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精神科的問題への対応 一般医の立場から

  • 内科

  • 精神科

  • #抑うつ #不安 #パニック #双極性障害 #PHQ2
  • #PIPC
  • #2 question #PHQ9
  • #身体化 #身体表現 #MUS #MAPSO

15,264

38

2022/6/10
2022/6/10 更新

本スライドの対象者

研修医/専攻医/専門医

内容

身体的に説明のつけにくい色々な症状を訴え、精神科領域の背景が疑われる患者さんは多い。これらの問題に対する一般内科医による対応の入り口を考える。

島田利彦

淡海医療センター


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精神科的問題への対応 一般医の立場から

  1. Essential & effortless 精神的問題へのアプローチ一般内科的立場からMUS   MAPS-O® PIPCより   淡海医療センター

  2. 症例  58歳女性 お腹が痛いということで深夜2時にER walk in 点滴を希望して施行し、軽快したため帰宅 その後、午前4時に同じ腹痛で再来院 たびたびこのような腹痛がある。便は普通 カメラなど検査を受けたこともあるが問題ないと言われた 最近食欲がなくて心配、あと全身だるい そういえば動悸もある..  胸も締め付けられるかも..

  3. ‘自律神経失調症’ ‘心因性’ ‘精神科’

  4. 多彩で非特異的な症状はcommon ・身体症状のうちmedicalに説明がつくのは半分程度 (機能性の問題や精神的問題を含む) ・プライマリケアの10人に一人はうつ病 ・重篤な疾患の後にうつ病を発症することも多い ・プライマリケア(内科受診)の30%が精神疾患に罹患 ・うつ病患者の60%は内科を受診 (MKSAP16)2022/6/10 倦怠感、食欲不振、体重減少 etc.

  5. 精神科の診療バリア 精神科は身体疾患に消極的で受診させにくい 診療に時間がかかる 企死念慮、人格障害によるトラブル、薬剤選択 では精神科以外がどう扱うか? シンプルかつ最低限の枠組みを備えておく              MUSの概念を知っておく    MAPSO分類

  6. Medically unexplained symptoms (MUS) 遷延性で多数の身体症状 ‘身体表現障害’ 機能性の身体症候群 不安/抑うつ J Psychosom Res. 2016

  7. 多彩で非特異的な症状に出会ったらMedically unexplained symptoms (MUS) 3M criteria Multiple symptoms 多彩な訴え Multiple systems   解剖学的に説明しにくい Multiple times    慢性・再発性 →  身体・認知・感情心理・行動・社会(経済)的側面を評価 MKSAP16

  8. (メモ) 多彩な慢性症状で発症する身体疾患 感染性心内膜炎 結核(肺外) 薬剤性 悪性リンパ腫 大動脈解離 梅毒 IgG4関連疾患 小脳梗塞 副腎不全 アミロイドーシス マクログロブリン血症 左房粘液腫 低髄液圧症候群 ‥ カンファレンスでややこしそうな病気が出たら、とりあえずこの辺りを出しておく w

  9. アプローチ①  精神的問題の分類(一般向け) 1  抑うつ(大鬱病、双極性障害) 気分障害 2  不安、パニック 3  身体表現 4  詐病、虚偽性障害、人格障害 5  統合失調    睡眠障害、せん妄、認知症  摂食障害  薬物中毒(アルコールなど)  解離性障害  発達障害 2022/6/10  複雑?しかも‥

  10.    身体化や身体表現ってさらに難しい Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders

  11.  身体化や身体表現ってさらに難しい(DSM5はシンプルになったが) 不安障害の一群に

  12. アプローチ①  超偏見・私見ですいません  「心の問題を4分類してしまう」  うつ病領域  神経症領域 (不安)  本物      (統合失調)  「あれこれ、理不尽に訴えてくる人」      特に話が通じない人      〈不安や抑うつの併存はありえるものの〉       ・人格障害 (= 距離感必要!病気ではない!)       ・詐病, 虚偽性障害         

  13. ② PIPC: psychiatry in primary careより8割を占める5大カテゴリー MAPSO うつ そう 不安 な 精神 2022/6/10 Mood  うつ気分、希死念慮、躁エピソード Anxiety  不安障害 Psychoses  精神病群 Substance-induced  薬物・アルコール Organic/others 器質的疾患(認知症など) / パーソナリティ障害、ADHDなど MAPS-O®  pipc-jp.comより

  14. 各論をポイントだけ

  15. 1. Mood  気分障害の3ポイント   うつ状態の認識     (Two Question/PHQ2)      ただし、うつ状態は身体疾患(MIなど)や薬物(EtOHなど)の影響、       さらに双極性障害、統合失調領域背景にも生ずる     希死念慮の有無    (うつの程度)   躁エピソードの有無   (DIGFAST)      鬱と双極性障害のうつ期は異なる        治療も異なる:抗うつ薬 vs. 気分安定薬(リチウムなど)            

  16. 成人でのPHQ-2の感度は97%、特異度は 67%       PHQ-9の感度は61%、特異度は 94%                                     Am Fam Physician. 2012  PHQ2でスクリーニング  抑うつ気分 + 興味・喜びの喪失 久里浜アルコール症センター

  17. https://www.cocoro.chiba-u.jp/recruit/tubuanDB/files/PHQ-9.pdf 全くない0点 数日  1点 半分以上2点 ほとんど毎日を3点 合計0~27点 0~4点は障害なし 5~9点は軽度 10~14点は中等度 15~19点は中等~重度 20~27点は重度 PHQ9で 重症度評価

  18. 抑うつのスケール・質問紙票は年齢など対象によってたくさんある使いやすいものを用意

  19. 躁病エピソード DIGFASTに要注意 その他、気分昂揚・易怒性・焦燥・談話心迫・行為心迫など  ×  持続期間と程度も重要

  20. 2.不安障害の3ポイント 頻度が高い(うつ病の1.5-2倍) うつ病との併存が多い(60-80%で不安+) うつ病と治療が重なる 違いは‥

  21. Anxiety 不安障害  パニック障害PD (≠ パニック発作)  全般性不安障害GAD  外傷後ストレス症候群PTSD フラッシュバック  強迫性障害OCD   極端な‘潔癖症’  特定の恐怖症Phobias  社会不安障害SAD  極端な‘あがり症’ 典型的な症状を知っておく

  22. 典型的なパニック発作・パニック障害をイメージできる?

  23. 突発性で10分以内に完成 過換気そのものには特異性なし 閉所恐怖のことも

  24. 3.  Psychoses 精神病群 「ドパミン系の亢進を背景にし、幻覚・妄想を代表的な症状として、抗精神病薬による治療が必要な一群」 統合失調症   妄想性障害 統合失調感情障害 せん妄、認知症、薬物中毒 精神診療プラチナマニュアルより一部改変 精神科受診

  25. 3.  Psychoses 特異性の高い3質問若年者の統合失調をみつけるために  幻聴・考想化声       考えが声として聞こえる・他人に聞かれる    被注察感・注察妄想   じっとみられている  考想伝搬(さとられ体験)          考えていることが周囲に漏れている

  26. Question break: 20代女性 事務職 半年ほど前から言動がおかしくなってきた つじつまのあわないことを言ったり、事務仕事がこなせなくなってきたため近医を受診 神経所見なし。採血や頭部MRIで特に問題なく、統合失調の疑いとして精神科を紹介された   

  27. Question break: 20代女性 事務職 半年ほど前から言動がおかしくなってきた つじつまのあわないことを言ったり、事務仕事がこなせなくなってきたため近医を受診 神経所見なし。採血や頭部MRIで特に問題なく、統合失調の疑いとして精神科を紹介された   → NMDA脳炎 卵巣嚢腫あり 精神的問題と身体的問題の鑑別

  28. 身体器質的疾患の見落としの原因 バイアス・思い込み 精神的問題とトリアージされているので、精神的問題だ 既往がそうだから、今回もそうだ 若いから機能的問題に違いない 心理・感情の問題でバイタルの異常がでている ピットフォール 限られたおおざっぱな病歴しか得られない ROSが不完全になる 身体所見(神経・精神含む)が不完全になる 薬剤歴がわからない 決まり切った限定的な検査しかできない Medical Conditions that Mimic Psychiatric Disease: A Systematic Approach for Evaluation of Patients Who Present with Psychiatric Symptomatology Emergency medicine report 2002

  29. 精神的問題と身体器質的疾患の鑑別のヒント 器質的疾患(神経内科) 12歳未満、または40歳以上 急激な発症(時間~日) 経過が変動する 見当識障害 意識レベルの低下 幻視 精神科疾患の既往がない 感情の不安定性 バイタル異常、身体所見の異常 機能的疾患(精神科) 13-40歳 緩徐に発症(週~月) 持続的な経過 考えが散漫でバラバラ 覚醒して意識清明 幻聴 精神疾患の既往 感情(表現)に乏しい flat affect 身体所見が正常 Medical Conditions that Mimic Psychiatric Disease: A Systematic Approach for Evaluation of Patients Who Present with Psychiatric Symptomatology Emergency medicine report 2002      

  30. 4.  Substance abuse   処方薬 (BZD、鎮痛剤、抗生剤‥) OTC アルコール ニコチン カフェイン 脱法ドラッグ ・カフェインを含んだ飲み物(エナジードリンクなども) ・アルコールの量と最終飲酒(自己申告よりまず多い) ・喫煙の量と変動(統合失調では関連強い)

  31. MUSに対して、ER/一般外来でどう動くか? 1. MAPSOを意識して精神的要因を探る 2. 「かきかえ(FIFE)」 本人の考えを積極的に尋ねる    か  解釈モデル(ideas) → お勧め   き  期待(expectations)   か  感情(feelings)   え  影響(function) 3. 時間がなくても  → ばっさり切り捨てない。理解・共感を示しておく。   

  32. MUSへの少し具体的な対応例 ムード(抑うつ気分)と不安感をたずねる 薬剤歴、不眠の有無を確認 統合失調、人格障害、虚偽性障害、詐病は引きさがる 背景を探る (次頁参、できる範囲で) 解釈モデルと期待を確認 共感・承認・再保証をできるだけ示す 

  33. 精神科の「背景問診」 人間関係の 3界 (人間関係が重要な問題のことが多い) 原典不明

  34. 最初の58歳女性のケースでは 気分を聞くと、毎日うつうつとすると 最近、子供ともめることが増えており(今日も)、先々への不安感が強く、そんなときは特になかなか眠れない 「死にたいとまでは思わないが楽になりたい」 「自分でも気持ちの部分はあるように思う」 身体疾患の可能性は少ないことを再保証 心療内科受診も検討頂くよう提案して帰宅とした

  35. 精神科専門医へ積極的に紹介すべきとき 自殺企図の可能性が高い(企死念慮vs.自殺念慮) 躁転の可能性がある 診断に迷う。治療の方向性が決まらない 回復に向かわない。判断に迷う 治療関係がうまく構築できない 本人や家族が希望する

  36. Take home points 精神的問題への枠組みを用意しておく まず、抑うつと不安を尋ねるところから始める

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