Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

ログイン

アプリだとスライドの中のお気に入りの1ページを保存できます

インストール

1/16

知っているようで知らない対光反射〜瞳孔評価キチンと出来ていますか?〜

  • 救急科

  • 眼科

  • 初期研修医

  • Horner症候群
  • 視神経障害
  • 瞳孔
  • 動眼神経麻痺
  • 対光反射
  • 瞳孔不同
  • RAPD陽性

18,075

115

2022/8/6
2022/8/6 更新

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

内容

視神経障害があっても瞳孔不同は起こりにくく、対光反射が保たれていても視神経障害が隠れていることがあります。見逃してしまう症例が無いよう、瞳孔評価について確認しましょう。

◎目次

・症例

・研修医のマネジメント

・上級医のマネジメント

・本症例から学ぶべきこと

・対光反射の経路

・瞳孔の診察

・Relative Afferent Pupillary Defect (RAPD)とは

・軽微な対光反射の異常を見つけるには

・RAPD陽性となる特殊型

・TAKE HOME MESSAGE

ぐちょぽい@眼科

総合病院


ぐちょぽい@眼科さんの他の投稿スライド

外来デビュー前に知っておくべき開放隅角緑内障

#開放隅角緑内障 #静的視野検査 #プロスタグランジン製剤 #眼圧 #α2刺激薬 #Βブロッカー点眼

63

8,742

最終更新:2022年9月6日

外来デビュー前に知っておくべき糖尿病網膜症

#DME #血糖管理 #増殖前糖尿病網膜症 #光凝固 #糖尿病黄斑浮腫

57

8,848

最終更新:2022年9月19日



診療科ごとのスライド

内科(301)

消化器内科(48)

循環器内科(69)

呼吸器内科(70)

血液内科(29)

糖尿病内分泌代謝内科(41)

腎臓内科(23)

アレ膠リウマチ内科(24)

脳神経内科(86)

総合診療科(112)

救急科(316)

外科(29)

消化器外科(2)

呼吸器外科(1)

乳腺外科(0)

整形外科(73)

脳神経外科(13)

泌尿器科(21)

形成外科(15)

皮膚科(23)

眼科(17)

耳鼻咽喉科(12)

歯科口腔外科(8)

リハビリテーション科(7)

心臓血管外科(3)

小児科(37)

産婦人科(44)

精神科(57)

放射線科(44)

麻酔科(12)

緩和ケア科(20)

感染症科(173)

産業医(6)

初期研修医(259)

その他(260)


知っているようで知らない対光反射〜瞳孔評価キチンと出来ていますか?〜

  1. 知っているようで知らない 対光反射 〜瞳孔評価キチンと出来ていますか︖〜 ぐちょぽい 眼科専⾨医 Twitter: @guchopoi

  2. ある⽇の救急外来 2

  3. 症例 現病歴︓ 特記既往歴の無い65歳の男性。飲み会で多量に飲酒をした帰り道に2m程度の 崖から転落。近隣住⺠により倒れているところを発⾒され救急要請となった。 現症︓ 体温36.6℃、⾎圧143/82mmHg、⼼拍数76回/分、呼吸回数12回/分 Glasgow Coma Scale(GCS): E2M4M5 瞳孔4mm/4mm、対光反射+/+ 顔⾯や⼿⾜に擦過傷多数、左眉⽑外側周囲に⽪下⾎腫あり 3

  4. 研修医のマネジメント 呼吸や循環は保たれているし、瞳孔不同や⼿⾜の⿇痺も無さそ うだな。意識レベルの低下はアルコール多飲の影響としても⽭ 盾しない程度かな。 頭部打撲をしているようなので頭部CTも撮っておこう。 ↓ 頭部CTでは明らかな頭蓋内出⾎や⾻折線などは認めずであった。 念の為アルコール以外の意識障害の原因が隠れていないか評価 をして、問題なければ帰宅の⽅針でよいかな。 念の為上級医にも確認してもらおう。 4

  5. 上級医のマネジメント 瞳孔は確かに左右差は無く、対光反射が保たれていた。 しかし左眼の直接対光反射が弱い印象があったため、Relative Afferent Pupillary Defect(RAPD)を確認したところ左眼で 陽性であった。 ⾎腫の位置からも視神経管⾻折の可能性を考慮して眼窩部CTを 2mmスライスで再構成したところ左視神経管⾻折を認めた。 脳神経外科へ依頼し、緊急⼿術の⽅針となった。 時間経過とともに意識レベルが改善した患者は左眼が⾒えない と⾔っている。 5

  6. 本症例から学ぶべきこと ✔ 視神経障害があっても瞳孔不同は起こりにくい。 ✔ 対光反射が保たれていても視神経障害が隠れていることがある。 直接対光反射しか⾒られていないことが多く、それでは⾒逃してしまう 症例がある。 ✔ アルコール多飲状態など⾃覚的所⾒がとれない時は他覚的検査から緊急性 のある疾患を⾒逃さない能⼒が重要。 ✔ 眉⽑部外側の鈍的外傷は視神経管⾻折を引き起こす。 6

  7. 対光反射の原理と評価⽅法 7

  8. 対光反射の経路 視神経へ⼊った刺激は視交叉を通り、視索の 途中から左右の視蓋前域へと⾄る。視蓋前域 から左右のEdinger-Westphal核(EW核)を 通った刺激は左右の動眼神経を通じて瞳孔を 収縮させる。 このように対光反射の経路は左右が連絡して いるため左眼に光を⼊れると、左眼は直接反 応、右眼は間接反応が⽣じるため両眼が縮瞳 する。 8

  9. 対光反射の経路 右眼の視神経障害があったとしても左眼から の間接反応による対光反射は保たれる。 ⼀⽅、右眼の動眼神経障害がある場合には右 眼の直接反応でも左眼の間接反応でも右眼は 縮瞳しないため、瞳孔不同が顕著となる。 また、左図の通り対光反射に関する経路は視 索の途中から視蓋前域へと⾄るため、外側膝 状体以降の病変では対光反射に異常をきたさ ない。 9

  10. 瞳孔の診察 瞳孔径が2mm以下の場合を縮瞳、5mm以上の場合を散瞳と呼び、瞳孔径に 0.5mm以上の左右差があれば瞳孔不同とする。 右眼の視神経障害がある場合、左眼からの間接反応により右眼にも縮瞳が起 こるため瞳孔の左右差は起こりにくい。 逆に瞳孔不同がある場合は動眼神経⿇痺やHorner症候群を考える。 対光反射減弱 → 動眼神経 or 視神経障害 瞳孔不同 → 動眼神経障害 or Horner症候群 交感神経遠⼼路の障害によって⽣じる疾患 以下の3⼤徴候(Hornerʼs triad)が患側に⽣じる ・中等度縮瞳 ・眼瞼下垂(瞼裂狭⼩) ・眼球陥凹(眼球後退) 10

  11. Relative Afferent Pupillary Defect (RAPD)とは 本来⽚眼に光を当てると、直接反応によって瞳孔は縮瞳するはずである。 しかし⽚側の視神経障害がある場合に、左右の眼に交互に光を当てると、 患側に光を当てた際に瞳孔が収縮せずに、むしろ開いてくる様が観察でき る。 これがRAPD陽性である。 11

  12. Relative Afferent Pupillary Defect (RAPD)とは 左視神経障害がある場合について考える。 正常な右眼に光を⼊れた場合には右眼は直接反 応、左眼は間接反応で両眼とも縮瞳する。 次に素早く左眼に光を⼊れた場合、左眼の視神 経障害があるため直接反応も間接反応も減弱し ているため瞳孔が開き始める。 この場合、左RAPD陽性である。 12

  13. 軽微な対光反射の異常を⾒つけるには ✔ RAPDを確認するのが最適。 ✔ 直接対光反応を⾒るだけでは、対光反射の減弱は⾒慣れていないと⾒逃し てしまうことがある。 ✔ 対光反射が有るか無いかだけでは不⼗分。RAPDを確認する癖をつけて 軽度の異常も⾒逃さないことが⼤切。 Pitfall RAPDを確認することで軽微な視神経障害であっても検出することが出来るが、左右同程度の障害 の場合はRAPD陰性となるので注意が必要である。 13

  14. RAPD陽性となる特殊型 視神経病変では患側のRAPDが陽性となる。 ⼀⽅で特殊なパターンとしては視索病変が 挙げられる。 視交叉では53%の神経が交差しているの で、右視索には右眼からの神経47%と左 眼からの神経53%が含まれている1)。 左視索病変では右眼の視神経由来の神経が より多く障害されるため右眼のRAPDが陽 性となる。 1) C Kupfer et al: Quantitative histology of optic nerve, optic tract and lateral geniculate nucleus of man. J Anat, 1967 14

  15. TAKE HOME MESSAGE ✔ 瞳孔不同が無くても視神経障害を否定してはいけない。 ✔ 視神経の評価のためには対光反射だけでなくRAPDを確認する。 ✔ 特殊なRAPD陽性例としては視索病変もあるので、視⼒低下症状 だけではなく、視野障害の有無にも注意する。 15

  16. Twitter︓@guchopoi ブログ︓https://guchopoi.com/ 16

Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

App StoreからダウンロードGoogle Play Storeからダウンロード

会社概要

Antaa, Inc. All rights reserved.