テキスト全文
利尿剤フロセミドの基本情報と種類
#1. 利尿剤フロセミドの全て あなたの悩みは全て解決! ドクターくりつべ@Youtube
#3. 糸球体 近位尿細管 遠位尿細管 集合管 ヘンレ下行脚 ヘンレ上行脚 ループ利尿剤 サイアザイド系利尿剤 K保持系利尿剤 V2受容体拮抗薬 Na
K
Cl Na K Na
K H2O 利尿剤の種類
フロセミドの効果と使用法
#4. フロセミド(ラシックス)の効果 5〜15分以内で効果あり
3〜6時間くらい効く
「ラスト シックス!」
(昔)6時間で浮腫をとる薬
⇒(今)6時間しか効かない薬 かなり短時間で効く!
効果なければ増量を!
#5. フロセミド(ラシックス) 尿 鞭=フロセミド 『弱い鞭でも尿がでる!』
#6. 尿 フロセミド(ラシックス) (慢性腎臓病:CKD) 鞭=フロセミド 『弱い鞭では尿がでない!』
#7. 尿 尿 フロセミド(ラシックス) (慢性腎臓病:CKD) フロセミド20mgで尿が出なければ40→80mg・・・と
強いムチを入れないと尿はでない(最大量200mg/日) 鞭=フロセミド 『強い鞭なら尿がでる!』
フロセミドの投与方法と急性期治療
#8. もしくは フロセミド風呂 持続投与で血中濃度をあげる
#9. 単回投与?持続静注? DOSE trial (フロセミド1日2回ボーラス vs 持続投与) 差はなし!
フロセミドのバイオアベイラビリティと投与量
#11. 急性期治療:Door to furosemide time J Am Coll Cardiol. 2017;25:3042-51 30分 体液貯留のある心不全には
なるべく早く投与する!
#12. 服用した薬物が全身循環に到達する割合をあらわす定数。(生物学的利用能)
フロセミドのバイオアベイラビリティは10〜50%。
(※個人差がある)
バイオアベイラビリティ(bioavailability) フロセミド静注20mg = 吸収率 内服40mg
#13. 何mg投与する? 原則
天井量を超えないと効かない薬
最大使用量200mg/日程度
普段フロセミドを飲んでいる人
普段使っている経口フロセミド量と同じ量を静注投与
#14. 尿が出過ぎて困る人は? 体液量低下により血圧が下がる恐れがある人! 低心機能 大動脈弁狭窄症 ※そういう人にはフロセミド10mgから静注投与など
フロセミドの効果発現と急性期の注意点
#16. フロセミドの効果発現 フロセミドはアルブミンに結合して運搬され、
近位尿細管における有機酸トランスポータによって
尿細管内に分泌されて効果を発揮する。
低アルブミン血症、腎血流低下、尿蛋白では効果が減弱。
つまり、栄養状態は重要。
心不全の栄養管理はこの観点でも大切。
#17. 急性期は利尿剤効きにくい? 尿量 フロセミドの量
#18. 急性期は利尿剤効きにくい? 心不全の悪化時 腎血流量の低下 腸管浮腫 交感神経活性化状態 利尿剤は
効きにくくなる
(特に内服薬)
フロセミドの欠点と投与中の注意点
#19. 急性期は静注?内服? 心不全の悪化時 腎血流量の低下 腸管浮腫 交感神経活性化状態 利尿剤は
効きにくくなる
(特に内服薬) 静注がベター!
#21. 利尿剤投与中の注意点 ◯電解質異常
低カリウム血症⇒重症不整脈
◯腎機能障害
腎臓をムチでたたく分腎臓は悪くなる
◯代謝性アルカローシス 対策はK補充、スピロノラクトン投与
#22. フロセミドの投与は予後を悪くする? フロセミドの慢性的な使用は、用量依存的に予後増悪と相関している Circ J 2016;80:1396-1403
フロセミドの投与戦略とまとめ
#23. フロセミドの欠点 【Post-diuretic effect】 (リバウンド現象)
フロセミドは作用時間が短く作用が強力なため、効果が切れたときにNa吸収が増加する
⇒フロセミドの1日複数回の投与、持続投与
長時間作用型のループ利尿剤への変更
(※長期間投与が必要なときはトラセミド、アゾセミド)
RASの活性化が関与!
#24. 複数回投与時のススメ 10時 13時 16時 19時 夜間の頻尿につながらない
#25. 短時間作用型 vs 長時間作用型 Circ J 2012; 76: 833-42 (短時間作用型) (長時間作用型) 長時間作用型(トラセミド、アゾセミド)の方が
短時間作用型(フロセミド)よりも予後も良い
#26. ありがとうございました利尿剤の理解が深まれば幸いです!