#4.
【読書×医療】医療に“読書の知恵”が効く理由 今回、医学書ではなく一般的な書籍を参考しました。
これは先輩の指導に影響を受けた一方で、体系的な勉強は読書にまさるものはありません。
下記、書籍を挙げております。興味がある方は、読んでみてください。
例)
・『頭のいい人が話す前に考えていること』(著:安達裕哉):コンサルトの仕方・考え方を学べる
・『コンサル1年目が学ぶこと』(著:大石 哲之):社会人1年目が持っておくべきスキルを知る
・『 「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問』(著:細谷 功):具体と抽象を行き来する能力を鍛えることで、プレゼンをまとめる能力を鍛える
・『世界一やさしい会議の教科書』(著:榊巻 亮):カンファにおける、ファシリテーションの基本を知る
#5.
コンサルト編
#6.
失敗例①:コンサルト:で、何がいいたいの ■コンサルトした際に、下のような失敗ありませんか
例)
自分:「お忙しいところすみません、コンサルトがあります」
相手:「どんな症例なの」
自分:「78歳男性で、病気は特発性拡張型心筋症と心房細動で、現病歴は、、、現在の治療は、、、(3分プレゼン)」
相手:「で何をしてほしいの」
自分:「除細動前の経食道心エコー検査をしてほしいです」
相手:「、、、わかった。」
相手はイライラしていて、なんか申し訳ないな、、、と思いながら電話を切る
でも、症例を聞かれたからプレゼンしたのに、プレゼン内容はしっかりしていて
患者把握も完璧なのに、、、。
これは、何が失敗かというと
#7.
結論から言っていない
#8.
コンサルト:結論から言う コンサルおいては、「結論から言う※1」ことが非常に大事です。
このスライドを開いている方は勉強熱心な方が多いと思います。なので「結論からいう」ことが大事なんて十分知っているよ。と思うかもしれません。
では聞きます“結論”とは?
「結論」それは、相手の聞きたいことです※2。コンサルトの場合には、「相手にしてほしいこと」です。
コンサルトする場合に「相手にしてほしいことは」を具体的に言うと「共有」「相談」「依頼」です。
参考文献; ※1コンサル1年目が学ぶこと
※2 頭のいい人が話す前に考えていること
#9.
成功例①:結論から言う 先程の例のコンサルトは経食道心エコーの「依頼」がメインです。それを意識すると
例)
自分:「お忙しいところすみません、〇〇科の✗✗です。火曜日に経食道心エコーをお願いしたくお電話しました。」
相手:「どんな症例なの」
自分:「78歳男性で、病気は心房細動で、除細動を行いたいと思っています。現病歴は、、、」
相手:「わかった、予定しておくね。」
自分:「ありがとうございます。」
コンサルされた相手も、目的がわかっているから、イメージがつけやすいです。
何なら「、、、火曜日に経食道」ぐらいで「いいよ、入れておいて」
となるパターンすらあります。めちゃくちゃ効率いいです。
#10.
その他の例:結論から言う(共有) その他の「共有」「相談」のパターンも考えてみましょう
例)他科の患者が入院して、報告した場合(共有)
自分:「お忙しいところすみません、循環器内科科の〇〇です。✗✗先生かかりつけの患者様が当科に入院されましたので報告します。」
相手:「治療ありがとう、どうして入院したの」
情報の共有のみの場合には、先にそのように伝えたほうが聞く相手もリラックスして聞けます。
#11.
その他の例:結論から言う(相談)
例)併存疾患の治療を相談する場合(相談)
自分:「お忙しいところすみません、循環器内科科の入江です。心不全で入院されている患者様の血糖コントロールを相談したく電話しました。」
相手:「わかったカルテ開くからちょっと待ってね」
治療相談であれば、相手も“しっかり聞くスイッチ”を入れて話を聞く。
しては行けないのは、「共有、報告」として話始めて、最後に「〇〇を相談させてください」となるパターン。聞き直しが起こり、時間のムダが発生します。
#12.
その他の例:スイッチを入れることの重要性 “相手の聞くスイッチ”を入れることの重要性を強調するために、同じ症例の提示ですがこれを見比べてください。
例)
①:「お忙しいところすみません、循環器内科科の〇〇です。救急外来に胸痛患者が来ていて、病歴は、、、心電図を見ると、STが前胸部誘導で上昇していて、エコーでは壁運動低下があります」
②:「お忙しいところすみません、STEMIが疑われる患者がERに運ばれていて判断に悩んでいます。」
同じ患者であるが、②のようにSTEMIという緊急かつ重症度の高い疾患は、単語だけで循環器内科が間違いなくスイッチを入れて対応をしてくれます。おそらくすぐにERに来てくれます。こんな場合には①ような細かい病歴は後回しでいいのです。
#13.
カンファレンス編
#14.
失敗例②:カンファランス:この時間は、、、何? カンファランスをしていて、「今は何をディスカッションしているの?」とか「みんな寝ている、内職しているな」と感じることはありませんか。
議論は活発だけど、結局、今後何をしたらいいの?となることもあります。
例)心臓移植検討多職種カンファランスにて
「27歳、男性、拡張型心筋症で、現病歴は、」
「心不全は何回発症しているの?」
「今飲んでいる内服は?」
「家族構成は?」
などなど、議論は盛り上がる
でも、
で、いつまで議論するの?カンファ長い、、、。
このカンファランスの失敗は
#15.
Goalを設定していない
#16.
カンファレンス:GOALを設定する カンファランスのGOAL※1ってなに?となりますよね。
まず、カンファランスでもコンサルトと同様に「共有」「相談」「依頼」と「提案」があります。
特に「相談」の場合にはGAOLを細かく設定したほうがよいです。なぜなら「相談」の場合、様々な議論をしている間に本筋から逸れやすくなるためです。
「治療方向」の決定相談か、それとも決定するために必要な「情報(問診・検査)」の確認かを分けて、それを最初に参加者に共有しておきます。
参考文献; ※1コンサル1年目が学ぶこと
※2 世界一やさしい会議の教科書
#17.
成功例②:GOALを設定する ■では先程の症例提示はどのようにすればよいか
例)心臓移植検討多職種カンファランスにて
「症例は27歳男性で、特発性拡張型心筋症の患者様です。心臓移植登録を検討するにあたって、障害となる問題点に関して相談させてください。問題点は2つあつと思っています。それは、経済的な問題と家族サポートです。この点に関して追加で必要な検査や情報を教えて下さい。」
GOALを設定すると参加者の目線が揃います。そのポイントについて議論するという流れ、そして、そこが決まればカンファ終了可能となります。
■更に、最初にGOALを設定すると、話が万が一逸れていっても
「えっと何を決定すればこの議論はGOALだっけ、そうか問題点は家族サポートで、やることは両親以外の家族・兄弟とのICを行って協力してもらえるかの確認だね」
と戻ってこれます。
#18.
失敗例③:で何したらいいの? 最後の失敗例です。
先程の症例で「両親以外の家族・兄弟とのICを行って協力してもらえるか」という次回までのアクションを設定しました。
でももしこれが「他の家族がサポートをしてもらえるかだね」となると
「他の家族」って誰?80歳超えている祖父母?いとこ、はとこ?
サポートしてもらるってどうやって確認するの?本人に?家族に直接?
などと、様々な解釈ができてしまいます。
この問題点は
#19.
決まったこと
次のアクションを
“具体的に”確認しろ
#20.
カンファランス:具体的なアクションを立てる 特に長引いたカンファランスの最後には、「決まったこと」を確認※1してほしいです。
ただし、これだけでは不十分で「次回までしておくアクション」を決めて置く必要があります。
また、このアクションはできるだけ“具体的な”アクションを立てます。
なぜなら、抽象的な言葉は解釈・イメージのの幅があり※2、自分と他の参加者との間に認識の差ができるかもしれないからです。自分は本人に兄弟関係を聞くだけと思っていたら、他の先生は兄弟を読んで病状説明をして、移植に協力してもらえるか相談するまでイメージしていることがあります。
“具体的に”どういう検査か、治療法か、アクションかを確認する必要があります。 参考文献; ※1世界一やさしい会議の教科書
※2 「具体⇔抽象」トレーニング
#21.
ここでCMです
循環器内科の魅力を伝える企画の一環
#22.
循環器内科の魅力 自分は循環器内科に下記魅力を感じています。
「命に直結」「理論と技術がつながる」やりがい
急性心筋梗塞や心不全に、“その場で効く”治療ができる
心電図、心エコー、薬、カテーテル、リズムデバイス…
→ 多彩な手段で“理詰め+直感”の診療ができる
成功した時の達成感がダイレクト
#23.
循環器内科の魅力 “広く深く”キャリアの可能性がある分野
ー領域だけでも、虚血、不整脈、心筋症、心エコー、肺高血圧、血管、移植診療などなど
集中治療・救急・高齢者医療・在宅まで対応できる
ペースメーカー、TAVI、アブレーションなど手技も習得可能
専門医の先も「構造的心疾患」「移植」「心臓リハ」など道が広い
“一生飽きない”と言える診療科
#24.
今日の話のまとめ ① コンサルは「結論から言え」
−相手のスイッチを入れろ
② カンファの「最初にGOALを設定しろ」
−GOALなき議論は迷子になる
③ カンファの最後に、「決まっとことと次のアクションを“具体的に”確認しろ」
−アクションには抽象的な言葉は使うな
#25.
最後に 偉そうにスライドを作りましたが、自分自身(11年目)これらの殆どはここ1年にできるようになったものです。できるようになって、周りからの評価がかなり変わったことを実感しています。
ぜひ、意識していただいて、すでに持っているたくさんの医学的な知識・優れた診療能力に加え、表現力でさらなる評価・信頼を得てください。
今日も1日、診療頑張りましょう。