アプリだとスライドの中のお気に入りの1ページを保存できます
インストール
使用されているブラウザではスライドの拡大ができません。iPadをご利用の場合はSafariをお試しください

1/55

シェア
谷崎 隆太郎

2021/11/12
(2021/11/25 更新)

谷崎 隆太郎

市立伊勢総合病院

21247 page views

感染症の治療後の経過観察の仕方です。
感染症に限ったことではありませんが、臨床は治療開始してからが勝負!ですよね。

- Featured Contents -

【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

Antaa Slideは、医師・医学生のためのスライド共有プラットフォームです。 本スライドでは、Antaa Slideへのスライドアップロード方法を解説します。 ① Antaa Slideへのログイン方法 ② スライドのアップロード方法 ③ アップロードしたスライドの確認方法 ④ ご利用にあたっての注意点 勉強会やセミナーのために作ったスライドを、皆でシェアして知識をつないでいきましょう。アップロードをお待ちしています! ※登録には、医師資格登録年度または医学部卒業見込み年度の入力が必要です。 <以下のnoteもぜひご覧ください> Antaa Slideは、医師同士の“Giveの精神”でつながるスライド共有プラットフォーム https://note.com/antaa/n/n5fabdc34a32f Antaa Slideってどんなサービス? 反響をまとめてみました https://note.com/antaa/n/nd09bf6ed8f3f

37093 19

新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)Q&A

COVID-19ワクチンを接種するか悩んでいる医療従事者の方、または医療職以外の病院職員は多いと思います。内科外来の医療事務さんが接種するか悩んでいたのをみて、わかりやすい情報提供が必要と考え、作成しました。基本的な内容となっています。2021年1月29日に作成したもののため、その後の知見の集積によって、今後推奨は変わる可能性があります。

316187 152

誤嚥性肺炎の主治医力【診断編】

最近受け持った誤嚥性肺炎の患者さん、誤嚥の原因は何でしたか? 誤嚥性肺炎は結果であり、正しい診断のためには原因の見極めが必須です。 そのためのポイントを解説します。 ※本スライドは、2021年1月8日配信のAntaaNEWS「Short Lecture」の講演スライドです。 【このスライドの解説動画はこちら】 https://qa.antaa.jp/stream/contents/113

35547 89

タコでもわかる静注抗菌薬の話

逆にこれだけ知っていれば静注抗菌薬では(ほぼ)困らない、そんな10種類の静注抗菌薬についてタコでもわかるようにまとめてみました。 【更新連絡(2021/10/1)】 「研修医1年目も半分終わったし、なんか抗菌薬勉強しようかな」というエライ初期研修医の皆様のために(?)、大幅な加筆・訂正・記載方法の変更を行いました。 *排泄経路の記載を「腎機能・肝機能による調節の要否」に改め、より臨床で使いやすくしました。 *各薬剤のESBLs, AmpC型β-ラクタマーゼに対するポジショニングの記載をより詳細なものにしました。 * セフトリアキソンの項を一新しました。 * セフェピムの項で特にセフェピム脳症・投与設計についての記載を中心にガイドラインや最近のトピックに即した内容に改めました。 * メトロニダゾールの項で、用量調節についての記載を詳細に改めました(以前の記載で腎排泄と記載していましたが、主たる排泄経路は肝胆道でした。すみません)。 *バンコマイシンの項を一新しました。 【他のコンテンツ】 * サルでもわかる経口抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/5199820d537c41bc * タコでもわかる静注抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/e097b2a75e264a01 * カメでもわかるCRPの話 https://slide.antaa.jp/article/view/e83a7e12c9d74d3b * ニワトリでもわかるβ-ラクタム系以外の抗菌薬の話 https://slide.antaa.jp/article/view/a335f79d13f144ee * アナグマでもわかるフルオロキノロンの話 https://slide.antaa.jp/article/view/067106f6aebb4bf8 * ウシでもわかる真菌の話 https://slide.antaa.jp/article/view/e491e8559fc14d39 ご質問・ご意見等はtwitter(@metl63)までお寄せください。 スライド内容の転用も歓迎します。その折にはお手数ですがご一報ください。

883655 409

ショックのまとめ【定義・分類・鑑別を中心に】

救急外来や病棟急変でよく出会うショックについて、確実に知っておくべき知識を理解していますか? ショック=血圧低値と誤解されることが多い、ショックの概念についてまとめました! 生理学や生化学から、ショックの定義や分類、鑑別を中心にまとめています。 初期研修医の先生方や看護師さんにとっては、きっと学びの多いスライドとなっているはずなので、参考にしていただければ幸いです◎

185169 103

それって本当に尿管結石?!

<ERで「尿管結石?」って思ったら> 1. 安易に決めつけるのはNG! 2. エコーで“らしい”所見をチェック! 3. 鑑別疾患を意識して、重篤な疾患を見逃すな! 本スライドは、「三銃士 指導医・研修医レクチャーシリーズ」vol.10です。質問・コメントは以下へお願いします。 http://bit.ly/39kNKUy ※「三銃士」は、救急・集中治療医の坂本壮、総合診療医の髙橋宏瑞、鎌田一宏により運営される、医学教育の課題解決を目指した教育ユニットです。 ▶三銃士Facebookページ https://www.facebook.com/dartagnanproject ▶坂本壮のAmazon著者ページ https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B079T41LV8

37048 86
もっと見る

感染症の経過観察の仕方

1. 勝負はこれからだ︕ 市⽴伊勢総合病院 内科・総合診療科 ⾕崎隆太郎
2. 国⽴国際医療研究センター ⼤曲貴夫先⽣スライドより
3. ① 患者 ② 臓器 ③ 微⽣物 ④ 治療 ⑤再評価 感染症診療の 考え⽅
4. 感染症診療の考え⽅ 患者 臓器 微⽣物 治療 再評価 Patient Organ Micro-organism Antibiotics Reassessment
5. eassessment (評価を繰り返す) 3つの評価ポイントと共に⾒ていきましょう
6. 患者︓67 歳,男性 主訴︓発熱,咳,痰 例① 現病歴︓2 ⽇前から倦怠感,⾷欲不振あり.本⽇発熱してきたため来院. 既往歴︓糖尿病,⾼⾎圧 内服薬︓メトホルミン 1,000mg/day,アムロジピン 5mg/day 体温 38.4 ℃,⾎圧 148/78mmHg,脈拍 102 回/分, 呼吸 25 回/分,SpO2: 94 % (リザーバー10L) 胸部︓右下肺野背側で吸気初期から coarse crackle 聴取. (他、特記所⾒なし)
7. 診断︓肺炎球菌肺炎 治療︓アンピシリン 2g 6時間ごとで治療開始
8. 経過 体温 ABPC 2g q6h 38.5 治療前 酸素流量(L/min) 10 38.4 9.5 38.3 38.2 9 38.1 8.5 38 8 37.9 37.8 7.5 治療開始 WBC Hb Plt CRP 18,900 16.7 15.2 1.7 翌日 16,500 13.0 12.3 18.5 治療翌⽇
9. 経過 体温 ABPC 2g q6h 38.5 治療前 酸素流量(L/min) 10 38.4 9.5 38.3 38.2 9 38.1 8.5 38 8 37.9 37.8 7.5 治療開始 治療翌⽇ 翌日 WBC 18,900 16,500 確かにグラム染⾊で菌は消えてるけど、まだ熱あるし, Hb 16.7 13.0 CRPとか⾼いし,本当に良くなってるのか・・・︖︖ Plt 15.2 12.3 CRP 1.7 18.5
10. 評価のポイント① 「局所」の指標と「全⾝」の指標に分けて、 局所の指標から評価する。 何かないかな・・・ 熱とか ⾷欲とか〜 ADLとか CRPとか 局所の指標 全⾝の指標 (臓器特異的な指標) (臓器⾮特異的な指標)
11. (例)肺炎 全⾝ ⾒た⽬の元気さ 発熱 ⾷欲 意識,脈拍 ADL ⽩⾎球 CRP 局所 呼吸困難 呼吸回数 咳の回数 痰の量・⾊ 呼吸⾳の異常 痰グラム染⾊ PaO2 , SpO2 胸部X線浸潤影
12. 治療前 4時間後 16時間後
13. (例)急性腎盂腎炎 全⾝ ⾒た⽬の元気さ 発熱 ⾷欲 意識,脈拍 ADL ⽩⾎球 CRP 局所 背部痛 CVA叩打痛 尿中⽩⾎球数 尿亜硝酸塩 尿グラム染⾊
14. 治療前 治療翌⽇ 体温38.7℃ 体温38.0℃ 解熱していないのに、 全然⽩⾎球も細菌も いない︕
15. 治療前 治療翌⽇ でも⾁眼的には 尿混濁あり︕
16. (例)急性腸炎 全⾝ 局所 ⾒た⽬の元気さ 嘔気 発熱 ⾷欲 意識,脈拍 ADL ⽩⾎球 CRP 嘔吐回数 腹痛 腸蠕動⾳改善 ⾎便 便の性状
17. (特殊な例)⾎流感染(感染性⼼内膜炎など) 全⾝ ⾒た⽬の元気さ 発熱 ⾷欲 意識,脈拍 ADL ⽩⾎球 CRP 局所 ⾎液培養陰性化 疣贅の縮⼩ 塞栓症状の改善 (Janeway斑点, Roth斑, 粘膜点状出⾎など)
18. 治療効果判定で⾎液培養陰性化が必要な疾患 (菌⾎症) • ⻩⾊ブドウ球菌菌⾎症 • カンジダ菌⾎症 (⾎管内感染症) • 感染性⼼内膜炎 • 感染性動脈瘤 • ⾎管内グラフト感染 • 化膿性⾎栓性静脈炎 (私⾒) • ⼈⼯物が挿⼊されている⼈の菌⾎症 • カテーテルが抜去できないカテーテル関連⾎流感染症
19. 連鎖球菌菌⾎症の IE リスクは菌種に よる。 Circulation. 2020;142:720–730
20. (特殊な例)⾻髄炎、膿瘍など 全⾝ 局所 ⾒た⽬の元気さ (あれば) 発熱 ⾻髄炎部位の痛み、 ⾷欲 ⽪膚の炎症所⾒、 意識,脈拍 創部の浸出液量など ADL ⽩⾎球 CRP 局所の指標がパッとしないので、 ⾚沈 することもある やむなく全⾝の指標のみで評価 膿瘍径の縮⼩
21. 全⾝の指標がすべて良くなっていれば たいてい患者も良くなっている. ただし,多くの場合に局所の指標の⽅が より迅速で鋭敏である。 (※特にグラム染⾊)
22. (左) 誤った経験に注意︕ (右) (右) 40 CTRX 体温℃ 酸素 L/min 呼吸回数 /min MEPM (メロペネム) 30 39 38 20 37 10 36 35 0 ⼊院 WBC (/μL) 3800 2⽇⽬ 12500 3⽇⽬ 10020 4⽇⽬ 6800
23. (左) 誤った経験に注意︕ 体温℃ 体温上昇や⽩⾎球上昇のみに着⽬すると (右) 酸素 L/min 呼吸回数 /min (右) あたかも CTRX が無効で MEPM が奏功したように ⾒えるが・・・︖ CTRX 40 MEPM (メロペネム) 30 39 38 20 37 2⽇⽬の体温上昇,⽩⾎球上昇は状態悪化を⽰唆して10 36 いるのではなく,最初が重症すぎて,低体温になり 35 ⽩⾎球数低下していたものが,適切な治療により, 0 ⼊院 2⽇⽬ 3⽇⽬ 4⽇⽬ むしろ遅れて上昇してきただけなのでは︖︖ WBC (/μL) 3800 12500 10020 6800
24. 評価のポイント② 「感染症の診断」と「重症度」は分けて考える 感染症の診断 ② 臓器 ③ 微⽣物 ④ 治療 重症度=臓器障害の程度 ●呼吸︓ P/F⽐、呼吸数、 ●循環︓⾎圧(カテコラミン量)、尿量、 ⾎清乳酸値、代謝性アシドーシス ●その他︓意識障害、低体温、急性腎障害、 ⾎清 Bil、PT-INR、⾎⼩板数、⼆次線溶 マーカーなど
25. こんな報告していませんか︖(受けてませんか︖) 昨⽇の患者さん、どう︖ 熱は横ばいです。 呼吸状態はよいです。 尿は少なめですが まあ安定しています。 それって、 よくなっているの だろうか・・・
26. 評価のポイント③ 客観的な事実と主観的な解釈を分ける 事実 通常ひとつ 客観的 具体的 ? 解釈 ひとつとは 限らない 主観的 ときに抽象的
27. 事実 BUN 45 解釈① 脱⽔がありそうです。 mg/dl, Cre 1.5 mg/dl 解釈② 腎障害ありそうです。
28. その解釈の正しさの証明には客観が必要 報告内容 実は・・・ 呼吸状態が悪いです P/F⽐ 103 → 190(改善) まだノルアド切れません ノルアドレナリン 0.1γ → 0.03γ(改善) 尿は少ないです 尿量 0.5 ml/kg/h → 0.75ml/kg/h(改善) X線で肺炎疑いです 右上肺野に⼀部⽯灰化を伴う粒状影あり ⼼筋梗塞疑いです ○○誘導で、鏡像変化を伴う 1mm 以上の ST 上昇あり
29. 回診にて 調⼦はどうですか︖ いや、まだだるいし、 咳も出るし、⾷欲も ありません。 患者 医師
30. 医療者の考える 症状の有無 症状 ある あるけど 少し改善 あるけど だいぶ改善 ほぼ改善 症状 ある ある ある ほぼ改善 患者さんの考える 症状の有無
31. 「昨⽇と⽐べてどうですか︖」 医療者の考える 「⼊院時と⽐べてどうですか︖」 症状の有無 「1番症状がつらかった時を10段階で10とすると、 今はどれくらいですか︖」 症状 ある あるけど 少し改善 あるけど だいぶ改善 ほぼ改善 という感じで前後を⽐較したり、10段階評価にする ことで、患者の解釈(主観)を客観的に評価できる。 患者さんの考える 症状の有無 症状 ある ある ある ほぼ改善
32. 患者がよくならない︕
33. よくならない時は ミスドで泣こう
34. よくならないと思ったときにまず考えること ① Misdiagnosis: 診断が違う (臓器が違う。微⽣物が違う。そもそも感染症ではない。) ② Drainage and Debridement: ドレナージ、デブリドマンが 必要な病態が隠れている ③ Natural Course: 実は⾃然経過である
35. よくならないと思ったときにまず考えること ① Misdiagnosis: 診断が違う (臓器が違う。微⽣物が違う。そもそも感染症ではない。) ② Drainage and Debridement: ドレナージ、デブリドマンが 必要な病態が隠れている ③ Natural Course: 実は⾃然経過である
36. ①臓器が違う例 症状,所⾒ (誤) (正) 発熱、下肢痛 蜂窩織炎︖ 壊死性筋膜炎 発熱、肺浸潤影 肺炎︖ 敗⾎症性塞栓 症状,所⾒ (誤) (正) 急性腎盂腎炎 ⼤腸菌︖ 緑膿菌 誤嚥性肺炎 ⼝腔内常在菌︖ 結核菌 症状,所⾒ (誤) (正) 胸部X線で両側浸潤影 両側肺炎︖ ⼼不全 患者が元気なのに発熱が続く 別の感染症合併︖ 薬剤熱 ②微⽣物が違う例 ③診断が感染症ではない例
37. CTRX Day 2 Day 3 Day 4 ⼤腸菌による急性腎盂腎炎で⼊院。CTRX で治療開始。 尿グラム染⾊陰性化、尿中⽩⾎球も消失。 患者さんも⾷事全量摂取で元気。 発熱のみ継続・・・
38. CTRX Day 2 Day 3 ABPC Day 4 Day 5 Day 6 Day 7 Day 8 ⼤腸菌による急性腎盂腎炎で⼊院。CTRX で治療開始。 尿グラム染⾊陰性化、尿中⽩⾎球消失。 患者さんも⾷事全量摂取で元気。 発熱のみ継続・・・ CTRX 薬剤熱を疑い ABPC に変更。 以降、解熱。
39. 薬剤熱 基本は除外診断︕投与7-10⽇前後での発症が多い Pharmacotherapy 2010;30:57-69 抗腫瘍薬 抗菌薬 中枢神経作動薬 心血管作動薬 中央値 (days) 0.5 6 16 10 平均値 (days) 6 7.8 18.5 44.7 • 熱の高さや重症感,熱型では判断できない。好酸球上昇も頻度は低い。 • 薬剤中止後72時間以内の解熱が多い(平均1.3 1.1日) Ann Intern Med 1987; 106: 728-733
40. • 抗腫瘍薬 薬剤熱の原因薬剤(例) • 抗菌薬,アシクロビル,アムホテリシンB • ジルチアゼム,ドブタミン,フロセミド,ヘパリン,ヒドロクロロチアジド, メチルドーパ,プロカインアミド,キニジン・キニーネ,トリアムテレン • アザチオプリン,ミコフェノールモフェチル,エベロリムス,シロリムス • イブプロフェン,ナロキセン • カルバマゼピン,フェニトイン • 抗うつ薬(ドキセピン,ノミフェンシン) • アロプリノール,シメチジン,メトクロプラミド,プロピルチオウラシル, プロスタグランジンE2,スルファラジン,テオフィリン,チロキシン, アンフェタミン Pharmacotherapy 2010;30:57-69
41. Drainage, Debridement 感染症 原因 検査 対処法 細菌性肺炎 膿胸合併 胸部X線、胸部CT 胸腔ドレナージ 腹部単純CT 経⽪的 or 経尿管的に ドレナージ 尿管結⽯による 急性腎盂腎炎 ⽔腎症 腎膿瘍合併 腹部造影CT 胆管閉塞 腹部単純CT 胆道ドレナージ 化膿性脊椎炎 硬膜外膿瘍合併 脊椎MRI ⼿術 or CTガイド下 穿刺ドレナージ 壊死性筋膜炎 筋膜壊死 試験切開、MRI 緊急デブリドマン 急性胆管炎
42. 肺炎の胸部X線所⾒の経過 • 70歳以上の肺炎患者の異常陰影が改善するのは、3週間以内で 33%、9週間以内で 66%、12週時点で 76%. J Am Geriatr Soc 2004; 52: 224-229 • 重症肺炎では、7⽇⽬の時点で 75% の患者で異常陰影が残存。 (約半分で臨床所⾒は改善) • 28⽇⽬時点でも半分の患者で異常陰影が残存。 Clin Infect Dis 2007; 45: 983-991
43. 受診当日 治療開始翌日 治療はうまくいっているけど、脱⽔が補正された影響で 浸潤影が悪化したように⾒えることがある。
44. 急性腎盂腎炎の⾃然経過 • 70⼈の単純性急性腎盂腎炎(合併症なし) • 治療開始から解熱までの時間(平均 34 時間) 治療開始 48 時間後も発熱 26 % 治療開始 72 時間後も発熱 13 % Am J Med 1996;101:277-80 適切な抗菌薬治療を開始後,37.5℃以下に解熱するまで 38.5 時間(中央値) Eur J Clin Microbiol Infect Dis 2019;38:2185-2192
45. 治療開始 Day 1 Day 2 Day 3 (適切な治療開始後の) 典型的な急性腎盂腎炎の解熱経過
46. eassessment (評価を繰り返す)
47. ① 患者 ② 臓器 ③ 微⽣物 ④ 治療 ⑤再評価 感染症診療の 考え⽅
48. ① 患者 ② 臓器 ③ 微⽣物 ④ 治療 ⑤再評価 感染症診療の 考え⽅
49. 原因菌のイメージ ⽪膚・軟部組織・⾻・関節も グラム陽性菌(が多い) グラム陽性菌 横隔膜 グラム陰性菌
50. 感染症病名 細菌が原因となる場合の主な原因菌 髄膜炎 肺炎球菌,髄膜炎菌 (50歳以上,新⽣児,免疫不全ではリステリアも) 咽頭炎 レンサ球菌(A群,C群),Fusobacterium necrophorum, 中⽿炎 肺炎球菌,インフルエンザ菌 副⿐腔炎 肺炎球菌,インフルエンザ菌 肺炎 肺炎球菌,インフルエンザ菌,モラキセラ・カタラーリス 胆嚢炎,胆管炎 ⼤腸菌,Klebsiella pneumoniae,嫌気性菌,腸球菌など 腸炎 カンピロバクター,サルモネラ,ビブリオ,病原性⼤腸菌 腎盂腎炎,前⽴腺炎, ⼤腸菌,Klebsiella pneumoniae,Proteus 属 精巣上体炎 ⾻盤腹膜炎 ⼤腸菌,Klebsiella pneumoniae,Proteus 属 蜂窩織炎、創部感染 ⻩⾊ブドウ球菌,レンサ球菌 化膿性脊椎炎 ⻩⾊ブドウ球菌,⼤腸菌,レンサ球菌,CNS など
51. 微⽣物から臓器を推定することができます ③ 微⽣物 ② 臓器 例えば⾎液培養 • ⼤腸菌,Klebsiella → 尿路,胆道系 • ブドウ球菌 → カテーテル,⽪膚,筋⾻格系 • レンサ球菌 → 菌⾎症 (IE含む) ,蜂窩織炎、 壊死性筋膜炎など • 腸球菌 → 尿路,胆道系,カテーテル
52. ① 患者 ② 臓器 ③ 微⽣物 ④ 治療 ⑤再評価 感染症診療の 考え⽅
53. 治療薬から微⽣物を推定することができます ④ 治療 ③ 微⽣物 • CTRX,ABPC/SBT で良くなった → 緑膿菌や MRSA ではなさそう • VCM で良くなった → グラム陽性菌の何か.グラム陰性菌ではなさそう • MEPM 投与中に状態悪化 → MRSA, Stenotrophomonas maltophilia,真菌など. またはマイコプラズマやレジオネラなどの細胞内寄⽣菌︖
54. セフトリアキソンがカバーしない菌 Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌) MRSA Enterococcus spp(腸球菌) 耐性 GNR (ESBL 産⽣菌,AmpC 過剰産⽣菌、カルバペネム耐性菌など) Mycoplasma pneumoniae (マイコプラズマ) Chlamydophila pneumoniae (クラミドフィラ) Legionella pneumophila (レジオネラ) Mycobacterium tuberculosis(結核)
55. まとめ • 治療開始後は、評価を繰り返す。まずは局所の所⾒を評価、 次いで全⾝の所⾒を評価する。感染症診断と重症度は分けて 考える。 • 客観的な事実なのか、主観的な解釈なのかを意識する。 • よくならない時はミスドで泣こう。治療経過から微⽣物が、 微⽣物から臓器が推定できることがある。