#4.
無症候性重症ASにおける左室リモデリングと早期 TAVR from JACC 無症候性重症大動脈弁狭窄症患者901 例を対象に、早期 TAVR と経過観察を比較した EARLY TAVR 試験の事後解析。心エコーでの左室グローバル縦方向ストレイン、左室重量 指数、左房容積指数を統合した左室健康度と治療効果の関連を検討した。ベースラインで 左室健康度が正常であったのは 27 %にとどまり、異常例では複合心血管イベント発生率が 高かった。主要評価項目における早期 TAVR の有益性は左室健康度の正常・異常にかかわ らず一貫して認められ、治療効果の交互作用は有意ではなかった( interaction p =0.48 )。 一方、 2年時点で正常な左室健康度を維持していた割合は、早期 TAVR 群で 48.1 %、経過観 察群で35.9 %と有意差を認めた( p=0.001 ) 。 示唆に富む解析結果です。左室リモデリングは明確な予後不良因子であるにもかかわら ず、早期 TAVR の恩恵はその重症度に左右されない点が重要です。無症候という理由で介 入を先送りすると左室障害が進行する可能性があり、予防の視点では構造変化を待たずに 治療介入を考慮する発想が求められますね。症状出現前から心筋を守る戦略が、将来の心 不全や脳卒中予防につながるかもしれません。もちろん医療費との兼ね合いは重要です。 出典: https://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacc.2025.08.071