肺病理 a) ・肺胞へのリンパ球浸潤と浮腫(細). ・変性を伴うⅡ型肺胞上皮過形成(太). b) ・細気管支内の管腔内疎性結合組織(細). ・気管支上皮(太). c) ・肺胞管内の器質化肺炎(細). ・フィブリンボール(太). d) ・血管内皮障害. ・内皮細胞の細胞質空胞化 病理所見からは血管内皮障害や凝固亢進が病態に関連
酸素投与 • 目標:SpO₂ 90ー96%(鼻カヌラまたはventuriマスク) Alhazzani W, et al. Intensive Care Med 2020;46:854-887. • HFNCはある患者群にはよい適応. • NPPVはCOPD,心原性肺水腫,OSASで呼吸苦がある患者に制限. ※HFNCやNPPVは不適切な挿管の遅延や医療者のエアロゾル曝露のリスク あり推奨しないとするexpert opinionも. Ñamendys-Silva SA. Lancet Respir Med 2020;8(4):e18-e18.
難治性低酸素血症 ■腹臥位療法 適正PEEP,FiO2:0.6で PF比<150 ・難治性低酸素血症を伴う挿管後ARDS患者を対象としたRCT →1日16時間の腹臥位療法で酸素化改善と死亡率低下. Guérin C, et al. N Engl J Med 2013;368:2159-2168. ■肺血管拡張薬吸入 ・NO吸入が難治性呼吸不全における酸素化を改善する可能性 ・非COVIDー19のARDSにおける有効性は不明. Alhazzani W, et al. Intensive Care Med 2020;46:854-887. ■ECMO ・難治性呼吸不全に対するrescueとして使用される. ・cytokine stormやhypercoagulopathyに関する有効性は不明. ・pandemic settingではresource面の制限がある. Ramanathan K, et al. Lancet Respir Med 2020;8:518-526. Zeng Y, et al. Crit Care 2020;24:148-148.
抗凝固療法 ・凝固異常合併例は死亡率上昇と関連 Tang N, et al. J Thromb Haemost 2020;18:844-847. 抗凝固療法に関して • 低用量ヘパリン予防投与でも約1/3の症例で臨床的に著明な静脈/動脈血栓症. Klok FA, et al. Thromb Res 2020 April 10. • full doseヘパリンでも致死的血栓症を発症している例がある. Helms J, et al. Intensive Care Med 2020 May 4.
ステロイド① Fang X et al. 研究方法 患者数 ステロイド群 対照群 結果 査読前論文 Wang Y et al. 後ろ向き研究 後ろ向き研究 78名 49名 40㎎/日以下 1ー2㎎/㎏/日×5ー7日 介入なし 介入なし 臨床上のインパクトなし ステロイド群で酸素投与終了までの期間 が短縮(中央値8vs14日, p<0.001) Fang X et al. J Infect. April 2020. Wang Y et al. Early, low-dose and short-term application of corticosteroid treatment in patients with severe COVID-19 pneumonia https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.03.06.20032342v1