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透析患者の薬

投稿者プロフィール
佐々木貴充
Award 2024 受賞者

高洲透析クリニック

20,813

123

投稿した先生からのメッセージ

個人の主観と偏見が大いに入っているので、話半分に見てください。

エビデンスレベルC(とても低い、専門家の意見)です。

概要

透析患者はポリファーマシーが問題になるので、なんで飲んでる薬なのか把握して、なるべく減らせたらいいよねって話です。

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医/専門医

参考文献

  • Nano Banana Pro

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テキスト全文

透析患者における薬の基本

#1.

べらぼう~ 透析減薬乃夢噺~ あさり。 10 葉東鍵 222 透う橘そわそう玄宿海青薬醫

#2.

透析患者の処方のポイント・透析患者はたくさん薬を飲んでいる。 (9割以上が6剤以上→ ポリファーマシー) 多剤併用では、副作用リスクが高>く、服薬過誤が多く、アドヒアランスが低下し、 QOLが低下し、死亡率が上昇する。・なるべくポリファーマシーの解消に努めたい。「なぜ飲んでいるのか、減らせないか」を常に考え>る必要がある。

#3.

ポリファーマシー腎臓は結構いろいろがんばっている。主に血圧、貧血、骨ミネラル。腎臓を薬で代替しようとすると・・・ 昇圧薬、降圧薬、腎>性貧血、鉄剤、 CKD-MBD、カリウム降下薬、 + 糖尿病薬便秘薬、睡眠薬、漢方薬など。・減らしたくても減らせない薬もある。ただ、よく考えれば減らせる薬もある。

#4.

1. 薬物動態 1-1. 肝代謝と腎排泄 1-2. 透析で抜ける薬・抜けない薬 1-3. 肝/腎 × 透析除去率 1-4. ケーススタディ

#5.

1-1.肝代謝と腎排泄・薬は主に肝代謝 (胆汁排泄)と腎排泄に分けられる。透析患者は腎排泄できない。腎排泄の薬は、減量が必要 or 禁忌

#6.

1-2. 透析で抜ける薬・抜けない薬薬が透析で抜けるかどうかは、・分子量大/小・水溶性/脂溶性・タンパク結合率高/低でほぼ予測できる。 (+血中濃度/組織移行)

#7.

1-2. 透析で抜ける薬・抜けない薬抜けやすい薬・分子量が小さい・水溶性が高い抜けにくい薬・分子量が大きい・タンパク結合率が低い・血液

中の濃度が高い ● 脂溶性が高いタンパク結合率が高い ● ・組織移行度が高い ※最近はハイフラックス膜が主流なので、昔と比べて分子量が大きい薬 (バンコマイシンなど) も除去され>ている。(過去の文献を参考にするときは注意)

#8.

1-3. 肝/腎 × 透析除去率肝代謝腎排泄透析で抜けやすい透析後に投与透析で抜けにくい通常量でOK が多い禁忌が多い

#9.

1-4. ケーススタディ ① 肝代謝・透析で抜けにくいワルファリン、アムロジピン、クロピドグレルなど → 通常量で投与可能。 ② 肝代謝/腎排泄

・透析で抜けやすい多くの抗生剤、一部の抗てんかん薬など透析後の投与が望ましい。 ③腎排泄・透析で抜けにくいメトホルミン、 SU薬など → 禁忌、飲んではいけない!

#10.

各論ここからは頻用薬について解説します。 2. 昇圧薬 3. 降圧薬 4. 貧血 5. CKD-MBD 6. カリウム 7. 糖尿病 8. 便秘薬 9. 睡眠薬 10. 漢>方薬

透析治療に関連する薬剤

#11.

2. 昇圧薬 2-1. 透析中低血圧の原因 2-2. 昇圧薬の一覧 2-3. 薬剤の使いどころ 2-4. 透析中低血圧への介入

#12.

2-1. 透析中低血圧の原因・不適切なDW ・除水量過剰・低栄養、リフィリングの遅延・血管拡張、自律神経障害 (糖尿病など) ・低心機能・不>適切な降圧薬・便秘などなど

#13.

2-2. 昇圧薬の一覧内服薬作用発現、持続ミドドリン(メトリジン) 15分、4時間アメジニウム(リズミック) 30分、6時間ドロキシドパ(ドプス) 60分、12時間注射薬ノルアドレナリン即効、持続点滴エチレフリン (エホチール) 1-2分、30分

#14.

2-3. 昇圧剤の使いどころ・まずは低血圧の原因精査と根本的解決 DWは正しいか降圧剤は過剰ではないか除水量は問題ないか栄養状態は悪くな>いか心機能は大丈夫か糖尿病性神経障害の程度は・それでもダメなら昇圧剤を検討などなど昇圧薬使用は死亡リスク上昇と関連がある。

#15.

2-4. 透析中低血圧への介入低血圧の原因評価 DWの見直し除水量の見直し降圧薬の見直し透析条件の見直し栄養・心機能の評価昇圧剤の追加 (>最終手段)

#16.

3. 降圧薬 3-1. 透析患者の血圧管理の特徴 3-2. 代表的な降圧薬 3-3. 使い分け

#17.

3-1. 透析患者の血圧管理の特徴・血圧管理は心血管イベント予防に重要・しかし透析患者の至適血圧は決定していない・低血圧だと充分な血液

透析ができない・透析前後で体液量が大きく変動する → 体液過剰が透析患者の主な血圧上昇要因「体液量過剰の是正 (適切なDW) によって 60%以上の患者で血圧が正常化できる」との報

告がある。

#18.

3-2 代表的な降圧薬・Ca拮抗薬 (アムロジピン/ニフェジピン) ・ARNI/ARB(エンレスト/アジルバ/テルミサルタン) ・β遮断薬 (カルベジロール

/ビソプロロール) ・α遮断薬 (ドキサゾシン)

#19.

3-3. 使い分け ① 並存疾患 ②作用時間 ③副作用

#20.

①並存疾患 ● ・心臓が悪い表5-1 主要降圧薬の積極的適応 > ARNI/ARB Ca拮抗薬 ARB/ACE サイアザイド系阻害薬利尿薬 β遮断薬 + β遮断薬を左

室肥大優先して使う LVEFの低下した心不全頻脈 *1 *1 (非ジヒドロ狭心症・頻脈、狭心症心筋梗塞後ピリジン系) 蛋白尿/微量 β遮断薬/ アルブミン尿を有するCKD Ca拮抗薬 *1 少量か>ら開始し、注意深く漸増する *2 冠攣縮には注意 *2

薬物治療の副作用と管理

#21.

②作用時間・朝と夕の血圧日較差が大きい場合は短時間作用で高い方だけ下げる (ニフェジピン・ドキサゾシンなど) ・内服しても効果のピーク

までは時間差あり朝血圧が高ければ夕食後に飲む・1日中ずっと血圧が高ければ長時間作用 (アムロジピン・テルミサルタンなど)

#22.

③副作用高齢者だと高用量のCa拮抗薬で浮腫に注意・ARNI/ARBで高カリウム血症 β遮断薬で徐脈・α遮断薬で起立性低血圧転倒・骨折

#23.

4. 腎性貧血 4-1. まずは鉄欠乏の確認 4-2. ESA使い分け 4-3. HIF-PH阻害薬 4-4. 貧血の治療目標

#24.

4-1. まずは鉄欠乏の確認 TSAT < 20↓またはフェリチン<100↓ であれば鉄投与を検討 (フェリチン>300↑では鉄投与は推奨されない) 内服薬 (黒

色便は説明必須) フェロミア・フェログラデュメット・フェルムリオナ・ピートル静注薬 (透析後に投与、速やかに上昇) フェジン・フェインジェクト・モノヴァー

#25.

4-2. ESA使い分けミルセラ:月1回ネスプ : 週1回エスポー: 毎透析効果はそんなに変わらない

#26.

4-3. HIF-PH阻害薬ダーブロック・エベレンゾなど ● 鉄利用障害(フェリチン異常高値) ● ESA抵抗性などで使用を検討する。院内処方なのでめ>んどくさい内服アドヒアランスの問題腫瘍や血栓などの懸念があり第一選択にはならない葉酸・銅・亜鉛・カルニチンなど確認 ESA抵抗性だと思ったら、同時に VitB12

#27.

腎臓でのEPO産生近位尿細管の周囲にあるEPO産生細胞(REP細胞)が酸素分圧低下に反応(HIF) してEPOを産生する。 GO go REP細胞酸素低下 EPO 赤血球網状赤血球造血幹細胞

#28.

4-4. 貧血の治療目標 ● Hb 10~12 g/dLを目指す・Hb 12 g/dL以上は心血管イベントや死亡の危険性が上がるので目指さない・治療していないの

に多血のときは、睡眠時無呼吸症候群か喫煙を疑う

#29.

5. CKD-MBD 5-1. 検査値と症状 5-2 リン吸着薬 5-3. 活性型ビタミンD 5-4. Ca受容体作動薬 5-5. CKD-MBD治療アルゴリズム

#30.

5-1. 検査値と症状 •P 上昇↑ Ca低下↓ •PTH 上昇↑ 骨病変(主にPTH高値から) ・異所性石灰化 (主にP高値から)

透析患者の薬物相互作用

#31.

5-2 リン吸着薬 ① カルシウム含有系炭酸カルシウム (商品名:カルタンなど) Ca補充ができる。安価 ② 鉄含有系ピートル(クエン酸第二鉄)、リ

オナ(コハク酸第二鉄) ・鉄補充ができる。・便が黒くなる、下痢気味になる ③ 非金属系フォゼベル: 強力。下痢になる炭酸ランタン (ホスレノール):強力。便秘になる

#32.

5-2 リン吸着薬服薬タイミング食直前: フォゼベル、ピートル食直後炭酸Ca、リオナ、炭酸ランタン他の薬との一包化、アドヒアランス的には>食後の方が良いときが多い

#33.

5-3. 活性型ビタミンD 内服薬アルファカルシドールエルデカルシトール弱い強い注射薬オキサロール強いアドヒアランスや消化器症状、ポリフ

ァーマシーなどの面で、 (個人的に)注射薬の方が使いやすい

#34.

5-4. Ca受容体作動薬 (PTH↓ 内服薬レグパラ/オルケディア注射薬パーサビブ: 強い、蓄積性ありウパシタ : 低用量あり、蓄積性なしアドヒア>ランスや消化器症状、ポリファーマシーなどの面で、 (個人的に)注射薬の方が使いやすい

#35.

5-5. CKD-MBD 治療アルゴリズム STEP1.Pが高ければ、まずは食事内容の確認 STEP2. Caを見て大まかな方針を決める Ca高め : Ca非含有、 Ca>受容体作動薬 Ca低め : Ca含有、ビタミンD製剤 STEP3. PTHを見る PTH高値:ビタミンD製剤、 Ca受容体作動薬 STEP4. 内服/注射、便通、食直前後を考える

#36.

6. カリウム降下薬 6-1. 高K血症の原因 6-2. 薬剤一覧と特徴

#37.

6-1. 高K血症の原因食事生野菜、果物の食べ過ぎはないか野菜ジュースを飲んでいないか・薬 ARB、MRAなどを飲んでいないか

#38.

6-2 治療薬ロケルマ高い (1000円くらい)、副作用少ないカリメート・ケイキサレート安い (10円くらい) 便秘・腸管穿孔・ロケルマが使いやすいが非常に高い → 急がないなら、まずは食事指導から

#39.

7. 糖尿病薬 7-1. 禁忌が多い 7-2. インスリン 7-3. GLP-1作動薬 7-4. DPP-4阻害薬、 αGl、グリニド

#40.

7-1. 糖尿病薬は禁忌が多いほとんどのDPP-4阻害薬は、減量が必要一部のDPP-4阻害薬 SGLT2阻害薬ビグアナイド (メトホルミン) は、禁忌 SU>薬

透析患者の薬物療法の最新情報

#41.

7-2. インスリン・透析でもインスリンは安全に使える・アドヒアランスが問題毎日1~4回の自己注射は結構大変・低血糖には注意

#42.

7-3. GLP-1作動薬マンジャロ/オゼンピック/トルリシティ・週1回の投与・アドヒアランスが良い、効果が強い・透析間の体重増加が抑えられる

・嘔気が非常に強くなる人がいる・体重減少 →DWを頻繁に変える必要あり

#43.

7-4. その他 DPP-4阻害薬トラゼンタ/テネリア α GI阻害薬ボグリボース/アカルボース/ミグリトールグリニドミチグリニド/レパグリニド

#44.

8. 便秘薬アミティーザ、グーフィス、リンゼス:強いモビコール: 水に溶かして飲む、しょっぱいソルビトール :水薬、甘いマグミット :Mg補>充ラグノスゼリー: 出荷調整が多い刺激系下剤センノシド : 長期連用で耐性がつく

#45.

9. 睡眠薬ベンゾジアゼピン系・・・ 依存性が高い × 超短時間: ゾルピデム短時間 :ブロチゾラムなど比較的安全な睡眠薬非ベンゾジアゼピン系 :ルネスタメラトニン受容体 : ロゼレムオレキシン受容体拮抗薬: ベルソムラデエビゴ

#46.

10. 漢方こむら返り : 芍薬甘草湯食欲不振 : 六君子湯、人参養栄湯、補中益気湯便秘 : 麻子仁丸、大建中湯不眠、イライラ:抑肝散、柴胡加>

竜骨牡蛎湯感冒 : 葛根湯、小青竜湯、麦門冬湯頭痛:釣藤散

#47.

11. まとめ・どうして飲んでいる薬なのか把握する・薬より先にできることがないか確認する・やめられる薬かどうか常に検討する・一包化や>注射薬への変更などアドヒアランス向上に努める患者さんを診て継続的な見直しを行う

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