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在宅医療における看取りの作法

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田中 公孝

2022/01/10

田中 公孝

杉並PARK在宅クリニック

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在宅医療の看取りを言語化したときに「一定の作法・型がある」というのが私の臨床経験上の1つの結論です。トータルペイン、看取りのパンフレット、キュブラー・ロスの死の受容5段階モデルの活用など。より具体的にスライド作成していますので、明日の在宅医療現場で意識してもらえたら幸いです。

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【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

Antaa Slideは、医師・医学生のためのスライド共有プラットフォームです。 本スライドでは、Antaa Slideへのスライドアップロード方法を解説します。 ① Antaa Slideへのログイン方法 ② スライドのアップロード方法 ③ アップロードしたスライドの確認方法 ④ ご利用にあたっての注意点 勉強会やセミナーのために作ったスライドを、皆でシェアして知識をつないでいきましょう。アップロードをお待ちしています! ※登録には、医師資格登録年度または医学部卒業見込み年度の入力が必要です。 <以下のnoteもぜひご覧ください> Antaa Slideは、医師同士の“Giveの精神”でつながるスライド共有プラットフォーム https://note.com/antaa/n/n5fabdc34a32f Antaa Slideってどんなサービス? 反響をまとめてみました https://note.com/antaa/n/nd09bf6ed8f3f

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オミクロン(B.1.1.529系統)について

2021年11月から急速に世界中に拡がり、2022年1月初旬から日本でも急速に増加しているオミクロンについて、2022年1月6日時点でわかっていることについてまとめました。日本政府の方針に合わせて、2022年1月10日に1回目の改訂を行い、2022年1月15日に再度改訂しました。このスライドは、作者が個人的に作成したものであり、所属施設の見解を代表したものではありません。

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2022.1.11時点のCOVID治療について

様々な新薬が使用できるようになりCOVID治療の選択肢が増えました。 2022.1.11時点におけるCOVIDの標準治療をまとめました。 参照される際は最新の情報をもとにご活用いただきますようお願い致します。

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内科医のための脳出血とくも膜下出血

内科医が苦手意識があるかもしれない、出血性脳卒中について初療の重要ポイントを、その後の脳神経外科医の仕事にもイメージがわくように、まとめました。「内科医のための」とありますが、内科医ではない先生も、研修医の先生も、ぜひ少しでも御参考頂ければ幸いです。

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救急外来で気軽に使える漢方入門 漢方はじめるならこの症候 3選

本スライドは「現代医学的な視点」で「西洋医学を補完」するための救急漢方の入門編です. ◎対象者 ・救急外来で漢方を役立てたい人 ・漢方に興味があるが, はじめ方がわからない人 ・漢方特有の理論が苦手な人 ◎目次 ・本スライドの対象者 ・救急漢方はどんなときに役立つ? ・救急漢方の特徴は? ・救急漢方はじめるならこの症候 ・めまい ・便秘 ・打撲 ・もっと救急漢方を役立てたい方 ・最後に漢方の代表的な副作用をチェック ・Take home message

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「脊髄損傷」コレだけは 〜基本的な初期対応〜

脊髄損傷の「評価の方法」「手術の是非」「ステロイド大量療法の是非」が学べます。当直などで脊髄損傷が来るとなった時でも焦らずに対応できるよう学んでいきましょう。 ◎目次 ・今回のスライドで学べること ・脊髄損傷でもまずはABCDE ・バイタルが安定したら脊髄損傷の評価 ・高位診断 ・損傷高位と達成可能な予後 ・脊髄損傷の重症度評価 ・脊髄損傷の重症度による予後予測 ・脊髄損傷に対する手術治療の是非 ・ステロイド大量療法の是非 ・脊髄損傷の初期合併症の注意点と対応 ・ステミラック注 ・TAKE HOME MESSAGE

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在宅医療における看取りの作法

1. 杉並PARK在宅クリニック 院長 田中公孝 在宅医療における看取りの作法
2. 2009年滋賀医科大学医学部卒。  日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医。2017年〜4年間、三鷹で訪問クリニックを運営。  2021年4月杉並区西荻窪に    杉並PARK在宅クリニックを開設。 (訪問診療に特化)   田中 公孝 医師/院長 
3.    クリニック概要 杉並PARK在宅クリニック 所在地:東京都杉並区西荻北4-10-6 診療開始:2021年4月 従業員:4名 診療形態:訪問診療特化
4. ​訪問エリア ​東京都23区 西側〜多摩地域
5. ミッション・ビジョン MV
6. 診療の様子 SCENE
7. 在宅看取り数はまだまだ少ない
8. 医療・介護の専門職として「看取り」 という日常・仕事にどう向き合っていくか?  ⇨ 看取りには一定のお作法がある    向き合えば徐々にできるようになる 本日の問いとMESSAGE
9. ・看取りの流れをおさえる ・死の直前の4つの苦痛をケアする ・患者・家族の認識に向き合う ・看取り直前の経過をおさえる ・死生観・グリーフケアを意識する 看取りに専門職が向き合うには
10. 2017年12月末〜心窩部痛あり、2018年2月A病院受診。切除不能局所進行膵頭部癌の診断。手術は不可、抗がん剤 TS-1も服用してみたが副作用(食欲不振、便秘、発熱、皮膚搔痒など)のため中止。緩和ケアの方針で、当院訪問診療開始となった。 家族構成:本人、弟夫婦の3人暮らし 当院介入後は、前医への不信感・強い悲嘆があり、経緯をお聞きし、 今後は私達と訪問看護に相談しながら進めていきましょうとお話。 事例 70代女性 膵癌末期
11. その後、自宅での生活に安心されていたが病状の進行がはやく・・ 癌性疼痛が週の単位で悪化あり、  麻薬 オキシコンチン 45→60→70mgに増量、  8/10〜疼痛増強、内服も飲みづらくなり、  麻薬 フェントステープ4mgにオピオイドローテーション もともと繊細な性格だったが、癌になって以降、感情失禁  を出す状況。  →抗不安薬デパス屯用、前週よりは対応できるように 事例経過①〜病状進行と薬の調整
12. 下肢浮腫が著明で利尿剤投与、弾性ストッキングおよび訪問マッサージを導入(女性施術師指定という強い要望)。 排便コントロールが難しくなり、下剤増量 臨時訪問で浣腸を2回施行。 入院のタイミングをご本人・ご家族と相談し、老老介護のため介護疲弊が限界にきていること、毎週のペースで麻薬を増量しており病状が悪化していることを説明、緩和ケア病棟入院へ しかし入院生活は思っていたものと違った、とご本人より話があり、早期退院。最期は自宅看取りの覚悟を決められ、数週後看取りとなる。 事例経過②〜病状進行と薬の調整
13. 13 死の直前の苦痛は多岐にわたる ー フレームワークで全体像を掴む ー 看取りのポイント①
14. https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/daicho/column/201304/530181.htmlより 病状の進行の速さ 痛み、便秘、浮腫 前医への不信・強い悲嘆 なぜ私がこんな病気に? 本人は計り知れない心情 家族の死生観 老老介護 入院<在宅 まず様々な痛みを同定・ 分析評価する 先程の事例 70代女性 膵癌末期では…
15. できる限り前倒しで問題について考えておくこと 着手が早ければ想定より準備に時間がかかることが 早期にわかる 在宅医療で意識するべきは Think ahead of the problem 引用:イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」 安宅和人
16. 仕事でも皆さんがそうしているように 直近で起こる緊急的なものか、重要性の高いものか、 課題を分析し、優先順位をつけて取り組んでいくのが大事 在宅医療で意識するべきは 優先順位を常に意識する
17. ・前医への不信感・強い悲嘆 → 医師・看護師による傾聴 ・病状の進行が早い → 薬を調整しつつ早めの終末期シナリオを ・女性施術師指定という強い要望 → 日頃からの業者の検討 ・老老介護のため介護疲弊 → 入院と在宅の細かいシナリオ作成   ex) 3つのシナリオを準備する:good - even - bad ・入院生活は思っていたものと違った → 最後の話し合いの場設定 事例まとめ〜困難に感じる要因の重なり 全てに打ち手と選択肢を なるべく事前に試行錯誤 ❶ ❷ ❸ ❹
18. 1人だと見えている問題に限界がある 他の視点を入れることで前に進み、楽になる まずはブレスト的に人と相談することを推奨  →本事例も訪問看護とよく相談した 在宅医療で意識するべきは 困難を感じたら相談する
19. 19 患者・家族の認識に向き合う ー 告知の判断と受容段階の同定、癌の経過 ー 看取りのポイント②
20. 本人の認識:伝えるかどうか?        未告知の場合の戦略 / 告知後の戦略        予後は伝えない、でもうまくいくことも多い 家族の認識:今の受容の段階はどうか?        ⇨ キュブラーロス死の受容5段階モデル        癌の特徴と看取りまでの経過を伝える 私が終末期の現場でよく考えること①
21.  ① 否認と隔離  ② 怒り  ③ 取引  ④ 抑うつ  ⑤ 受容 キュブラー・ロス 死の受容5段階モデル – 現在の心情を認識する  目の前の患者・家族の段階はどこだろう?
22. 病の軌跡 ー 癌の特徴的な経過 引用:http://www.kameda.com/patient/topic/acp/05/index.html 癌の経過を 説明しておく
23. 癌の症状:癌の種類で症状が異なってくることを意識   肺癌→呼吸症状 膵癌→痛み 乳がん→浸出液 多職種の連携:訪問看護・訪問薬局・ケアマネさんに         方針を伝え、家族サポートを依頼  (強みがあるところに頼る) • 在宅で看取りきれるか?を検討する:   家族の介護力や覚悟、緩和ケア病棟を利用するか否か             私が終末期の現場でよく考えること②
24. 24 看取り直前の経過をおさえる ー 前もって知っていると人は冷静になれる ー 看取りのポイント③
25. トイレに行けなくなる 水分が飲めなくなる 発語が減ってくる 見かけが急激に弱ってくる 眼の勢いがなくなってくる 原因の特定しにくい      意識障害の出現 一日中反応が少なくなってくる 脈拍の緊張が弱くなる   血圧が低下する 手足が冷たくなってくる 手足にチアノ−ゼが認められる 冷や汗が出現する 顔の“相”が変わる 死前喘鳴が出現する 身の置き所がないかのように 手足をバタバタさせる あさひかわ緩和ケア講座 2013スライド改変 死亡前1週間以内 死亡前48時間以内 看取りの自然経過をあらかじめ説明する
26. 緩和ケア普及のための地域プロジェクト(厚生労働科学研究 がん対策 のための戦略研究)より フリーで ダウンロード可能 紙面があれば家族は見返してくれる 心構えを 促す
27. 27 死生観・グリーフケアを意識する ー グリーフケアを意識的にできる専門職に ー 看取りのポイント④
28. 人によって異なる 死はあくまでも生の結果 その死は個別的なものである 生と死をどう意味づけるか大切 (死の後も更に続くもの) 臨床宗教師 遠山玄秀さん 講演資料より 死生観のポイント 掲載許可 いただいた お坊さんの 大事な視点
29. ① 体験する    − 入院のお見舞いに行く    − 葬式に参列する    − 亡くなった人の顔を見る ② 考える 死生観を身につけるには? 臨床宗教師 遠山玄秀さん 講演資料より 掲載許可 いただいた お坊さんの 大事な視点
30. 人は死別などによって愛する人を失うと、大きな悲しみである「悲嘆(GRIEF)」を感じ長期にわたって特別な精神状態の変化を経てゆきます。 遺された家族が体験し、 乗り越えなければならないこの悲嘆のプロセスを「グリーフワーク(GRIEFWORK)」と言います。 → この悲嘆をケアすることが グリーフケア  京都グリーフケア協会ホームページより グリーフケアの推奨
31. 死に対する感情表出を手助けする → 自分だけ、その場だけで表出させることは   難しい。親戚の人、家族の人にも手伝って   もらうように意識。 医療介護職自身のケアに グリーフケアの推奨 まさに 在宅緩和ケア の醍醐味
32. 在宅看取りを推奨しすぎること、うまく看取れたケースや理想を前面に出すと誤ることがある 医療者の押し付ける看取りにならないよう、十分な配慮が必要。経過の中で複数の関係者視点でディスカッションが必要。振り返りができると尚良い。 ただし、現在はもっと在宅看取りの選択肢が増える必要がある。コロナの影響でさらに流れができつつある。 在宅看取りについての私見
33. 医療技術 非医療技術 communication 在宅緩和ケアは、車の両輪が大事