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アナフィラキシーの治療と精査

投稿者プロフィール
えびけん

医療法人社団三喜会横浜新緑総合病院

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166

概要

当院で実施した症例検討会のスライドをそのままアップロードしました。アナフィラキシーの症候や治療等に関してガイドラインを参考にまとめています。症例提示あり。

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    はじめました 救急患者カンファレンス

  • #2.

    グラウンド・ルール 自由で活発な意見交換を どんどん発言をして、この場を楽しもう‼  ・批判しない  ・否定しない  ・腕組みしない

  • #3.

    【救急症例検討会】アナフィラキシーの治療 2022年9月分

  • #4.

    今日の構成について 1. アナフィラキシーの定義・症状について解説 2. 症例2つを提示 3. アナフィラキシーの治療と精査について解説 4. 最後にお知らせ

  • #5.

    アナフィラキシーとは 「アレルゲン等の侵入により,複数臓器に全身性の アレルギー症状が惹起され,生命に危険を与え得る過敏反応」 「重篤な全身性の過敏反応」 『アナフィラキシーガイドライン2022(日本アレルギー学会)』  『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド(日本麻酔科学会, 2021年2月)』より

  • #6.

    アナフィラキシーの症状 ① 定義1 皮膚and/or粘膜の症状を数分〜数時間で  発症し, ※ 蕁麻疹, 紅潮, 口腔粘膜腫脹 etc. 以下の症状少なくとも1つを伴う。 気道・呼吸症状:呼吸困難, 呼気性喘鳴,  低酸素血症 etc. 循環器症状:血圧低下, 筋緊張低下, 失禁,  失神etc. 重度の消化器症状:腹痛, 反復性嘔吐etc. 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』  より 定義2 典型的な皮膚症状はないが,アレルゲンへ 曝露後に, 血圧低下 or 気管支攣縮 or 喉頭症状:呼気性喘鳴, 変声, 嚥下痛 etc. を数分~数時間で発症。

  • #7.

    アナフィラキシーの症状 ② 曝露後急激に症状が進行し,数分で死に至る場合もある。 二相性アナフィラキシー:原因物質を排除しても,数分〜数十時間後にショックが  再発することもある。 Kounis症候群:急性冠症候群を同時に発症したもの 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』  より

  • #8.

    アナフィラキシーの重症度分類

  • #9.

    【症例1】20代女性

  • #10.

    【現病歴】某年6月X日の20時頃に夕食(うどん, トマト, じゃがいも, サラダ, メロン)を摂取。下腹部痛があったため 22時半頃に市販のロキソニンを内服したところ,23時頃から口腔瘙痒感と咽頭不快感が出現し,次第に呼吸困難や 咳嗽も出たため翌日1:20に救急要請し,1:34救急隊現着。救急隊接触時,口腔内腫脹や発疹は認めなかったが, 顔面発赤と眼球充血を認めた。1:50頃当院に収容された。 【アレルギー】ネコ, 花粉症 【内服薬】生理痛の際にイブやロキソニン(いずれも市販薬)を頓用 【既往歴】2~3年前に近医皮膚科で多形性滲出性紅斑で加療, 生理の前後に頭痛・下腹部痛あり(医療機関未精査)  生理の予定日が近いが, その前数ヶ月間で性交渉歴はなし  職業:事務職員 【来院時身体所見】 HR 98, BP 117/91, SpO2 95%(r.a.), 意識清明。鼻汁(+), 口腔・咽頭違和感残存, 呼吸苦:発症時・搬送中よりは改善。 口腔:嗄声(-), 粘膜発赤・腫脹(-); 頸部:聴診で狭窄音(-); 胸部:心雑音・肺雑音(-), 腹部:聴診異常(-), 圧痛(-), 体幹部の皮疹(-)

  • #11.

    ①何を観察する?➁まず何をする? Discussion!

  • #12.

    初療経過と入院後経過 【初療】 アドレナリン(ボスミン®︎)0.3 mg筋注(呼吸器症状は改善傾向であったが,咽頭違和感が残存  しており,粘膜浮腫による窒息を懸念したため) d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(ポララミン®︎)5mg 及び ヒドロコルチゾン100 mg IV →呼吸苦は徐々に軽減。経過観察目的で入院とした。 【入院経過】 朝食は摂取可能としたが,トマトとメロンは禁止。 ロキソニンも使用禁忌に指定し,疼痛時はアセトアミノフェン頓用に。 朝食摂取後も症状再燃等なく,入院当日昼頃退院。

  • #13.

    退院後の方針 アレルギー原因物質はトマト・メロン・ロキソニンと思われるが断定に至っておらず, 退院後に何らかの物質の摂取によってアナフィラキシーが再燃する可能性があること,  その際は救急要請を行うべきこと を本人と家族に説明した。 退院時処方にフェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ ®︎ )7日分処方。 生理痛について産婦人科紹介を打診したが希望されず。アセトアミノフェンを頓服薬  として処方し,ロキソニンを摂取しないよう指導した。 原因物質精査の為に,受診歴のある近医皮膚科へ紹介状を作成。

  • #14.

    【症例2】60代男性

  • #15.

    【現病歴】X年7月某日,自家用車で帰宅中,車内に迷い込んだ蜂(種類不明) に右外耳孔を刺された。帰宅前後から全身瘙痒感が出現した為,当院外来を独歩 受診した。 【アレルギー】食物(種類不明) 【内服】カルブロック16 mg 1T1x, アジルバ40 mg 1T1x, サラゾスルファピリジン 腸溶錠50 mg 2T2x, プレドニン 5 mg 0.5T1x, メトトレキセート 2 mg 3T週1回2x etc. 【既往歴】高校生時:虫垂炎でope, 十数年前:胆嚢摘出術, リウマチ・高血圧で 通院加療中, 蜂に刺されたことが1度あり。 【身体所見】Hr 73, BP 126/79, 眼球:充血(+), 口腔内:浮腫(-), 咽頭違和感(-);  頸部:聴診で狭窄音(-); 胸部:肺雑音・心雑音(-), 呼吸苦(-); 頸部・背部・両上肢・ 腹部に膨隆疹(+); 右外外耳孔(耳鏡で観察):特記すべき異常なし

  • #16.

    初療経過と入院後経過 【初療】 ポララミン 5 mg ヒドロコルチゾン100 mg  をIV後,経過観察入院に。 【入院後経過】  皮疹は経時的に消退。翌日午前に独歩退院。 【退院後方針】 屋外で活動する機会が多い方であり,エピペン処方について相談する為に  近医皮膚科へ紹介。 外耳孔虫刺症フォロー目的で近医耳鼻咽喉科へ紹介。

  • #17.

    アナフィラキシーの治療

  • #18.

    初期治療 原因と思われる薬剤があれば全て中止。 助けを呼ぶ(人を集める)。 A(irway)・B(reathing)・C(ircuration)や皮膚・精神状態等を評価 ※心停止なら胸骨圧迫開始!(i.e., ACLS/BLSを実施) アドレナリンを大腿中央の前外側へ筋注:0.01 mg/kg(成人なら0.5 mg) 最大投与量:成人は0.5 mg, 小児は0.3 mg 仰臥位・下肢挙上 必要時,酸素投与・気道確保 末梢静脈ルート確保と輸液: e.g.) 成人は最初の5~10分で5~10 mL/kg 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』  より

  • #19.

    治療薬各論 ① アドレナリン・・・第1選択薬。 筋注:成人 0.5 mg, 小児 0.01 mg/kg  ※ IVは心停止時だけ。(麻酔科的には「低血圧時 0.2 μg/kg IV」らしいが…) 効果は短時間で消失するので,症状が持続する場合は5~15分後に再投与。 β2作用で炎症メディエーター放出低下・気管支拡張 β1作用で心収縮力増大・心拍数増加 α1作用で血管収縮 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』  より

  • #20.

    治療薬各論 ② グルカゴン 適応:アドレナリンに反応しない場合, 特にβブロッカー投与中の場合。 投与量 1~5 mgを5分以上かけIV(小児は20~30 μg/kg; 最大で1 mg) 必要時,5~10分ごとに1 mgずつ投与 or 5~15 μg/min.持続点滴 β2受容体刺激薬吸入:第2選択薬 e.g.) サルブタモール 喘鳴, 息切れ, 換気困難etc.の下気道症状に有効。 ⇄ 上気道症状, 循環不全には無効 β2受容体刺激によって気管支拡張を促進。 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』より

  • #21.

    治療薬各論 ③ H1抗ヒスタミン薬:第2選択薬 e.g.) クロルフェニラミン or ジフェンヒドラミン IV etc. 皮膚・粘膜症状を軽減するが,呼吸器症状(気道閉塞)やショックには効果なし。 H1受容体に作用し,不活性型の受容体を安定させることで作用。 グルココルチコイド:第2選択薬 e.g.) ヒドロコルチゾン IV:成人なら200 mg; メチルプレドニゾロン IV etc. 作用発現まで数時間かかるので,アナフィラキシー発症初期数時間の救命効果なし。 効果は立証されていないが,遷延性・二相性アナフィラキシーの防止が目的。 炎症促進性タンパクの活性化遺伝子の転写を阻害することで作用。 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』より

  • #22.

    アナフィラキシーの誘因の診断 アレルギー専門医を受診させる。 診断に用いられる検査 (※ここでは一部のみ紹介) 皮膚テスト:確定診断の手段として推奨。アナフィラキシー発症から4~6週間後に実施。 前腕掌側の皮膚と,原因と疑われる物質やコントロールの試薬を反応させる。 抗ヒスタミン薬, 抗うつ薬, 副腎皮質ホルモン製剤は検査数日前から中止の必要あり。 NSAIDs, デキストラン, 造影剤では無効。 チャレンジテスト:合併症のリスクが高く,検査による利益がリスクを上回る場合のみに  実施。原因と疑われる物質を少量ずつ投与して反応を見る。 好塩基球活性化試験:採血後4時間以内の血液に抗原を添加し,フローサイトメーターで  解析。 『アナフィラキシーガイドライン2022』 『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』より

  • #23.

    お知らせ

  • #24.

    医師向けスライド共有サイト ’Antaa Slide’ に 救急症例検討会の過去のスライドを公開しています

  • #25.

    「S会MK病院 救急科」の「えびけん」  というプロフィールで投稿しています 「敗血症」, 「敗血症性ショック」といった  フレーズで検索すればヒットするかも?

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