#4.
産業医面談では、診断や治療はしない。 適正配置のために、体調を確認するのが仕事。 だから、精神科医じゃなくても大丈夫。
#5.
産業医面談のポイントは? しかし、押さえるべきポイントがある。 臨床マインドで産業医をすると、よろしくないことも。 失敗例(架空の事例です)から学ぼう!
#6.
架空の事例:35歳 男性 エンジニア ストレスチェックで高ストレスとなり、面談希望 「仕事のストレスを教えてください」と尋ねると…
#7.
失敗① 業務外のストレスを確認していない 仕事の大変さや職場の人間関係の愚痴を聞いて 面談が終わってしまう・・・ 毎日夜10時まで働いてまして。 上司に確認してもらうためにメールを送っ ても返事が遅いし、指示が二転三転する んですよね。同僚で、よく休むやつがいて 自分がカバーしてやってるのに、全然評価 してくれない。ボーナスも少ないし、こんな 会社、もうやめようかなって。
#8.
ポイント① 業務に関するストレス/業務外のストレス、を分けて整理しよう 「仕事以外のストレスはありましたか?」 という質問を忘れずに 面談者に起こっていることの全体像を把握しよう 子どもの夜鳴きで夜中に何度も起きなければならない 育児の負担で、仕事以外で休む時間がない 親の病気・介護 etc. 「産業医には仕事の話をするもの」と思っている人は多く、聞かないと話してもらえない
#9.
架空の事例:35歳 男性 エンジニア 「どうすればストレス減らせそうですか」と尋ねると… もうちょっと睡眠とりたいですね。 通勤が片道1時間半かかるので、もう ちょっと在宅勤務させてほしいんです よね。 自分の仕事、在宅でもできる のに、なんでわざわざ出社しなくちゃ いけないのかわかんないですよ。
#10.
失敗② 就業措置に関する意見をすぐに出す 「残業制限の意見出しておきますね」 「在宅勤務できるよう人事に伝えますね」 残業制限・在宅勤務が必要な医学的な根拠はあるの? 配慮に関する社内ルールはどうなっているの? その人が残業しなくなった分は、誰が負担するの? 産業医意見を出すときは、上記3つを確認してから!
#11.
ポイント② 就業措置に関する意見を出す前に確認 社内のルールはあるか? 他の社員とに不公平感が生じるリスクは? そもそも就業措置を必要とする根拠は? ”残業制限””在宅勤務”など社内ルールに関して、人事に確認 就業措置を出す場合は、原則として”主治医の診断書に基づいて” 同僚との不公平感が出る場合は、就業上の配慮が実現困難なことも 配慮を行う場合も、期間を区切っておき、定期的に見直そう 会社の求める働き方ができないならば”休職”したほうがよいことも
#12.
架空の事例:35歳 男性 エンジニア 「職場のストレスとしては何が?」と尋ねると… うちの上司、ハラスメント気質なんです。 ちょっとしたミスでもいちいち指摘して くるし。声も大きくて、近くで働いてる と、動悸がしてくるんですよね。
#13.
失敗③ 面談者からの話だけで結論を出す 「Aさんにハラスメントを受けた!」 「Aさんが近くにいると動悸がするので、在宅勤務したい」 その他、就業上の配慮を受けたいという訴え 要は「産業医から自分が働きやすくなるように意見出してください」ということ 面談者の話だけに基づいて、ストーリーをつくらない 上司・同僚・人事からも情報収集しよう 実は面談者が”困った人だった”ということも・・・
#14.
ポイント③ 面談者からだけではなく、人事や上司にも話を聞こう ”産業医から人事や上司に確認すること”への同意を得よう 複数の人から、現場で起きていることの聞き取りを行おう 産業医意見を出す前に、主治医意見を確認しよう 実際の状況を複数の情報源から確認して、何が起こっているかを把握しよう 目の前の問題を解決しても、別の問題が起きることも 主治医意見が必要、という説明により、受診につながりやすくなる
#15.
Take-Home Messages • 業務上のストレス要因と業務外のストレス要因の両方を 確認しよう • 配置転換など就業に関する産業医意見を安易に出さない • 関係者からも聞き取りを行い、全体像を把握しよう
#16.
付録:産業医と臨床医の違い 産業医 臨床医 組織をみる 患者さんを診る 働けるかを判断する 診断・治療する 適正配置のための意見を出す 病状に基づいた診断書を出す