#4.
4 血算の基準範囲は特定の個人の基準値ではない!
同一個人の定常状態における血球の変動は比較的小さい.
→ 以前の検査結果と比較して大きな変動がなければ経過観察で問題ない.
高齢者の貧血の判定には注意が必要. 健診での血算を評価する際に留意すること 検査値の個人内変動と精査を要する変動/検査値 高齢者 男女ともHb <11.0g/dL 成人男性 Hb<13.0 g/dL 成人女性 Hb<12.0 g/dL 貧血の診断基準: 健診の基準値で年齢は考慮されない
#5.
慢性的な軽度の⾎球減少 5 専門医紹介の目安 Hb<10.0 g/dL
白血球数<3,000/μL, 好中球数<1,000/μL
血小板数<10万/μL ・血液検査で偶然見つかった血球減少の対応に苦慮することは多い.
・再検査では, 貧血では平均赤血球容積(MCV)と網赤血球, 白血球減少では白血球分画を検査.
・精査しても原因が判明しないことも多い.
・軽度の血球減少は経過観察のみでいい場合も多い.
#6.
6 □ 小球性貧血(MCV<80 fL)
鉄欠乏性貧血が圧倒的多く, 時に慢性疾患に伴う貧血.
→ 血清鉄(Fe),総鉄結合能(TIBC),血清フェリチン測定.
□ 正球性貧血(MCV 80~100 fL)
血算だけで診断することは難しいことが多い → 血算以外の情報が重要
網赤血球増加あり → 溶血性貧血を考える.
網赤血球増加なし → 骨髄疾患,慢性疾患に伴う貧血,腎性貧血,内分泌疾患による貧血の可能性
→ 基礎疾患が認められなければ骨髄検査を考慮し専門医紹介.
□ 大球性貧血(MCV>100 fL)
多くはMCVは100~110 fLの間にある.
― MCV>120 fLは巨赤芽球性貧血を考える(巨赤芽球性貧血でもMCV<120 fLのこともある).
溶血性貧血で容量の大きい網赤血球の割合が増加して大球性貧血となることがある.
アルコール多飲,肝疾患でMCVが高値になることがある(Hbの低下がないことも多い).
骨髄異形成症候群(MDS)はMCVが高値に傾くことが多い.
― 高齢者の大球性貧血はMDSの初期像を見ている可能性がある
→ 原因不明の高齢者の大球性貧血は一度は専門医紹介 貧血の対応
#7.
専門医に紹介する貧血 7 紹介の目安 Hb<10.0 g/dL 赤芽球癆,再生不良性貧血,骨髄異形成症候群などの骨髄疾患,溶血性貧血が疑われる場合
リンパ節腫大または脾腫を伴う貧血
他の血球減少を伴う貧血
精査しても診断がつかない貧血 それ以外にも は専門医紹介
#8.
白血球減少の対応 8 XXXXXXXXXX □ 初めて白血球減少を指摘
白血球≦3,000/μL → 原則専門医紹介.
白血球≦1,000/μL → すぐに専門医紹介.
白血球>3,000/μL → 白血球分画を含め再検.
白血球数増加 → ウイルス感染などによる一時的な減少が考えられる.
→ 経過観察でいい.
すべての分画が均等に減少 → 経過観察で問題ない.
好中球減少 → 好中球減少をきたす可能性のある薬剤について確認.
→ 被疑薬があって中止可能ならば中止して血算をフォロー.
→ 被疑薬がなければ好中球減少の原因を検討.
→ 原因が判明しなければ経過観察.専門医紹介も考慮.
芽球, 幼弱細胞, 異常細胞出現 → 専門医紹介.
貧血や血小板減少を伴い肝機能検査や腹部超音波検査で異常がなければ専門医紹介. □ 以前からの白血球減少
白血球>3,000/μLの減少が持続 → 経過観察. 年に1回のフォロー継続.
白血球≦3,000/μLの減少が持続 → 一度は専門医に紹介するのが無難.
#9.
専門医に紹介する白血球減少症 9 紹介の目安 白血球数<3,000/μL
好中球数<1,000/μL 進行性の白血球減少
芽球, 幼弱細胞, 異常細胞出現
リンパ節腫大, 脾腫を認める場合 それ以外にも は専門医紹介 臨床的に問題とならない軽度のリンパ球減少が偶然見つかることは多い.
偶然見つかった500~1,000/μLのリンパ球減少
→ 他に症状がなければ特に精査しないことが多い.
#10.
血小板減少の対応 10 最も重要な治療法 XXXXXXXXXX 血小板数≧10万/μLの軽度の血小板減少
他の検査結果に異常がなく薬剤性やウイルス感染症などの原因を否定
→ 血算再検
→ 減少進行なし → 経過観察で問題ない.
→ 減少進行 → 精査あるいは専門医紹介考慮 日常診療における血小板減少
→ 薬剤性血小板減少症の頻度が高い.
→ ウイルス感染症, 慢性肝疾患による軽度の血小板減少の頻度も高い.
#11.
専門医に紹介する血小板減少 11 紹介の目安 血小板数 ≦5万/μL
→ 専門医紹介
血小板数 5万~10万/μL
・他の血球減少を認める場合
・ スクリーニング検査などで精査しても診断 がつかない場合
→ 専門医紹介
スクリーニング検査: 凝固線溶検査(PT, APTT, フィブリノゲン, D-ダイマー/FDP)
生化学スクリーニング
#12.
血小板減少のアプローチ
#13.
13 2系統の血減少(bicytopenia)も基本的に汎血球減少と同様にアプローチ
緊急性を適切に判断して対応!
ー 緊急性は 原因, 進行速度, 持続期間, 併存疾患, 合併疾患などにより異なる
ー 高度の汎血球減少, 急性白血病, 重症再生不良性貧血などの疾患が疑わ れる場合 → すぐに専門医紹介.
軽度の減少であれば無症状のことも多く経過観察しながら精査を進めることも可能.
日常臨床でみられる慢性の軽度の汎血球減少は. 薬剤性. 慢性肝障害の頻度が高い.
→ 薬剤が原因であると疑われる場合は, 原則として被疑薬中止. 汎血球減少(2系統以上の血球減少)の対応
#14.
14 「汎血球減少(2系統の以上の血球減少)=血液疾患」ではない!
まず診断に骨髄検査が必要か判断する!
― SLE, Sjögren症候群, ビタミンB12欠乏症, 葉酸欠乏症, 感染症, 脾機能亢進症(慢性肝疾患, 特発性門脈圧亢進症), アルコール多飲, サルコイドーシス, 結核, 非定型抗酸菌症などの疾患, 薬剤性, 発作性夜間ヘモグロビン尿症は骨髄検査を行わなくても診断可能.
→ 血算, 凝固検査, 生化学スクリーニング, CRP, ビタミンB12, 葉酸, 各種自己抗体, 感染症検査, 画像検査など検査.
→ 骨髄検査を行わなくても診断できる原因があれば対応.
→ 可能ならば原因の治療.
→ 必要に応じて輸血などの支持療法を行いながら汎血球減少は経過観察.
→ 骨髄検査を行わなくても診断可能な原因以外の可能性が高ければ骨髄検査, 専門医紹介を考慮.
汎血球減少(2系統以上の血球減少)の対応
#15.
汎血球減少(2系統の以上の血球減少)をきたす原因
#16.
汎血球減少の診断アプローチ
#17.
専門医に紹介する汎血球減少症 17 紹介の目安 Hb<10.0 g/dL
白血球数<3,000/μL, 好中球数<1,000/μL
血小板数<10万/μL 末梢血に芽球を認めて急性白血病が疑われる場合
→ 白血病でも汎血球減少をきたすことがある!
好中球と網赤血球の著明な減少
→ 再生不良性貧血を疑い紹介
血液疾患以外の可能性を除外して血液疾患が疑われる場合
診断に骨髄検査が必要と考えられる場合 それ以外にも は専門医紹介
#18.
18 血液疾患による慢性の軽度の汎血球減少は軽症骨髄異形成症候群(MDS)が多い.
→ 高齢者で月~年単位で徐々に進行する汎血球減少をみたらMDSを考える.
→ 骨髄検査を行っても診断に至らないことも多い.
薬剤性, ビタミンB12欠乏症なども考慮する.
超高齢者など骨髄検査や積極的な治療適応がないと考えられる場合
→ 専門医への紹介は必須ではなく対症療法を行うことも許容される.
→ 症例毎に判断するが, 十分な説明と同意は必要 高齢者の原因不明の慢性の汎血球減少
#19.
19 血球減少が6カ月以上持続し, 骨髄検査, 染色体分析などを含めた必要な検査を行って骨髄異形成症候群 (MDS)や他の血球減少をきたす原因が除外される場合に診断.
血球の形態異常(異形成)はMDS の基準を満たさずMDSでみられる染色体異常もない.
異形成が軽度の場合には異形成があるとの診断が困難のことも多い.
→ 実際にはMDSの症例がICUSと診断されていることもある.
→ さまざまな時間経過でMDSや他の骨髄系腫瘍に進展する可能性がある. 意義不明の特発性血球減少症(ICUS) 実臨床では骨髄検査を行っても診断に至らない血球減少も多い.
→ そのような場合は, 意義不明の特発性血球減少症(idiopathic cytopenia of undetermined significance:ICUS)と診断されて経過観察される.
#20.
20 血球減少で専門医に紹介しても原因不明の場合はICUSの可能性も考える.
→ 血球減少の経過と程度により1~6カ月間隔で定期的な経過観察を行う.
→ 血球減少が進行, 他の血球減少も出現, 好中球が減少, 幼弱な細胞が出現・増加, 感染症を繰り返す, 出血傾向がみられれるようになったなどの場合は, 専門医に再度紹介.
ICUSの30~40%は遺伝子異常を認めクローン性であることが確認される.
→ 意義不明のクローン性血球減少症(clonal cytopenia of undetermined significance:CCUS)と診断.
→ CCUSがICUSと診断されている場合も多い. 意義不明の特発性血球減少症(ICUS)
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#34.
ケース②:薬剤性の⾎球減少症 Chapter 05 日常診療でありがちな状況 03 薬剤性血球減少症
#35.
薬剤性血球減少症 35 最も重要な治療法 XXXXXXXXXX □ 薬剤自身の薬理作用によるもの ― 抗腫瘍薬など
□ 薬理作用とは直接関係をもたないもの ― 特異体質による (idiosyncratic)
→ 通常はこちらが問題 薬剤が投与された患者数は通常は不明のため母数が不明
→ 発生頻度不明の場合が多い.
#36.
36 可能ならまず被疑薬中止!
血球減少が薬剤の副作用であることを診断するのは難しい
→ 被疑薬の確定は困難なことが多い
→ 薬剤投与中に血球減少が新たに出現した場合には, 薬剤が原因である可能性を念頭において薬剤投与歴と血液検査データの推移を検討することがポイント.
被疑薬が血球減少をきたすことが報告されている場合にはその薬剤による可能性があると考える.
→ 原因となる薬剤は薬剤の使用状況の変化に伴って変化してる
→ 新しい薬剤などによる血球減少はこれまでに報告されていない場合もある
詳細な薬剤の使用歴を確認し, 添付文書, インタビューフォーム, 文献, 医薬品医療機器総合機構のホームページ「医薬品医療機器総合機構:副作用が疑われる症例報告に関する情報」などで, その薬剤が原因である可能性について調べる.
→ 被疑薬である可能性が高いと考えられる薬剤は中止, もしくは他の代替薬に変更. 薬剤性血球減少症の対応
#37.
薬剤性貧血 37 最も重要な治療法 XXXXXXXXXX □ 末梢で赤血球が障害されて溶血
免疫性機序(薬剤性免疫性溶血性貧血)
非免疫性機序
□ 骨髄で赤血球産生が障害 赤血球の寿命は約120日と長い
→ 貧血は徐々に進行することが多い
→ 薬剤性貧血が疑われる場合には, 少なくとも貧血を認めた4か月くらい前まで遡って薬剤使用歴を検討.
#38.
薬剤性貧血の分類, 機序と主な起因薬剤
#39.
39 赤血球膜/赤血球に結合した薬剤, あるいは赤血球膜と薬剤からなる新たな抗原に対する抗体産生 → 溶血性貧血
特定の薬剤が原因であると確定することは困難な場合が多い.
→ 今日では第2, 3世代セファロスポリンやピペラシリンなどの抗菌薬が原因となることが多い.
→ 抗菌薬とβ-ラクタマーゼ阻害薬の合剤, プリンアナログ, プロトンポンプ阻害薬などによるものもみられる. 薬剤性免疫性溶血性貧血
#40.
40 薬剤依存性抗体の検索のための検査を一般の検査室で行うことは通常困難.
実際の臨床現場では, 被疑薬の使用歴があり, 時間的に関与が疑われ, 被疑薬の中止により改善することで診断される場合がほとんど. 薬剤性免疫性溶血性貧血 診断:薬剤投与歴が重要.
① 溶血性貧血の所見を認め, ② 直接クームズ試験陽性で, ③ 他の溶血の原因が除外され, ④ 薬剤と溶血の時間的な関係が認められる場合に疑われる. 治療:被疑薬の中止が最も重要
被疑薬の中止により通常は1~2週間で貧血の改善が得られる.
副腎皮質ステロイドが投与されることが多い
→ ほとんどの場合で被疑薬が中止されておりその有効性は不確定.
#41.
41 薬剤により免疫以外の機序による溶血性貧血も起こることがある.
→ リバビリン、イソニアジド, クロラムフェニコール, スルファメトキサゾールなど
先天性酵素異常症などの先天性溶血性貧血患者に, 酸化ストレスを負荷する薬剤を投与した場合
→ 溶血が惹起されることがある.
一部の抗腫瘍薬により血管内皮細胞が障害
→ 血栓性微小血管症 (thrombotic microangiopathy: TMA)による溶血性貧血 薬剤性非免疫性溶血性貧血
#42.
42 原因薬剤としてフェニトインが有名
ー アザチオプリン, イソニアジドも以前から知られている.
最近では, 免疫抑制薬のタクロリムスやミコフェノール酸モフェチル, 抗悪性腫瘍薬のフルダラビンやクラドリビン, 免疫チェックポイント阻害薬などが報告されている. 薬剤性赤芽球癆
#43.
43 薬剤の影響によりビタミンB12または葉酸が欠乏 → 核酸代謝障害
直接DNA合成阻害
① ビタミンB12吸収障害:プロトンポンプ阻害薬, H2ブロッカー, メトホルミンなど
② 葉酸吸収障害:アルコール, 経口避妊薬, フェニトインなど
③ 葉酸利用障害:メトトレキサートなどの葉酸拮抗薬, トリメトプリム(ST合剤)など
④ DNA合成障害:メルカプトプリン, アザチオプリン, フルダラビンなどのプリン合成阻害薬, シタラビン, ゲムシタビン, フルオロウラシル, ヒドロキシカルバミドなどのピリミジン合成阻害薬
これらの薬剤使用中に大球性貧血 (MCV高値)とLDH, ビリルビン高値を認めたら疑う.
被疑薬を中止し, ビタミンB12または葉酸を投与. 巨赤芽球性貧血
#44.
44 発症頻度:100万人に5-15人程度
主に好中球が減少 薬剤性白血球減少症 □ 薬剤あるいは代謝産物が血液前駆細胞に直接作用
□ 薬剤に対する特異体質 → 免疫機序によるものが多い
#45.
45 □ 薬剤性免疫性好中球減少症
・薬剤が好中球表面の糖蛋白と結合してハプテンとして作用し, 抗好中球抗体産生.
→ この機序であることが確定されることは少ない. 他の機序も想定されている. 薬剤性好中球減少症 □ 薬剤性非免疫性好中球減少症
薬剤あるいはその代謝産物が顆粒球マクロファージコロニー形成細胞(CFU-GM)を抑制.
薬剤性免疫性好中球減少症よりも薬剤に曝露されてから発症までの期間が長い
→ 数週間~数か月.
原因となる薬剤: バルプロ酸, カルバマゼピン, クロルプロマジン, β-ラクタ ム系抗菌薬など.
#46.
薬剤性好中球減少症の原因として最近報告されている主な薬剤
#47.
47 臨床経過は好中球数, 好中球減少の速さなどによって異なる.
無症状で偶然発見されるものから重症感染症を合併するものまで様々.
薬剤依存性抗好中球抗体の検出のための検査が行われることは少ない.
→ 通常は薬剤投与歴と血液検査所見の推移により診断.
原因薬剤を中止し感染症の予防と治療を行う.
→ 多くの場合好中球減少は1~6週間で回復.
→ 好中球減少が著明な場合や重篤な感染症を合併した場合はG-CSF投与考慮. 薬剤性好中球減少症
#48.
48 □ 薬剤性非免疫性血小板減少症
① 巨核球を直接障害する機序
抗腫瘍薬など:薬剤自身の薬理作用による骨髄抑制
ボルテゾミブ:巨核球からの血小板放出を抑制
ガンシクロビル:巨核球の造血を抑制
② 薬剤が血小板のアポトーシスを誘導する機序
カルシウムイオンを介するシグナル伝達への影響や, ミトコンドリアの脱分極や血小板表面へのホスファチジルセリンの露出を誘導する機序が想定.
→ 実際にこれらの機序にどれくらいの臨床的意義があるかは不明… 薬剤性血小板減少症 機序により非免疫性と免疫性に大きく分類. → 通常は免疫性が問題. □薬剤性非免疫性血小板減少症
□薬剤性免疫性血小板減少症
#49.
49 □ 薬剤性免疫性血小板減少症
様々な薬品が免疫性血小板減少症をきたす
オクラホマ大学のWEBサイト “Platelets on the Web” で報告されている薬剤は300以上(https://www.ouhs/edu/platelets/ditp.html)
臨床の現場では
キニジン
抗リウマチ薬(金製剤, ペニシラミン)
抗菌薬(リネゾリド, リファンピシン, サルファ薬, バンコマイシン)
抗てんかん・抗不安薬(カルバマゼピン, フェニトイン, バルプロ酸, ジアゼパム)
H2ブロッカー(シメチジン, ラニチジン)
非ステロイド抗炎症薬(アセトアミノフェン, ジクロフェナク, ナプロキセン, イブプロフン)
サイアザイド利尿薬
ヘパリン(低分子ヘパリンを含む) などが原因と考えられることが多い
発症頻度は100万人に10~18人程度 薬剤性血小板減少症
#50.
薬剤性免疫性血小板減少をきたす主な起因薬剤
#51.
51 □ 薬剤性免疫性血小板減少症
原因薬剤に感作されていなければ血小板減少は通常は薬剤投与開始から5~10日後に認められる.
症状は様々
ー 血小板減少のみを認める場合が多い
― 著しい血小板減少をきたして重篤な出血をきたす場合もある.
数日~数週間以内に開始された薬剤があれば疑う.
薬剤依存性抗体の検査はまれにしか行われない
→ 通常は被疑薬の中止で回復することを確認して診断.
対応はまずは薬剤の中止.
→ 多くの場合薬剤中止後5~7日で血小板数の回復が認められる.
血小板減少が著しく重篤な出血をきたすリスクがある場合は血小板輸血.
副腎皮質ステロイドが投与されることもある
→ その効果についてのエビデンスはない… 薬剤性血小板減少症
#52.
52 薬剤性再生不良性貧血 Hb<10.0g/dL, 好中球<1,500/μL, 血小板<10 万/μLの2つ以上を満たす.
骨髄が低形成 再生不良性貧血 □ 薬剤が直接造血幹細胞を障害
□ 特異反応のために造血幹細胞が減少
→ 特発性再生不良性貧血と同様に免疫抑制療法が有効.
→ 免疫機序による造血幹細胞障害の関与が考えられている.
→ 特発性再生不良性貧血と同様の免疫抑制療法が行われる.
#53.
再生不良性貧血の原因として最近報告されている主な薬剤 因果関係が確認されている薬剤は少ない
→ 因果関係が明らかなのはクロラムフェニコールなどに限られる
#54.
54 → 汎血球減少症をみたら薬剤性の可能性は常に念頭におく!
→ 日常的に投与されている薬剤では
・抗菌薬
・NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)
・H2ブロッカー
・向精神薬, 抗てんかん薬 などが原因として代表的.
→ 薬剤性が疑われたら被疑薬は中止, もしくは他の薬剤に変更! 薬剤性汎血球減少症 再生不良性貧血と診断されなくても薬剤による汎血球減少にはしばしば遭遇する. 医薬品医療機器総合機構のホームページ
「医薬品医療機器総合機構:副作用が疑われる症例報告に関する情報」(2026年1月1日アクセス)
→ 被疑薬(一般名又は薬効分類として)869種類の症例報告
#55.
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