#4.
うつ病の症状別第一選択薬 不眠、食思不振がある ミルタザピン(リフレックス®) 選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI) 眠気や体重増加が支障となる セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(SNRI) セロトニン再取り込み/セロトニン受容体モジュレーター(S-RIM) エスシタロプラム(レクサプロ®)、セルトラリン(ジェイゾロフト®) 不安症を併せ持つ 今日の治療薬アプリ2021
#5.
各種抗うつ薬の有効性と忍容性:MANGA Study 急性期のうつ病に対する 21の抗うつ薬の効果と忍容性を、レボキセチンを基準にして比較した Study。 日本で使用されている抗うつ薬に限定して再構成。 有効性が高く 有効性 オッズ比 忍容性も高い ボルチオキセチン (S-RIM) 忍 容 性 オ ッ ズ 比 エスシタロプラム(SSRI) セルトラリン ミルタザピン(NaSSA) ミルナシプラン パロキセチン トラゾドン アミトリプチリン (SARI) ベンラファキシン フルボキサミン デュロキセチン(SNRI) クロミプラミン(三環系) レボキセチン Cipriani A, et al. Lancet 2018より改変
#6.
三環系抗うつ薬 作用機序 セロトニンやノルアドレナリンの再取込みを阻害するが、その他にもヒスタミンH1受容体、ムスカリン受容 体、アドレナリンα1受容体なども遮断するため副作用が多い。 特徴 副作用:抗コリン作用(口渇、便秘、眼圧上昇、排尿困難)。心電図異常、不整脈。 アナフラニールは、強迫症状や不安・焦燥に良いとされ、点滴静注が可能である。 アナフラニール、トフラニールは、遺尿症(子どもの尿失禁)に対しても適応あり。 禁忌 閉塞隅角緑内障や尿閉患者には禁忌。 専門医コメント 抗うつ効果に優れており、SSRI等の新規抗うつ薬が無効であっても、三環係抗うつ薬によって改善する 例は多くみられる。アナフラニールは、うつ病だけでなく強迫性障害にも良い適応となる。一方で、三環系 抗うつ薬は、新規抗うつ薬に比べて、副作用が多く、忍容性が課題である。また、QT延長などの心臓へ の影響はモニタリングしながら増量すべきである(精神科医 Dr.メントス)
#7.
三環系抗うつ薬:クロミプラミン・ノルトリプチリン
#8.
三環系抗うつ薬:アミトリプチリン・イミプラミン
#9.
三環系抗うつ薬:ロフェプラミン・ドスレピン
#10.
三環系抗うつ薬:アモキサピン
#11.
四環系抗うつ薬 作用機序 特徴 専門医コメント 主に脳内のノルアドレナリンなどの働きを改善することで抗うつ作用を呈する。三環系 抗うつ薬に比べると抗コリン作用の懸念が少ないとされる。 力価:テトラミド60㎎≒ルジオミール 75~150mg≒テシプール 6㎎。 比較試験において 3剤ともトリプタノール(三環系)と同程度。 テトラミドは、不眠、ときにせん妄にも使用される。 低用量では抗うつ効果は低く、抗うつ剤の第一選択とはなりにくい。 副作用は少ないた め、不眠症の患者への催眠効果や高齢者のせん妄治療などで使われる。 (精神科医 Dr.メントス)
#12.
四環系抗うつ薬:セチピチリン・マプロチリン
#13.
四環系抗うつ薬:ミアンセリン
#14.
SSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬) 作用機序 脳内で神経伝達物質セロトニンの再取り込みを阻害し、セロトニンの働きを増強することで抗うつ作用を 呈する。 特徴 抗不安・パニック効果があるため、うつ病だけでなく、強迫性障害やパニック障害、全般性不安障害に対 して有用。ただし、薬物によって保険上の適応症が異なっているため注意する。 効果発現に時間がかかるため、頓用にはふさわしくなく、強い不安症状に対しては、SSRIの効果が発現 するまでの間、BZD系抗不安薬を併用するという治療が勧められる。 注意点 専門医コメント 自殺企図がある患者には使用しない。 うつ病や不安障害、強迫性障害などの疾患の第一選択薬として広く使用されている。副作用は内服後速 やかに出現する可能性があるが、効果発現には2週間程度の時間が必要である。アドヒアランスの向上 のため効果と副作用の発現のタイミングは、十分に説明して処方をする。不安障害、強迫性障害の治療 効果は薬物療法のみでは効果不十分であり、非薬物的療法である認知行動療法等の併用が必要と考 える。(精神科医 Dr.メントス)
#15.
SSRI:エスシタロプラム・セルトラリン
#16.
SSRI:パロキセチン・フルボキサミン
#17.
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬) 作用機序 特徴 脳内でセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、これらの神経伝達物質の働き を増強することで抗うつ作用などを呈する。 セロトニンとノルアドレナリンの双方に作用するため、 SSRIの効果に意欲向上が加わり、よ り広い治療スペクトラムとなりうる。 注意点・禁忌 イフェクサーやサインバルタは、セロトニン再取込み阻害作用が強く効果が期待されるが、 投与早期の胃腸症状や頻脈、血圧上昇などに注意する。 高度腎障害、肝障害患者は禁忌(ミルナシプラン以外)。 専門医コメント イフェクサーは低用量ではセロトニン効果、高用量ではノルアドレナリン効果が追加される と薬理上ではあるが、実臨床ではそのような明確な違いを容量依存的に感じることはな い。サインバルタは、意欲低下しているうつ病症例のみならず、慢性疼痛の治療にも使用 される。(精神科医 Dr.メントス)
#18.
SNRI:ベンラファキシン・ミルナシプラン
#19.
SNRI:デュロキセチン
#20.
NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬):ミルタザピン 作用 機序 α2受容体を遮断し、セロトニン・ノルアドレナリ ン放出を促進することで、抗うつ作用を呈す る。 特徴 SSRI、SNRIで問題となる胃腸症状や性機能 障害が少ない。 注意 点 専門 医コメ ント 眠気や体重増加に注意する。 抗うつ効果に優れ、不安や焦燥の強い中年 期以降のうつ病には、第一選択薬としてよく 使用する抗うつ薬である。眠気や食欲亢進と いった副作用があるが、それが、不眠や食欲 不振の改善に繋がる場合もあり、治療上有効 となる場面も多い。 (精神科医 Dr.メントス)
#21.
S-RIM(セロトニン再取込み阻害・セロトニン受容体調節薬) ボルチオキセチン 作用 機序 セロトニン再取り込みに加えて、セロトニン1A受容体を刺激す ることで、抗うつ作用を呈する。 特徴 セロトニン再取り込み阻害作用は弱いが、5-HT1A刺激作用が あるため、抗うつ効果は担保される。胃腸症状や性機能障害 が少ない。 注意点 専門医コメ ント 増量は1週間以上間隔を空ける。 ボルチオキセチン(トリンテリックス®)がこの分類に入る。 SSRIに比較するとセロトニンの再取り込み阻害が少ないとさ れるが、消化器症状などの全般的な副作用は少なく、他の SSRIやSNRIにて忍容性が無い場合にも使用しやすい薬剤で ある。(精神科医 Dr.メントス)
#22.
SARI(セロトニン遮断再取込み阻害薬):トラゾドン 作用 機序 シナプス後膜のセロトニン5-HT2受容体阻害と、セロ トニン再取込み阻害作用により、抗うつ作用を呈す る。 特徴 抗うつ作用は弱いため、うつ病に対する主剤として 用いられることはほとんどなく、睡眠薬として用いら れることがほとんどである。三環系抗うつ薬や四環 系抗うつ薬と比較し、抗コリン作用が軽減されてい る。 専門医コ メント トラゾドン(デジレル®)がこの分類に入る。低用量で は抗うつ効果は弱く、抗うつ剤の第一選択とはなら ない。副作用は少ないため、不眠症の患者への催眠 効果や高齢者のせん妄治療などで使われる場面が 多い。(精神科医 Dr.メントス)