#4.
本日の講演内容
1. 医誠会国際総合病院 難病医療推進センター
2. 難病とは、難病の日
3. 難病対策の歴史と現在
4. 医療費助成制度
5. 大阪における難病医療ネットワークの構築
6. 子ども中心の社会を
7. 薬剤開発
8. 遺伝性早老症
#5.
#6.
○発病の機構が明らかでなく
○治療方法が確立していない
○希少な疾病であって
○長期の療養を必要とするもの 難病の定義 患者数等による限定は行わず、他の施策体系が構築されていない疾病を幅広く対象とし、調査研究・患者支援を推進
例:悪性腫瘍は、がん対策基本法におい
て体系的な施策の対象となっている 難病 指定難病 難病のうち、以下の要件の全てを満たすものを、患者の置かれている状況からみて
良質かつ適切な医療の確保を図る必要性が高いものとして、
厚生科学審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定
○患者数が本邦において一定の人数(注)に達しないこと
○客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること
(注)人口のおおむね千分の一(0.1%)程度に相当する数と厚生労働省令において規定している。 医療費助成の対象 4 指定難病検討委員会資料
#7.
MDPI 希少難病(rare intractable disease)とは
#8.
2. 希少難病の鍵となる数字 1/2500人程度発症頻度
1/20人程度有病率
約7000疾患(〜10000疾患)
世界で3.5億人程度の患者数(〜4億人)
Rare diseases are not rare in total. AIDS+Cancer患者数のほぼ2倍 (Tambuyzer E et al/ Nature Rev Drug Discovery 2020)
糖尿病患者推定数5.4億人の65% (IDF:国際糖尿病連合)
#9.
○ 国が難病対策を進めることとなった発端の一つは、スモンの発生。
昭和39年以降、全国各地で集団発生を思わせる多数の患者発生があったために社会問題化。
○ この原因不明の疾患に対しては、昭和39年度から研究が進められ、昭和44年にはスモン調査研究協議会が組織され、以後大型研究班によるプロジェクト方式の調査研究が進められた。
○ 昭和45年、この研究班からスモンと整腸剤キノホルムとの関係について示唆があり。同年、厚生省(当時)は、キノホルム剤の販売等を中止。それ以降新患者発生は激減。
○ 厚生省はスモンの入院患者に対して、昭和46年度から月額1万円を治療研究費の枠から支出することとした。
○ 昭和47年にはスモン調査研究協議会の総括的見解として、「スモンと診断された患者の大多数は、キノホルム剤の服用によって神経障害を起こしたものと判断される」と発表された。
○ 厚生省は、難病対策の考え方、対策項目などについて検討を加えるため、昭和47年に難病プロジェクトチームを設置し、その検討結果を「難病対策要綱」として発表。 難病対策の背景
<疾病の範囲>
○取り上げるべき疾病の範囲について整理
(1)原因不明、治療方法未確立であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病
(2)経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また、精神的にも負担の大きい疾病
<対策の進め方>
1)調査研究の推進
2)医療施設の整備
3)医療費の自己負担の解消 難病対策要綱(昭和47年厚生省) ○昭和47年に下記疾患から対策をスタート
(下線のある疾患は、医療費助成の対象)
・ スモン
・ ベーチェット病
・ 重症筋無力症
・ 全身性エリテマトーデス
・ サルコイドーシス
・ 再生不良性貧血
・ 多発性硬化症
・ 難治性肝炎
※昭和49年の受給者数(対象10疾患)は17.595人 難 病 対 策 難病対策の経緯(厚労省のHPから) 1972年
#10.
(1) 基本方針の策定
厚生労働大臣は、難病に係る医療その他難病に関する施策の総合的な推進のための基本的な方針を策定。
(2) 難病に係る新たな公平かつ安定的な医療費助成の制度の確立
都道府県知事は、申請に基づき、医療費助成の対象難病(指定難病)の患者に対して、医療費を支給。
指定難病に係る医療を実施する医療機関を、都道府県知事が指定。
支給認定の申請に添付する診断書は、指定医が作成。
都道府県は、申請があった場合に支給認定をしないときは、指定難病審査会に審査を求めなければならない。
医療費の支給に要する費用は都道府県が支払い、国は、その2分の1を負担。
(3) 難病の医療に関する調査及び研究の推進
国は、難病の発病の機構、診断及び治療方法に関する調査及び研究を推進。
(4) 療養生活環境整備事業の実施
都道府県は、難病相談支援センターの設置や訪問看護の拡充実施等、療養生活環境整備事業を実施できる。 趣旨 平成27年1月1日 施行期日
概要 難病の患者に対する医療等に関する法律(平成26年5月23日成立) 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく措置として、難病の患者に対する医療費助成(注)に関して、法定化によりその費用に消費税の収入を充てることができるようにするなど、公平かつ安定的な制度を確立するほか、基本方針の策定、調査及び研究の推進、療養生活環境整備事業の実施等の措置を講ずる。(注)これまでは法律に基づかない予算事業(特定疾患治療研究事業)として実施していた。 ※児童福祉法の一部を改正する法律(小児慢性特定疾病の患児に対する医療費助成の法定化)と同日
#11.
「難病の患者に対する医療等に関する法律」 施行:平成27年1月1日
56疾病から110疾病に拡大(指定難病)
同年7月から、196疾病加わって、306疾病へ
指定医療機関、指定医
一定の人数以下(がん疾患、精神疾患は含まれない)
軽症を除く(重症度判定)
軽症高額該当(医療費総額が33,330円を超える月が支給認定申請月以前の12月以内に3回以上ある場合) R1: 333疾患
R3: 338疾患
R6: 341疾患 (演者作成)
#12.
難病法:難病の患者に対する医療等に関する法律 厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nanbyou/index.html 難病情報センターHP https://www.nanbyou.or.jp 「難病の患者に対する医療等に関する法律」(平成26年法律第50号)に基づき指定される指定難病について、治療方法の確立等に資するため、難病患者データの収集を効率的に行い治療研究を推進することに加え、効果的な治療方法が確立されるまでの間、長期の療養による医療費の経済的な負担が大きい患者を支援する制度です。
改正難病法(2022/12/16公布):
助成開始の時期を申請日から重症化したと診断された日に前倒しする。
各種療養生活支援の円滑な利用及びデータ登録の促進を図るため、「登録者証」の発行を行う。
DBの法的根拠を作り、国による情報収集と、都道府県の国への情報提供義務を規定。またDBの安全管理措置や第三者への提供ルール規定も新設され、他の公的DBとの連結解析も可能。
難病情報センターは公益財団法人難病医学研究財団が運営(厚生労働省補助事業)しており、当ホームページでは、患者さん、ご家族の皆様および難病治療に携わる医療関係者の皆様に参考となる情報を提供しております。
#13.
小児慢性特定疾病対策 児童福祉法の一部を改正
小児慢性特定疾病対策の充実
施行:平成27年1月1日
公平で安定的な医療費助成の仕組みの構築(医療費助成を義務的経費として位置付け)
研究の推進と医療の質の向上
慢性疾患児の特性を踏まえた健全育成・社会参加の促進、地域関係者が一体となった自立支援の充実
18歳未満の児童等でが対象(20歳まで継続)
514疾患から704疾病に拡大(今は814) 昭和49年 「小児慢性特定疾患治療事業」が始まり (演者作成)
#14.
法律の概要
平成27年1月1日 施行期日 児童福祉法の一部を改正する法律の概要(厚労省のHPから) ※難病の患者に対する医療等に関する法律と同日 (2) 小児慢性特定疾病に係る新たな公平かつ安定的な医療費助成の制度の確立
・都道府県・政令指定都市・中核市は、小児慢性特定疾病にかかっている児童等であって、当該疾病の程度が一定程度以上で
あるものの保護者に対し、申請に基づき、医療に要する費用(小児慢性特定疾病医療費)を支給。
(現行の小児慢性特定疾病医療費助成は児童福祉法に基づく法律補助であるものの裁量的経費。今回、義務的経費化。)
・医療費助成に要する費用は都道府県等の支弁とし、国はその2分の1を負担。
・その他、適正な医療費助成及び医療の質を担保する観点から、指定医療機関(都道府県等が指定)制度等に関する規定を整備。
➢支給認定の申請に添付する診断書は、指定医が作成。 ➢都道府県等は、支給認定をしないときは、小児慢性特定疾病審査会に審査を求める。 (3) 小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の実施
・都道府県等は、相談支援など小児慢性特定疾病児童に対する自立の支援のための事業(※)を実施。
(※)必須事業 : 小児慢性特定疾病児童等、その保護者その他の関係者に対する相談支援、必要な情報提供、助言 等
任意事業 : ①レスパイト(医療機関等における小慢児童等の一時預かり)、②相互交流支援、③就労支援、④家族支援(家族の休養確保のための支援)等 (4) 小児慢性特定疾病の治療方法等に関する研究の推進
・国は、小児慢性特定疾病の治療研究など、慢性疾病にかかっている児童等の健全な育成に資する調査及び研究を推進。 (1)基本方針の策定
・良質かつ適切な小児慢性特定疾病医療支援の実施その他の疾病児童等の健全な育成に係る施策の推進を図るための基本的な
方針を定める。
持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく措置として、小児慢性特定疾病の患者に対する医療費助成に関して、その実施に要する経費に消費税の収入を充てることができるようにするなど、公平かつ安定的な制度を確立するほか、基本方針の策定、慢性疾病児童の自立支援事業の実施、調査及び研究の推進等の措置を講ずる。 法案提出の趣旨
#15.
小児慢性特定疾病の対象疾患群(16) 悪性新生物
慢性腎疾患
慢性呼吸器疾患
慢性心疾患
内分泌疾患
膠原病
糖尿病
先天性代謝異常
血液疾患
免疫疾患
神経・筋疾患
慢性消化器疾患 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
皮膚疾患
骨系統疾患
脈管系疾患 (演者作成)
#16.
指定難病(15疾患群)に指定された骨系統疾患 276 軟骨無形成症
275 タナトフォリック骨異形成症
274 骨形成不全症
172 低ホスファターゼ症
272 進行性骨化性線維異形成症
326 大理石骨病 小児慢性特定疾病(16疾患群)に指定された骨系統疾患 5 内分泌疾患→骨系統疾患
・ 軟骨異栄養症 ー軟骨無形成症、軟骨低形成症
・ 骨形成不全症
8 先天性代謝異常→骨系統疾患
・ 低ホスファターゼ症
・ 大理石骨病 胸郭不全症候群、多発性軟骨性外骨腫症、2型コラーゲン異常症、点状軟骨異形成症、偽性軟骨無形成症、ラーセン症候群、FOP, TRPV4異常症、骨硬化性疾患、ビールズ症候群 黄色靭帯骨化症、後縦靭帯骨化症、広範脊柱管狭窄症、特発性大腿骨頭壊死症、ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症、強直性脊椎炎、肋骨異常を伴う先天性側弯症 TRPV4異常症 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群 カムラティ・エンゲルマン症候群
#17.
指定難病
(代謝系疾患) 指定難病
(骨・関節系疾患) 指定難病
(内分泌疾患) (演者作成)
#18.
子ども療養費:乳幼児等に係る医療費の援助 各市区町村が実施するこどもに係る医療費の援助については、各都道府県が要綱等に基づき補助しているところです。
医療保険制度:(制度自体は1972年頃発足)。平成14年10月から3歳未満の乳幼児は2割負担に軽減、平成20年4月から義務教育就学前へ範囲を拡大
医療証の名称は統一されていない。乳幼児医療証、子ども医療証等
健康保険証と医療証を医療機関等の窓口に提示していただくことで、一つの医療機関または訪問看護ステーションにつき、入院または通院ごとに1日あたり500円まで(500円に満たない場合は、その金額)のご負担で受診できます。
ご負担いただくのは、同じ医療機関につき、月2日までです。
こども家庭庁成育局母子保健課
<https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/kodomoiryouhityousa-r4r5/> 4. 医療費助成制度
#19.
Moriichi A. モダンメディア2020 医療費助成制度の比較
#20.
5. 大阪における難病医療ネットワークの構築(大阪府難病医療提供体制について) 2015年厚生労働省「難病の患者に対する医療等の総合的な推進を測るための基本方針」(告示)
2017年厚生労働省「都道府県における地域の実情に応じた難病の医療提供体制の構築について」(通達) (演者作成)
#21.
大阪難病医療ネットワークとは…
難病診療連携拠点病院、難病診療分野別拠点病院、
難病医療協力病院で構成
【目指すべき方向性】
・拠点病院の専門診療科の特徴、得意分野などの情報提供
・希少難病などに対する早期の診断、適切な治療の提供と療養支援
・遺伝性難病の医療・療養における課題への取組み
・地域医療や在宅医療のケアの向上
・安定した療養生活や学業・職業生活への支援
・府や政令中核市保健所との情報・課題の共有と連携 大阪難病医療ネットワーク事業 大阪難病医療ネットワーク事業のHP(https://osakananbyo-net.jp/)から
演者作成
#22.
大阪府における難病対策等の体制図(R3) 大阪難病医療ネットワーク事業のHP(https://osakananbyo-net.jp/)から演者作成
#23.
(大阪府ホームページ http://www.pref.osaka.lg.jp/chikikansen/nanbyo/index.html) https://www.pref.osaka.lg.jp/o100040/chikikansen/nanbyo/index.html(以前のバージョン)
#24.
成育基本法:成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律 第一条 この法律は、次代の社会を担う成育過程にある者の個人としての尊厳が重んぜられ、その心身の健やかな成育が確保されることが重要な課題となっていること等に鑑み、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、成育医療等の提供に関する施策に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体、保護者及び医療関係者等の責務等を明らかにし、並びに成育医療等基本方針の策定について定めるとともに、成育医療等の提供に関する施策の基本となる事項を定めることにより、成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦(以下「成育過程 にある者等」という。)に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策を総合的に推進することを目的とする。
基本理念
国の責務
地方公共団体の責務
保護者の責務
医療関係者等の責務 平成三十年法律第百四号 (2018)
この法律は、令和五年四月一日から施行する。 6. 子ども中心の社会を
#25.
こども基本法 この法律は、日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、次代の社会を担う全てのこどもが、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指して、社会全体としてこども施策に取り組むことができるよう、こども施策に関し、基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、及びこども施策の基本となる事項を定めるとともに、こども政策推進会議を設置すること等により、こども施策を総合的に推進することを目的とする。
基本理念
国の責務
地方公共団体の責務
事業主の努力
国民の努力 令和四年法律第七十七号(2022) こども大綱:
少子化対策大綱+子供・若者育成支援推進大綱+子供の貧困対策に関する大綱
#26.
こども家庭庁設置法 この法律は、こども家庭庁の設置並びに任務及びこれを達成するため必要となる明確な範囲の所掌事務を定めるとともに、その所掌する行政事務を能率的に遂行するため必要な組織を定めることを目的とする。 司令塔の役割 令和四年法律第七十五号 この法律は、令和五年四月一日から施行する。
#27.
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/dl/s0421-4c_0002.pdf 薬剤の開発 7. 薬剤開発
#28.
#29.
https://www.jpma.or.jp/about_medicine/shinyaku/tiken/about/g75una000000151b-att/chiken_081.pdf 臨床試験とは
#30.
Milosic F et al Front Aging 2024 8. 早老症を示す遺伝疾患
#31.
Batista NJ et al Genes 2023 ヒトLMNA 遺伝子の構造と関連疾患 (ラミン病=Laminopathies) HGPS: Hutchinson–Gilford progeria syndrome, APS: atypical progeroid syndromes, MAD: mandibuloacral dysplasia, FPLD: Dunnigan familial partial lipodystrophy, EDMD: Emery–Dreifuss muscular dystrophy, AWS: atypical Werner syndrome, RSYLLG motif
#32.
Batista NJ et al Genes 2023 LMNA遺伝子産物の翻訳後修飾とプロジェリン
#33.
Worman HJ & Michaelis S Nucleus 2023 プレラミンAは ZMPSTE24という酵素で分解される(プロセシング) ハッチンソンギルフォード症候群 プロセッシング不全性プロジェロイド・ラミノパチー
#34.
Worman HJ & Michaelis S Nucleus 2023 Prelamin A がZMPSTE24に切断されない場合 核の形が異常となる
#35.
下顎先端異形成症(mandibuloacral dysplasia: MAD) 頭蓋顔面の異常、骨格の異常、皮膚の異常、脂肪萎縮症、関節拘縮、低身長などを臨床的特徴とし、常染色体劣性遺伝形式をとる非常にまれな早老症候群の1病型である。
核膜の主要構成成分であるラミンAの合成過程に異常がみられる。
A型とB型に分類され、それぞれLMNA, ZMPSTE24 が責任遺伝子として同定されている。
プロセッシング不全性プロジェロイド・ラミノパチー(Processing-deficient progeroid laminopathy)と呼ばれるようになった。
#36.
Homozygous missense mutation in LMNA gene encoding two nuclear envelope proteins(Lamins A and C) was reported in five consanguineous Italian families.
(Am J Hum Genet 71: 426-431, 2002)
Compound heterozygous mutations in the Zinc metalloproteinase (ZMPSTE24) gene were reported in one patient with MAD.
(Hum Mol Genet 12:1995-2001, 2003) 下顎先端異形成症の遺伝子異常
#37.
MADの自然歴 MADAでは4~5歳頃、MADBでは2歳までに骨や皮膚、脂肪組織の変化が出現し、MADAでは部分性の脂肪萎縮、MADBでは全身性の脂肪萎縮をきたす1)。
平均寿命は30歳程度2)で、高血圧や動脈硬化などの心血管疾患や腎不全が死因となる3)。
脂肪萎縮に伴うインスリン抵抗性や糖脂質代謝異常4)は心血管疾患を発症するリスク因子となるため、その評価が重要となる。 Ageing Research Reviews. 2018; 42: 1–13.
J Med Genet. 2005; 42(6): 1–7.
JAMA Dermatol. 2015; 151(5): 561–2.
脂肪萎縮症診療ガイドライン 日本内分泌学会雑誌 2018; 94: 1-31.
#38.
https://www.progeriaresearch.org/meet-the-kids/ 世界のどこに患者さんがいるか: Progeria Research Foundation HGPS:1/2,000,000 PL: 1/2,500,000
#39.
ファルネシル基転移酵素阻害剤が有効
#40.
#41.
Dhillon S. Drugs 2021 Key milestones in the development of lonafarnib for the treatment of progeria and progeroid laminopathies FTI: farnesyltransferase inhibitor Approved in Japan (Jan 2024) 27 Pts HGPS 35 Pts HGPS Only 1 of PL Lonafarnib tried for lung cancer and brain tumor, repurposing
#42.
ZMPSTE24の複合ヘテロ接合体変異
c.121C>T (p.Q41X)/c.743C>T (p.P248L)
#43.
MADに見られる骨石灰化障害
#44.
身体所見(22歳姉) (18歳妹) 身長 127.6 cm 体重 22.8 kg
BMI 14.0 kg/m² 体脂肪率 18.4 %
体温 36.9度 血圧 116/72 mmHg
脈拍 90 回/分 呼吸数 24 回/分
眼球突出、尖った鼻、下顎低形成
耳介低位、疎らな頭髪
斑状色素沈着を伴う皮膚の萎縮
皮下脂肪減少
手に皮下石灰化あり
側弯、関節の屈曲拘縮あり 身長 112.0 cm 体重 17.6 kg
BMI 14.0 kg/m² 体脂肪率 18.2 %
体温 36.8度 血圧 101/87 mmHg
脈拍 108 回/分 呼吸数 18 回/分
眼球突出、尖った鼻、下顎低形成
耳介低位、疎らな頭髪
斑状色素沈着を伴う皮膚の萎縮
皮下脂肪減少
手足に皮下石灰化複数あり
側弯重度、関節の屈曲拘縮あり 写真掲載の承諾は本人及び母親から頂いています
#45.
腎機能の推移 妹 妹 姉 姉 (g/gCr) (mg/dL)
#46.
医誠会国際総合病院
酒井規夫、外川正生、北岡太一、成田綾、斎藤広幸、菅谷真由佳、中道龍哉、河内晋平
大阪大学大学院医学系研究科 小児科学
窪田拓生、大幡泰久、藤原誠、中山尋文、山本賢一、中野由佳子、山田知絵子、石見壮史、植田郁美
大阪母子医療センター研究所
道上敏美、川井正信
謝辞