#4.
冠動脈疾患予防からみたLDL-C管理目標設定のためのフローチャート(簡易版) 左の簡易ツールの Web版はこちら https://www.j-athero.org/jp/general/ge_tool2/ アプリ版も出ていますので、ダウンロードしてご利用下さい ※ガイドラインでは、リスクの分類は吹田研究から導かれた吹田スコアによって分類されること が推奨されています。一方で、ガイドラインでは吹田スコアの算出が煩雑であるため、日常診療 に容易に使用できるようにアプリを用意するとともに、危険因子の個数による簡易チャートも作 成されました。この図はその簡易版の方です。 日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2017年版より作成
#5.
リスク区分別 脂質管理目標値 脂質管理目標値 (mg/dL) 治療方針の原則 管理区分 低リスク <160 <190 まず生活習慣の改善を おこなった後、薬物療法 の適用を考慮する 中リスク <140 <170 高リスク <120 <150 生活習慣の是正と主に 薬物治療を考慮する ● ● Non-HDL-C 一次予防 ニ次予防 ● LDL-C 冠動脈疾患既往 <100 (※<70) <130 (※<100) TG HDL-C <150 ≧40 ※家族性高コレステロール血症、急性冠症 候群の時に考慮する。糖尿病で他の高リス ク病態(非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患、 慢性腎臓病、メタボリックシンドローム、主要 危険因子の重複、喫煙)を合併する時はこ れに準ずる。 一次予防における管理目標達成の手段は非薬物療法が基本であるが、 低リスクにおいても LDL-C 値が180mg/dL以上の場合は薬物治 療を考慮するとともに、家族性高コレステロール血症の可能性を念頭においておく。 治療の順としては、 まず LDL-C の管理目標値の達成を目指し 、その後 non-HDL-C の管理目標値の達成を目指す。 これらの値はあくまで到達努力目標値であり、 一次予防においては LDL-C 低下率20~30%、二次予防においては LDL-C 低下率50%以 上も目標値となりうる 。 日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2017年版
#6.
脂質異常症治療薬の特徴 分類 LDL TG HDL-C Non-HDL-C 一般名 プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、 アトルバスタチン、ピタバスタチン、アトルバスタチ ン、ロスバスタチン スタチン ↓↓〜↓↓↓ ↓ ー〜↑ ↓↓〜↓↓↓ 小腸コレステロール トランスポーター阻害薬 ↓↓ ↓ ↑ ↓↓ 陰イオン交換樹脂 ↓↓ ↑ ↑ ↓↓ コレスチミド、コレスチラミン フィブラート系 ↓ ↓↓↓ ↑↑ ↓ ベザフィブラート、フェノフィブラート、クロフィブラー ト、ペマフィブラート 多価不飽和脂肪酸 ー ↓ ー ー イコサペント酸エチル、オメガ-3脂肪酸エチル PCSK9阻害薬 ↓↓↓↓ ↓〜↓↓ ー〜↑ ↓↓↓↓ エボロクマブ、アリロクマブ MTP阻害薬 ↓↓↓ ↓↓↓ ↓ ↓↓↓ ロミタピドメシル酸塩 ↓↓↓:≦-25% ↓↓:≦-20〜-25% ↓:-10〜-20% ↑:10〜20% ↑↑:20〜30% ↑↑↑:≧30% ー:-10〜10% エゼチミブ 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017 日本動脈硬化学会
#7.
スタチン系 肝臓におけるコレステロール合成を抑え、主に血液中のLDLを低下さ 作用機序 せ、動脈硬化などを予防する。脳梗塞や心筋梗塞などの予防効果もあ る。 LDL低下の度合いが比較的マイルドな薬剤を「スタンダードスタチン」、 作用が強い薬剤を「ストロングスタチン」と呼ぶ。 特徴 力価:クレストール5㎎>リピトール10㎎≒リバロ2mg≧リポバス 20㎎≒ローコール40㎎>メバロチン20㎎ Karlson BW et al, A VOYAGER Meta-Analysis of the Impact of Statin Therapy on Low-Density Lipoprotein Cholesterol and Triglyceride Levels in Patients With Hypertriglyceridemia. Am J Cardiol. 2016 May 1;117(9)
#8.
スタンダードスタチン:メバロチン・リポバス
#9.
スタンダードスタチン:ローコール・リバロ
#10.
ストロングスタチン:リピトール・クレストール
#11.
スタチン不耐のフローチャート スタチン投与にともなう有害事象 の中で、科学的エビデンスを備え かつ頻度の高いものとして、筋障 害(筋痛や筋力低下といった自覚 症状、CK値上昇などの検査値異 常)、肝酵素上昇、新規糖尿病発 症が挙げられる。 日本動脈硬化学会 スタチン不耐に関する診療指針 2018
#12.
スタチン不耐のフローチャート(筋障害) 筋症 状 筋肉の痛み、つり、こわばり、違和感などの あらゆる自覚症状 特徴 体幹や近位優位の四肢に左右差なく、比較 的大きな筋肉に出現。 スタチン内服開始から4-6週間以内で出現す るが、稀に数年経ってから出現する場合もあ る。 体を動かすことが多い人に出現しやすい。 重篤 な病 態 横紋筋融解症 四肢・体幹の筋力低下:首が重い・腕が挙が らない・しゃがみ立ちができない など 日本動脈硬化学会 スタチン不耐に関する診療指針 2018
#13.
スタチン不耐のフローチャート(肝機能障害) アトルバスタチンとシンバスタチンによる肝障 害の報告は多いが、プラバスタチンとピタバ スタチンは少ない。 肝障害の起こる時期は様々で、投薬を始め てから6か月以上経ってから生ずることもあ る。 肝障害は、肝細胞障害型のことも、胆汁うっ 滞型のこともあり、さらに自己免疫性肝炎を 発症することもある。 B型慢性肝炎や原発性胆汁性胆管炎 (PBC)の患者への投与は特に注意が必 要。 日本動脈硬化学会 スタチン不耐に関する診療指針 2018
#14.
フィブラート系 作用機序 コレステロール合成阻害作用やTG分解促進作用などにより、LDLや TGを低下させ、HDLを増加させる。 特徴 脂質異常症の中でもTGが高い病態に対して有用である。 リピディルには尿酸排泄作用があり、高尿酸血症を伴う高TG血症に適 している。 各薬剤 パルモディアは、選択的PPARαモジュレーターと呼ばれ、PPARα活性 化作用が強く、低濃度で強力なTG低下作用と肝障害などの副作用の 軽減が期待される。
#15.
フィブラート系:ベザトール・リピディル
#16.
フィブラート系:クロフィブラート・パルモディア
#17.
陰イオン交換樹脂 作用機序 副作用 陰イオン交換樹脂でできた薬剤で、胆汁酸を吸着する作用を持ち、消 化管内で胆汁酸を吸着しそのまま体外へ排泄させてコレステロール を下げる。 消化器症状(便秘・腹部膨満)、皮膚症状(発疹・かゆみ)。
#18.
陰イオン交換樹脂:コレバイン・クエストラン
#19.
EPA製剤 作用機序 脂質合成を抑えたり、TGの分解を促進する作用などにより、血液中の脂 質などを改善する。 日本ではEPA製剤(エパデール)を用いたJELIS試験でEPA1800mg/日の 投与で心血管病が有意に抑制された。 特徴 抗血小板作用も有するため、閉塞性動脈硬化症やそれに伴う疼痛や冷感 などの改善に使用される場合もある。
#20.
EPA製剤:エパデール・ロトリガ
#21.
MTP阻害薬:ジャクスタピッド 作用 機序 特徴 注意点 LDLを増やす要因となるMTP(ミクロソームトリ グリセリド転送タンパク質)という物質を阻害す ることで、LDLを低下させる。 LDLアフェレーシスしか治療法がなかった家族 性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH) へのLDL抑制効果が確認されている。 脂肪便、下痢、肝障害(ALT・AST増加)、脂溶 性ビタミン不足に注意。
#22.
PCSK9阻害薬:レパーサ 作用 機序 特徴 血液中のLDLコレステロールを増加因子 (PCSK9)を阻害し、LDLを下げることで、 主に家族性高コレステロール血症(FH) を改善する。 FHは、ホモ接合体(HoFH)とヘテロ接合 体(HeFH)のタイプに分かれる。本剤の 中で、レパーサはホモ、ヘテロ両方のタイ プに対しての有効性が確認されている。 スタチン系で効果不十分な場合に使われ る
#23.
配合剤 特徴 種類 小腸におけるコレステロール吸収を阻害する作用と肝臓でのコレステ ロール合成を阻害する作用によって主に血液中のコレステロールを下げ る。 ロスーゼット:エゼチミブ(ゼチーア)とロスバスタチン(クレストール)の配 合剤。 アトーゼット:エゼチミブ(ゼチーア)とアトルバスタチン(リピトール)の配 合剤。
#24.
配合剤:ロスーゼット・アトーゼット