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コマネジメント その重要性と実践について

投稿者プロフィール
山田悠史

The Mount Sinai Hospital

6,020

24

概要

コマネジメントとは、「一般内科医(病院総合医/老年科医)が他科患者の医療ケアに関する責任、権限、説明責任を共有することを可能にするモデル」と説明されています。

米国で普及し、日本でも実践が始まっているコマネジメントについて、高齢者の大腿骨近位部骨折を主な例として、重要性と実践について解説します。

整形外科と内科(総合診療科・老年科)との協働により、迅速な手術の実施と総合的な合併症管理とがこれまでより容易になり、手術後の合併症リスクを減少させると共に総合的な治療の質が向上します。

このスライドでは、コマネジメントの定義から、エビデンスに基づくリスクとベネフィット、必要なスキル、フレイル(脆弱性)の評価方法や多職種チームによるアプローチについて紹介します。

●コマネジメントの定義とその背景

●コマネジメントとコンサルテーションの違い

●コマネジメントの実践による患者ケアの質の向上のエビデンス

●コマネジメントのケーススタディ

●老年医学コマネジメントに必要なスキル

●フレイルの定義と2つの評価方法(FRAIL scale、Clinical Frailty Scale (CFS) )

●大腿骨近位部骨折手術の術前リスク評価と抗凝固薬の管理

●術後のケア以降

●まとめ Takeaways

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医/専門医

参考文献

  • PLoS One 2012; 7: e46175.

  • Clin Orthop Relat Res 2010; 468: 2218–23.

  • The Lancet 2020; 395: 698–708.

  • BMJ 2021; 374. DOI:10.1136/BMJ.N2209.

  • Int Orthop 2019; 43: 1449–54.

  • Clin Geriatr Med 2014; 30: 183–9.

  • Ann Intern Med 2004; 141: 28-38.

  • Osteoporos Int 2019; 30: 907-16.

  • Lancet Reg Health West Pac 2022; 19: 100348.

  • JAMA Netw Open. 2020;3(5):e204088. Epub 2020 May 1.

  • J Am Geriatr Soc 2017; 65: 2115–2115.

  • J Am Med Dir Assoc. 2015 May;16(5):412-9. Epub 2015 Feb 24.

  • CMAJ August 30, 2005 173 (5) 489-495.

  • Ann Intern Med. 1990;113(12):941.

  • BMJ 2003;327(7424):1144.

  • Arch Intern Med. 2003;163(13):1580.

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テキスト全文

老年医学コマネジメントの背景と重要性

#1.

老年医学コマネジメント Yuji Yamada, MD Brookdale Department of Geriatrics and Palliative Medicine Icahn School of Medicine at Mount Sinai

#2.

OBJECTIVES コマネジメントとコンサルトの違いを理解する コマネジメントのエビデンス、リスク・ベネフィットを理解する コマネジメントを行う上で必要なスキルを把握する コマネジメントに有用なエビデンスに基づいたツールを習得する 2

#3.

背景:股関節骨折の場合 時間が鍵→整形外科入院(1,2) 股関節骨折の診断から24時間から48時間以内の手術は入院合併症、死亡率の減少と関連 股関節骨折患者は整形外科に入院した方が手術タイミングが6.5時間早かったと報告 併存症管理→内科・老年科入院(3-5) 患者の多くは高齢者、様々な併存症があり、管理の方法を間違えれば死亡を招く合併症のリスクあり。内科がコンサルタントとして加わるだけだと、十分な時間をかけて全ての内科的問題にケアが行き届くことは難しい 股関節手術後の患者で自宅退院した患者の3割で、退院後の薬剤に関するエラーがあったと報告 主治医チームごとに評価したメタ分析で、老年医学科への入院は整形外科への入院と比較し、死亡率低下と関連していたと報告 手術の迅速さや術後創部管理:整形外科 VS 合併症や服薬管理:内科・老年科 → コマネジメント(Comanagement) 3 1) PLoS One 2012; 7: e46175. 2) Clin Orthop Relat Res 2010; 468: 2218–23. 3) The Lancet 2020; 395: 698–708. 4) BMJ 2021; 374. DOI:10.1136/BMJ.N2209. 5) Int Orthop 2019; 43: 1449–54.

コマネジメントの定義とエビデンス

多職種アプローチと必要なスキル

フレイルの定義と評価方法

フレイルと術後転帰の関連性

転倒リスクと脆弱性骨折の管理

せん妄と認知機能評価の重要性

抗凝固薬の管理と術前リスク評価

ケア移行と退院後のフォローアップ

マウントサイナイのコマネジメントの流れ

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