テキスト全文
輸液の基本概念と重要性について
#1. 輸液簡略版君のNa+ は Yueki Natrium. あさり腎臓内科
#2. 体液分布「ヒトの60%は水分」 →血液 5% 60kg 水以外 24kg 細胞内液間質液 8 24 L 3 9L 細胞外液血液 1 3 L
#3. 体液分布細胞内液 8 K 細胞膜間質液 3 水 Na 毛細血管壁細胞外液血液 1 Alb
#4. ○○を加えたとき・・ 水 (mL) 塩細胞内液 (mOsm) (L) 間質液血液浸透圧 (L) (L) (mOsm/L) 水 1000 0 24.7 9.25 3.08 292 塩 0 300 23.4 9.49 3.16 308 塩水 1000 300 24.0 9.75 3.25 300 水 1000 mLを加えたときよりも塩 300mOsmを加えたときの方が細胞外液量は増える。
#5. 体液量は塩の問題 Na不足脱水 Na過剰溢水病名は水だけど水の問題ではない!
#6. 浸透圧は水の問題飲水不足過剰飲水 ↑↑ 高ナトリウム血症低ナトリウム血症病名はナトリウムだけどナトリウムの問題ではない! ~
#7. 水と塩まとめ水は濃度を変化させ、 Naは細胞外液量を変化させる
#8. 浮腫は間質液水塩 (mL) (mOsm) 細胞内液 (L) 間質液血液 (L) (L) 浸透圧 (mOsm/L) 塩ぬき 0 -300 24.6 8.45 2.82 292 水ぬき -1000 0 23.3 8.75 2.92 308 水たし 1000 0 24.7 9.25 3.08 292 塩たし 0 300 23.4 9.49 3.16 308
#9. 水分制限? 水分制限をすると体液量の減少+浸透圧の上昇で ADH・RAAが分泌亢進してしまい水 Naの再吸収が亢進する ● 水分制限で浮腫は治らない!
#10. 腎臓の働き : ホメオスタシス ✓ 腎臓は細胞外液を定常状態に保ちたい細胞外液
水分とナトリウムの役割とバランス
#11. 細胞外液はカンブリア紀の海である現在の海 : Na 約500mEq/L カンブリア紀の海: Na 約140 mEq/L ヒトの細胞外液 : Na 約140mEq/L
#12. 進化と海生物は、淡水へ行くためさらに陸に上がるために身体の中に海を作った。腎臓は細胞のためにカンブリア紀の海の組成を保とうとしている
#13. 体液量の判断医者浮腫心拡大胸水腹水肺水腫浮腫も胸水も腎臓には見えない!
#14. 腎臓は血圧と浸透圧が分かる医者腎臓浮腫血漿浸透圧心拡大緻密斑のCI 胸水輸入細動脈の伸展刺激腹水肺水腫圧センサー刺激交感神経
#15. 腎臓が感知できるのは血圧(血液量)と浸透圧水 (mL) (mOsm) 塩細胞内液 (L) 間質液 (L) 血液浸透圧 (L) (mOsm/L) 水 1000 0 24.7 9.25 3.08 292 塩 0 300 23.4 9.49 3.16 308 塩水 1000 300 24.0 9.75 3.25 300
#16. 腎臓が感知できるのは血圧(血液量) と浸透圧水 (mL) 塩細胞内液間質液血液浸透圧 (mOsm) (L) (L) (L) (mOsm/L) 水 1000 0 24.ス 9.25 3.08 292 塩 0 300 23.4 9.49 3.16 308 塩水 1000 300 24.0 9.75 3.25 300
#17. 腎臓が感知できるのは血圧(血液量)と浸透圧血液 (L) 浸透圧 (mOsm/L) 血圧浸透圧浸透圧腎臓の考え水 3.08 292 ↑ 薄くなった塩 3.16 30 308 ← ↑↑ 塩水 3.25 300 ↑↑ ↑ 濃く
なった多くなった多くなった
#18. 出血性ショック野生では、外敵との戦いで出血することが多かった。「血圧が下がる=死」を防ぐ必要があった 18
#19. 出血/脱水に対する身体反応交感神経血管収縮心拍出量 ↑ 早くて弱い血圧腎臓 RAA系 ↑ ADH ↑ 遅くて強い時間
#20. 腎臓の考え脱水 : 死ぬかもしれない! 体液量の減少浸透圧の上昇 (少なくなった) (濃くなった) に対する反応が強い
輸液療法の適応と注意点
#21. 脱水に対する反応が強い薄くなった濃くなった少なくなった再吸収亢進再吸収亢進多くなった再吸収亢進
#22. 体液量の減少・浸透圧の上昇に対する反応が強い利尿薬抵抗性血液 (L) 浸透圧 (mOsm/L) 腎臓の考え水 Na 少なく出血 2.92 300 なった再吸収再吸収水 3.08 薄く 292 捨てる
再吸収なった塩 3.163 濃く 308 再吸収捨てるなった塩水 3.25 多く 300 捨てる捨てるなった
#23. 腎臓は水を99%再吸収できる再吸収 (99%) 140 L以上 / day 1. 原尿: 144L/day 排尿:1.4 L/day =GFR 100mL/min
#24. 尿の希釈・濃縮尿は 50 ~ 1200mOsm/Lまで調整可能・溶質は代謝老廃物 (UA UN Creなど) Na ● ● ・ヒトは約10mOsm/kgBW/dayの溶質を排泄する必要がある。 (体重 60kgのとき
600 mOsm/day)
#25. 尿の希釈・濃縮老廃物+Na 600mOsmのとき水水 ~ 老廃物老廃物 Na Na 50mOsm/L 1200 mOsm/L 12L 0.5 L
#26. 人はどのくらい水が必要か尿は1200mOsm/Lまで濃縮できる老廃物は600mOsm/day 尿は最低 500 mL/dayは必要汗+不感蒸泄+便で1000mL 1.5 L/day程度は最低限必要
#27. 人はどのくらい水を飲めるか尿は50mOsm/Lまで希釈できる老廃物は600mOsm/day 尿は最大 12000 mL/dayまで可能汗+不感蒸泄+便で1000mL 13 L/day程度までは飲める
#28. 尿糖、尿蛋白、造影剤、尿比重と尿浸透圧グリセオール、マンニトールなどがない場合老廃物尿浸透圧尿比重 600mOsm 腎機能正常末期腎不全 mOsm のとき尿量L 最大希釈尿 50 1.002 12 150 1.005 4 300 1.010 2 600 1.020 ┏ 900 1.030 0.75 1200 1.040 0.5 ADH 最大濃縮尿
#29. 尿比重と尿浸透圧老廃物尿浸透圧尿比重 600mOsm mOsm のとき尿量L ラシックスで出てくる尿は血液浸透圧(300mOsm/L) の半分くらいの尿浸透圧 50 1.002 12 150 1.005 4 300 1.010 2 600 1.020 ┏ (150mOsm/L=Na 75 mEq/L) ラシックス尿尿が血よりも薄い ↓ ずっと飲水制限 + ラシックスだと 900 1.030 0.75 そのうち出納が合わなくなる。 1200 1.040 0.5
#30. ☆輸液の考え方どの輸液を選択するか考えるときまずは塩分量を考える! 9 g/L 6 g/L 3 g/L TTT 0 g/L 生理食塩水 1・2号液 3・4号液ブドウ糖液
輸液の種類とその選択基準
#31. 基本は生食+糖液生理食塩水生理食塩水ブドウ糖液 2/3生理食塩水=1・2号液 1/4生理食塩水 = 34号液ブドウ糖液
#32. 体液分布細胞内液 8 K 細胞膜間質液 3 水 Na 毛細血管壁細胞外液血液 1 Alb
#33. 点滴の体内分布 8 31 血液 3.0 L
#34. 点滴の体内分布 5%糖液 1000mL 666.6mL 250mL →83.3mL 8 31 血液 3.0 L
#35. 点滴の体内分布 750mL 生食 1000mL → 250 mL 8 31 血液 3.0 L
#36. 点滴の体内分布 8 31 5%アルブミン 1000 mL > 1000mL 血液 3.0 L
#37. 25%アルブミン通常は5%アルブミンつまり「5倍濃い」 -290 400 -110/ 100 8 31 25%アルブミン 100mL →500mL サードスペースから不足分を引っ張ってくる (肝不全の腹水など
で使用) 生食の20倍の効果血液 3.0L
#38. 1L輸液で血管内に残る水分 TTT 9 g/L 6 g/L 3 g/L 0 g/L ブドウ糖液 1号液 3号液生理食塩水約 83mL 約 194mL 約 139mL 約 250mL
#39. 1L輸液で血管内に残る水分 25% Alb 。 5% Alb 9 g/L EFFE 6 3 g/L g/L mmmm 0 g/L ブドウ糖液 3号液 1号液生理食塩水約 83mL アルブミン約 139mL アルブミン約 194mL 約 250mL 1000mL 5000 mL
#40. ショックバイタル血圧を上げるために血管内ボリュームを上げたい Naが高いほうが血管内に残る急速輸液時にはKフリーが良い生食、リンゲル液、アルブミン
輸液管理における最新のガイドライン
#41. 心不全なるべく血管内に残したくない Naが低いほうが血管外に出る 5%糖液、 3号液、 4号液
#42. 減塩食+細胞外液? 9 g/L 6 g/day < TTT せっかく減塩食にしても点滴で塩を入れたら意味がない
#43. 抗生剤の溶液生食 100mL =塩分 0.9g 糖液 100mL =塩分 0.0g
#44. 尿検査結果単位症例:90歳男性尿比重 1.012 U-Na 92 mmol/L 主訴: 呼吸不全 U-K 32 mmol/L U-CI 45 mmol/L 診断: うっ血性心不全血液検査結果単位 Alb 3.2 g/dL UN 82 mg/dL UA 9.3 mg/dL Cre 2.83 mg/dL eGFR 17.2 Na 147 mEq/L K 4.3 mEq/L CI 106 mEq/L ラシックス使っても尿が出ない →腎臓内科コンサルト
#45. 主治医尿検査結果単位尿比重 1.012 輸液を絞りたいです! U-Na 92 mmol/L AWA U-K 32 mmol/L 点滴 : リンゲル液 500mL/day 生食 100mL× 3回/day ル U-CI 45 mmol/L 尿量: 800mL/day ル水: 800mL 水: 800mL (+汗+不感蒸泄+大便) 塩:約110mEq/day 塩: 約74 mEq/day 腎臓内科医尿検査結果単位輸液増やしてください尿比重 1.010 U-Na 52 mmol/L U-K 17 mmol/L 点滴 : 4号液 1500 mL/day U-CI 40 mmol/L 糖液 100mL× 3回/day 尿量:1500 mL/day ル水: 1800mL ル水: 1500mL (+汗+不感蒸泄+大便) 塩 : 約 50mEq/day 塩:約78 mEq/day
#46. 血液検査結果単位血液検査結果単位 Alb 3.2 g/dL Alb 3.1 g/dL UN 82 mg/dL UN 40 mg/dL UA 9.3 mg/dL UA 7.4 mg/dL Cre 2.83 mg/dL Cre 2.42 mg/dL eGFR 17.2 eGFR 20.4 Na 147 mEq/L Na 138 mEq/L K 4.3 mEq/L K 3.9 mEq/L CI 106 mEq/L Cl 102 mEq/L
#47. ☆まとめ・水過剰は溢水ではなく低ナトリウム血症塩過剰は高ナトリウム血症ではなく溢水・腎臓は体液量減少/浸透圧上昇に敏感溢水治療は塩をアウトバランスにする・浮腫の
飲水制限にエビデンスはない