テキスト全文
学会ポスター発表の概要と目的
#1. 上司からやれと言われてしまった場合の 学会ポスターの 作り方
#2. だいたい突然訪れる 学会ポスター発表の司令 作り方わからんし 作る頻度低くて，慣れないし
#3. ポスター発表 自分の主張を視覚的に見せ それを題材に他とコミュニケーションするもの 事前抄録や当日回遊で気になった人が聞きに来る 抄録や回遊時に目に留まるような 内容・デザインであることが大事
ポスター発表の難しさと用途
#4. ポスター発表の難しさ ①見た目として惹きつけたり，わかりやすくする ②プレゼンターがいなくても，ポスター単体で理解ができる この2つを同時に満たす必要がある ビジュアルスライドと文書の中間的な位置づけ “文字量と読んでくれやすさは反比例する” ためそのバランスが重要 Designing Science Presentations: A Visual Guide to Figures, Papers, Slides, Posters, and More. Academic Press .2013.
#5. 用途はだいたいこの3種類 症例報告 活動報告 研究発表 病歴 背景 背景 身体所見 目的 目的 検査所見 活動内容 方法 診断 結果 結果 治療経過 考察 結論 考察 結論 考察
#6. 1：大きさを決めよう 2：レイアウトを決めよう 3：コンテンツを入れよう 4：当日のTIPS
ポスターの大きさとレイアウトの決定
#7. 1：大きさを決めよう 90cm 発表 番号 20cm タイトル 所属・名前 20cm 70cm 多くの学会で指定されるのがこのサイズ 90cm×180cm 160cm この板の上に自由にポスターを貼る ではポスターの大きさはどうすればよいか？ 利益相反 ここには貼らない 30cm
#8. 自分の内容に合わせて大きさを選ぼう A0 841×1189mm 標準的 全画面が見やすい パワポで実寸作成可 やや小さいかも 非定型 841×1400mm パワポで実寸作成可 サブロク 900×1800mm 学会指定そのまま大 大きく情報量は入る 下部はほぼ死腔 パワポで実寸作成不可 パワポで作る場合は 45mm×900mmとして 1/2の縮尺で作る 文字の大きさも 1/2のサイズで作る ＊パワポで作れるのは 高さが142mmまで
#9. 2：レイアウトを決めよう 情報を整理して配置するには ポスター全体を格子状に分け 1つ1つのブロックを1単位として情報をまとめる 1つのブロックの高さは20～30cmで考える ブロック間は3～5cm余白を取ると見やすい ポスターの上下左右は3～5cm余白を取る 学会発表，プレゼンに自信がもてるスライド作成テクニック100．南山堂．2021を参考にした
視線を意識したポスター配置の工夫
#10. 視線を意識する 大事な部分は見やすい場所に配置 学会発表，プレゼンに自信がもてるスライド作成テクニック100．南山堂．2021 サブロク 900×1800mm 自然に見やすい部分 アピールしたいことは ここに載せよう 姿勢変えないと見づらい デッドスペース 結語は下に置かない
#11. 視線を意識する F型 自然に視点を動かす向きに合わせる N型 Z型
#12. 症例報告レイアウト例 発表者 番号 症例 病歴 学会名 タイトル 所属 名前 20cm 背景・概要・はじめに 10cm 結語・Take home message 10cm 20cm 発表者 番号 背景・概要 ・はじめに 841×1400mmパターン 学会名 タイトル 所属 名前 結語 Take home message 症例 病歴 診断・治療経過 発表者 番号 学会名 タイトル 所属 名前 結語・Take home message 症例 病歴 診断 40cm 検査結果 検査結果1 20cm 考察 診断 50cm 考察1 検査結果2 検査結果3 治療経過 考察2 考察 考察3 文献 COIはございません 10cm 治療経過 検査結果 考察 画像 考察 文献 文献 COIはございません COIはございません
活動報告と症例報告のレイアウト例
#13. 活動報告レイアウト例 発表者 番号 学会名 タイトル 所属 名前 20cm 背景・概要・はじめに 10cm 結語・Take home message 10cm 活動内容 発表者 番号 841×1400mmパターン 学会名 タイトル 背景・概要 ・はじめに・目的 所属 名前 活動内容 発表者 番号 学会名 タイトル 所属 名前 概要 結語・Take home message 結語 Take home message 背景 結果 活動内容と結果 40cm 結果 40cm 考察1 考察2 考察 考察 考察 文献 文献 COIはございません 考察3 10cm 文献 COIはございません COIはございません
#14. 3：コンテンツを入れよう ブロック内に見出しと本文を入れていく 背景 慢性心不全の管理はこれまでうんぬんかん ぬん・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ＊ブロックは内容によって結合などして大きさを調整する
#15. 文字の大きさの目安 タイトル：(70)80～110 pts 所属 背景 氏名：50～60 pts 見出し：(50)60～72 pts 慢性心不全の管理はこれまでうんぬ んかんぬ ん・・・・・・・・・・・・・・・ 本文：(32)40～54 pts ・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ 文献：28～36pts ( )は下限 このへんは諸説あります
ポスター内容の工夫と色使い
#16. ボックスのパターン例 背景 背景 慢性心不全の管理はこれまでうんぬ んかんぬ ん・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ 慢性心不全の管理はこれまでうんぬ んかんぬ ん・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ 背景 背景 慢性心不全の管理はこれまでうんぬ んかんぬ ん・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ 慢性心不全の管理はこれまでうんぬ んかんぬ ん・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・
#17. 読んでもらう工夫をする ポスターの内容自体が，症例，活動，研究の要約であるべき Designing Science Presentations: A Visual Guide to Figures, Papers, Slides, Posters, and More. Academic Press .2013. 自分の成したことの全てを入れ込もうとせずに， メッセージを絞って，関連する項目のみを入れる ポスターは文書ではないので，読ませずに “見せる” 工夫をする 症例報告での経過表が典型例だが，チャート，グラフなどに変換する チャート，グラフは東京北プレゼン部の投稿を参照
#18. 色は少なめにしよう 色も情報なので，多すぎると見づらくなる オススメは メインとなるバックグラウンドの色（白系） 目立たせるためのアクセントカラー（病院のテーマカラー） アクセントカラーのやや彩度を変えたもの の3色くらい 例）当院では ロゴの色を使った
当日のTIPSと質疑応答の準備
#19. 4：当日のTIPS ハンドアウトを用意しよう せっかく作った資料，誰かのヒントになるかも 白黒でいいからB5やA4サイズで印刷して ポスターの下に置こう 封筒を袋にして，ポスターのコピーを 入れて壁に画鋲でつける
#20. 質疑応答では ポスター発表とは 自分の主張を視覚的に見せ それを題材に他とコミュニケーションするもの 自分と相手の知識，経験を混ぜて，新しい気づきが あることを目標にする 質問に答えられなくても，しっかり準備した上でわからないのはしょうがない むしろ，考えもつかなかった視点をくれた聴衆に感謝だし，それがポスター発表の 目的でもある
ポスター作成の心構えとレイアウトの再確認
#21. はじめは大変だし 緊張もするけど 自分のレベルは 絶対上がるから やってみよう
#23. 2：レイアウトを決めよう 発表者 番号 情報を整理して配置するには ポスター全体を格子状に分け 1つ1つのブロックを1単位として情報をまとめる 1つのブロックの高さは20～30cmで考える ブロック間は3～5cm余白を取ると見やすい 考察 ポスターの上下左右は3～5cm余白を取る
