用後の NSF 発症の危険性が必ずしも高くない とする意見もあるが ガドリニウム造影 MRI 検査 による利益と危険性とを慎重に検討した上で、 その使用の可否を決定すべき その際には、NSF 発生報告の多いガドリニウム造影剤の使用を避けるのが賢明 腎障害患者におけるガドリニウム におけるガドリニウム造影剤使用に関するガイドライン 日本腎臓学会 日本放射線医学会

  • #16.

    2.造影剤腎症は存在するのか Renalism 造影剤腎症を恐れて造影剤の使用を避けた結果、 患者さんに対してかえって不利益を与えてしまいうることをRenalismという CKD患者においてCAGを見送って冠動脈病変を見逃していたり 救急外来で腹痛など造影が必要な病態で単純CTのみを施行して診断が つかないまま病態が悪化したり これまでのスライドから 「経静脈的造影剤投与である造影CTによる造影剤腎症のリスクは 必ずしもあるとは言い切れない」 というところが分かったので、必要な造影剤の使用は ためらってはいけない!! ただ、言い訳も兼ねて造影剤腎症の予防は行いましょう

  • #17.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 危険因子 介⼊不可能 介⼊可能 慢性腎臓病 低⾎圧 慢性⼼不全 貧⾎ 糖尿病 腎毒性薬剤 年齢 造影剤の種類/量 ⼥性 検査前の脱⽔の程度 Clin Imaging. 2021 Jan;69:354-362.から改変

  • #18.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 造影剤腎症の予防 ガイドラインで推奨されているのは 輸液 重曹 のみ

  • #19.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 造影剤腎症の予防 生理食塩水 • 造影開始6時間前から1ml/kg/hrで開始 • 造影終了後は1ml/kg/hrで6-12時間継続 1.26%炭酸水素ナトリウム • 造影開始1時間前から3ml/kg/hrで開始 • 造影終了後は1ml/kg/hrで6時間継続

  • #20.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 造影剤腎症の予防〜推奨なし〜 ü CINの発症予防を目的とした造影剤投与後の血液浄化療法はCIN発症の リスクを減少させないため推奨されていない 特に血液透析は施行しないことが推奨されている ü CIN 発症後の治療を目的としたループ利尿薬投与は,腎機能障害の進行を 抑制する根拠に乏しく、むしろ有害である可能性があり推奨されていない ü CIN 発症予防としてのアスコルビン酸/Nアセチルシステイン/スタチン /hANP投与は推奨されていない

  • #21.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 血液透析患者は? Ø 残腎機能のない血液透析患者においてはこれ以上の腎機能の増悪はない ためCINは(あまり)気にしなくてよい Ø ただし、多量の造影剤を使う場合は容量負荷として体液過剰に注意する 必要がある Ø ある程度の残腎機能がある透析患者に関してはその残腎機能が失われる 可能性があり、メリット・デメリットを勘案して造影剤を使用する 基本的に造影剤使用OKだが 体液量に注意!

  • #22.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 腹膜透析患者は? p 腹膜透析患者では残腎機能が重要である p 造影剤投与は残存腎機能低下のリスクとなる可能性があるが, 尿量が十分 保たれていれば,造影剤 100 mL 程度では残存腎機能に 影響を与えないという報告もある 慢性腎臓病患者と同様で メリット・デメリットを勘案

  • #23.

    3.造影剤腎症の危険因子と予防 京都大学での医療事故 u 腎障害患者に対して造影CTのCIN予防のために炭酸水素ナトリウムが 処方された u 生理食塩水もしくは1.26%炭酸水素ナトリウムを前投与するマニュアル となっていたが、8.4% メイロン®を前投与してしまった u その結果心停止に至ってしまった CINの予防に関して精通しておく 正直ややこしい薬を使わなくても 生食投与で十分…

  • #24.

    4. Take Home Message Take Home Message Ø 造影剤腎症(CIN)は本邦では造影剤の曝露後72時間以内に 血清クレアチニン値が前値より0.5mg/dL以上または25%以上増加した場合 と定義される(日本腎臓学会) Ø 造影剤腎症が真に存在するかどうかは議論の余地がある Ø 造影剤腎症の予防には生理食塩水を中心とした輸液を行う

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