アプリだとスライドの中のお気に入りの1ページを保存できます
インストール

胃管挿入の操作法

使用されているブラウザではスライドの拡大ができません。iPadをご利用の場合はSafariをお試しください

1/29

シェア
北村 充

2021/06/12
(2021/06/13 更新)

北村 充

済生会横浜市東部病院

13959 page views

誰もが経験する入院患者さんへの胃管挿入。 うまくいかない時、次はどうしたらよいのでしょうか?

ここでは病棟での胃管挿入時の胃管の操作と必要な解剖(鼻、咽頭、食道、胃)、そしてガイドワイヤーがなくても冷凍してコシを出す方法について解説します。

1. 胃管操作について
2.胃管操作と解剖
3.ガイドワイヤーがなくてもコシを得る方法
4.参考文献


※本スライドは、Antaaウェブサイト上に掲載されたバックナンバー記事を再編集して作成されました。

- Featured Contents -

【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

Antaa Slideは、医師・医学生のためのスライド共有プラットフォームです。 本スライドでは、Antaa Slideへのスライドアップロード方法を解説します。 ① Antaa Slideへのログイン方法 ② スライドのアップロード方法 ③ アップロードしたスライドの確認方法 ④ ご利用にあたっての注意点 勉強会やセミナーのために作ったスライドを、皆でシェアして知識をつないでいきましょう。アップロードをお待ちしています! ※登録には、医師資格登録年度または医学部卒業見込み年度の入力が必要です。 <以下のnoteもぜひご覧ください> Antaa Slideは、医師同士の“Giveの精神”でつながるスライド共有プラットフォーム https://note.com/antaa/n/n5fabdc34a32f Antaa Slideってどんなサービス? 反響をまとめてみました https://note.com/antaa/n/nd09bf6ed8f3f

40626 20

オミクロン(B.1.1.529系統)について

2021年11月から急速に世界中に拡がり、2022年1月初旬から日本でも急速に増加しているオミクロンについて、2022年1月6日時点でわかっていることについてまとめました。日本政府の方針に合わせて、2022年1月10日に1回目の改訂を行い、2022年1月15日に再度改訂しました。このスライドは、作者が個人的に作成したものであり、所属施設の見解を代表したものではありません。

169630 61

2022.1.11時点のCOVID治療について

様々な新薬が使用できるようになりCOVID治療の選択肢が増えました。 2022.1.11時点におけるCOVIDの標準治療をまとめました。 参照される際は最新の情報をもとにご活用いただきますようお願い致します。

7544 42

内科医のための脳出血とくも膜下出血

内科医が苦手意識があるかもしれない、出血性脳卒中について初療の重要ポイントを、その後の脳神経外科医の仕事にもイメージがわくように、まとめました。「内科医のための」とありますが、内科医ではない先生も、研修医の先生も、ぜひ少しでも御参考頂ければ幸いです。

25335 46

在宅医療における看取りの作法

在宅医療の看取りを言語化したときに「一定の作法・型がある」というのが私の臨床経験上の1つの結論です。トータルペイン、看取りのパンフレット、キュブラー・ロスの死の受容5段階モデルの活用など。より具体的にスライド作成していますので、明日の在宅医療現場で意識してもらえたら幸いです。

4762 12

救急外来で気軽に使える漢方入門 漢方はじめるならこの症候 3選

本スライドは「現代医学的な視点」で「西洋医学を補完」するための救急漢方の入門編です. ◎対象者 ・救急外来で漢方を役立てたい人 ・漢方に興味があるが, はじめ方がわからない人 ・漢方特有の理論が苦手な人 ◎目次 ・本スライドの対象者 ・救急漢方はどんなときに役立つ? ・救急漢方の特徴は? ・救急漢方はじめるならこの症候 ・めまい ・便秘 ・打撲 ・もっと救急漢方を役立てたい方 ・最後に漢方の代表的な副作用をチェック ・Take home message

10287 41

「脊髄損傷」コレだけは 〜基本的な初期対応〜

脊髄損傷の「評価の方法」「手術の是非」「ステロイド大量療法の是非」が学べます。当直などで脊髄損傷が来るとなった時でも焦らずに対応できるよう学んでいきましょう。 ◎目次 ・今回のスライドで学べること ・脊髄損傷でもまずはABCDE ・バイタルが安定したら脊髄損傷の評価 ・高位診断 ・損傷高位と達成可能な予後 ・脊髄損傷の重症度評価 ・脊髄損傷の重症度による予後予測 ・脊髄損傷に対する手術治療の是非 ・ステロイド大量療法の是非 ・脊髄損傷の初期合併症の注意点と対応 ・ステミラック注 ・TAKE HOME MESSAGE

6022 33
もっと見る

胃管挿入の操作法

1. 胃管挿入の操作法 北村 充 (済生会横浜市東部病院 耳鼻咽喉科) すべての医師の必須手技! 1
2. 本スライドについて 誰もが経験する入院患者さんへの胃管挿入。 うまくいかない時、次はどうしたらよいのでしょうか? ここでは病棟での胃管挿入時の胃管の操作と必要な解剖(鼻、咽頭、食道、胃)、そしてガイドワイヤーがなくても冷凍してコシを出す方法について解説します。 2
3. 目次 胃管操作について 胃管操作と解剖 ガイドワイヤーがなくてもコシを得る方法 参考文献 3
4. プロフィール 北村 充(きたむら みつる) 済生会横浜市東部病院 耳鼻咽喉科 日本耳鼻咽喉科学会専門医 4
5. 胃管操作について 5
6. 胃管の操作は前後+捻り 胃管の操作は基本的には前後方向の操作(押し引き)となりますが、捻りを加えることで左右への方向付けをすることができます。 「臨床研修プラクティス. 2005 vol.2 No.9」より引用 6
7. この前後、捻りの操作をうまく使いこなすことが、胃管をうまく入れるコツだと考えます。 また、強い抵抗を感じる際は誤った方向に進んでいることが多い。  →患者さんの苦痛も強い。 →少し引き抜き、進む方向を変えながら入れていきましょう。 7
8. 解剖を考える〜鼻腔→咽頭→食道→胃〜 8
9. 胃管は、 1.鼻腔 2.咽頭(上〜下) 3.食道 4.胃 の順番に入れていくため、それぞれの部位別に解剖を考えながら説明していきます。 9
10. 実際に入れる時には、先端がどこに入っているかを考えながら進めることが大切です。 →その際に役に立つのは胃管に記載されている長さですので、それを意識しながら入れていきましょう。 10
11. 1.鼻腔 2.咽頭(上〜下) 3.食道 4.胃 11
12. 1 鼻腔(0〜10cm) 鼻孔から奥に進める際は、その角度に注意をしましょう。 鼻孔は下向きであるため、それにあわせて入れると誤った方向に入れることになります。上に入れるのではなく、奥に押し入れることを意識しましょう。 12
13. 意識下に入れる際には、普段どちらの鼻が通りやすいかを聞きます。全身麻酔などを行う際には、事前に聞いておきましょう。 「臨床研修プラクティス. 2005 vol.2 No.9」より引用 13
14. 1.鼻腔 2.咽頭(上〜下) 3.食道 4.胃 14
15. 2 鼻腔から咽頭(10〜15cm) この部位が最初の通りにくい場所になります。 基本的には奥に押し入れていけば自然と先端が尾側方向に向かいますが、うまく入らない場合は捻りを加え、先端を尾側に誘導しましょう。 15
16. また、患者さんの下顎を挙げ、sniffing positionをとることで入っていくことが多いです。うまく入った場合は強い抵抗なく進んでいきます。  「レジデントノート. 2009 vol.11 No.2」より引用 16
17. 1.鼻腔 2.咽頭(上〜下) 3.食道 4.胃 17
18. 3 咽頭から食道(15〜20cm) この部位が2つ目かつ最も通りにくい場所になります。 うまくいかないパターンとして、口腔内にとぐろを巻く、気管内に入る(気管挿管例や反射の低下した症例)ことなどがあります。 18
19. 下咽頭〜食道にかけて、入口部は左右に分かれているので、そのことを意識して入れていきましょう。 具体的には、胃管を入れた鼻と逆方向に頭部を回旋することで(右鼻腔から入れた場合には左を向く)同側の下咽頭が広くなり、胃管先端が進みやすくなります。 19
20. 意識のある患者さんには、このタイミングで嚥下を繰り返してもらい、胃管を飲み込んでもらうよう誘導してみましょう。 「レジデントノート. 2009 vol.11 No.2」より引用 20
21. 意識のない患者さんには、用手的もしくはマギール鉗子などを用い、口腔内から胃管先端をガイドしてあげると、とぐろを巻くことが少なくなります。 「臨床研修プラクティス. 2005 vol.2 No.9」より引用 21
22. 1.鼻腔 2.咽頭(上〜下) 3.食道 4.胃 22
23. 4 食道から胃(20〜45cm) 食道では基本的に抵抗はほとんどないため、この長さで抵抗がある場合には、咽頭から食道がうまくいっていないことを考えましょう。 23
24. 45cm以降で抵抗がある場合には食道下端(横隔膜裂孔狭窄部)での抵抗であることが多いです。 24 意識のある患者さん →嚥下動作を行ってもらいましょう。 意識のない患者さん →強い抵抗がある際には無理をして進めず、少し引いて捻りを加えることで通過することもあります。
25. ガイドワイヤーがなくてもコシを得る方法 25
26. 胃管の冷凍 中にガイドワイヤーが入っていないタイプの胃管の場合、コシがなく上記の通りにくい場所で屈曲しやすくなってしまうため、事前に冷凍しておきコシをもたせるという方法があります。 しかし、製品によっては変性を起こしてしまう可能性があるため、事前に確認しましょう。 26
27. 何より、胃管を入れる操作で一番つらい思いをするのは患者さん本人です。 少しでも患者さんの苦痛を減らすため、しっかりと準備をして臨みましょう。 27
28. 最後に 経鼻胃管は医師になって最初に習得する手技の1つです。 そのため簡単に考えて行われることもありますが、実は奥が深く難しい手技だと思います。 特に意識のない患者さんに対して行う際にはより難しくなることもあり、その手技について考えていきましょう。 28
29. 参考文献 臨床研修プラクティス. 2005 vol.2 No.9 : 76-81 2) レジデントノート. 2009 vol.11 No.2 : 235-239 3) 外科治療. 2007 vol.96 No.3 : 281-288 29