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医学生・研修医と総合診療医のための急性リンパ性白血病レクチャー

投稿者プロフィール
はらD

東海大学医学部付属病院

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投稿した先生からのメッセージ

最近治療の進歩が目覚ましいALLについてまとめました。

ローテーションのときなどにぜひ役立ててください

概要

フル解説はyoutubeでみれます

https://youtu.be/pgP03uDz5Tw

本日は急性リンパ性白血病についてレクチャーをお送りしたいと思います。急性骨髄性白血病と並ぶ血液内科の2大疾患。それが急性リンパ性白血病、いわゆるALLです。基本的なところから実践的な内容、そして最新の治療まで、できるだけわかりやすく解説していこうと思います。

まずはいつものように、ALLがどの血液細胞の病気なのか、これを押さえていきましょう。この全体図、見覚え有りますでしょうか?造血幹細胞から分化する血液細胞の設計図になります。さて、ALLはどの細胞の病気でしょうか?造血幹細胞が骨髄系とリンパ系に分かれたリンパ系の方ですね。この幼若な細胞。リンパ芽球の細胞が増える病気になります。ちなみに急性骨髄性白血病はどうでしたっけ?この骨髄系サイドの幼若な細胞たちの病気でした。こう見ると、非常にバリエーションが豊富なAMLに対して、ALLってとってもシンプルな病気ですよね。で、この細胞にどんな異常が起こるのかというと、これはAMLと同じです。細胞がどんどん増殖するスイッチがONになり、かつそれらの細胞が分化できずに渋滞する。この組み合わせが起こることでこのリンパ芽球はわらわらと骨髄の中を占有していくことになります。すると、増えた異常な細胞によって正常な造血が阻害されていきます。すなわち、好中球、赤血球、血小板が低下することで各種症状が出現してきますね。これもAMLと同じですよね。そしてもう一つ。増えたリンパ芽球は末梢血、臓器、中枢神経へと浸潤していきます。これもAMLと同じ感じですが、ALLの場合、脳とか、髄膜とか。いわゆる中枢神経への浸潤が起こりやすいという特徴があります。これがまた治療の違いにもつながるんですが、これはまた後でやります。

続きは動画で!

https://youtu.be/pgP03uDz5Tw

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テキスト全文

急性リンパ性白血病の基礎知識と細胞の起源

#1.

-

#2.

組織 骨髄 血液 造血幹細胞 骨髄系前駆細胞 リンパ系前駆細胞 巨核球 好中球 単球 単芽球 骨髄芽球 前赤芽球 赤芽球 リンパ芽球 B細胞 NK細胞 樹状細胞 マクロファージ 血小板 赤血球 巨核芽球 網状赤血球 前骨髄球 胸腺 形質細胞 T細胞 急性リンパ性白血病の起源 ここの細胞が増える病気!! 増殖ON/分化OFF の異常 正常造血 の阻害 末梢血・臓器・ 中枢神経への浸潤

リンパ芽球と悪性リンパ腫の違い

#3.

Bリンパ芽球はずっと骨髄にいる 悪性リンパ腫との違いを押さえよう 悪性リンパ腫で 増えてる細胞 =成熟したリンパ球 リンパ節で増える まずリンパ節腫脹 主に骨髄で増えてくから リンパ節は腫れるとは限らない Tリンパ芽球は早々に 骨髄から胸腺へ 縦隔腫瘤を伴って 発症することが多い

#4.

呼び名の確認 骨髄 髄外 胸腺 Tリンパ芽球 Bリンパ芽球 リンパ節 Bリンパ芽球 Tリンパ芽球 Bリンパ球 Tリンパ球 悪性リンパ腫 Malignant lymphoma 急性リンパ性白血病 Acute lymphoblastic leukemia (ALL) リンパ芽球性リンパ腫 Lymphoblastic lymphoma (LBL) 増えてる細胞は同じ。 増えてる場所が違うだけ

急性リンパ性白血病の症状と診断方法

#5.

血小板 赤血球 好中球 体内に侵入してきた細菌を殺す 酸素を全身に運搬 止血 血小板 赤血球 好中球 感染症 (発熱性好中球減少症) 貧血 (息切れ、倦怠感) 出血 (鼻出血や点状出血など) 正常造血の阻害 増殖した細胞の臓器浸潤 リンパ節腫脹や髄外腫瘤 ※中枢神経へ浸潤しやすい (=自然免疫) 急性リンパ性白血病の症状 頭痛、嘔吐、神経症状など

#6.

急性リンパ性白血病の診断 何らかの症状 血液検査 末梢血中の芽球 貧血 血小板低下 骨髄検査 骨髄中芽球≥20% 急性白血病 ペルオキシダーゼ染色<3% 急性リンパ性白血病 (or AMLの一部) 染色体検査 t(9;22)があるかどうか PCR検査 BCR-ABLmRNAがあるかどうか フローサイトメトリー B細胞か、T細胞か AMLの一部か

BCR-ABL融合遺伝子と治療の基本

#7.

増殖スイッチの代表格"BCR-ABL融合遺伝子" 9番 22番 ABL BCR BCR-ABL 血液細胞の増殖を制御 増殖スイッチがずっとON 融合遺伝子 "転座" B細胞 受容体 BCR-ABL ATP (エネルギー3つ) 8番染色体 融合遺伝子 チロシン基 リン酸化 融合遺伝子 様々な命令 (細胞増殖など)を 伝達する ADP (エネルギー2つ) チロシンキナーゼ 制御不能に繰り返す BCR-ABL阻害薬 (=チロシンキナーゼ阻害薬の1種) フィラデルフィア染色体(= Ph)

#8.

腫瘍細胞の量 1兆 寛解 10億 寛解導入療法 地固め療法 寛解 白血病を"コントロール"できて、 正常造血を取り戻した状態 (芽球<5%) 0 白血病細胞が0になれば"完治" 白血病細胞が0にならなかった場合は数か月~数年後に再発する 再寛解導入療法 化学療法で治る可能性が 低い場合は 造血幹細胞移植などを行う 地固め療法 急性リンパ性白血病の治療

寛解導入療法の実際と合併症

#9.

寛解導入療法の実際 エンドキサン、ダウノルビシン、 オンコビン、Lアスパラギナーゼなど ステロイド 正常な白血球 白血病細胞 嘔気 脱毛 感染症好発時期 腫瘍崩壊症候群 DIC(血がサラサラ) 骨髄検査!! 輸血療法 1setの化学療法で 8~9割が寛解に なります 30日 ちょっと 約5%、致命的な合併症が起こりうる!! 悪性リンパ腫のCHOPの強化版 (敵は同じリンパ球) 白血病が中枢神経に入りやすいため 抗がん剤の 脳せき髄腔への投与(髄注)

#10.

Ph陽性の場合 ステロイド 正常な白血球 白血病細胞 感染症好発時期 腫瘍崩壊症候群 DIC(血がサラサラ) 骨髄検査!! 輸血療法 これだけで ほぼ全例が 寛解に!! 4週くらい 致命的な合併症の頻度が減少した!! 抗がん剤の髄注 ダサチニブやイマチニブ(BCR-ABL阻害薬) 状態落ち着いたところで エンドキサン ダウノルビシン オンコビン ステロイドなど + BCR-ABL阻害薬

化学療法の効果と予後因子

#11.

化学療法で治るかどうかの判断 腫瘍細胞の量 寛解 寛解導入療法 予後因子① 寛解導入療法の効き目 0 治療終了後再発する可能性大 微小残存病変 (MRD)あり 完治!! 精密検査で 残存病変あり 残存病変なし 寛解だけど、 ・フローサイトメトリー ・PCR で白血病を検出できた場合 最初の治療反応性が 最終的な予後も左右する!! 化学療法に加えて 造血幹細胞移植も検討

#12.

化学療法で治るかどうかの判断 腫瘍細胞の量 寛解 寛解導入療法 地固め療法 予後因子② 白血病の質 0 予後良好群 化学療法のみで治る可能性が高い 予後不良群 化学療法のみでは治らない 可能性が高い Ph染色体陽性 Ph染色体陽性のような増殖力 初発時白血球数>3万 小児 予後不良因子を持たない

新規治療法とそのメカニズム

#13.

ALLの新規治療 CD22 抗CD22抗体 カリケアマイシン (抗がん剤) イノツズマブ (ベスポンサ) CD19 B細胞性ALL CD19受容体 + CD3受容体 ブリナツモマブ (ビーリンサイト) T細胞 強制的に T細胞を活性化 癌細胞を 攻撃! 抗がん剤をぶちこむ! B細胞性ALL CD3 B細胞性ALL CD19 CD19受容体 リンパ球 回収 T細胞を改造!! 活性化して 癌細胞を攻撃!! キメラ抗原受容体-T細胞療法 (CAR-T)

#14.

Tips ・発生頻度は小児と高齢で2ピーク   小児の中で最も頻度が高い悪性腫瘍!! AMLは骨髄球系(自然免疫)を壊す治療 ALLはリンパ球系(獲得免疫)を壊す治療 ・小児 > 若年成人 > 成人 > 高齢と完治率は低くなる ・急性骨髄性白血病(AML)との治療の違いは?? →ALLは細胞性免疫・液性免疫がより低下する  ・サイトメガロウイルスなどのウイルス感染症  ・ステロイドの副作用 高齢になればなるほど白血病の"タチ"が悪い 高齢になればなるほど化学療法の耐用性が低い 中枢神経への治療(髄注など)も頻回に必要!!

急性リンパ性白血病のまとめと重要ポイント

#15.

(どの細胞に) (何が起こって)(結果どうなる) 急性リンパ性白血病とは リンパ芽球に 増殖ON・分化OFF となる遺伝子変異 正常造血の阻害 増殖細胞の臓器浸潤 Take Home Message

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