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糖尿病専門医が考える、週一回インスリン(インスリンイコデク)の使い方

投稿者プロフィール
田中慧

東京女子医科大学病院

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投稿した先生からのメッセージ

週1回インスリンは注射回数を減らせる分、患者さんのアドヒアランス向上に大きく貢献する薬です。ただしその裏側で、切り替え直後の血糖変動と低血糖リスクへの対応こそが処方の成否を分けるカギになっています。

本スライドは、在宅医療や高齢者診療、訪問看護との連携に携わる先生方はもちろん、これから初めてアウィクリを処方することになる医学生・研修医の先生方にも、導入前に必ず押さえておきたいポイントが詰まった内容になっています。

概要

週1回打つだけでいい基礎インスリン「アウィクリ」――魅力的な薬ですが、切り替え時にはハマりやすい落とし穴があります。

本スライドでは、添付文書に基づく用量換算のルールを整理したうえで、JAMA・Lancetの臨床試験データから見えてきた「導入後2〜3週間は血糖が不安定になりやすく、とくに最初の26週間は重症低血糖のリスクがトレシーバより高い」という実臨床の注意点まで、コンパクトにまとめています。在宅診療や訪問看護との相性、シフトワーカーへの効果など、演者自身の臨床経験からの生きた所感も盛り込まれています。

※このスライドは下記講演会で使用した説明資料です。

【講演会名】秋田県薬剤師会本荘由利支部研修会

【日時】2025 年11月5日19:00 - 20:35

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医/専門医

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テキスト全文

週一回インスリンの基本情報と薬価

#1.
#2.

週一回インスリン アウィクリ 2024年11月 薬価収載 2025年1月  上市 2025年12月から長期処方可 ノボノルディスクファーマHP <2025-10-31参照> https://pro.novonordisk.co.jp/products/awiqli.html?profession=physician Diabetes 2020;69(Supplement_1):236-OR

週一回インスリン導入時の指導と注意点

#3.

週1回インスリンへの変更時 どんな指導をしますか?

#4.

導入後しばらく(2-3週間)血中濃度が安定するまで、血糖が高くなったり、逆に低くなったり 不安定になることがあります。 ・血糖変動の可能性とその対応法の確認 ・打ち忘れた際の指導(GLP-1RAと同様)

#5.

アウィクリを開始するときのの注意点 ①開始ドーズの確認 ②切り替え直後の高血糖、低血糖の 対応法についての説明

アウィクリの投与方法と血糖管理

#6.

アウィクリ 添付文章(抜粋) 7.4 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合は、以下を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上で慎重に行うこと。 7.4.1 本剤を1週間に1回投与する投与量は、それまで連日投与していたBasalインスリンの1日総投与量の7倍に相当する単位数を目安とすること。 7.4.2 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤への切り替え時に血糖値が上昇するおそれがある。血糖値の上昇を防ぐため、2型糖尿病患者においては、初回投与時のみ、本剤の投与量を7.4.1項で示した単位数を1.5倍に増量して投与することが推奨されるが、患者の血糖コントロールと低血糖のリスクのバランスを考慮して増量の必要性を慎重に判断すること。1型糖尿病患者においては、初回投与時のみ、原則として本剤の投与量を7.4.1項で示した単位数を1.5倍に増量して投与すること。ただし、患者の血糖コントロール及び低血糖の発現リスクを踏まえ、初回投与量の増量の必要性を慎重に判断すること。 アウィクリ注フレックスタッチ 添付文書情報 2025年8月 改訂(第3版)

#7.

Diabetes Obes Metab. 2023 Dec;25(12):3716-3723. 投与開始後6週間後における 1週間の血中モデル予測 初回1.5倍投与 定常まで3-4週間 初回1.5倍投与 定常まで4-5週間 2日目・3日目が効果最大 6日目、7日目は効果低下

アウィクリ導入後の低血糖リスクと対策

#8.

アウィクリ導入直後は低血糖に注意 ドーズは同程度でもアウィクリは低血糖多い JAMA. 2023 Jul 18;330(3):228-237 とくに最初の26週目までは有意に頻度が高い (0.35件 vs 0.12件,p = 0.01) レベル2-3低血糖は アウィクリ0.31件 vs トレシーバ0.15件

#9.

Lancet. 2023 Nov 4;402(10413):1636-1647Google Chrome 翻訳機能を用いて日本語訳 アウィクリ導入直後は低血糖に注意 1型糖尿病患者での低血糖イベントの件数 重度の低血糖は アウィクリ0.33件 vs トレシーバ0.12件(p=0.39) アウィクリで2倍!!

在宅診療におけるアウィクリの利点と患者への情報提供

#10.

在宅診療の救世主。訪問看護との相性がとてもよい。1型糖尿病をもつ認知症高齢者など。 毎日同じ時間に注射が難しい忘れんぼさんや、夜勤のあるシフトワーカーの血糖安定化につながる。 導入後しばらく(2-3週間)は血糖高値になりがちである。それに焦ってドーズアップすると、数週間後に下がりすぎる。むしろ低血糖を避けるため,ゆるめドーズアップが望まれる。 開始半年は重症低血糖リスク高い。減らしてもなかなか回復しない。                      →患者への情報提供が必須 週一回インスリン アウィクリについての個人の雑感 演者私見

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