急性期総合病院
リウマチ外科医が1人前になるまでの道のり
#リウマチ学会 #リウマチ外科 #助成金 #PMDA #学位 #骨代謝 #軟骨代謝 #骨免疫学 #薬物療法
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最終更新:2023年3月22日
人工呼吸器管理についてPart 1:基礎編
#人工呼吸器 #ARDS #SSCG2021 #ARDS診療ガイドライン2021
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最終更新:2023年3月22日
主訴:呼吸が苦しい エコーを使って鑑別しよう
#プローブ #FoCUS #Lung point #循環血液量減少 #BLUE Protocol #BLUE hand #PLAPS #超音波検査
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最終更新:2023年3月20日
<東京北総合診療/プレゼン部>インストラクショナル・デザイン
#総合診療 #教育 #プレゼン #インストラクショナルデザイン #東京北プレゼン部 #東京北総診 #ロールキャベツ系総診 #東京北医療センター #レクチャー
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最終更新:2023年3月20日
健康診断で要精査 脂質異常症の対応方法
#プライマリケア #総合診療 #研修医 #脂質異常症 #健康診断
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最終更新:2023年3月19日
医学生・研修医と総合診療医のための急性リンパ性白血病レクチャー
#白血病 血液内科
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最終更新:2023年3月11日
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J-OSLERことはじめ within@呼吸器内科 (J-OSLER1期生)
本スライドの対象者 ▼内科が気になるけれど、 J-OSLERが不安で進路を決めかねている学生/研修医のかた ▼内科に決めたが、J-OSLERがよくわからない、 ローテートをどうすれば良いか悩んでいる研修医のかた 早めに敵(J-OSLER)を知って、対策を建てましょう! 漠然としたJ-OSLERへの不安だけで内科は諦める必要なし!
目次 ① J-OSLERとは? ① 概略、症例登録/病歴要約サンプル、疾患群、修了要件 ② 実際にJ-OSLERを経験しての感想 ① 56疾患群達成が1番きつい、外部査読委員はガチャ ③ 私の考えるJ-OSLER攻略のための戦略 ① サブスペシャリティ重視としたいなら研修医時代から症例整理、 ① 日々のカルテ・退院サマリ作成をしっかりと
4.
J-OSLERとは? ▼一言で言うと「内科専門研修用の症例登録システム」 ▼「主たる担当医」として診療にあたった症例について J-OSLERへ記録・登録し、評価を受ける ▼症例の登録方法は以下の2種類があり、ベツモノである 種類 ①症例登録 ②病歴要約 必要数 160症例 29症例 外部査読 独断と偏見と概略 なし 「数の暴力」、査読なし+症例概略程度なので ある程度適当で良いが、とにもかくにも多い あり 「所謂サマリ」なので1つ1つ しっかり書く。 それでも「外部査読委員はガチャ」です
5.
実際に私が記載した①症例登録から抜粋
6.
日本内科学会が示す②病歴要約のサンプル1) 1)https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/J-OSLER/Tebiki_ByorekiHyoka.pdf 細かく確認したいかたは、こちらの52~53枚目(下部ページ番号は49~50)へ
7.
▼この①症例登録と②病歴要約という愛すべき我が子たちを A)研修プログラム内の「指導医」 B)研修プログラム外の「外部査読委員」に認めてもらうのがやること ※プログラム統括責任者のところで 差戻しされることはないはず…… 2)https://www.naika.or.jp/nintei/j-osler/evaluate/
8.
症例登録と病歴要約をもう少し詳しく ▼「ぜんぶ誤嚥性肺炎で登録してやったぜヘッヘッヘッ」とはいかない ▼そこで症例登録、病歴要約ともに「疾患群」という概念が出てくる ある程度似た 疾患のグループのこと 例「急性冠症候群」 「呼吸器新生物」 「赤血球性疾患」 3)https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/2015/08/2015-log.pdf
9.
①症例登録、②病歴要約はともに 達成すべき疾患群数が決まっている 種類 疾患群数 症例数 ①症例登録 56 160 ②病歴要約 29 29 この疾患群数を達成するように ①症例登録、②病歴要約を 記録・登録していく必要がある 4)https://www.naika.or.jp//wp-content/uploads/2018/03/submitted.pdf
10.
つまりここまでをまとめると 目安としては内科専門研修3年目の10月頃までに…… ▼最低でも56疾患群を満たすように選択しつつ 160症例の小サマリである①症例登録を作成 作成した①症例登録から選りすぐった、全て異なる疾患群からなる 29症例(29疾患群)のサマリである②病歴要約を作成 ▼そして①症例登録は「指導医」、②病歴要約は「指導医」に加えて 「外部査読委員」からの承認を得る必要がある
11.
実際にJ-OSLERを経験しての感想 ▼なによりも①症例登録の56疾患群達成がきつい 私は57疾患群でギリギリでした(サブスペ重視コース) 冷静に考えれば全70疾患群 – 56疾患群=14疾患群しか落とせない 総合内科Ⅰ~Ⅲを抜くと12分野しかないので 平均すると1分野あたり1疾患群しか落とせない ▼①症例登録自体は、普段のカルテをキチンと書いていれば ほぼコピペで終わらせることができるが、数が多く面倒でした
12.
▼②病歴要約も、普段の退院サマリをキチンと書いていれば その疾患のガイドラインの引用論文をもとに考察を加えることで ほぼコピペで終わらせることができる ▼剖検症例は完全にめぐり合わせなので、最初から意識する ▼指導医(プログラム内)評価は、直接会って添削してもらい 相談もしやすかったためスムーズに通すことができた ▼ただ外部査読委員評価では、ほぼ全分野にわたり糖尿病の詳細、 食事療法について指摘・revisionを受けてしまい正直解せなかった これが「外部査読委員はガチャ」と思う理由です
13.
私の考えるJ-OSLER攻略のための戦略 ※まず第一に、サブスペシャリティ(専門科)重視の比率が重要 内科専門研修3年間を全てローテーションとするならば、戦略を練る 必要はありません。ローテ中は常に疾患群達成度を意識して幅広い 疾患群を経験するようにしましょう(必要に応じて上級医に相談) 私のように内科専門研修の途中からサブスペシャリティに専念する 場合は、専念するまでに他分野の疾患群を限りなく埋めておく 必要があるため次ページの戦略に準ずることをお勧めします (あくまで一例ではありますが)
14.
①研修医時代の経験症例を整理、専門外となる分野を完全に埋める ▼J-OSLERでは、研修医時代の経験症例(基本は内科、指導医が内科 指導医であれば救急科などでも一部可)は80症例まで①症例登録に そのうち14症例まで②病歴要約に回す事ができる ▼この80症例を、ある分野(例:消化器)に集中させて 疾患群をほぼ埋め切れれば、(少なくともJ-OSLER目線では) 内科専門研修でのローテが不要となる ▼そのため現在までの経験症例を整理して、完全に埋められる、 最低でも内科専門研修で再ローテ不要となる分野がないか確認する
15.
▼実際私の場合は…… ・研修医時代は消化器内科をdeepにローテーションしており、症例が 充分だったので(8/9疾患群)消化器分野は全て研修医症例で埋めた ・循環器分野は かき集めた結果、7/10疾患群 (きつくて内科専門研修で再ローテションしたくなかったので) 達成しており、何とか許容できると考えた ・サブスペシャリティ重視コース(呼吸器内科)は決定しており 呼吸器・アレルギー・膠原病及び類縁疾患・感染症分野は 内科専門研修で埋める事として研修医症例はほとんど使わなかった ・消化器、循環器以外に埋め切れる分野はなかった
16.
▼実際私の場合は…… ・そのため内科専門研修のローテーション期間は 埋めきれなかった内分泌、代謝、腎臓、血液、神経に加えて 個人的に勉強したかった膠原病及び類縁疾患分野を回る事とした ・消化器分野、循環器分野を埋めても研修医時代経験症例上限の 80症例には達していなかったので、各分野で比較的稀な疾患群を 満たすように残りの症例は埋めた ▼分野によっては疾患群数に加え、追加条件があるので注意する (例:消化器分野では「消化管」「肝臓」「胆膵」それぞれが必要)
17.
②現時点で不足している疾患群を把握して、ローテート科を調整 ▼専念するサブスペシャリティ分野は否が応でも疾患群が埋まるはず なので、それ以外=ローテーションが必要な分野を把握する ▼サブスペシャリティによっては複数の分野を埋められる可能性が あるので、研修手帳(疾患群項目表)3)には目を通しておく ▼実際私の場合は…… サブスペシャリティは呼吸器だったが、前述の通りアレルギー・ 膠原病及び類縁疾患・感染症分野も埋められるだろうと判断した 3)https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/2015/08/2015-log.pdf
18.
▼実際私の場合は…… ・前述の通り、内科専門研修のローテーション期間は 埋めきれなかった内分泌、代謝、腎臓、血液、神経に加えて 個人的に勉強したかった膠原病及び類縁疾患分野を回る事としたが この時点で初期研修2年目のローテート科調整が可能だったため 念のため内分泌、代謝、血液はローテーションすることとしました ▼内科専門研修の基幹病院であれば、おそらく症例には困らないと 思われ、実際私も内科専門研修だけでも事足りるくらいだったので 上記のような初期研修ローテート科調整は必須とは思いません
19.
③余力があれば研修医症例の症例登録・病歴要約を作成 ▼先輩内科専攻医に聞けばJ-OSLERで登録すべき内容はわかるので その項目を埋めるように①症例登録と②病歴要約の草案を作成する ▼私が使用していた①症例登録テンプレート → ▼一般的にも文字数は増やすより減らす方が 楽であるし、病院が変わる場合はカルテ・ データ確認が困難となるため 抜けが無いように多めに記載するとベター
20.
▼研修医時代の経験症例は、①症例登録②病歴要約ともに 内科専門研修になってから「担当指導医」が添削することになるが 特に病院が変わる場合は、カルテが確認できず、症例の概要が 全くつかめないことから指導医側も困惑しがちです ▼そのため可能であれば病歴要約も研修医のうちに作成がベター J-OSLER自体は内科専攻医にならなければ使えないので こちらも先輩内科専攻医に聞いたり、病歴要約のサンプルを見て 必要項目を把握したうえでwordなどで作成しておくと後がラク
21.
日本内科学会が示す②病歴要約のサンプル1) 1)https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/J-OSLER/Tebiki_ByorekiHyoka.pdf 細かく確認したいかたは、こちらの52~53枚目(下部ページ番号は49~50)へ
22.
④内科専門研修ローテーション中は常に疾患群を確認する ▼J-OSLER的には「疾患群を埋めるためにローテーションしている」 と言っても過言ではないため、常に担当症例の疾患群は確認して 不足する可能性があれば上級医と相談して症例の調整をしてもらう ▼極端なことを言えば、同じ疾患群の症例を2例担当しても、 疾患群達成においては全く意味がないので、ムダになってしまう ▼実際私の場合は…… 新規担当症例があれば研修手帳(疾患群項目表)3)を確認して、 該当する疾患にIDをメモ→未達成の疾患群は上級医に報告していた 3)https://www.naika.or.jp/wp-content/uploads/2015/08/2015-log.pdf
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⑤後々を見据えた日々のカルテ・退院サマリ記載を行う ▼特に内科専門研修が始まったばかりのころは、業務・手技など 勉強することも多くJ-OSLERになかなか手はまわりにくい ▼そのため実際にJ-OSLERの記入をするのは後回しになる事が多く まとめて100症例くらいの①症例登録を作成することもある ▼この時に初めて①症例登録や②病歴要約に準じた記載をするとなると 非常に苦痛、負担になることは容易に想像がつきます そのため日々のカルテ、退院サマリをJ-OSLERに準じた形式で記載 することで、最終的なJ-OSLER入力時の負担は軽減できる(実体験)
24.
▼実際私の場合は…… ・初期臨床研修修了にレポートが必要だった(EPOCは無かった)ので J-OSLERにも利用できそうな症例のレポートは、②病歴要約の スタイルに準じて作成して指導医の添削も受けていた ・内科専門研修ローテーション中に時間があったため、研修医時代の 経験症例80症例+内科専門研修ローテーションの40症例=120症例の ①症例登録と、その中から選りすぐり16症例の②病歴要約は作成して サブスペシャリティ(呼吸器内科)に専念しました
25.
▼実際私の場合は…… ・最終的には締め切り(専門研修3年目の10月頃)ギリギリで残りの ①症例登録と②病歴要約を仕上げて、提出しました ・日々J-OSLERを意識してカルテ、退院サマリ作成をしていたので 実際の作業はほとんどコピー&ペースト→文章を削る作業で済んだ ▼研修プログラムによっては専門研修1年目、2年目までに 各何症例ずつ登録するよう指示があるところもあるため、注意!
26.
つまりここまでをまとめると 内科専門研修でサブスペシャリティ重視の場合は…… ▼現時点での経験症例を整理して、埋め切れる疾患群を探す その結果に基づいて今後の内科研修ローテート科を調整する ▼可能であれば研修医時代の症例については②病歴要約まで作成し 実際の指導医から添削を受けることがおすすめ ▼日々のカルテ、退院サマリからJ-OSLERを意識して記載しておけば 実際のJ-OSLER入力の負担が軽減される
27.
Take Home Message ▼J-OSLERの目標は専門研修3年目10月頃までに ①症例登録を160症例、②病歴要約を29例作成すること ▼何よりも①症例登録の56疾患群達成がきついので 全ての疾患群を埋めるつもりで、重複しないよう注意する ▼サブスペシャリティ重視の内科専門研修を目指すのなら 研修医時代の経験症例で他分野の疾患群を埋めよう!