#4.
CTD の病変は全身に生じうる 皮膚・四肢・関節などの 「目に見える病変」 があれば、内臓などの 「目に見えない病変」 を探す(その逆も真)→ 確定診断に寄与する 病変は全身に生じるため、1 つ病変があれば、他の病辺を積極的に探す
#5.
CTD に伴う主な呼吸器病変 MPA:顕微鏡的多発血管炎 GPA:多発血管炎性肉芽種症 EGPA:好酸球性多発血管炎性肉芽種症 今回は主にここの話 膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針2025. より作成 ◎:30%以上、◯:10〜30%、△:5%以下だが重要な症状
#6.
なぜ早期発見が重要なのか CTD-ILD は進行性→ 進行した肺の線維化は不可逆性であり、可逆的な炎症の段階で治療を 治療選択肢の増加→ 複数の 免疫抑制薬、抗線維化薬 が使用可能に QOL の維持→ 早期治療により肺機能の低下を抑制し、日常生活動作の制限を最小限に 生命予後の改善→ 特に進行が早いタイプ(抗 MDA5 抗体陽性皮膚筋炎など)では早期の治療開始が重要
#7.
CTD-ILD 診療のフローチャート 呼吸器・膠原病の専門科以外にも求められる 専門科に任せてもよい 膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針2025. より作成
#8.
CTD をみたら ILD を、ILD をみたら CTD を探す 皮膚、関節、指先・爪 を見る
#9.
CTD-ILD の病変は肺底部からはじまることが多い CTD をみたら ILD を、ILD をみたら CTD を探す 症状:持続する呼吸器症状 乾性咳嗽
労作時の 動悸・呼吸困難 所見 胸部聴診:特に 背側下肺野
SpO2:安静時は正常値のことも多い
#10.
各膠原病の ILD 合併のリスク因子 1. Joy GM,, et al. Eur Respir Rev. 2023;32:220210.2. Doliner B,, et al. Rheumatology. 2023;62(2):716-725.3. 日本呼吸器学会・日本リウマチ学会合同. 膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針2025. より作成 合併率高:早期スクリーニング・治療 合併率中:定期的な画像フォロー 合併率小:症状出現時に精査
#11.
CTD-ILD のスクリーニング検査 画像検査:胸部 HRCT >> 胸部レントゲン(CXR)(感度 96% vs. 58〜64%)→ CXR は心不全など他病態の鑑別には有用 その他の検査KL-6、呼吸機能検査は ILD の有無の確定には用いない→ 参考所見、状態評価に留める HRCT, high-resolution CT /高分解能CT
Johnson SR, et al. Arthritis Rheumatol. 2024 Aug;76(8):1201-1213. ILD の頻度の高い SSc、PM/DM、MCTD では、ILD の兆候がなくても積極的に HRCT を(新規診断時は全例検査で OK)
#12.
専門医に相談するタイミングは? CTD を疑った or 診断した時→ CXR は呼吸器はじめ全身諸臓器が障害されるため、早期の病態評価と治療方針決定が重要 ILD と診断 + CTD を疑う所見/自己抗体陽性があるとき→ 新規の ILD 例の約 30% が CTD-ILD また、CTD があれば免疫抑制療法の推奨度が上がる
#13.
多職種による集学的検討(MDD)の推奨 Yair Levi et al. J Rheumatol 2018;45:1509-1514 MDD(multidisciplinary discussion)→ 呼吸器内科、放射線科、病理 + 膠原病・リウマチ医による症例ごとの検討 リウマチ医が加わることで ILD の原疾患診断精度が向上→ IPF(特発性肺線維症)と診断された例の 21%、 HP(過敏性肺臓炎)と診断された例の 28% が CTD-ILD に診断変更 = 治療方針も変わる!!
#14.
原疾患・病態に応じて以下の薬剤を使い分ける CTD-ILD の治療薬
#15.
CTD-ILD診療のフローチャート ▼ まずはここまで! ▼
#16.
Take Home Message 膠原病に CTD をみたら臓器病変を、臓器病変をみたら CTD を探す習慣をもちましょう!(今回は ILD) CTD-ILD の 高リスク群 を知る! 記憶しなくても「都度調べる」で OK CTD-ILD の治療は進化しています→ 疑い時点で専門家へ相談 して OK!空振りしてもかまいません