#4.
目 的 卒後9年目の大学医局所属の外科医として、 「若手医師が指導医に望むもの」に関して考察すること。 4
#5.
アンケート Ø 対 象 ・ 熊本大学消化器外科・関連施設の卒後 9 年以内の消化器外科医 38 名 性 別 卒後年数 指導される機会:指導する機会 7-9 年目 55% 30 名 8名 4-5 年目 32% 75:25 42% 3 年目 13% 50:50 10% 100:0 42% Ø 方 法 ・ 無記名式オンラインアンケート ・ 回答者の主観的評価を分析 5
#6.
アンケート Q) あなたが考える理想の指導医の条件としてもっとも大切なことは何ですか? (単一回答) 手術が上手である/ 高い臨床スキルを有している 心理的安全性 モチベーション リーダーシップ 6
#7.
心理的安全性 リーダーシップの 使い分け モチベーション の維持 7
#8.
心理的安全性 Ø 「チーム内で自分の意見や気持ちを表現しても拒絶されたり、罰されたりしないと感じる状態」 Edmondson et al. Ann Rev 2014 Q) あなたが考える理想の指導医の条件としてもっとも大切なことは何ですか? (単一回答) ・ 気軽に相談できる (11%) ・ 不機嫌になったりどなったりすることなく優しい (7%) ・ 指導される側の状況に配慮してくれる (3%) 心理的安全性に関する回答 21% 8
#9.
心理的安全性 Ø かつての日本の医療現場:「先輩医師の背中を見て学べ」 → 複雑で不確実な、先の見えない変化の激しい現代(VUCA)には対応できない。 Maini et al. Med Teach 2020 Ø 若手医師の意見や考え方に耳を傾け、多様性を尊重することができる指導医が、 自他ともに成長できるチームを構築できる。 多様性の尊重 「いろいろな医師がいる」 若手医師・指導医 ともに成長 心理的安全性 9
#10.
リーダーシップ Ø 指導医は、若手医師を教育するチームのリーダーとも解釈することができる。 Q) あなたが考える理想の指導医の条件としてもっとも大切なことは何ですか? (単一回答) ・ 状況に応じて、指導の方法を変えてくれる (21%) リーダーシップ 10
#11.
リーダーシップ Ø リーダーシップの発揮の仕方は数種類に分類される(コンセプト理論)。 ビジョン型 仲介型 強制型 実力型 民主型 コーチ型 Vecchio. ‘’Leadership: Understanding the Dynamics of Power and Influence in Organizations,’’ Second Edition, 2007 Ø 従来は指導医側の性格や状況の影響が強かったと考えられる。 → 若手医師側の性格、状況に応じてリーダーシップの発揮法を使い分けることが理想である。 「A先生には強制型、B先生には仲介型がよいかも」 11
#12.
モチベーション Ø 若手医師の知識・技能の向上のため、仕事・学習におけるモチベーションの維持が欠かせない。 Q) あなたが考える理想の指導医の条件としてもっとも大切なことは何ですか? (単一回答) ・ 常に自分のモチベーションを上げてくれる (25%) モチベーション 12
#13.
モチベーション Ø 指導医は、若手医師のロールモデルとなることが理想である。 → 若手医師にとって、自分が目指すロールモデルが身近に存在することは、強烈なモチベーションに つながる。 Cook et al. Med Educ 2016 指導医のWell-being 高い手術・ 診療スキル 自分の時間・ 家族との時間 若手医師のモチベーション 「あんな先生になりたい」 資格取得 学術活動 心身のリフレッシュ 13
#14.
アンケート Q) 将来、指導医として後進の医師の指導にあたってみたいですか? 約90%の回答者が「そう思う」と回答 14
#15.
考察 Ø 指導医に必要な要素として、手術手技・臨床スキルに加え、 心理的安全性の担保、状況に応じたリーダーシップの選択、モチベーションの維持が挙げられる。 Ø 90%の若手医師が、将来指導医として後進の医師の指導にあたることを希望している。 Ø 若手医師が指導医の立場になる際に必要な要素は、若手医師が最も理解している。 15
#16.
考察 Ø 医師が理想の指導医像を追究すること ・ 医師の生涯学習の動機 ・ 若手医師と指導医の双方に有益 指導医 ・ 生涯にわたる学習、自己変革 → 指導医自身のwell-beingへ Allen et al. Med Educ 2024 若手医師 ・ 安心して臨床研鑽に専念できる ・ 将来指導医となる際の理想像を描ける 16
#17.
まとめ 理想の指導医像を追究し続けることは、医師の生涯学習の動機になり、 若手医師と指導医の双方に有益である。 17