Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

ログイン

アプリだとスライドの中のお気に入りの1ページを保存できます

インストール

1/29

感染症専門医が解説!サル痘(Monkeypox)疑い患者の適切な対応方法(疑い患者が来たらどうする??)

  • 感染症科

  • 天然痘
  • Monkypox

17,546

38

2022/6/13
2022/6/13 更新

本スライドの対象者

研修医/専攻医/専門医

内容

2022年5月以降、欧米諸国の複数国からサル痘(致命率:最大約11%)が報告されています。サル痘を疑うキーワードは、流行地でのげっ歯類の接触、発熱+発疹、男性同性愛者などです。サル痘の院内感染対策、診断法、治療法についてまとめました。

◎目次

・Take Home Messages

・目次

・サル痘

・世界の流行状況

・過去の流行地域以外でのアウトブレイク

・これまでの日本での報告は?

・サル痘の感染源

・サル痘の感染経路

・サル痘の臨床症状

・サル痘の合併症

・サル痘と鑑別診断

・サル痘と水痘の鑑別方法

・サル痘の診断方法

・サル痘の対応・診断方法

・サル痘の治療法

・Tecovirimat

・Cidofovir

・Brincidofovir

・サル痘の予防法

・よく聞かれるQ&A

Lemon@感染症

急性期総合病院


Lemon@感染症さんの他の投稿スライド

初期研修医が知っておきたい入院患者が発熱した時のアプローチ

#抗菌薬選択

191

30,970

最終更新:2022年6月24日

初期研修医が知っておきたいCandida血症の適切なマネージメント

#Candida血症 #ミカファンギン

83

11,898

最終更新:2022年5月20日

初期研修医が知っておきたい黄色ブドウ球菌血症の適切なマネージメント

#PREDICT score #黄色ブドウ球菌

101

17,341

最終更新:2022年5月30日

もっと見る


診療科ごとのスライド

内科(301)

消化器内科(48)

循環器内科(69)

呼吸器内科(70)

血液内科(29)

糖尿病内分泌代謝内科(41)

腎臓内科(23)

アレ膠リウマチ内科(24)

脳神経内科(86)

総合診療科(112)

救急科(315)

外科(29)

消化器外科(2)

呼吸器外科(1)

乳腺外科(0)

整形外科(73)

脳神経外科(13)

泌尿器科(21)

形成外科(15)

皮膚科(23)

眼科(17)

耳鼻咽喉科(12)

歯科口腔外科(8)

リハビリテーション科(7)

心臓血管外科(3)

小児科(37)

産婦人科(43)

精神科(57)

放射線科(44)

麻酔科(12)

緩和ケア科(20)

感染症科(174)

産業医(6)

初期研修医(259)

その他(260)


感染症専門医が解説!サル痘(Monkeypox)疑い患者の適切な対応方法(疑い患者が来たらどうする??)

  1. 感染症専門医が解説! サル痘(Monkeypox) 疑い患者の適切な対応方法 (疑い患者が来たらどうする??) Lemon@感染症 日本感染症学会専門医・指導医・評議員 twitter: @Dr_lemon_infect

  2. Take Home Messages 1. 2022年5月以降、欧米諸国の複数国からサル痘(致 命率:最大約11%)が報告されている 2. サル痘を疑うキーワードは、流行地でのげっ歯類の接触、 発熱+発疹、男性同性愛者などである 3. サル痘を疑ったら、院内では接触感染と飛沫感染に加え て、空気感染対策も行う 4. 診断で重要なのは皮疹のPCR検査、治療として国内では 薬事承認されていないが、海外ではTecovirimatが可能

  3. 目次 1. サル痘によるアウトブレイクの状況 2. サル痘の感染源と感染経路 3. サル痘の臨床症状と合併症 4. サル痘の診断方法 5. サル痘の治療法と予防法

  4. サル痘 ✓ オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスによる感染症 ✓ 1970年にヒトでの感染が発見されて以来、中央アフリカから西アフリ カにかけて流行 ✓ 1980年に世界から根絶された「天然痘」に病態がとても良く似ており、 症状だけでこれら2つの疾患を鑑別することは困難 ✓ 日本では感染症法上の4類感染症に指定

  5. 世界の流行状況 ✓ 2022年5月13日時点で、WHOに12カ国から92例の確定例、28 例の疑い例が報告(死亡例はなし) ✓ 英国、スペイン、ポルトガルが21-30例と多数を占める ✓ 2022年5月7日に英国健康安全局から、サル痘の流行地域である ナイジェリアに最近の渡航歴がある患者からサル痘患者が報告された ✓ しかし、その後の事例は、この発端事例と関連のないサル痘患者の 報告が継続している ✓ 今回の感染者のうち、ゲイやバイセクシュアルなど男性と性行為をする 男性(Men who has Sex with Men: MSM)の間で発生した ケースが多いことが特徴

  6. 過去の流行地域以外でのアウトブレイク ✓ 2003年4月に、ガーナから輸入されたサル痘に感染したげっ歯類の 輸入動物を原因として、米国テキサス州でアウトブレイク発生 ✓ 動物販売業者で、サル痘に感染したげっ歯類がプレーリードッグと接し、 その後ペットとして販売されたプレーリードッグを介して47例のヒト症例 が報告 ✓ 本事例において死亡例は報告されず、またヒトヒト感染の報告もなし

  7. これまでの日本での報告は? ✓ 2003年4月の米国でのアウトブレイクに関連して、テキサス州に輸入 されたげっ歯類のうち、アフリカヤマネ17匹が2003年5月8日に日本 へ輸入されたことが判明した ✓ しかし、これらのアフリカヤマネは全頭が死亡、もしくはサル痘ウイルス 検査陰性が確認され、国内での発生にはつながらなかった ✓ 日本国内では集計の開始された2003年以降、輸入例を含めサル 痘患者の報告はない

  8. 目次 1. サル痘によるアウトブレイクの状況 2. サル痘の感染源と感染経路 3. サル痘の臨床症状と合併症 4. サル痘の診断方法 5. サル痘の治療法と予防法

  9. サル痘の感染源 ✓ 主にアフリカに生息するリスなどのげっ歯類との接触(噛まれる、引っ かかれる、血液・体液・皮膚病変に触れるなど)で感染する ✓ その他に、サル、ウサギなどサル痘ウイルスを保有する動物との接触で 感染する ✓ 「サル」痘と、「サル」の名前がついているが、たまたまサルに感染するこ とがあるというだけ

  10. サル痘の感染経路 ✓ サル痘はヒトからヒトに感染することがある ✓ 主な感染経路は接触感染、飛沫感染の2つ 飛沫感染:サル痘に感染した人の飛沫を浴びる 接触感染:サル痘に感染した人の体液・皮膚病変(発疹部位) に触れる 空気感染も必要! ✓ 理論的には空気感染も起こす可能性が指摘されているが、実際に 空気感染を起こした事例は確認されていない ✓ まれだが、リネン類を介した医療従事者の感染の報告もある ✓ 発症後からすべての皮疹が消失し、新しい正常な皮膚に覆われるま で感染予防策をとることが推奨されている 感染対策期間に注意!

  11. 目次 1. サル痘によるアウトブレイクの状況 2. サル痘の感染源と感染経路 3. サル痘の臨床症状と合併症 4. サル痘の診断方法 5. サル痘の治療法と予防法

  12. サル痘の臨床症状 ✓ ウイルスに曝露してから通常6-13日(最大5-21日)の潜伏期間 の後に発症する ✓ 発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状が0-5日程度持続し、発熱13日後に発疹が出現する ✓ 皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、かさ ぶたとなる ✓ 通常、全身に発疹がみられるが、今回のアウトブレイクでは性器や肛 門周辺にのみ発疹がみられた事例も報告されている

  13. サル痘の臨床症状 ✓ アメリカにおける2003年のアウトブレイクの際にサル痘と診断された34 人の患者の臨床症状 発疹 :97% 発熱 :85% 寒気 :71% リンパ節腫脹:71% 頭痛 :65% 筋肉痛 :56% ✓ 発疹が出るよりも約2日前に発熱がみられた ✓ 発熱は8日、発疹は12日続いた

  14. サル痘の合併症 ✓ 皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などの合併 症を起こすことがある ✓ 多くの場合、2-4週間持続し自然軽快する ✓ 一方で、小児例や、あるいは曝露の程度、患者の健康状態、合併 症などにより重症化することがある ✓ 致命率は1-11%程度で、特に小児において高い傾向にある ✓ ただし、先進国では死亡例は報告されていない 小児に要注意!

  15. サル痘と鑑別診断 ✓ 同じく発疹を症状とする疾患が鑑別となる ✓ 皮膚病変が類似する水痘、そしてサル痘以外のオルソポックスウイル ス感染症である天然痘(自然界には存在しない)、牛痘(主に欧 州から中央アジアに存在)、そして野生に分布するワクチニアウイルス 感染症(インド、南アメリカに存在)との鑑別が重要 ✓ 既に根絶されている天然痘とは症状での区別は困難とされている 水痘と天然痘に注意!

  16. サル痘と水痘の鑑別方法 ✓ 発疹の部位:サル痘は手掌と足底にも多い 水痘は頭皮にも多い ✓ 過去の水痘罹患歴: 過去に水痘罹患歴があれば、水痘の再感染は原則ない ✓ 過去の水痘ワクチン接種歴: 過去に水痘ワクチン2回接種歴があれば、水痘の感染は原則ない ✓ 水痘は、抗体価測定や発疹の水痘・帯状疱疹ウイルス抗原キットを用 いて診断が可能 水痘の罹患歴やワクチン接種歴を確認しよう!

  17. 目次 1. サル痘によるアウトブレイクの状況 2. サル痘の感染源と感染経路 3. サル痘の臨床症状と合併症 4. サル痘の診断方法 5. サル痘の治療法と予防法

  18. サル痘の診断方法 ✓ 主に水疱や膿疱の内容液やかさぶた、あるいは組織を用いてPCR検査 で遺伝子を検出することが有用である ✓ その他、ウイルス分離・同定や、ウイルス粒子の証明、蛍光抗体法など の方法もある ✓ 抗原検査や抗体検査は交差反応が多く、サル痘の特異的な診断には 至らない 診断は、PCRが基本!

  19. サル痘の対応・診断方法 ✓ 現在、コマーシャルベースでの診断体制が整備されていない ✓ サル痘は感染症法上の4類感染症なので、疑ったら管轄の保健所に 相談する ✓ PCR検査に用いる水疱や膿疱の内容液やかさぶた、あるいは組織の検 体を採取する ✓ 採取した検体を保健所経由で、都道府県の地方衛生研究所や国立 感染症研究所と相談する 医療機関 保健所 地方衛生研究所 国立感染症研究所

  20. 目次 1. サル痘によるアウトブレイクの状況 2. サル痘の感染源と感染経路 3. サル痘の臨床症状と合併症 4. サル痘の診断方法 5. サル痘の治療法と予防法

  21. サル痘の治療法 ✓ 主に対症療法が行われる ✓ 我が国で利用可能な薬事承認された特異的な治療薬がない ✓ 欧州においては特異的治療薬としてTecovirimatが承認されている ✓ このほか、実験室レベルではCidofovir、Brincidofovirなどの薬剤が 有効な可能性がある 海外では、Tecovirimatが使用可能!

  22. Tecovirimat ✓ 天然痘に対する治療薬としてFDAに承認されている ✓ ヒトを対象としたサル痘に対する有効性を示すデータはないが、他の動 物におけるオルソポックスウイルス感染症に対して有効性を示しているヒ ✓ ヒトに対する臨床試験で本剤の安全性と忍容性は示されている ✓ 本剤はカプセル剤である(内服薬) ✓ 副作用:頭痛、嘔気、腹痛が多い

  23. Cidofovir ✓ HIV/AIDS患者におけるサイトメガロウイルス網膜症に対する治療薬としてFDAに 承認されている薬剤 ✓ ヒトを対象としたサル痘に対する有効性を示すデータはないが、in vitroにおいてポック スウイルスに対し活性があることが示されている ✓ 禁忌:以下のいずれかに該当する者 ① クレアチニン1.5mg/dL以上 ② 7日以内に腎機能障害を来す可能性のある薬剤の投与を受けている ✓ 妊婦、授乳婦、小児、高齢者への安全性は検討されていないので適応を慎重に検 討する ✓ 副作用:腎障害、好中球減少、眼圧低下、前部ぶどう膜炎及び虹彩炎、代謝性 アシドーシスなど

  24. Brincidofovir ✓ Cidofovirのプロドラッグ ✓ 天然痘に対する治療薬としてFDAに承認されている ✓ ヒトを対象としたサル痘に対する有効性を示すデータはないが、in vitro においてポックスウイルスに対して活性があることが示されている ✓ 錠剤と経口懸濁液の2種類の製剤がある ✓ 副作用:下痢、嘔気・嘔吐、腹痛が多い 男性不妊の可能性がある

  25. サル痘の予防法 ✓ 天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされている ✓ しかし全世界で天然痘が撲滅されたため、日本では1976年以降、 天然痘のワクチン接種は行われていない ✓ サル痘ウイルス曝露後4日以内に天然痘ワクチンを接種すると感染 予防効果が、曝露後4-14日で接種した場合は重症化予防効果が あるとされている ✓ 流行地ではサル痘ウイルスに感受性のある動物や、感染患者との接 触を避けることが大切である 天然痘ワクチンが有効だが、 1976年以降実施されていない!

  26. よく聞かれるQ&A Q. どのような時に、サル痘を疑いますか? • アフリカ等の流行地で動物との接触歴がある時に疑います ✓ 主ににアフリカに生息するリスなどのげっ歯類との接触(噛まれる、引っかかれる、血 液・体液・皮膚病変に触れるなど)で感染します ✓ その他に、サル、ウサギなどサル痘ウイルスを保有する動物との接触で感染します • 男性と性行為をする男性で、発熱と発疹があると時に疑います ✓ 最近のアウトブレイクでは、アフリカ等の流行地に渡航歴がなく症例が増えています ✓ 今回は、男性と性行為をする男性の間で発生したケースが多いことが特徴です Q. サル痘を疑った時の適切な感染対策を教えてください • 接触感染対策、飛沫感染対策に加えて、空気感染対策も行います ✓ 主な感染経路は接触感染、飛沫感染の2つです ✓ 理論的には空気感染も起こす可能性が指摘されています ✓ まれですが、リネン類を介した医療従事者の感染の報告もあります ✓ 発症後からすべての皮疹が消失し、新しい正常な皮膚に覆われるまで、これらの 感染予防策をとることが推奨されています

  27. Take Home Messages 1. 2022年5月以降、欧米諸国の複数国からサル痘(致 命率:最大約11%)が報告されている 2. サル痘を疑うキーワードは、流行地でのげっ歯類の接触、 発熱+発疹、男性同性愛者などである 3. サル痘を疑ったら、院内では接触感染と飛沫感染に加え て、空気感染対策も行う 4. 診断で重要なのは皮疹のPCR検査、治療として国内では 薬事承認されていないが、海外ではTecovirimatが可能

  28. 参考文献 ✓ 国立感染症研究所. サル痘とは. 2022 ✓ 国立国際医療研究センター病院. サル痘のファクトシート. 2022 ✓ CDC. Monkeypox, 17 Nov. 2021 ✓ Huhn GD, et al: Clinical characteristics of human monkeypox, and risk factors for severe disease. Clin Infect Dis: 2005

Antaa Slide

医師・医学生のためのスライド共有

App StoreからダウンロードGoogle Play Storeからダウンロード

会社概要

Antaa, Inc. All rights reserved.