#4.
旧 ガイドライン 2024年日本循環器学会ガイドライン(改訂版)
#5.
#6.
#7.
総論
#8.
遺伝情報の特性
#9.
疾患診断・発症予測との関連からみた遺伝学検査
(日本臨床薬理学会2022年) 疾患診断・発症予測*に関連なし
疾患診断・発症予測に関連あり
NUDT15 CYP2C9 UGT1A1 遺伝性乳がん
BRCA1/2 LQT HCM
マルファン CYP2D6 TPMT CYP2C19 HLA VCORC1 ABCG2 etc. etc. 診療における薬理遺伝学検査の運用に関する提言(日本臨床薬理学会 2022年) 包括同意・口頭同意 文書による同意 医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン(日本医学会 2022) 保険適用あり 保険適用なし 注) 研究として実施する場合は、疾患診断・発症予測に関連する、しないにかかわらず、
「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(2021年)を適用する。 *「疾患診断・発症予測」とは、医療を必要とする遺伝性疾患の確定診断や発症リスクの予測であり、ここでいう「医療を必要とする」とは、生命予後や生活の質(QOL)に直接影響するために治癒や症状緩和を目的とする治療が行われる疾患であり、発症予防や早期発見を目的とする医療介入を取り得る疾患も含む。 遺伝学的検査 疾患診断・発症予測するか否か 薬理遺伝学(薬効・副作用予測)
#10.
遺伝学的検査(循環器領域)の保険収載
#11.
遺伝学的検査を行う上で確認すべき事項とその準備 未成年者への遺伝学的検査は、その意義・問題点などが十分に理解出来る年齢に到達するまでは実施すべきではない
ただし幼少期に遺伝学的検査を行うことにより、早期治療介入 / 発症・進行を予防できる
“actionable” な場合に限定し、代諾者の許可を得て実施しうる
ただし対象となる未成年者にも年齢に応じて説明・アセントを得る必要がある 患者さん本人? 家族(cascade screening)?
#12.
遺伝子解析の手法
#13.
遺伝学的検査 ワークフロー
#14.
遺伝カウンセリング 親から子へ,世代間で引き継がれる「継承性」
「(遺伝的)多様性」である.遺伝要因を有すること自体には,患者はもちろん家系員の誰にも責任はない.しかし,それは現に存在し,かつ遺伝要因は不変
であるため,自身のコントロールが及ばない.さらには,
その遺伝要因によって,突然死等の重篤なものを含む
否認,怒り,疾患への脅威,コ
ントロール感の喪失等のさまざまな心理的影響は,疾患に
適応し,自らに生じる課題に前向きに対処することを阻害
する.
遺伝カウンセリングは,これらのような疾患の遺伝学的
特徴ゆえに適応の過程で生じうる心理社会的課題に,患者
や家族が対処する能力を身につけられるよう具体的な対処
方法を提示するとともに,エンパワーメントや自己効力感 初回面接
医師(+遺伝カウンセラー)により通常の診療よりも時間をかけご本人・血縁者の疾患についてお伺いするとともに家族構成を詳細に伺い、遺伝の可能性について検討する
遺伝子と心疾患の関係、遺伝子の検査、検査のメリットとデメリット、結果をどのように活かせるか、検査を受けない場合の状況など ご希望・考え・思い を伺う
遺伝学的検査の実施にあたっての説明(遺伝学的検査前)
検査を希望された場合、同意書を作成し、採血を実施する
検査は一般的には外部の検査機関あるいは研究機関にて実施。結果判明までに数週間-数カ月を要する
遺伝学的検査の結果のフィードバックとその後のケア(検査後)
遺伝子の検査の結果について説明
結果に基づいた適切な健康管理、血縁者の方との情報共有などについて提案
遺伝子の検査を受けない場合も、状況の変化や希望に応じて引き続きカウンセリング可能 演者 今井 靖 作成 臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラー等との協働
#15.
循環器疾患で遺伝学的検査を考慮する場合
(自治医科大学附属病院)
月曜日 午後 循環器内科 遺伝性・先天性心疾患外来
外来例 通常の外来診察 入院例は病棟へ往診
循環器専門医(and/or)遺伝専門医 が 1枠(30分)あるいは2枠で対応
遺伝カウンセラーも応召対応
遺伝専門外来(自費診療) クライアントの希望を伺い紹介
遺伝子解析を行う場合、文書にて同意取得・医事課へ連絡の後、
外来処置室にて看護師採血 → 講座事務スタッフ 検体送付
・患者さん本人で保険収載されたもの
= 保険診療として実施 最大 8,000点
・未発症者・血縁者の解析、保険未収載 のもの
= 保険診療外 となるため 研究費あるいは自費での対応
発端者でバリアントが見つかっていれば容易・低コスト
#16.
完全予約制 毎週木曜日 13 時 または 14 時
場所:とちぎ子ども医療センター(附属病院小児科)
自費診療 初回 11,000 円 (税込)
2 回目以降 30 分毎 3,500 円
遺伝専門医・遺伝カウンセラーが対応
複数の専門医が遺伝カンファレンス等において検討を行い
2回目以降のカウンセリング時にクライアントに
フィードバック
特定の遺伝性疾患に対して遺伝学的検査を行った後の遺伝カウンセリング
では保険が適用される場合があり、他の診察費に加えて10,000円となる
(令和6年4月現在3割負担であれば3,000円) 自治医科大学附属病院・子ども医療センター
遺伝カウンセリング室
#17.
周産期に対する対応 日本循環器学会・日本心臓病学会・日本小児循環器学会合同ガイドライン
2024年改訂版 心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン
#18.
各論 臨床的意義が確立(保険収載・未収載)あるいは高いもの
#19.
先天性心疾患を合併する染色体異常 先天性心疾患
#20.
先天性心疾患を合併する主な遺伝子異常症候群 先天性心疾患(非症候群)の遺伝子異常
#21.
左室 左房 右室 大動脈 プローブ位置 肥大型心筋症
#22.
肥大型心筋症(HCM) NEJM 2001
#23.
肥大型心筋症(HCM) 日本循環器学会・日本心臓病学会・日本小児循環器学会合同ガイドライン 2024年改訂版
心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン
#24.
#25.
研究班 班長大阪大学大学院医学系研究科
循環器内科学 教授 坂田 泰史 先生 本研究班では、特発性心筋症および鑑別疾患である二次性心筋症の診断の我が国の実態を明らかにし、診断・治療の質の向上、ガイドラインの改訂に資するエビデンスを創出します。また、国内の診断・治療に関する現況の把握し、それに対する対策や、ゲノム情報の臨床利用体制も含めた診療体制の整備を進めます。さらに、他の厚生労働科学研究、日本医療研究開発機構(AMED)研究事業などの研究とも密に連携することで、新たな診断・治療法の開発、ひいては難病である心筋症の克服を目指します。
私たちの研究は、患者さんやそのご家族の生活の質を向上させ、未来に希望を持てる医療の実現を目指すことを使命としています。そのためには、医学的な知見の拡充に加え、多くの医療関係者、研究者、そして患者さんとの協力が不可欠です。本ホームページを通じて、研究の進展や最新の情報を随時発信していく予定ですので、皆様からのご意見やご支援を賜れば幸いです。これからも全力でこの困難な課題に取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。 http://www.idenshiiryoubumon.org/search/ websiteから引用
#26.
22歳男性
生来健康. 職場の健診で心電図異常を指摘され, 近医の心エコー図検査でHCMが疑われた. 精査加療目的に当院紹介となった.
トロポニンI 41.7 pg/mL, BNP 63.2 pg/mL 逆リバース型の中隔肥大.
IVS/PW 22/9 mm, Dd/Ds 51/34 mm, EF 61% 東京大学循環器内科 森田啓行先生ら 提供
#27.
MYBPC3 (NM_000256.3) c.1224-2A>G Eur J Hum Genet. 2008;16:1062-1069. G exon 14 Circ Res. 1997;80:427-434.
#28.
22歳男性
生来健康. 職場の健診で心電図異常を指摘され, 近医の心エコー図検査でHCMが疑われた. 精査加療目的に当院紹介となった.
トロポニンI 41.7 pg/mL, BNP 63.2 pg/mL ACMGガイドラインに則り,
バリアントは “pathogenic” と分類された. ACMGガイドライン 外来で投薬(β遮断薬)を受けながら慎重に フォロー中.
キャリアの弟も年1回のエコーでフォロー中. +/− c.1224-2A>G −/− +/− c.1224-2A>G +/− c.1224-2A>G 東京大学循環器内科 森田啓行先生ら 提供
#29.
肥大型心筋症(HCM) 日本循環器学会・日本心臓病学会・日本小児循環器学会合同ガイドライン 2024年改訂版
心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン
#30.
拡張相を呈する
肥大型心筋症には
複数の病的バリアントが
検出される Hiruma T, Nomura S et al.
JACC Heart Failure 2024
#31.
左室 左房 右室 大動脈 プローブ位置 閉塞性肥大型心筋症 HOCM 収縮期に流出路が閉塞 自治医科大学循環器内科 症例
#32.
Mavacamten の肥大型心筋症に対する治療効果
#33.
. Mavacamten for treatment of symptomatic obstructive hypertrophic cardiomyopathy (EXPLORER-HCM): a randomised, double-blind, placebo controlled, phase 3 trial Lancet 2020; 396:759 HOCMに対する抗ミオシン薬 mavacamtenの効果
#34.
拡張型心筋症(DCM) 日本循環器学会・日本心臓病学会・日本小児循環器学会合同ガイドライン 2024年改訂版
心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン
#35.
左室 左房 右室 大動脈 拡張型心筋症
#36.
#37.
本邦DCMにおける遺伝子変異と
Lamin A/C遺伝変異の相対的予後不良 Tobita, Nomura S,,
Imai Y et al.
Sci Reports 2018 日本人DCM患者120名中
78名(65%)に病的バリアントあり
内訳:
TTN 25.6%
LMNA 16.6%
#38.
拡張型心筋症(DCM)
#39.
巻末付表:循環器遺伝医療における推奨事項
#40.
二次性心筋疾患(遺伝性)
#41.
症例 29歳 女性 現病歴
20XX年頃より右手痺れ・軽度の嚥下困難・起立性低血圧・失神症状出現
20XX年6月 当院紹介受診、症状・家族歴よりFAP疑われ生検にて診断される
20XX+1年2月4量体安定化薬(Tafamidis)加療開始
20XX+3年9月信州大学医学部にて精査、Gly47Arg 病的バリアントが検出
20XX+4年12月より、心不全症状を認め 4量体安定化薬増量、利尿薬投与開始
20XX+7年、神経内科・循環器内科併診中
家族歴:
弟 家族性アミロイド多発神経炎(FAP(Gly47Arg))
重症の自律神経・消化管障害のため、死去
祖母・母・叔母がFAP指摘、母は42歳、叔母は31歳にて心不全死 Amyloid, 2016; 23(3): 205–206 自治医科大学 循環器内科 症例
#42.
心臓MRI(20XX年) 心房・心室壁のびまん性肥厚
LGE(心筋遅延造影)もびまん性に陽性 T1mappingにてnative T1値の上昇を認める 自治医科大学 循環器内科 症例
#43.
診断 病理所見 真皮神経周囲にアミロイドの
沈着を認める(CongoRed染色) 自治医科大学 循環器内科 症例
#44.
臨床経過・治療 発症・FAP診断 A大学入院・精査 Tafamidis 20 mg 80mg Frosemide Azosemide 20XX年+4年 12月 20XX年 6月 20XX年+7年 3月 NT-ProBNP TroponinT 下腿浮腫(CHF) 20mg 30→15 mg 自治医科大学 循環器内科 症例
#45.
ALアミロイドーシスでは、アミロイド蛋白は単クローン由来の免疫グロブリン軽鎖から構成される
トランスサイレチン遺伝子異常からくるアミロイドーシスはしばしば心臓も障害を受け、ときに心臓に限局する。高齢者では遺伝子異常が無くてもトランスサイレチンが蓄積する場合がある
AAアミロイドーシスにおいては、急性期反応性蛋白の
ひとつであるserum amyloid A proteinが沈着する
もので、種々の炎症性疾患と関連する。AAアミロイドーシスが心アミロイドーシスを呈することは稀である 心アミロイドーシス
#46.
その他、トランスサイレチン遺伝子を抑制するsiRNA製剤も加わり、治療選択肢が多様化した トランスサイレチン遺伝子異常からくるアミロイドーシス(ATTR v) はしばしば心臓も障害を受け、ときに心臓に限局する。高齢者では遺伝子異常が無くてもトランスサイレチンが蓄積する場合がある(ATTR wt)
日本循環器学会ガイドライン2020 ATTRアミロイドーシス
に対する薬物療法
#47.
【主訴】 左室肥大精査目的
【現病歴】
X-10年 タンパク尿指摘.
X-2年 Cre上昇あり近医で腎生検施行.
ゼブラ体認めFabry病が示唆する所見を認めた.
X-1年 遺伝子検査でFabry病と診断.両側手指のしびれ,こわばりが出現.
X年 当院腎臓内科に紹介.左室肥大の指摘があり当科に紹介.
【既往歴】 高血圧.
【常用薬】 ロサルタンカリウム 25mg
症例 50歳代,女性 自治医科大学 循環器内科 症例
#48.
【家族歴】
父:慢性腎臓病.51歳透析導入.突然死.
母:特記事項なし.
【身体所見】 身長149cm,体重43kg,BMI 19
血圧 118/76mmHg, 脈拍 56bpm, 整,
胸部心雑音(-).呼吸音 正常肺胞音.
眼瞼結膜 貧血(-),リンパ節触知(-).腹部 平坦・軟.
下肢浮腫(-).両側手指知覚異常あり. 症例 50歳代,女性 自治医科大学 循環器内科 症例
#49.
血液検査所見 自治医科大学 循環器内科 症例
#50.
胸部レントゲン 12誘導心電図 心胸郭比=53% 心拍数62回/分、正常洞調律
Ⅱ,Ⅲ,aVF,V4-6で陰性T波 検査所見 自治医科大学 循環器内科 症例
#51.
心エコー検査所見 左室心筋の肥厚.
後壁の菲薄化 アガルシダーゼβ投与中 自治医科大学 循環器内科 症例
#52.
Fabry病 Linhart, A. et al.: Heart. 2007; 93(4):528–535を参考に作成
衞藤義勝 責任編集: ファブリー病UpDate: P.63, 診断と治療社, 2013
Mehta, A. et al.: Fabry Disease: Perspective from 5 Years of FOS. 2006; P.183を参考に作成 古典型ファブリー病の症状の進行過程
#53.
Fabry病の診断 Laney, DA. et al.: J Genet Couns. 2013; 22:555–564より改変
Winchester, B. et al., In: Mehta, A. et al.:(eds). Fabry disease: perspectives from five years of FOS. 2006 ファブリー病の診断は、男女でそのアプローチ方法が異なる。男性は、酵素活性測定で診断することが可能だが、女性の場合は、酵素活性測定では診断できない。遺伝子解析が必須である。
#54.
Fabry病 治療法 シャペロンとは:「若い女性が初めて社交界にデビューするときに
社交の礼儀作法を指導する」立場の人物を指す それが転じて、
折りたたまれていないタンパク質に結合し、それが適切に
折りたたまれた状態になるのを助けるタンパク質を
分子シャペロンと呼ぶ 遺伝子検査を行い、シャペロン療法に反応性がある遺伝子変化が認められた場合にシャペロン療法の対象になる。 そのような遺伝子変化が認められなかった場合は、酵素補充療法のみの適応となる。
#55.
突然死に関わる不整脈 QT延長症候群 QT延長症候群 LQTS
#56.
入院中出現したTorsade de Pointes(TdP)
#57.
QT延長症候群 LQTS 日本循環器学会・日本心臓病学会・日本小児循環器学会合同ガイドライン 2024年改訂版
心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン
#58.
QT延長症候群 LQTS カルモデュリン遺伝子(CALM1-3)
病的バリアント 頻度は低いが予後不良 まだ乳幼児だった4人の子どもを殺した罪で有罪判決を受けたキャスリーン・フォルビッグの事件、世界一残酷な母親だと
世間が騒いだ
しかし最先端ゲノム解析技術はこの出来事はカルモデュリン遺伝子異常により生じた突然死であった可能性が高いことが証明
され大きな話題となった http//www.bbc.com から引用
#59.
QT延長症候群の遺伝子判定に基づく治療 Ann Intern Med 2002;137:981 図改変
遺伝子変異
比率(%)
誘因
運動・情動による発作
そのほかの誘因
10歳前のevent(%)
40歳前のevent(%)
初回発作年齢
平均QTc時間
運動によるQT短縮
β遮断薬の有効性
メキシレチンの有効性
KCNQ1
42
97
+++
潜水
40
63
9
490±43
異常
+++
-
KCNH2
45
51
+
大きな音
16
46
12
495±43
正常
++
+
SCN5A
8
39
+
睡眠・安静
2
18
16
510±48
異常
+
+++
QT延長症候群の主な原因遺伝子と表現型
#60.
QT延長症候群の遺伝学的検査の推奨度・エビデンスレベル
#61.
突然死に関わる不整脈 Brugada 症候群(coved型ST上昇)
#62.
Brugada症候群 Brugada 症候群での病的バリアント同定率は低く,ヨーロッパでは30% 程度,わが国では10% 程度とされている.しかし病的なSCN5A バリアントが同定されていない家系でも遺伝性を呈している場合があり,多因子遺伝性疾患としての側面も示唆
#63.
CPVT カテコラミン感受性多型心室頻拍
#64.
巻末付表:循環器遺伝医療における推奨事項
#65.
大動脈瘤・大動脈解離
#66.
マルファン症候群の身体表現型 自験例 および Eur J of Human Genetics 15:724-733, 2007 より引用 マルファン症候群(FBN1異常) Modified Ghent nosology
以下のいずれかを満たす場合
【家族歴がない場合】
大動脈拡大かつ水晶体亜脱臼
大動脈拡大かつFBN1異常
大動脈拡大かつ全身スコア7点以上
水晶体亜脱臼かつ大動脈拡大を生じるFBN1異常
【家族歴がある場合】
(1) 水晶体亜脱臼かつ家族歴
(2) 全身スコア7点以上かつ家族歴
(3) 大動脈拡張+家族歴 ARB +( β遮断薬)が有効
#67.
日本人における表現型の特徴
Skeletal system UTH NCVC Western
Major manifestations
Pectus carinatum 14.4% 33% 30%
Pectus excavatum (surgery) 12.6% 4% —
Arm span /height > 1.05 20.6% 20% 55%
Arachnodactyly 68.8% 65% 78%
Scoliosis 40.2% 40% 53%
Reduced extension at elbows 11.3% 2% 16%
Pes plaus 41.2% 39% 47%
Protrusio acetabulae 9.9% NA 23%
Satisfied Major skeletal criteria 20.1% 15% 32%
Minor manifestations
P. excavatum (moderate) 17% 11% 30%
Joint hypermobility 21.6% 46% 63%
High arched palate 46.5% 50% —
N Ogawa, Y Imai (2011) Am J Cardiol K Akutsu (2009) Am J Cardiol
#68.
日本人における表現型の特徴
N Ogawa, Y Imai (2011) Am J Cardiol K Akutsu (2009) Am J Cardiol
Cardiovascular system UTH NCVC Western
Major manifestations
Dilatation of ascend Ao 88.4% 98% 77%
Dissection of ascend Ao 13.8% 24% 14%
Minor manifestations
Mitral valve prolapse 43.5% 53% 54%
Dilatation or dissection (dAo) 21.9% 39% 7%
Ocular system (Major)
Ectopia lentis 50% 33% 54%
Central nervous system (Major)
Dural ectasia 66.0% 62% 53%
Pulmonary system (Minor)
Pneumothorax 16.7% 24% 7%
Apical blebs 23.6% 24% —
Skin system (minor)
Striae atrophicae 47.2% 76% 47%
Recurrent herniae 3.8% 11% 10%
#69.
NsLec Sept. 15th 2005 マルファン症候群に対する心臓外科手術 Yacoub Remodeling
(1979) David-I Reimplantation
(1988) Valsalva-reimplantation
(2000) Stanford/Tokyo modification
(2003/2004) David-V
(2001) Bentall手術(人工弁置換) 自己弁温存 基部置換
#70.
Marfan症候群患者へのARB投与 β遮断薬などの降圧薬で治療中のMarfan症候群患者18名に対して薬物療法をARB(Losartan)に切り替えたところ
上行大動脈径の拡張が抑制された
Brooke BS, et al. N Engl J Med. 2008;358(26):2787-2795
#71.
FBN1 遺伝子変異・部位による予後の相違 r=0.64, P<0.0001 DN-CD group HI group DN-nonCD group Takeda N, Inuzuka R et al.
Circulation Precision Medicine 2018
#72.
TGFβの活性化とマルファン症候群・類縁疾患の発症基盤 SMAD2のリン酸化増強
SMAD4のハプロ不全で重症化 FBN1変異 → Fibrillin-1のloss of function canonical, non-canonical両方が亢進 LosartanはERK1を強力に
抑制して瘤進行を抑制 MMPsの誘導 → 大動脈中膜のリモデリング&TGF-βの放出・活性化
収縮タンパクの発現誘導 → MFSとLDSでは違う
#73.
Loeys-Dietz Syndrome NEJM 2006;355:788-98 マルファン症候群に類似するがマルファン症候群の特徴は軽微
しかし大動脈表現型が若年でかつ重症で血管蛇行を呈する
TGFβ受容体1型/2型 TGFBR1 TGFBR2
TGFβ(リガンド) TGFB2 TGFB3
TGFシグナル伝達系 SMAD3
TGFβシグナル系の恒常的活性化が背景に存在 ロイス・ディーツ症候群 (LDS)
#74.
(血管型)Ehlers-Danlos症候群
#75.
巻末付表:循環器遺伝医療における推奨事項
#76.
家族性大動脈瘤・大動脈解離(FTAAD) 症候性遺伝性大動脈疾患
・ Marfan症候群
・ Loeys-Dietz症候群
・血管型Ehlers-Danlos症候群
非症候性遺伝性大動脈疾患
・家族性胸部大動脈瘤・解離
Familial Thoracic Aortic Aneurysms and Dissection (FTAAD)
ACTA2, MYH11, MLCK などの変異
・大動脈二尖弁bicaspid aortic valve (BAV)
#77.
確定的・強いエビデンスがあるもの
ACTA2 MYH11 MYLK COL3A1
FBN1 SMAD3 TGFBR1 TGFBR2
TGFB2 LOX PRKG1
中等度のエビデンスを伴い、診断的に有用である可能性がある
EFEMP2 ELN FBN2 TGFB3
FLNA NOTCH1 SLC2A10 SMAD4
SKI
家族性胸部大動脈瘤・解離
FTAAD Familial thoracic aortic aneurysm / dissection
#78.
ACC/AHAガイドライン2022
胸部大動脈疾患患者の評価と遺伝学的検査
2022 ACC/AHA Aortic Disease Guideline
#79.
https://inflammregen.biomedcentral.com/articles/10.1186/s41232-021-00172-9 https://www.statnews.com/2022/05/31/a-dark-horse-emerges-in-the-dna-sequencing-race-boasting-a-100-genome/ *今はbeta-shrinkage methodが主流 Polygenic Risk Score(PRS):
遺伝的な疾患発症リスクの累積を表す 冠動脈疾患(多因子疾患)
ゲノム解析結果から遺伝的リスクを計算 低治療介入
通常治療介入 高治療介入
特別な
治療介入 1つ1つのバリアントの効果は弱いので ゲノムワイド関連解析:
疾患に関連するバリアントを同定
虚血性心疾患では240を超える
バリアントが同定
Nat Med 2022;28:1679
Nat Genet 2022;54:1803
#80.
日循2026 福岡 注目のセッション 日本循環器学会 委員会セッション(ガイドライン部会)
ガイドラインに学ぶ1 2026年3月20日(金・祝)13:40~14:40
第17会場(マリンメッセ福岡A1F アリーナ)
座 長: 北岡 裕章 高知大学
演 者: 牧山 武 京都大学
泉 知里 国立循環器病研究センター ガイドライン症例セッション4
2026年3月21日(土)16:10~17:10
第22会場(マリンメッセ福岡B 2F 会議室1)
2026年改訂版 遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン
座 長: 牧山 武 京都大学
演 者: 山﨑 大央 大分大学
佐藤 宏行 東北大学
#81.
日本循環器連合up-to-dateセミナー「日本不整脈心電学会」
2026年3月20日(金・祝)17:30~18:30
第8会場(福岡国際会議場2F 203)
遺伝性不整脈の診断と治療
座 長: 夛田 浩 福井大学 循環器内科
中野由紀子 広島大学病院 循環器内科
演 者:
大野 聖子 国立循環器病研究センター 分子生物学部
鎌倉 令 国立循環器病研究センター 心臓血管内科
里見 和浩 東京医科大学 循環器内科
清水 渉 新東京病院 日循2026 福岡 注目のセッション
#82.
会長特別企画10
2026年3月22日(日)8:00~9:30 第6会場(福岡国際会議場2F Molecular Pathogenesis and Precision Medicine in Cardiomyopathy: From Biomarkers to Therapeutic Targets
座 長: 岡﨑 敦子 順天堂大学
由良 義充 名古屋大学
演 者:
Jin Han Inje University, Korea
片桐美香子 東京大学
木谷 友哉 京都府立医科大学
井原 健介 東京科学大学
佐藤 迪夫 熊本大学
日循2026 福岡 注目のセッション
#83.
日循2026 福岡 注目のセッション Plenary Session 7
2026年3月21日(土)8:00~9:30 第17会場(マリンメッセ福岡A 1F アリーナ)
Lp(a)研究の最前線 Frontiers in Lp(a) Research
斯波 真理子 大阪医科薬科大学 循環器センター
Kausik K Ray School of Public Health, Imperial College London, UK
State-of-the-art:
Kausik K Ray School of Public Health, Imperial College London, UK
演 者:
三井田 孝 順天堂大学 医療科学部臨床検査学科
吉田 雅幸 東京科学大学大学院 先進倫理医科学分野・遺伝子診療科
木庭 新治 昭和医科大学医学部 内科学講座・循環器内科学部門
多田 隼人 金沢大学附属病院 循環器内科
#84.
旧 ガイドライン 遺伝性・家族性が考慮される循環器疾患における遺伝学的検査の意義は
非常に高まっており、循環器専門医と遺伝専門医・カウンセラーの協働が
必須である また循環器専門医の先生方で臨床遺伝領域に積極的に参画
することが期待される
例えば非症候群性の家族性大動脈瘤・解離においては他の表現型などから
診断することが出来ないため、遺伝学的検査が特に患者およびat riskの
血縁者の管理に有用と考えられる それら疾患を含め循環器診療においても
疾患に応じて遺伝カウセリング体制の確保の上で積極的に実施されたい
まとめ