テキスト全文
血糖486・pH 7.12の症例概要
#1. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 CASE 07 · 24歳男性 · 救急 · 無料症例 血糖486・pH 7.12。
最初の1時間、何をする? 嘔吐と意識障害で搬送された若年男性。手順を誤ると、医原性に悪化する。 出題・監修 Dr.いわたつ / 糖尿病・内分泌内科 専門医・指導医・医学博士
#2. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 CASE 07 24歳男性 · 数週間の口渇と体重減少6kg · 今朝から嘔吐・意識朦朧 救急外来の初期検査 血糖 486 mg/dL pH(静脈血) 7.12 HCO3− 7.8 mEq/L 血中ケトン体 5.8 mmol/L K 5.3 mEq/L Na 130 mEq/L 高血糖・アニオンギャップ開大・ケトン強陽性 → 糖尿病ケトアシドーシス(DKA)
DKA初期対応の優先事項
#3. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 Q1 / 4 QUESTION 01 — 初期対応 最初の1時間、何を優先しますか? A 生理食塩水(等張液)の輸液を開始。インスリンはK値を確認のうえ持続静注で B 輸液を開始しつつ、感染など誘因の検索と心電図を並行する C 意識障害の原因検索として頭部CTを治療より先に行う D 血糖を早く下げるため、速効型インスリンを先に急速静注する ページをめくる前に、1つ選んでください
#4. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 A1 / 4 ANSWER 01 最初の主役はインスリンではなく、輸液。 ◎ 等張液の輸液が先。インスリンはK確認後に持続静注 浸透圧利尿で体液は数L単位で失われ、輸液だけでも血糖は下がり始める。K 3.5未満では補正が先(2024国際コンセンサス)。「順番を守ること」自体が治療。 ○ 誘因検索を並行 輸液を止めない範囲で。背景に感染・中断・初発1型が必ずある △ 頭部CTを先行 高血糖・アシドーシスで意識障害は説明可。不安定な搬送は危険 × インスリン先行の急速静注 K急落で致死的不整脈も。急速静注に持続静注への優位性なし
血糖250 mg/dLの分岐点と対応
#5. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 Q2 / 4 QUESTION 02 — 血糖250の分岐点 血糖が250 mg/dL前後まで低下。次の一手は? A ブドウ糖加輸液へ変更し、インスリンはアシドーシス改善まで継続 B ブドウ糖を加え、インスリンを減量して継続する C まだブドウ糖は加えず、200を切ってから考える D 血糖が下がったのでインスリン持続静注を中止する ページをめくる前に、1つ選んでください
#6. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 A2 / 4 ANSWER 02 標的は血糖ではなく、ケトン。 ◎ ブドウ糖加輸液へ+インスリンは継続 治療のゴールは血糖正常化ではなくケトーシスの解消。低血糖を避けるためブドウ糖を足し、インスリンを止めない。効果はβヒドロキシ酪酸・pH・HCO3−で確認する。 ○ 加糖+インスリン減量 低血糖回避の現実的調整。減量しても中止はしない △ 加糖を遅らせる 付加が遅れるほどケトーシスの解消が滞りがち × インスリンを中止 血糖が下がってもケトンは残る。数時間で再燃する
診断と原因の検討と選択肢
#7. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 このアプリの核心 あなたの選択で、経過が変わる。 インスリンを先に急速静注 K 5.3→2.9 T波平低化・心室期外収縮。中断しKを補正 輸液を先に・K確認後に持続 安定して改善 循環が戻り、血糖も緩やかに低下 どちらを選んでも「続きの判断」が待っている。
#8. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 Q3 / 4 QUESTION 03 — 診断と原因 循環とアシドーシスが改善。診断の詰めは? A 抗GAD抗体とCペプチドを提出し、急性発症1型を第一に評価する B 清涼飲料水の多飲歴を聴取し、ソフトドリンクケトーシスも検討 C 体重減少の精査として腹部造影CT・腫瘍マーカーを優先する D 生活習慣による2型の悪化と判断し、経口薬で退院とする ページをめくる前に、1つ選んでください
#9. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 A3 / 4 ANSWER 03 初発DKAでは、まず1型を疑う。 ◎ 抗GAD抗体・Cペプチドで急性発症1型を評価 若年・非肥満・急激な経過・DKA発症は1型の典型像。「生涯インスリンが必要か」という人生に関わる診断ゆえ、疑った時点で確実に検体を提出する(分泌能の確定評価は安定後に)。 ○ 清涼飲料水ケトーシスも 若年男性の鑑別。自己抗体・Cペプチドと合わせて判断 △ 腫瘍の精査を優先 24歳・急性経過では優先度低い。体重減少は異化で説明可 × 2型として経口薬で退院 1型を見逃すと短期間でDKA再発。最も危険な判断
DKA治療の重要なポイント
#10. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 TAKE HOME TAKE HOME MESSAGE DKAは、順番を知っていれば救命できる。 01 最初の主役は輸液。インスリンより先、K 3.5未満なら補正が先 02 インスリンは0.1単位/kg/時の持続静注。急速静注は不要 03 血糖250でブドウ糖加輸液へ。標的は血糖でなくケトン(止めない) 04 初発DKAは1型を疑い、抗GAD抗体・Cペプチドを必ず提出する 教育目的の一般的な医学情報(架空症例・糖尿病専門医監修済み)。診療は最新のガイドライン・電子添文・個々の病態で判断を。
DM Compass Trainingの紹介
#11. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 DM Compass Training CASE-BASED DIABETES TRAINING いま解いたこのDKA症例は、スマホで最後まで無料で体験できます。登録も不要。 症例 外来・病棟 15症例(継続追加) 判定 4択 → ◎○△× + 専門医の思考解説 分岐 選んだ処置で経過が変わる 品質 参考文献つき・専門医が監修 dm-compass-training.vercel.app 実際のプレイ画面
#12. DM COMPASS TRAINING — 考える症例 VOL.5 NEXT STEP 症例を、選びながら診る。 このDKA症例は、無料・登録不要でそのまま最後まで体験できます。 スマホのカメラで、下のQRを読み取ってください。 症例を体験する DM Compass Training Dr.いわたつ 公式サイト プロフィール・ご依頼 医療アプリまとめ MedApp Market 個人制作の医学教育教材(全症例架空)/研修医・看護師・薬剤師・管理栄養士の方も、ご意見はコメントで