#4.
背景 事例紹介 まとめ 医師の働き⽅改⾰ 2024年4⽉より医師の働き⽅改⾰が本格的に施⾏される. 働き⽅改⾰関連法は2019年から運⽤されているが, 医師などの業種は 5年間の猶予期間が設けられていた. いよいよ本格運⽤が近づき, 環境整備など⾝近な変化が感じられるようになってきている. 若⼿医師からみた医師の働き⽅改⾰のキーワード 時間外労働の上限規制 医師の時間外労働時間の上限は原則 「年960時間以下/⽉100時間以下」にな る (最⼤年1860時間). 副業先の労働時間管理 効率的な業務と成⻑ 主施設以外での労働時間も管理され, 限られた時間でどのように成⻑するか? 「宿⽇直許可」を受けていない施設で という課題がある. ⾃⼰研鑽という名⽬ のアルバイトは全て時間外労働になる. の時間外労働を懸念する声も. 今回は医師の働き⽅改⾰を⽬前に, 限られた時間をどのように活⽤し成⻑するか?⾃⼰研鑽という名⽬の 時間外労働に陥らないために, 少しでもできる⼯夫はなにか?というところを⼀緒に考えていきましょ う.
#5.
背景 事例紹介 まとめ 救急医の働き⽅改⾰を促進する因⼦ 救急医の働き⽅の特徴としてシフト制がある.シフト制は医師のQOLを向上するメリットが多い⼀⽅で, デメリットを補う努⼒を要する. また, 単純に労働時間を減少させるだけでは業務・学習の質低下が懸念されるため, ⼯夫が必要である. 業務•学習の効率化 シフト制が⽣む障壁の除去 「 ずっと患者を⾒張っているスタイル」「病院に連泊」は 「Aさんは今⽇外勤‥」「Bさんは夜勤だけど早出してもらって‥」 できなくなっている(制度的にも, 価値観的にも). 抄読会やカンファ, MTGを成⽴させることが難しい. 情報収集・共有法を改善 vs 時間的障壁 最⼩限の時間で最⼤限に, 情報を集めシェアする⽅法を探る メンバーそれぞれが⽇毎に別々の 時間軸で活動しているという問題 l 情報共有ためのプラットフォーム整備 l 情報共有のための価値観を統⼀する l 単純作業⼯数の削減 l オープンコミュニケーションの活⽤ l 診療の標準化 l l l l ⾮同期型コミュニケーション の活⽤ 脱・集合勉強会型の抄読会 vs 空間的障壁 メンバーが別々の場所におり⼀堂に 会した活動は難しいという問題 l l 診療科内の診療プロトコルの 分担作成 オンラインでオンデマンドに 議論を進⾏ l 毎⽇の診療カンファレンスのオ ンライン中継 (⾃由参加) オンライン会議システムの活⽤ (ただし議題の重要度を吟味する 必要あり) 学会予演会のオンデマンド配信
#6.
背景 事例1. Microsoft Teamsの活⽤ プラットフォーム ⼯数削減 事例紹介 効率化 情報共有の基本のプラットフォームはMicrosoft Teams.メールでは冗⻑な挨拶を含め作業⼯数が多く, さらに双⽅向性が⾜りない. プラットフォームが思考を規定すると⾔っても過⾔ではない.「速いコミュニケーションは, 速い意思決定, 速い組織観につながる」 医師, 看護師, 救急救命⼠が参加 多職種を含む情報共有システム 脱「平素よりお世話になっております」 作業⼯数の少ないチャット 8⽉20⽇の○○病院の外勤を 代理で⼊ってもらえないでしょうか? コロナ検査の運⽤フロー変わりました 🙆 (看護師⻑より) どんなチャンネルを置くか? 戦略とケアが必要 🙏 秘書さんに伝えておきます こんな論⽂あったよ! (専攻医より) 👍 Teamsのトップ画⾯ 部下からの「論⽂チェックよろしくお願いします」のチャットを許せますか‥? まとめ
#7.
ビジネスチャットツール運⽤のコツ Slack, Microsoft Teams, Chatwork, LINE WORKSなどのビジネスチャットツールは現代のビジネスコミュニケーションには必須と⾔っ もよい.どのサービスでも使い⽅次第だが, 運⽤にはちょっとしたコツがあるので注⽬! l 最初に考えるのは「どんな場にしたい」か l ゆるい共通認識を形成しよう 最低限の連絡だけ回せればよいのか, 医学のディスカッションもした 「書き込みを読んだら, 絵⽂字はつけよう」のような簡単な共通認識 いのか, 雑談までしたいのか‥(個⼈的には⾵通しのよい組織運営のた の統⼀が必要になることも. ルールで縛ることは⾃由で円滑なコミュ めにちょっとした医学トークできる場があるといいなあと思ったり) ニケーションを減らすため, 最初はルールを作りすぎない⽅が◎ l 理想の「場」に向かってカスタマイズする l とにかく使ってみる アカデミックなことに⼒を⼊れていきたいという場合は専⽤のトーク いちど馴染めばインフラのように機能するのがチャットツール.真⾯ ルーム•チャンネルを作る‥, ⼼理的に安全な組織を⽬指すなら上司が ⽬な話から, 歓送迎会の予定調整まで, とにかくどんどん使ってみるこ 積極的にリプライや絵⽂字アクションをする‥, などなど⼯夫が⼤切. とです. うまくいかなければその時に機能整理やルール決めをすれば よい. l ときおり整理や改善をしてあげよう l 若⼿だけの場を作ろう チャットツールが使⽤されるようになってくると思惑に反し使われな 偉い⼈に通知がいくかも‥と思うとなかなか投稿ボタンに⼿が伸びな い機能があったり, メンバーに不満が溜まってたりするので整理•改善 いもの.後期レジデントだけのチャンネルなど, 上司からは⾒えない が必要になることも. 本⾳が⾔える場を作るのも, おすすめ.
#8.
背景 事例2. カンファレンスの中継 事例紹介 空間的制約の除去 シフト制による空間的制約(みんなが同じところに来れない)を緩和する⽅法として, 毎⽇のカンファレンスをビデオ中継している. 盛り上がったところは議事録的にメモが⼊ることも. ⾃由に⼊って, ⾃由な形で参加して, ⾃由に出ていくことができる. 「時間があるから」「気になることがあるから」「シフトじゃないけど, どうしても上司に相談したい」 Microsoft Teams ビデオ会議システム⽤いたビデオ中継 鑑別として○○はどうでしょう? 簡易カメラ この場合は触覚だけでなく 温痛覚もチェックするといいですね 気になったことがあれば家からでも ビデオ・チャットで参加できる 収⾳マイク まとめ
#9.
背景 事例3. 抄読会の⾮同期化 時間的制約の除去 標準化 オープンコミュニケーション 事例紹介 まとめ ⾮同期コミュニケーション みんなが集まって議論(同期型コミュニケーション)ができないのならば, もっと時間をかけて継続的に取り組もうという考え⽅に転換. ⾮同期型コミュニケーションを活⽤することで, シフト制による時間的制約を解消する. 複数の論⽂を読んでアウトプットする 抄読会ではなく診療プロトコル作成を 同じようなWord⽂書がフォルダを埋め尽くしていませんか? Google documentでの⽂書共有 ここの⽂章がわかりづらいと思います 若⼿医師が興味領域に応じて この⽂献も参考にした⽅がいいです 分担し診療プロトコルを作成 👍 Microsoft Teams上で プロトコルの⼀例 標準化:診療内容を標準化することも 業務効率化や, シフトごとの診療の質の 担保につながる. 議論しブラッシュアップ オープンコミュニケーション:オンラインの同⼀⽂書をみんなが⾒て コメントしている状態.他の⼈がどのような指導を受けているか?も 勉強できる(学習の効率化).
#10.
背景 事例紹介 提案. 学術集会準備の効率化 学術集会の準備・指導は, ⾮常に⼤切な営為であるが⽇常業務を圧迫する恐れがある. 対⾯指導とオンラインツールのハイブリットで効率化が可能になる可能性がある.以下は, オンラインツールの活⽤例である. 1. 抄録執筆 2. スライド作成 抄録をGoogle documentなどのクラウ ド型⽂書上で執筆し,共同発表者に公 開する.ドキュメント上で共同発表者 のコメントをからのコメントをもらい ブラッシュアップする. スライドの原案をクラウド型のプレゼ ンテーションツール上で共同発表者に 公開する.オンラインツール上で共同 発表者のコメントをからのコメントを もらいブラッシュアップする. 従来のメールでのやりとりよりも⼿間 がかからない. オープンコミュニケーション ⼯数削減 3. 予演会 発表動画を作成し,共同発表者に共有 する.予演会のために出勤したり,共 同研究者なのに予演会を⾒られないと いう不適切なAuthorshipが減る.⾃ら の発表が客観視でき,クオリティが時 間感覚が向上する.倍速再⽣でき指導 者の時短になる. 時間的制約の除去 オープンコミュニケーション ⼯数削減 空間的制約の除去 ⾮同期コミュニケーション 効率化 まとめ
#11.
背景 事例紹介 まとめ 救急医の働き⽅改⾰の概念図 空間的制約 業務•学習の効率化 標準化 ⼯数削減 オープンコミュニケーション シフト制が⽣む障壁の除去 プラットフォーム*運⽤ 時間的制約 ⾮同期コミュニケーション 働き⽅改⾰を促進し形骸化しないために, 限られた時間で最⼤の知的⽣産性をあげる *コミュニケーションやWeb配信のためのツール
#12.
背景 事例紹介 Take Home Message 働き⽅改⾰は, 単純に業務時間を短くすることではない 業務や学習の質を上げることが本質的な課題である. 病院におけるDXはまだまだ途上‥ ちょっとした⼯夫をするだけでも, 業務や学習効率の向上に寄与する可能性がある. どのツールを使うか?よりもどのようなコミュニケーションをするか? ⾮同期コミュニケーションやオープンコミュニケーションの積極的な活⽤が, 業務改善につながると考える. まとめ