#4.
心不全における鉄欠乏性貧血の定義 TSAT の重要性 from JACC HFrEF患者において腎機能低下が心不全増悪のどの時期で加速するかを、EPHESUS・ EMPHASIS-HF・BARCELONAの計1万人超のデータで検証した研究。心不全入院または心不全死を 経験した群では、eGFRはイベントの1年前から急速に低下し、年あたり約−5~−6 mL/min/1.73m² の下降を示した。一方、イベントのない患者では緩徐な低下にとどまった。イベント後も腎機能低 下は持続するが、1年後には再び緩やかな下降勾配へ移行した。NYHAの悪化も同時期に進行し、 腎機能低下が潜在的うっ血を反映する可能性が示唆された。エプレレノン群ではイベント後の腎 機能低下が抑制されており、MRAの腎保護作用を示唆。eGFRの絶対値ではなくスロープ(傾き) が心不全イベント予測に有用となる可能性が示された。 これまでの報告でも、腎静脈のうっ血と心不全の関係があるように、腎機能低下を見ることは心 不全悪化のサインになります。特にeGFRの絶対値ではなくスロープの変化が心不全悪化の1年 前から動き始める点は、外来診療での大きな助けになります。うっ血のサインをeGFRの微細な変 化から早期に拾い上げ、利尿薬調整やSGLT2阻害薬・MRAなどの最適化を前倒しで行うことが予 防に直結するでしょう。当法人でもこのサインをしっかりと取り入れていきます。 出典: https://academic.oup.com/eurheartj/article/46/43/4583/8219396