#4.
厳格降圧と生活の質について ESPRIT サブ解析 from JACC ESPRIT 試験の主要解析では、収縮期血圧を 120mmHg 未満に厳格管理することが、 140mmHg 未満を目標とした標準治療群に比べて主要心血管イベントおよび死亡を有意に減 少させることが示された。本事後解析は、その同一集団における生活の質( HRQoL )への影 響を検討したものである。約 1.1 万人を平均 3.4 年間追跡し、 EQ -5D スコアは厳格降圧群でわ ずかに上昇( +0.56 )、標準治療群で低下( − 0.50 )し、両群間差は 1.26 ポイントと統計的 に有意であった。標準治療群は、従来の降圧目標である 140mmHg 未満を維持する群として 臨床現場での通常治療を反映しており、厳格治療との比較基準として設定された。結果とし て、厳格降圧は標準治療と比べても生活の質を損なわず、むしろ軽度に改善させる傾向を示 し、強化降圧の安全性と患者受容性を裏付けた。 厳格な降圧管理が生活の質を向上させることを示した点で興味深いです。強い降圧が患者 の負担につながるという懸念に対し、実際には安全で前向きな効果をもたらす可能性が示さ れたのです。特に高リスクや高齢患者においても有害事象の増加はみられず、積極的な血圧 管理の妥当性を支持する結果です。今後は、臓器保護と QOL 向上を両立させた個別最適な降 圧治療が求められますね。当法人でも「積極的降圧治療 < 120」を取り入れていきます。 出典: https://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacc.2025.06.010