#4.
私が考えること 健診のフィルムはあるのか(持参)?
結果報告書のみ持参の場合? 本当にがんを疑う陰影なのか、
確認したい!!
#5.
私が考えること 健診のフィルムはあるのか(持参)?
結果報告書のみ持参の場合? 本当にがんを疑う陰影なのか、
確認したい!! どちらでも、
とりあえず胸部CT!
#6.
胸部X線と胸部CT 胸部X線で「肺がん疑い」と判定されても、
胸部CT(精密検査)では「問題なし」と
なることも多い。 胸部X線は、いろいろな正常構造物を1枚の写真に
おさめているので、「重なり合い」ができる。
胸部CTは断面写真のため、重なり合いがない。
↓
はっきり判断をつけることができる。
#7.
胸部X線 肺の他にも
肋骨
心臓
血管陰影
横隔膜 等
重なり合い
#8.
胸部CT(単純)
#9.
小括1 健診で「胸部異常陰影」、「肺がんの疑い」で呼吸器内科を受診した場合、
医師はまず胸部CT(単純)を撮影する。
胸部X線では重なり合いで腫瘍のように見えても、CTを撮ってみると異常がないことも多い。
肺がんの疑いというCT所見があれば、肺がんの診断をつける検査を考えていく。
#10.
外来に「肺がん疑い」で受診 健診で「異常陰影」のため受診。
症状(血痰、咳、呼吸困難、体重減少、だるさなど)で受診。
健診オプションで「腫瘍マーカー高値」のため受診。
#11.
私が考えること 本当に肺がんの症状なのか?
もしそうなら、
進行している可能性がある。
#12.
血痰(けったん:血の混じったたん) 肺がんの症状の可能性はある。
が、他の病気の症状かもしれない。
結核
気管支拡張症
鼻血のたれこみ
のどの奥の血管が一時的に出血(激しい咳などで)
などなど
まず鑑別すべきは、肺がんと結核。
#13.
血痰(けったん:血の混じったたん) まずは血痰の程度を確認。
受診時には止まっていることも多い。
喀血(大量の血液を吐く)の場合は緊急処置が必要。
バイタルサイン(意識、血圧、酸素飽和度など)が問題ないか確認。血をさらさらにする薬の服用の確認。
少量の血痰であれば、喀痰(かくたん)検査(血痰を容器にとってもらって、悪性細胞の有無、結核菌の有無を検査する)。
一般採血。胸部X線およびCTも必要に応じて撮影。
#14.
咳(せき) 肺がんの症状の可能性はある。
が、他の病気の症状かもしれない。
喘息
COPD(慢性閉塞性肺疾患;いわゆる肺気腫)
風邪
心因性 などなど
咳だけの場合、まずは喘息やCOPDを念頭に検査をすすめる。たばこ歴、アレルギー疾患の有無の確認。肺機能検査、採血。
胸部X線で異常がないか確認。必要に応じてCT。
#15.
呼吸困難 肺がんの症状の可能性はある。
が、他の病気の症状かもしれない。
喘息
COPD(慢性閉塞性肺疾患;いわゆる肺気腫)
風邪
心臓疾患 などなど
酸素飽和度(実際に血液が低酸素になっているか?)、聴診、胸部X線、採血、心電図など。
#16.
体重減少、だるさ 肺がんの症状の可能性はある。
が、他の病気の可能性もある。
他のがんでも体重減少、だるさはある。
食欲不振、だるさをきたす疾患は数多い。
肺がんを心配してこられたのであれば、
胸部CT、腫瘍マーカーのチェックを行う。
問題なければ呼吸器的には終了。
#17.
小括2 症状(血痰、咳、呼吸困難、体重減少、だるさなど)で自己受診、あるいは紹介された場合、
血痰であれば、肺がんを積極的に否定する
咳や呼吸困難は他の呼吸器疾患の可能性が高いが、肺がんは一応否定する必要がある。
体重減少やだるさは他のがん、病気の可能性が高いが、肺がんが心配で受診された場合は胸部CTで確認する。
#18.
外来に「肺がん疑い」で受診 健診で「異常陰影」のため受診。
症状(血痰、咳、呼吸困難、体重減少、だるさなど)で受診。
健診オプションで「腫瘍マーカー高値」のため受診。
#19.
私が考えること 健診の腫瘍マーカーが
高いからって
肺がんとは限らないからなあ。。
#20.
腫瘍マーカー(しゅようマーカー)とは? 簡単に言うと、「がんが作っている物質」
がんの種類ごとに多くの種類がある。
通常は、がんと診断されている場合に
治療効果をみる
再発の有無をみる ことに利用。
診断に役立つことは少ない(PSAは別)。
#21.
腫瘍マーカーの種類 (肺がん) CEA
SLX
SCC
シフラ(サイトケラチン)
NSE
proGRP 腺がん 扁平上皮がん 小細胞がん
#22.
腫瘍マーカーの異常の程度 腫瘍マーカーは、正常人でも少量作られている。
特にタバコを吸っている人は高めに出る。
例えばCEA(基準値5以下)が7の場合、
体質やタバコの影響も十分ありえる。
CEAが(桁違いの)50などであれば、がんの可能性が高い。
#23.
腫瘍マーカーの異常が起こる原因 CEAの場合、がんで上昇するのは
大腸癌、膵癌、胆管癌、肺癌、食道癌、胃癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、泌尿器癌
がん以外で上昇するのは
肝炎、肝硬変症、閉塞性黄疸、膵炎、潰瘍性大腸炎、胃潰瘍、糖尿病、膠原病、慢性肺疾患、甲状腺機能低下症、腎不全、加齢、喫煙 http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/03.html
#24.
実際の対応 腫瘍マーカーの異常の程度を確認。
桁違いに高い場合は、胸部CTなど精密検査。
わずかに高い場合で胸部X線が異常なしという健診結果の場合、腫瘍マーカーの再検査。同じくらいのレベルであれば、「体質の可能性」と説明。心配なら、3か月後にフォロー。
#25.
小括3 腫瘍マーカーのみが異常で胸部X線の結果が異常ない場合は、腫瘍マーカーの異常の程度を確認。
わずかに高い程度なら再検査を行い、経過観察とする。
基準値より桁違いに高い場合は、がんの可能性が高いため、CTなど精密検査を行う。
数値が高い場合、同じ腫瘍マーカーでも複数のがんの可能性があるので、肺がんが否定されても他科受診を勧める。
#26.
肺がんの診断 胸部x線、CTで肺がんが疑われる場合、その時点では
あくまで「肺がんの疑い」です。
確定診断には、「がん細胞」を証明する必要があります。
診断をつけるためには、
組織、細胞を採取してくる
必要があります。
#27.
組織を採取してくる方法 気管支鏡(生検)
CTガイド下生検
手術(診断をつけるための手術)
#28.
細胞を採取してくる方法 喀痰検査
胸水(胸腔穿刺)
気管支鏡(ブラシ、洗浄)
#29.
気管支鏡(BFS)
簡単に言うと、「胃カメラを細くしたもの」。
胃カメラは食道~胃~十二指腸を観察するのに対し、気管支鏡は気管支を観察する。
気管支は枝分かれしていくため、肺の奥の方までは観察できない。
透視下でサンプルを取ってくることが多い。
#30.
気管支鏡(BFS)のイメージ
呼吸器内視鏡学会のホームページより
http://www.jsre.org/qa.html#:~:text=A2%EF%BC%9A%E8%82%BA%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E6%B0%97%E7%AE%A1%E6%94%AF%E3%81%AA%E3%81%A9,%E3%82%92%E6%8E%A1%E5%8F%96%E3%81%99%E3%82%8B%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
#31.
気管支鏡(BFS)のイメージ
#32.
気管支鏡(BFS)のイメージ
#33.
気管支鏡で得られる検体 経気管支肺生検(TBLB)
組織診 細胞診 気管支ブラシ(擦過)
生理食塩水による洗浄液
#34.
気管支鏡の実際(当院) 呼吸するところにファイバーが進入してくることで、咳がでます。
静脈麻酔で少し眠ってもらって、できるだけ苦しくないようにします。
(検査が終わったら、覚醒する薬剤を投与します)
通常、1泊2日の検査になります。
検査では組織をひきちぎってきたり、ブラシでこすったりするので、
出血する確率は100%です。通常は経過観察で止血しますが、
出血が持続する場合は止血剤を投与します。
鉗子が肺をつかみとってくることで、肺の一部に穴があき、
ちぢんでしまう(気胸)ことが稀にあります。
#35.
小括4 肺がんと確定診断するためには、がん細胞を証明する必要がある。
そのために組織採取、細胞採取が必要である。
気管支鏡検査は気管支にスコープ(胃カメラを細くしたようなもの)を入れる検査である。
肺内の病変は直接見えないことも多く、X線透視で病変到達を目指す。
得られる検体は、鉗子生検(組織診)、ブラシや生理食塩水による洗浄液(細胞診)がある。
治療の参考になる遺伝子変異、PD-L1発現を調べるためにはできるだけ多くの検体採取が必要である。
#36.
組織をとってくる方法 気管支鏡(生検)
CTガイド下肺生検
手術(診断をつけるための手術)
#37.
CTガイド下肺生検
簡単に言うと、「CTで場所を確認しながら皮膚から針を刺して肺組織をとってくる」検査。
気管支鏡では到達が難しい肺の表面近く(皮膚から近い)場合がよい適応。
#38.
CTガイド下肺生検のイメージ
どの部位を針で刺すかは
皮膚にマーカーを
置いて確認します。
#39.
CTガイド下肺生検のイメージ
この場合、
針先が肋骨に当たって
しまっているので、
やり直しです。
#40.
CTガイド下肺生検のイメージ
この場合、
針先がターゲット病変
に当たっているので
ここから採取します。
#41.
CTガイド下肺生検の実際(当院) CTの撮影室で行います。
皮膚に場所決めのマーカーを置き、
あとは範囲を絞ってCT画像を確認しながら、
局所麻酔を十分に行い、針先がターゲット病変に
到達していることを確認したら
針を操作して一瞬で病変をえぐり取ってきます(針の中に)。
気胸の有無を確認して終了。
範囲を絞るので、被ばく量は多くない。
#42.
小括5 肺がんが疑われる陰影が気管支鏡で
到達しずらい場所(特に皮膚の近く)の場合、
CTでその場所を確認して、皮膚から針を刺して
病変を採取するCTガイド下肺生検が行われます。
肺を通過するので、気胸のリスクがあります。
#43.
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