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かたやまたかし

1/72

ホルター心電図の解釈と対応

  • 内科

  • 循環器内科

  • 初期研修医

  • 心電図
  • 心房細動
  • 不整脈
  • Holter
  • ホルター

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かたやまたかし

地方都市の総合病院

内容

ホルター(Holter)心電図の初歩的な読み方と実践的な対応方法をまとめました。一般診療医や他の医療者(検査技師、看護師など)が長時間心電図から重大所見を判別し対処できるようになることを目標としています。

【目次】

1. レポートの見方

2. 頻脈と徐脈

3. 心房細動・心房粗動

4. QRS幅が狭い(上室性)

5. QRS幅が広い(心室性)

6. 虚血 (ST)

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

参考文献

  • 2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン

  • 2020年改訂版 不整脈薬物治療ガイドライン

  • 不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)

  • 慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)

  • 標準12誘導心電図検診判定マニュアル(2023年度版)

  • 心電図自動診断の精度評価ならびに有用性向上への アプローチ 第1報:心電図自動診断に用いられている診断名・所見名の検討

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内容

ホルター(Holter)心電図の初歩的な読み方と実践的な対応方法をまとめました。一般診療医や他の医療者(検査技師、看護師など)が長時間心電図から重大所見を判別し対処できるようになることを目標としています。

【目次】

1. レポートの見方

2. 頻脈と徐脈

3. 心房細動・心房粗動

4. QRS幅が狭い(上室性)

5. QRS幅が広い(心室性)

6. 虚血 (ST)

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医

参考文献

  • 2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン

  • 2020年改訂版 不整脈薬物治療ガイドライン

  • 不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)

  • 慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)

  • 標準12誘導心電図検診判定マニュアル(2023年度版)

  • 心電図自動診断の精度評価ならびに有用性向上への アプローチ 第1報:心電図自動診断に用いられている診断名・所見名の検討


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最終更新:2022年12月23日




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感染症科(181)

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初期研修医(298)

その他(279)


ホルター心電図の解釈と対応

  • 1.

    ホルター心電図の解釈と対応 一般診療医のための かたやまたかし@循環器内科

  • 2.

    2009年卒業(卒後14年目) 循環器専門医、総合内科専門医 ホルター解析実績はまだ700件程度(今後増える予定もない) 本スライド内容に関連し開示すべき利益相反(COI)関係にある企業などはありません かたやまたかし@循環器内科 北海道内の総合病院

  • 3.

    ホルター心電図のチェックポイント 覚醒時の心拍数 <40/分 心停止 >3 秒 心房細動・粗動 上室性で心拍数 >150/分 が持続 心室性 >3~7連 かつ >100/分 心室期外収縮 10%以上

  • 4.

    重大な心電図所見を判別できる 結果から必要な対応をとることができる

  • 5.

    ホルター心電図検査をオーダーする非専門医 心電図を扱う医療者全般 心電図異常の2次検診 モニター心電図 携帯型心電計・ウェアラブルデバイス

  • 6.

    レポートの見方 頻脈と徐脈 心房細動・心房粗動 QRS幅が狭い(上室性) QRS幅が広い(心室性) 虚血 (ST)

  • 7.

    7 イラストは演者作成 かわいいでしょ ホルター心電図の初歩的な読み方と実践的な対応方法をまとめました 1~2誘導の長時間心電図に対して一般診療医や他の医療者が重大所見を判別し対処できるようになることを目標としています 12誘導心電図の系統的な読み方を学びたい場合は、もっといい資料があちこちにあります! 不整脈発作へその場で対応する必要がある場合は、モニター心電図向けの資料をご覧ください 私は不整脈を専門としているわけではありません 専門的な経験が乏しい私ができる範囲でまとめたものですが、ご診療の一助になれば幸いです 誤りや改善点などをぜひご指摘いただけますと幸いです 現在 Twitter アカウント新規登録を何度か試みているところです(が、うまくできない) 実際の診療にあたっては ガイドライン、成書、添付文書をご確認ください 本題の前に おことわり

  • 8.

    レポートの見方

  • 9.

    ホルター心電図における主な誘導 ホルター心電図とは 1957年に米国の生物物理学者 Norman J. Holter 氏が長時間心電図記録装置を開発しました。 現在のホルター心電図は、携帯型で24時間の記録が可能な心電図です。 9 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p14 イラストは演者作図 NASA P波が明瞭でノイズが少なく不整脈の診断に優れる CM5 QRSなどの振幅が高く虚血の診断に優れる V5 剣状突起 胸骨柄 胸骨柄

  • 11.

    11 リストは演者作成 解析結果概要(1枚目) 期外収縮の頻度、連発の程度、高度徐脈の有無をしっかり確認しましょう ヒストグラム、トレンド(心拍数、期外収縮頻度、R-R、STなど) 検査目的によっては見るのを省略も可 波形種類、リスト、拡大波形(異常部分のピックアップ) できれば一通り目を通しましょう 思わぬ発作が記録されていることがあります 圧縮波形(検査中のすべての波形) 気になることがあるときだけ参照します 行動記録用紙(患者本人が検査中の行動や症状を記載した紙片) 自覚症状の記載があれば確認します レポートの見方 主に下記の内容で構成されています 1枚目はそれなりにしっかり、ほかはざっと目を通していく感じでしょうか

  • 12.

    12 画像:株式会社スズケン https://www.suzuken.co.jp/product/holter/detail/ <心室期外収縮> <上室期外収縮> 総心拍の ○○% 3連発以上: ○○回 最長連発数: ○○拍(○○拍/分) 連発中最大心拍数: ○○拍/分 R-R間隔 最大: ○.○秒 1枚目で見るべき項目

  • 13.

    1枚目で見るべき項目 13 画像:広島市医師会 臨床検査センター www.labo.city.hiroshima.med.or.jp/information/information_change/2020-13.html

  • 14.

    14 リストは演者作成 心室期外収縮 10%以上 は、要注意です 心室性 3 連以上 かつ 100/分以上 は、要注意です いわゆる「心室頻拍 (VT)」と呼ばれるものです 上室性 3 連以上 かつ 100/分以上 は、症状があれば対応します いわゆる「上室頻拍 (SVT)」と呼ばれるものです RR間隔 3秒以上(心房細動時は 5秒以上)は、要注意です なぜ間隔が伸びたのか、すぐに波形を確認しましょう 1枚目で押さえるべき所見 精査や治療が必要となる重大な所見を見逃さないようにしましょう 胸部症状や失神などの有無を確認し、心エコーなどの心精査をお勧めします(詳細は各論へ)

  • 15.

    主な異常部分のリストとその拡大波形 異常をどこまでピックアップするかは、施設での解析機器設定や検査技師の判断などによります できれば一通り目を通しましょう 15 画像は演者作成 リスト 拡大波形

  • 16.

    レポートで最低限見てほしいこと 1枚目で、期外収縮の頻度、3連以上の頻拍、高度徐脈の有無を確認する イベントリスト・拡大波形にも一通り目を通す

  • 17.

    頻脈 と 徐脈

  • 18.

    18 * 日本人間ドック学会.標準12誘導心電図検診判定マニュアル(2023年度版) p8 波形は演者作成(急性冠症候群の症例でみられた心拍数101/分の洞頻拍) リストは演者作成 心拍数が多いときの対応 身体所見をとります(血圧、体温、SpO2・肺音、心雑音、口腔内乾燥、甲状腺腫大) 症状の有無を確認します(疼痛、呼吸困難感、口渇感) 服薬内容を確認します(シロスタゾール、抗血栓薬、ピル) 必要に応じ血液検査します(血算、CRP、D-dimer、血糖、甲状腺ホルモン) カフェイン、飲酒、喫煙、ストレス、不眠なども頻脈の要因になりえます 心拍数が多いとき 安静時の正常は 50~100/分 とされています* 仰臥位時の心拍数86/分以上も、動脈硬化性疾患危険因子を有する例では注意とされています* 1 s 250ms

  • 19.

    19 日本循環器学会ほか.不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版) p20-22 症状を伴うかどうかをよく確認します 失神、痙攣 眼前暗黒感(血の気が引いて目の前が真っ暗になったり真っ白になったり) 「ふわっ」としためまい(ぐるぐる回ったり傾いたりふわふわしたりは非典型的) 運動時に心拍数が増えない(心拍応答不全)ために現れる症状もあります 息切れ、易疲労感、心不全 身体活動度が低い患者では、浮腫の有無や胸部X線でのうっ血像など心不全徴候も確認します 症状がなくても 覚醒時の心拍数 40/分未満、心停止 3秒超 の場合は一度専門医へ判断を仰ぎましょう 心拍数が少ないとき・心停止があるとき 原則として、症状があればペースメーカ植込みの適用です 徐脈と関連する症状があるかどうか、注意深く聞き出すことが重要です

  • 20.

    20 波形は演者作成 覚醒時心拍数 40/分 未満の高度徐脈ですので、専門医へ紹介しましょう 洞性徐脈であり、洞機能不全症候群(I型)の診断となります アテノロールは腎排泄ですので、腎機能障害がある症例への使用には注意しましょう 徐脈の実例 洞徐脈 症例:80歳代の女性。心拍数 31/分。  Cr 1.5。アテノロール(テノーミン)50 mg/日、ジルチアゼム(ヘルベッサーR)服用中。 1 s 250ms

  • 21.

    21 波形は演者作成 覚醒時心拍数 40/分 未満の高度徐脈ですので、専門医へ紹介しましょう P波もQRS波もそれぞれ一定間隔で、心房から心室へのつながりがなく、完全房室ブロックです 向精神病薬が徐脈の一因かもしれませんが中止困難な場合も多く、ペースメーカ治療の適用です 徐脈の実例 完全房室ブロック 症例:精神科に入院した際に、脈拍数 38/分の徐脈が確認された。

  • 22.

    22 波形は演者作成 3 秒超の心停止がみられるので、専門医へ紹介しましょう 2 拍目の手前の波は P波 かもしれません。いずれにしても洞機能不全症候群(I型)の診断です 急性腎不全による高カリウム血症が徐脈の原因と思われるので、早急に補正します 徐脈の実例 洞停止 症例:100歳の女性。  Cr 4.2, K 6.8, Mg 6.3 17.5 cm = 7 秒 1 s 250ms

  • 23.

    23 日本循環器学会ほか.2020年改訂版 不整脈薬物治療ガイドライン p73 表47 日本循環器学会ほか.不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版) P79-80 表63 波形は演者作成(本当はペーシングのない波形をご用意できればよかったのですが手元にありませんでした) 頻拍停止後に長い心停止を生じているので、専門医へ紹介しましょう 徐脈頻脈症候群(洞機能不全症候群のIII型)の診断です 抗不整脈薬投与は推奨されず、ペースメーカ植込み(または アブレーション手術)をします 矢印はペーシングスパイクです。すでに 30/分 の設定で心室ペーシングしています 頻拍部分は心房粗動(II型)様ですが、本例の頻拍時の主体は心房細動でした 徐脈の実例 徐脈頻脈症候群 症例:80歳代の女性。「ドキドキと、頭がふぁーっとなる」を主訴に来院。  I 群抗不整脈薬(ピルシカイニド)、ベータ遮断薬(セリプロロール)内服中。 1 s 250ms

  • 24.

    24 リストは演者作成 抗不整脈薬、ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬(非ジヒドロピリジン系) 非ジヒドロピリジン系とは、ベラパミル(ワソラン)、ジルチアゼム(ヘルベッサー) 心房細動などで投薬されている場合は、過量になっていないか再考しましょう 認知症治療薬(コリンエステラーゼ阻害薬) ドネペジル(アリセプト)が有名ですが、メマンチン(メマリー)にも注意しましょう 高カリウム血症 甲状腺機能低下症、副腎不全 心筋虚血(特に下壁)、心筋炎・心サルコイドーシス いずれにおいても高感度トロポニン値が参考になります 徐脈の原因鑑別 二次性に徐脈性不整脈を生じている可能性があるので確認しましょう 主な原因を挙げます

  • 25.

    25 日本循環器学会ほか.2020年改訂版 不整脈薬物治療ガイドライン p24-25 アトロピン0.5mg静注 迷走神経依存性の徐脈に効果的 イソプロテレノール(商品名プロタノールL注)0.01~0.03γ持続点滴 交感神経(β)作動薬。循環器内科医よりは麻酔科医とかがよく使っているイメージです 0.2mg/Aを5A(または1mg/Aを1A)、生食などで合計50mLに希釈すると、体重50kgの場合、0.01~0.03γ = 1.5~4.5mL/h の計算になります テオフィリン 200~400mg/分1~2(保険適用外) 静注は、アミノフィリン静注液(250mg/A)を0.5~1A、生食などで希釈し15分以上かける シロスタゾール(プレタール)200mg/分2(保険適用外) ペースメーカ治療までの橋渡し ペーシングまでのつなぎとして薬物治療で代替することもありますが、早めにペースメーカ治療可能な医療機関へ一度はご紹介ください

  • 26.

    心拍数の異常は要因の検索を 徐脈は症候性なら専門医療機関へ 覚醒時の心拍数 <40/分 も紹介 心停止 >3秒 も紹介

  • 27.

    心房細動・心房粗動

  • 28.

    リストは演者作成 心房細動(AF, Af)、心房粗動(AFL) 初めて見つけた場合は、いろいろ対応が必要になります ペーシング調律 ペーシングスパイクが明らかな場合に判定できます 異所性上室調律 ホルター心電図では鑑別しきれないことが多く、厳密には12誘導心電図での確認が必要です 心拍数があまりに多い場合や動悸症状がある場合は薬物治療やアブレーション治療を考慮します 心室調律 心房波が確認できず遅くて(約40/分)一定間隔のQRS波形なら心室調律を疑うかもしれません 調律 レポートに「調律」の欄が設けられていることがありますが、あまりあてにしない方がよいです 正確に確認したい場合は、所見のリストやトレンド、拡大波形、圧縮波形(!)も見ましょう

  • 29.

    29 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p38心電図波形は (A)(D) p38 図10 より引用, (B)(C) 演者作成 心房細動(AF)の診断 RR間隔の絶対不整 明らかなP波がない 不規則に上下に変動し細かく揺れる基線(F波)がある 永続性になるとF波が小さくなり認識が難しくなることもあります(図D) 図A~Dはすべて心房細動です 心房細動(AF)の診断 通常は 30秒以上持続するものを 臨床的な心房細動 と診断します A B C D

  • 30.

    30 日本循環器学会ほか. 不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p81 左の I 型の波形:日本循環器学会ほか.不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p41 図12 より引用 右の II 型の波形:80歳代男性(心内マッピング未施行) 心房粗動 I 型 の一例 下壁の肢誘導(II, III, aVF)で陰性(緩徐に下がり急に上がる)の鋸歯状波 およそ 4.5~6 目盛り間隔 房室伝導比 4:1(または 2:1)が多い 心房粗動(AFL)の診断 心房粗動(I型)は、240~340/分の鋸歯状波(F波)を呈し、4:1あるいは2:1で心室へ伝導します 心房細動に至らない心房拍数340~440/分のものも心房粗動に分類します(II型、峡部非依存性) 心房粗動 II 型 の一例 細動(不規則で細かな揺れ)ではない およそ 3~4.5 目盛り間隔 ※ こういう波形が II 型だと私は思っているのですが、確証はありません

  • 31.

    心房粗動(AFL)の実例 症例:70歳代男性。2~3日前から持続する動悸を主訴に救急搬送された。  意識清明、脈拍数 132/分、血圧 160/110 mmHg、呼吸数 12/分、SpO2 97% 31 波形は演者作成 救急搬送時 QRS幅 0.12 秒以上の完全右脚ブロックで、 心電図の自動診断では「心室頻拍」の判定。 実際は 2:1 伝導比の心房粗動だった。 3 日後 の循環器内科外来再来時 房室伝導比が 2~3 : 1 となっている。 下壁の肢誘導で下向きの鋸歯状波があり、心房粗動(I 型の通常型)の診断。 後日アブレーション治療を施行した。

  • 32.

    32 日本循環器学会ほか. 不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p40-55 表23-25,29,30,34 できれば心エコー法でスクリーニングしましょう 弁膜病変の有無を確認します。僧房弁狭窄がある場合、抗凝固療法としてDOACは非推奨です 左室収縮能を確認します。左室収縮能が低下している場合は抗不整脈薬の選択に注意が必要です 左房径・左房容積を確認します。左心不全の有無やアブレーション治療の適否判断に有用です できれば出血リスクを評価しましょう HAS-BLEDスコアが一般的です。特に出血歴・貧血、血圧160以上、腎・肝障害、高齢に注意 出血リスクが高い場合も、事前にリスクを十分説明の上で結局抗凝固を始めることが多いです 心原性塞栓症予防目的の抗凝固療法の適否を検討しましょう CHADS2スコアでのリスク評価が一般的です 心房細動・心房粗動の場合 (1) 抗凝固療法 心房細動、心房粗動が確認された場合、全例で抗凝固療法の適否を検討しましょう 抗凝固療法を開始するにあたっての流れをお示しします

  • 33.

    33 日本循環器学会ほか. 不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p65-68 心房細動(AF)の安静時心拍数は 110/分以下が目標の目安とされています 頻脈傾向の場合は、まず原因となる病態の有無についてご確認ください 脱水、発熱・感染、貧血、循環呼吸不全、甲状腺ホルモン異常など 心房細動(AF)における心拍数調節の第1選択薬はベータ遮断薬です ビソプロロール(メインテート、ビソノテープ)、カルベジロール(アーチスト) 左室収縮能が保たれていれば非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬(ベラパミル、ジルチアゼム) 日常生活に支障を生じるほどの症状がある場合は、ご紹介ください 洞調律維持療法としての薬物治療やカテーテルアブレーションを考慮します 心房粗動(AFL)の心拍数調整は難しいことが多いので、専門医へご相談ください ペースメーカ適用の参考値は、覚醒時心室拍数<40/分、心室拍停止>3~5秒などです 心房細動・心房粗動の場合 (2) 心拍数 心房細動、心房粗動においては心拍数の確認も重要です

  • 34.

    34 日本甲状腺学会ほか.甲状腺クリーゼ診療ガイドライン2017 p59-66, p92 図2 波形は演者作成(気管挿管後の波形です。私が専攻医1年目のとき一般内科から相談された症例で一緒に必死に治療法を調べました) 心拍数 258/分 あまりに頻脈のときは、脈ではなく心電図波形による「心拍数」を確認しましょう 甲状腺クリーゼですのですぐに専門施設へ搬送しましょう まずは甲状腺を疑うことが重要です… 難しいけど β1遮断薬(オノアクト注)で130/分以下を目標 冷却、抗甲状腺薬、ステロイド、無機ヨード 本例の場合は先に”ABCDE”の評価と治療が必要です 脈が速い心房細動 の実例 症例:30歳代の男性。前日に40℃の発熱、咽頭痛、下痢で入院。不穏となり呼吸状態が悪化した。  GCS E4V3M4、血圧 100 mmHg台。free T3 27.6, free T4 ≥7.77, TSH 0.01 1 s 250ms

  • 35.

    心房細動を見つけたら、抗凝固療法 と 心拍数抑制 を検討しましょう 35

  • 36.

    QRS幅が狭い(上室性)

  • 37.

    37 日本循環器学会ほか. 不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p26 波形は演者作成(洞調律時のP波とは波形が異なり下向きのP‘波(緑)ですので心房期外収縮3連です 2拍目はP’Q間隔延長) QRS幅 <120ms と狭い期外収縮は、上室期外収縮です 上室期外収縮は、洞性期外収縮、心房期外収縮(APC, PAC)、房室接合部期外収縮の総称です P波の形などで鑑別しますが、通常の臨床で必要になることはほとんどありません 上室期外収縮の正常は 100拍/日以下 とされています 上室期外収縮は 健常人の9割以上にみられ、加齢とともに増えます 心房細動発症の予測因子として考慮されることがあります 上室期外収縮100拍/日以上は新規心房細動発症の予測因子といわれていますが、発生率自体は低く、期外収縮頻発のみで抗不整脈薬や抗凝固薬を勧める根拠とはなりません 塞栓原不明の脳塞栓症(ESUS)の患者においては、上室期外収縮1000拍/日以上の場合、約40%に新規心房細動が見つかるとされています 上室期外収縮(SVPC)

  • 38.

    38 日本循環器学会ほか. 不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p26 表12 上室期外収縮は通常、治療の必要はありません 臨床的に直接問題となることはありません 説明の例「脈が1拍抜ける症状はどの人にもみられる期外収縮が原因ですので心配ありません」 気になる場合は、まず生活指導としてカフェインやアルコールの摂取を制限します 自覚症状が強い場合は治療介入を考慮します(治療リスクにも配慮) ベータ遮断薬による頻脈抑制 左室収縮障害や心筋梗塞がない場合は、I群抗不整脈薬による発作抑制 上室期外収縮への対応 「脈がとぶ(結滞)」などで、症状が期外収縮によるものと判断できる場合は、 その症状が心配のないものであることを説明した上で、症状の程度により対応します

  • 39.

    上室頻拍(SVT)とは 端的には、下記を満たす頻拍を「上室頻拍(SVT)」と呼びます 39 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p42 を参考に演者作図 波形は演者作成(140/分台で、QRS波の前にP’波があり発作性心房頻拍(PAT)です 1拍目はノイズもありQRS幅の鑑別は困難です) >3 連発 >100/分 「頻拍」の定義です <3 目盛り 3 目盛りは 120ms いわゆる narrow QRS です (ただし QRS幅の広い上室頻拍もあります) 3 連発以上 心拍数 >100/分 QRS幅 < 3 目盛り

  • 40.

    40 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p42 波形は演者作成(心拍数 163/分) 心拍数 100/分以上を「頻拍」と定義されています 100/分未満は…ただの連発です(3連以上をショートランと呼ぶ人もいます) 上室頻拍のすべてが狭いQRS幅とは限りません たとえば、心室内伝導障害によってQRS幅が広くなった「変行伝導を伴う上室頻拍」もあります 上室頻拍には多くの分類があり体表心電図で鑑別困難なケースも多いです 恥ずかしながら私も鑑別方法を十分には理解できていません 鑑別診断については下記をご参照ください 日循ほか.不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p28-29 日循ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p42-45 上室頻拍(SVT)についての補足

  • 41.

    ホルター心電図で QRS幅の狭い頻拍 を見つけたら 41 日本循環器学会ほか. 不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p29-31 および American Heart Association, 2020. CPR and First Aid, Adult Tachycardia With a Pulse Algorithm を参考に演者作図 YES NO カテーテルアブレーションを希望する 発作の頻度が多く、生活に支障が出ている 発作の持続時間が短く、症状が軽度 希望があれば I 群抗不整脈薬を頓用 今後症状が増悪したら再度相談 早めに専門医へ紹介 薬物治療(※リスクにも注意) (β遮断薬、ベラパミル、ジルチアゼム) 心拍数 >150/分 の持続がある 専門医療機関へ紹介 頻拍発作時に血行動態不安定な徴候を伴う 胸痛、呼吸困難、症候性低血圧、意識障害、失神・失神性めまい >150/分 がなければ ひとまず安心

  • 42.

    QRS幅が狭い上室性の不整脈は症状の程度や頻度に応じて専門医へ紹介する

  • 43.

    QRS幅が広い(心室性)

  • 44.

    QRS幅が広い = 何かしらの心室内伝導障害 心室内の刺激伝導系が多く障害されているほど、何かしらの器質的心疾患が示唆されます 程度に応じ、失神や胸部症状の有無、冠危険因子、心エコー法でのスクリーニングをお勧めします 演者作図 1枝相当のブロック 非特異的心室内伝導障害 左脚後枝ブロック (稀。前枝よりちょっと心配) 左脚前枝ブロック 右脚ブロック (RBBB)(不完全・完全) 左脚ブロック (LBBB)(不完全・完全) 右脚+左脚前枝ブロック 右脚+左脚後枝ブロック 右脚+左脚前枝+1度房室ブロック 右脚+左脚後枝+1度房室ブロック 左脚+1度房室ブロック 完全房室ブロック 2枝相当のブロック 3枝相当のブロック 1度房室ブロックを伴うと いよいよ要注意 一度はスクリーニングをお勧め ペースメーカ植込み 1~数%にみられる 他の心電図異常の有無、併存疾患などにより対応は変わってきます

  • 45.

    45 日本循環器学会ほか.不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版) *1 p27 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン *2 p45, *3 p29-30 表12 波形は演者作成 頻度が 10%以上 1日1万拍以上(または10%以上)では不整脈誘発性の心機能低下に注意します*1*2 時間帯で頻度が変化するケースは多いですが、終日出現する方がハイリスクです*1 心筋梗塞や心筋症などの基礎心疾患患者では、頻度が予後予測因子となる報告も散見されます*2 QRS幅が 150ms以上 QRS幅 150ms以上 は、心室期外収縮誘発性心筋症のリスクがあります*1 運動中や、特に運動後回復期の増加 運動中や後に 増加、多源性、3連以上を生じる場合は、心血管死リスク評価を考慮します*1*3 3 連発以上 は 心室頻拍(または促進心室固有調律(AIVR))です 心室期外収縮(PVC) 心室期外収縮は、QRS幅 ≥120ms と広い期外収縮です 下記のような所見があれば要注意とされています

  • 46.

    Lown 分類 46 Lown B, et al. Circulation 1975; 52 Suppl: III189-III198 *1 日本循環器学会ほか.不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p27 *2 日本循環器学会ほか.2021年改訂版 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン p50 表39 端的でわかりやすいので、便宜的に心筋梗塞以外にも応用されてきました しかし、多様な基礎心疾患、心機能すべてに当てはめるのは限界があります 各所見はリスク判定として重要ですが、段階的分類の妥当性は疑問です この分類がリスク順に並んでいないことに注意しましょう そのためもあって近年のガイドラインではほとんど触れられていません grade 2(多発性)、3(多形性)、4b(3連発以上)、5 (R on T)は「リスクが高い」*1 心臓手術後の離床開始基準の項目「4b以上がない」*2 Lown(ラウン)分類 もともとは、心筋梗塞後急性期の心室期外収縮をリスクを念頭に分類したものです(50年前!)

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    47 リストは演者作成 致死性の心室性不整脈を示唆する症状の有無を確認しましょう 失神、突然始まる胸部症状など、血行動態不安定な発作の既往があるかもしれません 必要に応じ、心不全症状・徴候、狭心症症状、若年突然死の家族歴も確認しましょう 頻度が 10%以上の場合、可能なら心エコーしましょう 左室収縮能低下がないか、拡張型心筋症などの器質的心疾患を疑う所見がないか 運動中・運動後に増加する場合は、心筋虚血を評価しましょう 労作時などの狭心症症状の有無、冠危険因子の有無 12誘導心電図、心エコー法での左室壁運動異常、専門医への紹介 血清カリウム値、ジギタリス内服、抗不整脈薬 高カリウムによるwide QRS、低カリウムによる多彩な不整脈、抗不整脈薬による催不整脈作用 心室期外収縮(PVC)が頻発している場合にすべきこと 頻度が多い、複数の形がある、2連の間隔が短い、などといった危険なサインを読み取り、必要な対応を検討します

  • 48.

    48 日本循環器学会ほか.不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p27-28 表13 自覚症状が軽微なら薬物投与しません 自覚症状があり頻度が多い場合は、薬物治療を考慮します 多源性で基礎疾患がなければ、ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬(ただし効果は限定的) 流出路起源の場合は、ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬、I群抗不整脈薬、アブレーション 乳頭筋起源の場合は、ベータ遮断薬 束枝起源の場合は、カルシウム拮抗薬、ベータ遮断薬、アプリンジン、メキシレチン 器質的心疾患に伴う場合、強い症状や頻度10%以上で治療考慮します 期外収縮減少により左室収縮能が改善する例があります ベータ遮断薬、アミオダロン、メキシレチン。IC群は禁忌、IA群も原則使用しません 心室期外収縮(PVC)に対する薬物治療 自覚症状を伴い頻度が多い場合は、ベータ遮断薬などを考慮します

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    49 波形は演者作成(50歳代の女性、拡張型心筋症。発作時も無症状でした。1拍目と5拍目は心室捕捉との融合波形かと思います) リストは演者作成 100/分 未満 → 頻拍でない(促進心室固有調律(AIVR)):ヤバくない 100/分 以上で、30秒以内 → 非持続性心室頻拍(NSVT):ちょいヤバ 100/分 以上で、30秒以上 → 持続性心室頻拍(sustain VT):ヤバい 波形が不安定 → 多形性心室頻拍~心室細動(VF):ヤバすぎ 心室性以外の wide QRS tachycardia 変行伝導を伴う上室頻拍(心室内変行伝導・脚ブロック、副伝導路(WPW)):ヤバくない WPW症候群における心房細動(偽性心室頻拍と呼ぶ人もいた):速いとヤバい 3 連以上の QRS幅が広い頻拍 の分類 QRS幅 120ms以上(3 目盛り以上)の頻拍は、wide QRS tachycardia と呼ばれます 血行動態が不安定となる病態のことが多いため、臨床的に非常に重大な所見です(専門医へ紹介) 1 6 7 8 9...... 2 3 4 5

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    50 日本循環器学会ほか.不整脈薬物治療ガイドライン(2020年改訂版)p86 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p23 表10 波形は演者作成(90歳代の女性、おおよそRR 600ms以内であり非持続性心室頻拍(NSVT)6連です) 器質的心疾患が原因となることがあります 心筋梗塞・虚血、心筋症(DCM, HCM)、不整脈原性右室心筋症(ARVC)、心サルコイドーシス 心筋梗塞後、拡張型・肥大型心筋症においては、心イベントのリスクとして重要な所見です 非持続性心室頻拍(NSVT) 一般的には 3 連発以上を非持続性心室頻拍(NSVT)と呼びます より厳格に 4~7・8 連発以上を NSVT と定義すべきという報告もあります

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    51 波形は演者作成(心筋梗塞発症から13時間以後の非持続性心室頻拍は不整脈死の危険因子です:不整脈の診断とリスク評価ガイドライン p45) 単形性の持続性心室頻拍(VT) 鎮静の上で同期電気ショックが必要です 矢印の部分に一定間隔のP波が隠れていて房室解離の所見ですので、心室頻拍と判断できます 12日前発症した亜急性期前壁心筋梗塞の症例です。そもそもベラパミルはあまり勧められません QRS幅が広い頻拍 の実例 症例:50歳代の男性。のびをしたときから胸苦が出現し持続。心拍数 160/分、血圧 120 mmHg。  ベラパミルを静注したが心拍数に変化はみられなかった。

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    心室期外収縮 10%以上は注意 心拍数 100/分以上で、QRS幅 120ms以上で、3(~7) 連以上なら、心室頻拍(VT)を考え専門医へ紹介する

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    虚血 (ST) 53

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    54 日本循環器学会ほか.慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)p14 図は演者作図 STを計測するときの基線はPQ接合部 QRS波形とST部分の移行点が「J点」 J点から 2 目盛り(0.08秒)後で基線からの電位を計測 STの計測方法 水平型のST下降 J点から 2 目盛り (0.08秒後) ST低下 移行点「J点」 下行傾斜型のST下降 J点から 2 目盛り (0.08秒後) ST低下 移行点「J点」 上行傾斜型は虚血性ではない (ことが多い)

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    55 日本循環器学会ほか.慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)p16 ST下降の基準 0.1mV以上の水平または下行傾斜型のST下降 最大ST下降に到達するまで1分を要する 0.1mV以上のST下降が30~60秒以上持続する ST上昇の基準 Q波のない誘導で0.1mV以上のST上昇が30~60秒以上持続する場合 ST 下降・上昇 の基準 一過性のST変化が臨床的に重要です 検査中に終始持続しているST下降・上昇は、診断的意義が乏しい所見です

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    56 日本循環器学会ほか.慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)p15, p17 表11, p16 表10 より抜粋 STに影響を及ぼす主な因子 体位 検査開始時に各体位で記録しておき、判読の参考にすることがあります 体位などによるST変化は数秒程度で変化しきってしまうのが虚血性との鑑別ポイントです 心室内伝導障害(脚ブロックなど)、左室肥大 頻脈、心房細動・粗動 電解質異常(低K)、過換気、薬物 薬物は、ジギタリスによる盆状ST下降、抗不整脈薬、抗うつ薬、鎮静薬の一部など 心筋虚血評価の留意点 ホルター心電図による冠動脈病変の診断感度は62%、特異度は61%とされています(低い!) 特に非特異的心電図変化を示す症例の虚血評価は、ホルター心電図以外の検査方法が望ましいです そして、運動ができる胸痛患者の初期評価としてホルター心電図は推奨されていません!

  • 57.

    STの実例(水平型のST下降?) Ch1でSTが最も低かった時間帯の拡大波形です(何の変哲もないありふれた波形です) 水平型に見える箇所が複数ありますが、前後で型や下降度が異なり、基線変動が成因と思われます 57 画像は演者作成 赤丸部分は水平型のST下降ですが、 前後の心拍では上行傾斜型なので 虚血は否定的

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    58 波形は演者作成 急激なST変化はトレンドが箱型となり、非虚血性(体位など)を示唆します 心拍数は運動強度を反映するため労作時虚血の判断の一助となる一方で、頻脈自体がST変化へ影響することにも注意が必要です 左図の症例は、STレベルが徐々に下降しており虚血の可能性がありますが、スロープは一貫して上行傾斜型であり、頻脈自体によるST変化を疑います 結局のところ、ホルターで虚血の判断は難しいということです STトレンド の見方 STトレンドグラム では、STレベル と STスロープ(傾斜)の変化様式がわかります 時間

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    本物の虚血性ST下降は、 0.1mV以上 水平型か下行傾斜型 1分以上かけて徐々に下降 30~60秒以上持続 59

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    ホルター心電図のチェックポイント 覚醒時の心拍数 <40/分 心停止 >3 秒 心房細動・粗動 上室性で心拍数 >150/分 が持続 心室性 >3~7連 かつ >100/分 心室期外収縮 10%以上

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    クリニカル クエスチョン 61

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    62 加藤ほか.心電図自動診断の精度評価ならびに有用性向上へのアプローチ 第一報.心電図, 2019; 39(1): p69-84 上室期外収縮の ◯段脈 は、臨床的意義は乏しいです 心室期外収縮の ◯段脈 も、私が知る限り臨床的意義は乏しいです リズムの所見として特徴的なので名前がつけられたのでしょうし、昔の心電図の教科書には発生機序についていろいろ書いてあるものでした でも「◯段脈はこんなリスクがあるからこうしたらいい」という話は耳にしたことがありません ホルター心電図で「◯段脈」の発生数をカウントしてくれることがありますが、私はあまり気にしていません CQ 1. 期外収縮の「◯段脈」は どう解釈したらいいか 2 段脈 とは、洞調律と期外収縮とが1拍ずつ交互に出現するものです 3 段脈 とは、洞調律が2拍出現した後に期外収縮が1拍出現するというパターンを繰り返すものです

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    63 日本循環器学会ほか.2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン p13, p34など 加藤ほか. 心電図自動診断の精度評価ならびに有用性向上へのアプローチ 第1報.心電図, 2019; 39(1): p69-84 いろいろな呼び方が混在しているのが現状です 通常、波形と波形との間を「間隔」、波形自体を「幅」と呼びます PR, QT は「間隔」です 「時間」と呼ぶこともあります QRS は「幅」です 「時間」「間隔」と呼ぶこともあります PQ, PR は同義ですが、PR に統一される方向です ちなみに、P波のはじまりからQRS波のはじまりまでの間隔を指します 今後徐々に整理されてくるものと思われます 詳細は「心電図自動診断を考える会」からのステートメントをご参照ください「心電図自動診断に用いられている診断名・所見名の検討」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jse/39/1/39_69/_article/-char/ja/ CQ 2. 間隔と時間と幅、PQとPR、どれが正しい呼び方か

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    64 * もとの文献は明記されていませんでしたが、兵庫県保険医協会2013年2月23日講演内容に記載がありました。 http://www.hhk.jp/gakujyutsu-kenkyu/ika/130223-100100.php “FIFE” は、Feelings(感情)、Ideas(解釈)、Function(影響)、Expectations(期待)の4つです 動悸の性状について、あらためて確認してみましょう 息切れや胸痛のことを「動悸」と言っている場合があるので、性状を改めてよく確認しましょう 「動悸」にも、頻脈感のほか、結滞(とぶ感じ)、強く打つような拍動感などさまざまです 動悸の持続時間が1秒程度であれば、期外収縮が疑われ、通常は心配ない症状です 動悸が身体的要因ではなさそうな場合 動悸症状出現時の約3分の2は洞調律が記録されるという報告もあるようです* 心配する不整脈が検査中に見られなかった事実をお伝えするだけで安心される人も多いです 本人にとって症状があるのは紛れもない事実ですので、症状の存在自体の否定は避けましょう 本人が考える症状の解釈モデルや”FIFE「かきかえ」”を確認し、落としどころを探しましょう(「そういえばストレスが原因だったのかも」「いつも深呼吸すると落ち着いてきます」など) 頻度が週1回程度であれば、とりあえずは経過観察として今後頻度が増えたらホルター心電図を再検するという方針をご提案するのも選択肢です CQ 3. 動悸時に不整脈の記録がない時、どう説明したらよいか

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    65 イラストは演者作成 重要度の高い所見から低い所見まで羅列していることが多いため、重要な所見や要点をお伝えしにくいのかもしれません 判読所見では、臨床的にあまり重要でない所見(PR間隔が長めなこと、QRS幅が大きいこと、期外収縮単発があることなど)もいちいち羅列するので(私だけか)、どの所見が重要なのかがわかりにくくなります 所見から推奨される対応も、症状の有無などによって異なる場合が多く、記載しきれません 判断所見をご覧になる際も、本スライドを補助的にご参照・ご活用いただけますと幸いです 判読作業はがんばっても報われない(個人の感想) 私の場合は1件1000円でした 自分のオーダーなら2~3分読んで終わりですが、判読業務は所見が多いと20分とか要します 私は心が折れました。判読所見が多少雑なことがあったとしたら上記事情によりお許しください CQ 4. 医師による判読所見を読んでも、わかりにくい

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    日本循環器学会によるガイドラインは無料で閲覧可能です https://www.j-circ.or.jp/guideline/guideline-series/ 2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン 2020年改訂版 不整脈薬物治療ガイドライン 不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版) 慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版) (2023年1月閲覧) その他の主な参考文献 日本人間ドック学会.標準12誘導心電図検診判定マニュアル(2023年度版) 加藤ほか. 心電図自動診断の精度評価ならびに有用性向上へのアプローチ 第1報.心電図, 2019; 39(1): p69-84 66

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    もしかしてモニター心電図の方が需要ありますか? Vol.1.0 2023/01/18 ご意見や改善点をぜひお寄せください

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