#4.
自己紹介 2021年11月に家族とともにハノイへ引っ越し、日系クリニックに勤務 2023年5月よりハノイ市内のフランス系外資病院にスカウトされ移籍 ・日本人スタッフは院内に1人、病院初の日本人スタッフ ・院内の公用語がフランス語なのでフランス語勉強中… 2009年卒の39歳 2児の父(12歳と10歳) 日本腎臓学会専門医 学生時代バックパッカーとして世界一周経験あり 日本透析学会専門医 都内大学病院の腎臓内科に長年在籍 日本総合内科専門医・元指導医 英語は話せますがTOEFLやIELTSは受けたことありません USMLEも興味がなく仕組みも理解したのは最近です… 最近は各国の医師免許制度について勉強中
#5.
そもそも海外で医師をする気はなかった ➢ 海外一周の経験から世界中の文化の差を痛感 → むしろその文化の違いから海外で医者をやることに関して懐疑的だった ➢ 特に内科はコミュニケーションが重要だと考え、海外には行かないつもりだった ➢ 研究にも興味なかった私は米国はもちろん海外で留学することなど全く興味なし… そんな私でも今では海外で仕事しています!
#6.
そんな私のスタンス ➢ 子供たちの教育を海外ですることを考えた → 日本の教育が悪いとは思わないが、受験戦争に巻き込まれて座学ばかりになるより、 世界の大きさも知ってほしい ただし自分は日本人という誇りは持ってほしいので、子供たちが小学生になってからの出国を選んだ ➢ いつでも日本には帰れる → 我々医者は医局を離れようが何しようが、日本国籍を持ち医師免許を持っていれば、 いつだって帰国すればなんとかなる、と考えた 今後もちろん変わるかもしれないが、今は海外に出るリスクをとることはまだまだ可能と判断した 給料が激減しても、生きていくことができないことになることはないだろうと ➢ 今のところ、しばらくの間日本の医師生活に戻る予定はない
#7.
海外で医者もできる!先進国だけじゃない海外での働き方① 留学を経て医師免許を取り働く ✓ 最もイメージしやすい方法、米国に留学してそのままUSMLEをパスして医師になる方法が有名 ✓ 学術的な興味で留学する方も多いが、世界的には稼ぐために米国へ臨床留学する人は多い その国の国家試験あるいはそれに準じる試験を受ける ✓ 日本の医師免許や資格を裏付けとして、その国の試験をパスする(ベトナムはこのやり方) その国の大学を卒業する ✓ 例としてフランスは実質的に医学部から学びなおさないとEU外の医師へ医師免許は発行しない
#8.
海外で医者もできる!先進国だけじゃない海外での働き方② 大使館医務官 ✓ 日本大使館に勤務する ✓ 国や地域は選べず、アフリカなどの途上国が中心 ボランティアなど ✓ 国境なき医師団などが好例 ✓ 給料は出るが薄給であることが多く、実質ボランティア
#9.
日本の医師免許って使えるの? -よくいただく質問- ➢ 海外で医師免許が使えるのかとよく聞かれるが「そのまま使えるわけはない」 → 「日本の医師国家試験を合格しているなら、我々の国の医師国家試験あるいはそれに準じるものを 受験する資格はあるよ」というスタンスの国は意外と多い ➢ 各国の試験の難易度は本当にバラバラ → 基本的に欧米先進国はハードルが高い 医師不足の国の方が基本的には海外の医師の受け入れにも寛容
#10.
外国の医師免許に寛容な国とそうでない国はある ➢ 例えば、私の住んでいるベトナムは、外国人への医師免許発行に寛大 → 日本国医師免許保有者で日本で5年の常勤勤務経験があり、英語の試験に合格すれば、 一般的に診療を含めて臨床行為が可能(診療する患者さんの国籍は問われない) ➢ その国の言語ができたとしても、教育研究を除き自国民にしか 医師免許を発行しない国もある ➢ EU諸国はEU諸国内でお互いに使えたりする場合もある (ズルいと思ってヨーロッパ人ドクターたちを眺めています…)
#11.
医師免許の相互協定の存在 ➢ 日本はいくつかの国と主に日本人向けに診療することを条件に、 語学力が問われずにその国の医師免許を特別に発行する制度があるが、 人数制限などもあり実質的に相当ハードルが高い 外国人の診療は原則として不可とのこと ドイツ フランス イギリス シンガポール など 参考:厚生労働省「二国間協定に基づく外国の医師又は歯科医師の仕組み」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/rinsyo/index_00021.html
#12.
医師免許というのは国によるルールがバラバラ ➢ 意外と国家試験のない国は多い → 卒業試験とその後の研修が国家試験を 一例として、フランスもベトナムも 実は日本と同じシステムでの国家試験はない 兼ねている国も多い イタリアも国家試験はコロナ後に廃止したりしている ➢ ただし、公表していないだけで試験や書類作業を乗り越えれば 働くことのできる国も多数ある → 現地で情報確認が必要
#13.
先進国で働きたいなら留学も含めかなり準備が必要 ➢ 自分の中で、特定の国で働きたいと決まっているならいち早く準備すべし → 特に研究や臨床で最先端の米国や欧州等で学びたいという志がある場合は時間がかかるので、 それは学生のうちから準備をしておくに越したことはない 働くこと(お金を稼ぐこと)と学ぶことは別に考えた方がよいケースも多い ➢ どれも不可能なわけではないが、どこまでの情熱や時間をかけられるかが勝負 選択は個人次第! ※国外で医学部を卒業した後に日本で医師免許を取って働く事例もありますが、私自身詳しくないためここでは割愛させていただきます
#14.
先進国以外で働くという選択肢 ➢ もはや、先進国・発展途上国という括りは不適切なほど差は縮まっている → ASEANもその他の世界中も、日本が停滞していた数十年でとてつもないほど発展している 途上国という言葉はもはや弊害を生む ➢ どうしても行きたい国があるなら別だが、海外に行きたいならどこへでも 行こうと思えば行けると考えるべき 大事なのは行動力!
#15.
アジアで働く利点 ➢ 一部の国を除き、日本や日本人への信頼性は先人たちのおかげでいまだに高い → 高く評価されている今のうちに海外に出るのは合理的 ➢ 医師免許へのハードルも高くない国が多い → 病院側と話すと、「医師免許はこうやったら取れる」など教えてくれたりすることも ➢ 日本から近い!!!すぐに帰国できる!!!
#16.
大切なのはコミュニケーション力と自己アピール力 ➢ 外資に行くなら英語力は最低限必要な武器だが、 英語力とコミュニケーション力を混同してはいけない ➢ 幅広い人付き合い、幅広い文化交流が身を結びことがある → 語学よりも、広い意味でのコミュニケーション力が必要! ➢ もちろん最低限の医療スキルはあるのが当たり前 → 生き残るために、専門の臨床力や技術力を上げておくべき
#17.
外貨を獲得するという意識の少ない日本人 ➢ 先進国、経済大国としての日本の停滞と各国の経済成長 → 日本の経済成長が止まった間に各国はどんどん成長している ➢ 日本円だけを稼ぐことのデメリットが表出化している → 急激に進む円安、海外に遠く及ばないインフレ率、日本経済の衰えなど ➢ 途上国で生活すると、インフレの意味をより実感することのできるメリットも
#18.
貯金することは、将来への備えではない ➢ 円安によって世界規模でみれば円の貯金は大きく価値を落とした → 円高にならない限り貯金していた分はものすごい損 ➢ ましてや世界の経済の成長に日本は全く追いつけない → 長期的にみて日本円の価値があがる可能性は残念ながら高くない 日本円だけ持っていれば良い 時代は終焉に近いかもしれない
#19.
日本の駐在員を診ても、外貨獲得になる? ➢ 日本の駐在員たちは、海外で稼ぐために日本を飛び出している → その方々の健康を守ることは、間接的に外貨獲得につながる ➢ もちろんその時の方や外国人を診察すれば直接の外貨獲得になる 外国で働くと、投資をしていなくても 外貨を獲得する行動を自然に起こしていることになり 資産管理にも大きな保険を掛けることができる
#20.
日本の医療の限界が残念ながら近づいている ➢ 多くの先生方が感じられるように、日本の医療の限界は近い 医師の地域偏在:医療格差の拡大 超高齢社会に伴う医療費の増加:診療報酬はさらに下がる… 医師の過重労働:果たして働き方改革はうまくいくのか不透明 などなど… ➢ もう日本の医者は高給取りじゃない 医師として働き続けるにしても人とは違うスキルや経験が必要不可欠な時代へ 言葉が苦手、外国が怖い、日本が安全とか言っていられる時代ではないのかもしれない
#21.
海外で医師をして学べる事 ➢ ビジネスとしての医療に接することができる → 日本の医療の未来を考えるとビジネスマインドが必要 そのためには海外でビジネスとして医療をすることの必要性も出てくる 日本の医療制度は特殊なことが多いが、医療制度は本当に各国バラバラ ➢ 医療は文化ということを痛感できる → その国や地域によって人々の生活様式は様々で、疾患も様々と改めて学べる ➢ 自国の良さも悪さも見つめなおすいい機会になる → 日本の良いところ、悪いところ、知らなかったことが見えてくる 仕事量も日本の大学に比べて少ない
#22.
外国で働いたあとのキャリアプラン 長期間にわたり外国で働く ✓ 契約が必要なので、個人の力量が問われる 日本に帰国 ✓ 海外での臨床経験を活かし、他医師との差別化を図る ✓ 海外での経験をもとに、自分の不足していた分野を再勉強する先生もいる ✓ 母国への貢献も期待できる 別の国へ移動する ✓ 今までの経験をもとに違う国へ移籍する先生はかなり多い
#23.
大切なのは、自分の意思・希望、そして熱意 ➢ 魅力ある日本を母国にできた我々は誇りに思うべき ➢ だが、長い人生で一度海外を見ておくことに人生の損はないはず → 海外に出て気に入ればそのまま海外で過ごすもよし、日本に帰国して新たな道を歩むもよし 人生は1度きり、それを決めるのも自分だ、という意識が大切
#24.
ベトナムに行った自分の体験談(一例) ➢ ベトナムのクリニックとの契約並びに交渉 → 日本ネットで探したり知人のネットワークを使って職場を探す! ➢ VISAの取得、就労許可証の取得(書類手続き) → 書類作業はとにかく遅いので忍耐の精神で待つ… ➢ その間に出国の準備、手続き、現地での家や学校探し ➢ 労働許可証発行ならびにVISA取得後に出国のチケット取得 → 家賃・引っ越し費用補助などもあるのか条件はしっかり確認 これら全部合わせておよそ半年から1年、あるいはそれ以上かかるので 海外に出よう!出たい!と思ったら早めに準備をしておくことをお勧めします
#25.
ベトナムでの働き方実例 日本人を多く診療する日系クリニックに勤める 以前の職場 ✓ 日本人しか診ないクリニックもあれば、外国人も診るクリニックもある ✓ 採用情報もネットなどで探しやすい 外資系のクリニックに勤める ✓ 患者さんの90%は外国人、ベトナム人を診察する方が少ない 私立病院(主に外資系)に勤める 現在の職場 ✓ 今患者さんは主にベトナム人富裕層だが外国人も多い ※公立・国立病院に常勤で働くにはベトナムの大学卒業が必須のため現実的ではない
#26.
そのためにもまずは専門を身につける方がよい ➢ ベトナムも含め、周辺国でも専門医であることへの評価は意外にも高い → フランス人同僚に聞いてみると、フランスでは専門医も国が発行する そのため、専門医をもつ臨床医の評価が日本よりも高い 国や地域によって差はあるが、専門医は取っておくことがベター ➢ 小児科や産科医の需要が日本より多いのも、ベトナムをはじめとする途上国の特徴でもある 各国行ってみたい国の情報はあらかじめ収集すべし!
#27.
海外で働いてみたいと思ったら ➢ 本当に海外で働きたいかしっかりと考えることは大事 ➢ 今の立ち位置や家族構成などによっても目指す道は人それぞれ → それぞれ個別の目標を立てることが大事 何をすればよいのかわからなければ、すでにやっている人に相談すべし 採用情報などを Google などで探すこともできるが、 現地での情報を持っていたり、海外での経験がある方に 聞いてみるのが最も効果的!
#28.
もし海外で働きたいと思う先生方は… ➢ 今年から海外で働きたい先生方へ個別相談に乗っています ➢ 海外に出てみたいという志の先生同士をつなぐ → ベトナムをはじめ海外で働くことを模索している先生を集めた完全招待制サロンもあります 留学ではなく海外臨床医を目指す先生方がサロンに参加してくれています ➢ 同じ志の方との交流を持つだけでもモチベーションになります → ベトナムはもちろん、海外臨床に踏み出したい先生を可能な限りサポートします (ベトナム以外のご相談も可能な範囲で対応しています) ※コンサルト料はいただきますのでご了承ください ➢ ご興味ある方は X(Twitter)やメールでご相談ください aijyusalon@gmail.com
#29.
あなたは、本当にこのままの医師生活でよいのか? ➢ 日本にいて開業するのも素晴らしいし、臨床留学して医者になるのも素晴らしいし、 志を持って臨床医をしていくことは誇らしいことです ➢ しかし、なんとなくお金が良さそうだからその科に行くだとか、 なんとなく研究して留学しに行くとか、流れるままに人生を過ごしてよいのかは 各々が真剣に考えるべきだと思います ➢ 選択肢の1つとして米国だけでなく、世界中のどんな国でも挑戦してみたいという 意思があるなら、それに向かっていく姿勢が長い医師人生の中であっても 良いのではないでしょうか
#30.
TAKE HOME MESSAGE ➢ 先進国だけじゃない、語学力がなくても働ける選択肢は意外と多い → 海外で医者もできる!先進国だけじゃない海外での働き方 実はたくさんある海外の働き方、必要なのは英語力よりもコミュ力 ➢ 留学しにいくんじゃない、外貨を稼げる医者になれ! → 日本は先進国ではあるが、もはや裕福ではない 海外で外貨を稼ぐことはすべての医者が考えるべきこと ➢ 閉塞感漂う日本の良さも悪さも知ることで、 どんな海外生活も帰国後のキャリアに生かせる! → どんな海外生活も、長い医師人生で必ずかけがえのない経験になる 閉塞感漂う日本の良さも悪さも知ることで帰国後のキャリアに生かす
#31.
あなたが気にしなくてはならないことは 周りがなにをしているかではない 自分の未来をどう切り開くかだ