これだけは知っておきたい! 家庭医療学はじめの一歩

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横田 雄也

岡山家庭医療センター

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「家庭医療学ってなに?」そんな方にむけて、家庭医療学についてまとめてみました。家庭医療の実践で基本となる、生物-心理-社会モデル(Bio-Psycho-Socialモデル:BPSモデル)、患者中心の医療の方法(Patient Centered Clinical Method:PCCM)を特に取り上げ、解説しました。■「総合診療医という選択」 → http://sogoshinryo.jp/ ■ブログ → https://yktyy.hatenablog.com/ ■健康の社会的決定要因について → https://slide.antaa.jp/article/view/5aa79c5a63624eb2

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【公式】Antaa Slideへのアップロード方法

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新型コロナウイルスワクチン(COVID-19ワクチン)Q&A

COVID-19ワクチンを接種するか悩んでいる医療従事者の方、または医療職以外の病院職員は多いと思います。内科外来の医療事務さんが接種するか悩んでいたのをみて、わかりやすい情報提供が必要と考え、作成しました。基本的な内容となっています。2021年1月29日に作成したもののため、その後の知見の集積によって、今後推奨は変わる可能性があります。

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誤嚥性肺炎の主治医力【診断編】

最近受け持った誤嚥性肺炎の患者さん、誤嚥の原因は何でしたか? 誤嚥性肺炎は結果であり、正しい診断のためには原因の見極めが必須です。 そのためのポイントを解説します。 ※本スライドは、2021年1月8日配信のAntaaNEWS「Short Lecture」の講演スライドです。 【このスライドの解説動画はこちら】 https://qa.antaa.jp/stream/contents/113

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ショックのまとめ【定義・分類・鑑別を中心に】

救急外来や病棟急変でよく出会うショックについて、確実に知っておくべき知識を理解していますか? ショック=血圧低値と誤解されることが多い、ショックの概念についてまとめました! 生理学や生化学から、ショックの定義や分類、鑑別を中心にまとめています。 初期研修医の先生方や看護師さんにとっては、きっと学びの多いスライドとなっているはずなので、参考にしていただければ幸いです◎

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それって本当に尿管結石?!

<ERで「尿管結石?」って思ったら> 1. 安易に決めつけるのはNG! 2. エコーで“らしい”所見をチェック! 3. 鑑別疾患を意識して、重篤な疾患を見逃すな! 本スライドは、「三銃士 指導医・研修医レクチャーシリーズ」vol.10です。質問・コメントは以下へお願いします。 http://bit.ly/39kNKUy ※「三銃士」は、救急・集中治療医の坂本壮、総合診療医の髙橋宏瑞、鎌田一宏により運営される、医学教育の課題解決を目指した教育ユニットです。 ▶三銃士Facebookページ https://www.facebook.com/dartagnanproject ▶坂本壮のAmazon著者ページ https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B079T41LV8

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これだけは知っておきたい! 家庭医療学はじめの一歩

1. 家庭医療学 家庭医療学 岡山家庭医療センター横田雄也 mail : yktyy4110@gmail.com はじめの一歩 これだけは知っておきたい! ・生物-心理-社会モデル ・患者中心の医療の方法
2. まとめ 家庭医療学は診療上手になれる学問。 家庭医だけでなく、どの医師も知っておくべき 生物-心理-社会モデル 疾患だけでなく、心理・社会的側面にも注目する 患者中心の医療の方法 患者を全人的に理解し、患者と共通の理解基盤をつくりながら お互いに納得のいくゴール設定をして診療する・「かきかえ」問診・健康の社会的決定要因(SDH)・問題確認 → 優先順位設定 → ゴール設定 → 役割確認
3. 家庭医療が目指すもの 個々の患者の健康だけでなく その家族や地域、コミュニティの 健康及びQOL・幸福の 効果的・効率的な向上 引用:北海道家庭医療学センターHPより https://www.hcfm.jp/fm/fmpaper.html#1-1
4. 家庭医療・総合診療は 家庭医療学を背景とした診療のこと 図:「総合診療医という選択」http://sogoshinryo.jp/ より転載
5. 家庭医療学を勉強していくと・・・ 診療上手になれます 家庭医療学は ベテラン医師が長年の臨床の中で培ってきた 経験知を言語化したようなもの
6. 家庭医療の実践の根幹を担うもの 生物-心理-社会モデル 患者中心の医療の方法
7. 家庭医療の実践の根幹を担うもの 生物-心理-社会モデル 患者中心の医療の方法
8. 生物-心理-社会モデル(Bio-Psycho-Social model:BPSモデル) 生物・心理・社会的な要素が 相互に関連しあい、 全体として(統合的に) 今の状態が現れていると考える ジョージ・エンゲル (George Engel, M.D. ,1913–1999) 1977年に論文:The Need for a New Medical Model: A Challenge for Biomedicine, Science, New Series, Vol. 196, No. 4286 (Apr. 8, 1977), 129-136. で提唱したモデル
9. 生物 心理 社会 2型糖尿病 高血圧症 脂質異常症 経済的困窮 失職 相談相手がいない 認知症の母 喫煙・アルコール使用障害 気分の落ち込み 自己効力感の低下 将来への不安 ストレス ・食生活増悪 ・治療費が支払えない ・治療意欲の減退 ・倦怠感 ・抑うつ ・自責の念 ・孤立感 ・ストレス発散に 飲酒・喫煙 例えば・・・
10. 家庭医療の実践の根幹を担うもの 生物-心理-社会モデル 患者中心の医療の方法
11. 疾患 病い 健康 1.健康、疾患、病いの経験を探る 2.地域・家族を含め全人的に理解する 個人 近位コンテクスト 遠位コンテクスト 3.共通の理解基盤を見出す 4.医師患者関係を強化していく 問題・ゴール・役割 相互意思決定 患者中心の医療の方法 (Patient Centered Clinical Method) 一目で分かるPCCM:患者中心の医療の方法 (One Pager) Patient Centered Clinical Method, Stewartら2014(岡田唯男 翻案) https://ja.scribd.com/doc/256423518 ※注意! ・患者の言いなりになることを 奨めるものではない ・1〜4のステップを 順番通りやる必要はない ・チェックリストのように 活用するわけではない
12. 疾患 病い 健康 1.健康、疾患、病いの経験を探る 2.地域・家族を含め全人的に理解する 個人 近位コンテクスト 遠位コンテクスト 3.共通の理解基盤を見出す 4.継続的な医師患者関係による信頼感の増進 問題・ゴール・役割 相互意思決定 患者中心の医療の方法 (Patient Centered Clinical Method)
13. 1.健康、疾患、病いの経験を探る 病い Illness か:感情 き:期待 か:解釈 え:影響 疾患 Disease 病歴 診察 検査 健康 Health 意味 目標 生きがい
14. 患者の「病い」は「かきかえ」で把握 か 感情:患者はどんな感情を抱いているのか? (不安、恐怖、怒り、悲しみ、など) き 期待:患者は何を期待しているのか? (検査をしてほしい、話をきいてもらいたい、など) か 解釈:疾患にどんな解釈をしているのか? (自分の腹痛に対して、最近親が罹患した大腸癌を想起、など) え 影響:生活にどんな影響があるのか? (仕事を休むと業務に支障が出る、など)
15. 疾患 病い 健康 1.健康、疾患、病いの経験を探る 2.地域・家族を含め全人的に理解する 個人 近位コンテクスト 遠位コンテクスト 3.共通の理解基盤を見出す 4.継続的な医師患者関係による信頼感の増進 問題・ゴール・役割 相互意思決定 患者中心の医療の方法 (Patient Centered Clinical Method)
16. 2.地域・家族を含め全人的に理解する 遠位コンテクスト コミュニティ 文化 経済 医療制度 社会歴史 地理 メディア 自然環境・気象・気候 近位コンテクスト 家族 経済的安定 教育 雇用 趣味 社会的サポート 個人 健康・疾患・病い 発達 スピリチュアリティ ライフサイクル 健康の社会的決定要因
17. S D H 健康の社会的決定要因 個人ではコントロールできない、 健康リスクを規定する社会的要因のこと World Health Organization. Social determinants of health: The solid facts. 2nd ed. 2003.  ocial eterminants of ealth
18. 健康を規定する要因のうち社会的要因(SDH)が占める割合 50%以上 Canadian Medical Association. What Makes Candians Sick? Health Care Transformation 2013 June 25;Available from: URL: http://healthcaretransformation.ca/infographic-social- determinants-of-health/ 病気になることを 「自己責任」という言葉で 片付けることは到底できない
19. 近位コンテクストを把握するツール → Social Vital Signs:HEALTH+P Team SAIL HP:SDH for all clinicians Tool kit https://sites.google.com/view/svstool/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/tool-kit?authuser=0
20. 疾患 病い 健康 1.健康、疾患、病いの経験を探る 2.地域・家族を含め全人的に理解する 個人 近位コンテクスト 遠位コンテクスト 3.共通の理解基盤を見出す 4.継続的な医師患者関係による信頼感の増進 問題・ゴール・役割 相互意思決定 患者中心の医療の方法 (Patient Centered Clinical Method)
21. 3.共通の理解基盤を見出す 現在の問題を確認する それぞれの問題の優先順位を設定する 治療のゴールと管理方針を共有する 医師、患者 それぞれの役割を確認する
22. 疾患 病い 健康 1.健康、疾患、病いの経験を探る 2.地域・家族を含め全人的に理解する 個人 近位コンテクスト 遠位コンテクスト 3.共通の理解基盤を見出す 4.医師患者関係を強化していく 問題・ゴール・役割 相互意思決定 患者中心の医療の方法 (Patient Centered Clinical Method) 一目で分かるPCCM:患者中心の医療の方法 (One Pager) Patient Centered Clinical Method, Stewartら2014(岡田唯男 翻案) https://ja.scribd.com/doc/256423518 ※注意! ・患者の言いなりになることを 奨めるものではない ・1〜4のステップを 順番通りやる必要はない ・チェックリストのように 活用するわけではない
23. まとめ 家庭医療学は診療上手になれる学問。 家庭医だけでなく、どの医師も知っておくべき 生物-心理-社会モデル 疾患だけでなく、心理・社会的側面にも注目する 患者中心の医療の方法 患者を全人的に理解し、患者と共通の理解基盤をつくりながら お互いに納得のいくゴール設定をして診療する・「かきかえ」問診・健康の社会的決定要因(SDH)・問題確認 → 優先順位設定 → ゴール設定 → 役割確認
24. もっと家庭医療・総合診療が 知りたいとき(Web) http://sogoshinryo.jp/ ◯ 総合診療医という選択 → なにはともあれ一度はみるべし。 ◯ 北海道家庭医療学センター HP → 家庭医療に関する総説や各論がまとまっています。
25. もっと家庭医療・総合診療が 知りたいとき(本) ※右にいくほど難易度高いイメージです