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小児科頻用薬について〜救急外来はこれで十分?〜救急担当 研修医必見!

投稿者プロフィール
どっと@小児科

総合病院

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概要

夜中の救急外来。小児科の処方で困ったことはありませんか。

覚えておきたい『5つの薬』と大切なホームケアについてまとめました。

◎目次

・はじめに 〜とある夜中の救急外来〜

・小児の救急受診患者について

・極論:武器は アセトアミノフェン だけでもだいたいOK

・小児の救急外来 -覚えておきたい5つの薬-

・part.1 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)

・アセトアミノフェンの効果と使用法

・part.2 抗ヒスタミン薬

・覚えておくべき抗ヒスタミン薬と用法用量

・part.3 吸入薬

・part.4 浣腸

・part.5 抗菌薬(AMPC:アモキシシリン)

・なぜ溶連菌には抗菌薬を検討するのか

・処方より重要なホームケアの指導

・ホームケアの指導(一例)

・Take Home Message

本スライドの対象者

研修医/専攻医

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テキスト全文

  • #1.

    小児科 頻用薬について 〜救急外来はこれで十分?〜 どっと@小児科

  • #2.

    はじめに 〜とある夜中の救急外来〜 夜中の小児で心配したけど、とりあえず元気そうだ。適当に薬を 処方して、明日かかりつけ医を受診してもらおう。 …でも、何を処方したら良いのか?まあ希望通り処方しておこう。 〇〇先生、この患者さんシロップは飲めないみたいですよ。 あと添付文章に■■とありますが、これで大丈夫ですか? えっ?そんなこと夜中に言われても、わからんよ…。 こっちは希望されたから出してるだけなのに。 こんなご経験はありませんか? 帰宅可能な小児への処方は 最低限で十分 です。 無駄な薬を出さないと決めれば、悩みはだいぶ少なくなります。

  • #3.

    小児の救急受診患者について • 小児の救急受診患者は、軽症・受診自体が不要 な場合がほとんど。 (もちろん1〜2割の処置や検査が必要な児を見逃さないことが大切です。) • このスライドは軽症・受診自体が不要な患者さんを対象とした話です。 あえて薬を処方しないメリット ・慣れない計算や剤形相談での トラブル・時間のロスが減る 。 ・風邪は自然に治るものという感覚をつけ、過度な受診を減らす 。 ・かかりつけ医の受診につなげ、救急がかかりつけを防ぐ 。 ・微力ながらも医療費削減につながる。

  • #4.

    極論:武器は アセトアミノフェン だけでもだいたいOK 小児救急受診患者 熱です! 咳と鼻水が出てきます。 何回か吐きました! 頭が痛いです。 お腹が痛いです。 発疹が出ました。 帰宅可能と判断 処方不要、そのまま帰宅 アセトアミノフェンのみ処方 いわゆる風邪薬や整腸剤、制吐剤の有効性は極めて限定的です。 これらを救急で処方しないことは十分に合理的と思われます。

  • #5.

    小児の救急外来 -覚えておきたい5つの薬• 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン) • 抗ヒスタミン薬 • 吸入薬 アセトアミノフェンだけでも十分ですが、 処置で必要な薬、ときに処方を検討する 『5つの薬』を覚えておきましょう。 • 浣腸 • 抗菌薬(AMPC:アモキシシリン)

  • #6.

    part.1 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン) - ポイント - 小児は アセトアミノフェンのみ でOK。 主訴に当たる症状を緩和する薬であり処方意義あり! • 解熱鎮痛薬としてイブプロフェンも選択肢ですが、救急の場では不要です。 • アセトアミノフェンの作用機序は中枢神経におけるCOX(シクロオキシゲナーゼ) 阻害と考えられていますが、実は未だに解明されていません。 • 使用目的は 熱や痛みによる不快感を一時的に緩和 することです。 それ以上でも、以下でもないことを医療者・養育者ともに理解しましょう。

  • #7.

    アセトアミノフェンの効果と使用法 効果:体温を 1.2〜1.4 ℃ 下げる。痛みを緩和する。 38℃くらいが使用の目安ですが、元気があれば使用する必要はありません。 参考:小児科診療ガイドライン-最新の診療指針- 第4版.総合医学社, 2019 - 使用法のポイント - • 生後 3ヶ月以降から使用可能 • 1回 10〜15 mg/kg • 剤形 3ヶ月〜2歳 3〜6歳 7〜15歳 要相談(右図参照) • 救急では 2〜3回分 で十分 2/3個 粉・坐剤 2/3個 粉・坐剤 粉・錠剤

  • #8.

    part.2 抗ヒスタミン薬 - ポイント - 救急での適応は 蕁麻疹のみ で十分です。 上気道炎に伴う鼻汁に対しては処方不要! • #8000 相談内容の 約 5% が 蕁麻疹 であり、受診も稀ではありません。 入眠困難・養育者の不安 の元であり、抗ヒスタミン薬は処方しましょう。 *原因に関わらず、蕁麻疹のみで抗ヒスタミン薬の静脈内投与は不要です。 参考:平成30年度 #8000 情報収集分析事業報告書.日本小児科医会, 2019 • 第一世代抗ヒスタミン薬は、小児ではけいれんの誘発も指摘されています。 第二世代 x 適応年齢が広い x 体重計算不要 な薬が望ましいです!

  • #9.

    覚えておくべき抗ヒスタミン薬と用法用量 これだけでも十分! レボセチリジン(ザイザル®) 6ヶ月〜1歳 1歳〜7歳 7歳以上 剤形:シロップ/錠剤/OD錠 2.5ml 分1 5ml 分2 5mg 分2 フェキソフェナジン(アレグラ®) 6ヶ月〜2歳 2歳〜12歳 12歳以上 剤形:ドライシロップ/錠剤/OD錠 30mg 分2 60mg 分2 120mg 分2 〜3歳 3歳〜7歳 7歳以上 適応なし 5mg 分1 10mg 分1 余裕があれば覚えておきましょう! ロラタジン(クラリチン®) 剤形:ドライシロップ/錠剤

  • #10.

    part.3 吸入薬 - ポイント - ・喘息 → β刺激薬 0.3 ml + 生食 or クロモグリク酸Na 2 ml ・クループ → アドレナリン 0.3 ml + 生食 2 ml 吸入の量は年齢による調整不要! • 軽症の喘息発作やクループは吸入で帰宅可能なことも多いです。 30分間隔 で 3回まで 吸入可能 ですが、2回で効果不十分なら小児科コール。 • 以前は年齢で量を調整しましたが、吸入効率の観点から 調整不要 となりました。 • アドレナリンは 0.2〜1 ml/回 と施設毎に異なりますが、いずれにおいても効果 はあるため、0.3 ml がβ刺激薬と同じ量 で覚えやすいです。

  • #11.

    part.4 浣腸 - ポイント - グリセリン浣腸 1〜2 ml/kg/回 浣腸をしたら観便しよう! • 小児の腹痛の原因として最も多いのは 便秘症 です。浣腸によって症状の 改善だけでなく、便の色・大きさ・硬さの確認 が可能となります。 *血便をみたら、必ず腸重積の可能性を考えましょう。 • 大切なことは 排便後に症状の改善があるか で、浣腸後にも腹痛が続く 場合には、虫垂炎やIgA血管炎など他の原因の検索が必要です。

  • #12.

    part.5 抗菌薬(AMPC:アモキシシリン) - ポイント - AMPC 50 mg/kg/day 分1-3(1回量を飲めれば分1でもOK) 小児の救急で抗菌薬を使うのは溶連菌と診断した場合だけで十分。 • 救急を受診する小児の発熱はほとんどがウイルス感染(風邪)であり、基本的に 救急外来で抗菌薬は不要 です。むしろ有害なこともあります。 • 以前は0−3歳児は元気に見えても、高熱時に一部が菌血症・重症感染症になると 報告されていました(潜在性菌血症)。しかし、肺炎球菌ワクチンやヒブワクチン の普及により、現在は大幅にリスクが低下しています。 • ただ、溶連菌 は治療効果から救急でも抗菌薬処方を検討します(次頁参照)。 参考:抗微生物薬適正使用の手引き 第二版.厚生労働省健康局結核感染症課

  • #13.

    なぜ溶連菌には抗菌薬を検討するのか 溶連菌に対する抗菌薬の効果 リウマチ熱 速やかな 感染の伝播 予防 症状改善 防止 発病から9日 までに 抗菌薬開始後 24時間以内 に 治療開始すれば予防効果あり。 ほとんどが解熱し、感染力も著しく低下する。 → 翌日かかりつけでもOK! → 救急で処方するメリットもありそう。

  • #14.

    処方より重要なホームケアの指導 救急で処方する薬は少ないといわれても、患者の希望が強いです! このパターンは少なくありません。 救急で 検査や入院の必要がない と判断していることを伝え、 翌日かかりつけ医を受診するよう指導しましょう。 ただ、救急を受診する場合は「不安」を抱えている養育者が多いです。 簡単・定型文で良いのでホームケアの指導をしましょう!

  • #15.

    ホームケアの指導(一例) 診察した様子では 今のところ検査や治療は不要 だと思い ます。熱や咳は不安かと思いますが、この場では熱で寝ら れないときのため、解熱剤を処方します。 咳止めのお薬は即効性はないので、救急では処方しません。 また明日かかりつけさんでご相談下さい 。 寝てしまった場合はそのままで良いですが、起きていれば 少量ずつこまめな水分摂取を意識して下さい。また、咳に 困る場合は 鼻水吸引や加温・加湿 などが効果的です。 ホームケアを理解しておくことはそのまま自分の子育てでも役立ちます! 「教えてドクター」という佐久医師会の先生方が作成した無料アプリは、 ホームケア指導に極めて有用なので、小児に関わる方はぜひダウンロードしてみて下さい。

  • #16.

    Take Home Message • 必要な薬は少ない! 帰宅可能なら アセトアミノフェンのみでだいたいOK! • 覚えておきたい『5つの薬』。 (解熱鎮痛薬・抗ヒスタミン薬・吸入薬・浣腸・抗菌薬) • むしろ指導するべきは ホームケア。

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