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高血糖緊急症の基礎知識
#1. 糖尿病病棟管理研修医向け DM Compass 病棟業務でもう迷わない糖尿病マネジメント支援ツール 1 高血糖緊急症 ←今回 2 ケトメーター判定 3 糖分入り点滴・IVH 4 糖尿病>タイプ診断 5 2型治療アルゴリズム 6 HbA1c目標値 7 内服/注射一覧 Dr. いわたつ糖尿病・内分泌専門医 8 インスリン完全ガイド 9 スライディングスケール 10 周術期血糖管理 11 食事カロリー計算 12 低血糖対>応 13 合併症リファレンス 14 制作者 TO vol.1 高血糖緊急症
#2. 01 DKA vs HHS 診断基準一覧 DM Compass 軽症 DKA 中等症 DKA 重症DKA HHS 血糖 (mg/dL) >250 >250 >250 >600 pH 7.25-7.30 7.00-7.24 <7.00 >7.30 HCO3 (mEq/L) 15-18 10-15 <10 >18 AG >10 >12 >12 正常~ 軽度 ↑ 意識清明清明~傾眠昏迷~昏睡昏迷~昏睡ポイント DKA=ケトアシドーシス (AG開大)、HHS=高浸透圧 (脱水主体)。両者の合併もある。 DM Compass シリーズ vol.1
#3. 02 DKA 診断の3条件 DM Compass ①高血糖 > 250mg/dL ② 代謝性アシドーシス pH < 7.30 AND/OR HCO3 < 15 ③ ケトン体陽性 B-HB > 3.0 mmol/L 尿ケトンの落とし穴尿ケトン
は半定量遅延反映偽陰性あり→血中β-HBで判断すること尿ケトンは半定量・遅延反映偽陰性あり DM Compass シリーズ vol.1
#4. 03 HHS 診断基準血糖 > 600 mg/dL pH > 7.30 (アシドーシスなし) 有効浸透圧 > 320 mOsm/kg = 2xNa + Glucose/18 意識障害傾眠 ~ 昏睡 HCO3 > 18mEq/L ケトン体陰性~弱
陽性 DKAとの違い HHSは脱水が主体。インスリンは少量あるためケトン産生が少ない。高齢2型DMに多い。 DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
#5. 04 euDKA (正常血糖DKA) に注意特徴血糖は比較的低い (200-250mg/dL) しかしβ-HB 3.0 mmol/L と高値代謝性アシドーシスあり原因 SGLT2阻害薬使用中 ▲ 妊娠飢餓アルコー
ル © Dr. いわたつ ▲ 血糖が正常でもDKAは否定できない SGLT2i使用患者必ず血中ケトン体を測定 DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
高血糖緊急症の症状と診断
#6. 05 原因検索 51's Infection / Inflammation 肺炎、尿路感染、熱傷など latrogenic ステロイド、 SGLT2阻害薬 Intra-abdominal 膵炎、胆嚢炎 © Dr. いわたつ Insulin deficiency 1型DM発症、自己中断、ポンプ故障 Infarction / Ischemia 心筋梗塞、脳卒中 Others アルコール、コカイン、妊娠 ※ 誘因の検索・治療が予後を左右する DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
#7. 06 治療の4本柱 PILLAR 1 輸液生食 500-1000mL/h 脱水補正が最優先 © Dr. いわたつ PILLAR 2 インスリン 0.1 U/kg/h ①→② 持続静注 ↑ PILLAR 3 K補正低K時はインスリン>前に補正 DM Compass PILLAR 4 HCO3' pH 6.9 の時のみ通常は不要 3 →④の順に対応。次スライドから各論。 DM Compass シリーズ vol.1
#8. 07 ① 輸液(脱水補正) 基本生理食塩水 (0.9% NaCl) 500-1000mL/h 低血圧時は1000mL/h 輸液速度の目安フェーズ初期 (1-2h) 中期維持 DM Compass 速度 500-1000mL/h 200-500mL/h 150-250mL/h Na155mEq/L の場合 0.45% NaCl に変更 (生食250mL 5%ブドウ糖250mL) © Dr. いわたつモニタリングバルーン留置、心電図モニター IVC評価、胸部XP DM Compass シリーズ vol.1
#9. 08 ② インスリン持続静注調製ヒューマリンR 50単位 + 生食 49.5mL=1U/mL 投与速度 0.1 U/kg/h シリンジポンプで持続静注 A 低血糖時 (BS70)の対応 50%ブドウ糖 20mL IV →30分後再検BS100まで繰り返す ※ インスリン流量は変更しない(ケトアシドーシス離脱のため継続) eDr. いわたっ速度調整 → BS下降50/h 半量に減量 BS下降 <50/h 同量で継続最低: 0.05 U/kg/h (2-3mL/h) DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
#10. 09 ③ カリウム補正インスリンはKを細胞内に移動させる治療開始後に低K血症リスク K < 3.3mEq/L 40mEq/h ▲ インスリン開始前に補正覚えておくこと K 3.3-5.0 mEq/L 20-30 mEq/L 輸液に混注 DKA来院時のKは見かけ上「正常~高値」だが、体内総K量は枯渇している。インスリン開始後に急速に低下するため、 K <3.3ではインスリンを待つ。 K > 5.0mEq/L 補正不要 2時間毎に再検 DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
高血糖緊急症の治療法と管理
#11. 10 ④ アシドーシス補正 (HCO3) pH < 6.9 6.9-7.0 > 7.0 NaHCO3投与量 100mEq 原則: 輸液+インスリンで自然に改善するため通常は不要投与方法 7%: 120mL / 30分 50mEq 7%: 60mL / 15分投与不要 7%液 mL=BE x 0.25 x 体重(kg) A 注意過剰投与低K血症脳浮腫のリスク 8.4%液 mL=BE x 0.2 x 体重(kg) DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
#12. 11 補正Na と AG 計算補正Na(高血糖による希釈補正) AG (アニオンギャップ) 高血糖浸透圧↑→水移動→見かけ上Na低下 AG=Na-Cl-HCO3 BS 400の場合補正Na = Na + 1.6 × (BS-100)/100 正常値:8-12mEq/L 補正AG (低Alb時) BS > 400 の場合補正 Na = Na+2.4 X (BS-100)/100 補正AG = AG + 2.5 × (4.0-Alb) 臨床的意義補正Naが上昇していれば自由水欠乏 (HHS要素) あり。 AGは治療効果>の指標に。 DM Compass DM Compass シリーズ vol.1
#13. 12 β-HB (血中ケトン体)の判定基準 β-HB (mmol/L) < 0.6 判定正常 0.6-1.5 軽度上昇 1.5 -3.0 中等度 > 3.0 高値 > 5.0 著明高値血糖モニタリング間隔初期: 30-60分毎>中期: 30-60分毎安定後: 2-4時間毎 © Dr. いわたつ対応ケトーシスなし外来: インスリン混注点滴入院: インスリンシリンジポンプ DKA強く疑う重症DKA領域 DM Compass 血糖目標 DKA: 150-200mg/dL HHS: 250-300mg/dL DM Compass シリーズ vol.1
#14. 13 DKA 離脱基準 © Dr. いわたつ以下のすべてを満たした時点で離脱と判断 ✓ 血糖 < 250mg/dL ✓ pH ≥ 7.30 N HCO315mEq/L 血中ケトン1.0mmol/L ✓ 経口摂取可能 DM Compass 離脱後皮下注インスリンへ切り替え (持続静注停止の1-2h前に皮下注開始) DM Compass シリーズ vol.1
#15. この内容をいつでもポケットに病棟で困ったら DM Compass を開こう DM Compass 無料登録不要・スマホ対応 ● 公式サイト driwatatsu.readdy.co Instagram @dr.iwatatsu 医療アプリ medapp-market.vercel.app 制作: Dr. いわたつ (糖尿病・内分泌専門医)