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風邪への抗菌薬遅延処方

投稿者プロフィール
小林聡史

はるな生活協同組合通町診療所

11,737

12

概要

昔作ったスライドです。卒業した専攻医プログラムの人へのシェアのためにアップ。

本スライドの対象者

研修医

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テキスト全文

風邪への抗菌薬遅延処方の背景と意義

#1.

風邪への抗菌薬遅延処方~delayed antibiotic prescribing strategy~ 湯沢町保健医療センター S3 小林聡史 JAMA Internal Medicine January 2016 Volume 176, Number 1

#2.

背景 プライマリケアでは 診断がしばしば困難、抗菌薬の適応が不明瞭になりやすい 悪化リスクを過剰に心配しがち

#3.

Delayed antibiotic prescribing strategy(遅延処方) 不要な抗菌薬処方を減らすため「遅延処方」が提唱 すぐに抗菌薬処方する群より症状コントロールが不良だったという論文もあれば、合併症は差がなかったという論文もある UKではuncomplicated respiratory infectionsへの抗菌薬処方の50%以上が遅延処方 殆どの論文はUK発 ↓ スペインでもやってみた

遅延処方の対象患者と除外基準

#4.

Patient 18歳以上の急性単純性気道感染(咽頭炎、副鼻腔炎、気管支炎、 軽度~中等度のCOPD急性増悪) 医師が抗生剤を出すかどうか迷う程度(Reasonable doubt) *例(急性咽頭炎):Centor(non-modified)が2-3点

#5.

*Exclusion 過去に遅延処方トライアルに参加 症状が1週間以上持続、症状が強い 重症疾患の疑い(肺炎、乳様突起炎、扁桃周囲膿瘍など) 重症基礎疾患があり合併症リスクが高い 65歳以上で下記2つ以上合致 or 80歳以上で下記1つ以上合致 (1年以内の入院、糖尿病、心不全の既往、ステロイド内服中)

#6.

Intervention/Comparison:4群に分ける Immediate:すぐ抗生剤をもらい同日から服用開始 No prescription:抗生剤なし Delayed prescription 〇Collection:3日後にクリニックの受付に行けば       抗生剤がもらえる 〇Patienl-led:抗生剤はすぐもらう

遅延処方の介入方法と評価デザイン

#7.

説明 Immediate/No prescription 群に ・最初の数日で悪くなるのは正常だけど、とても悪化したと感じたら再診を検討 ・咽頭炎≧5日、他疾患≧10日の改善不良があれば再診を検討 Delayed prescription 群に ・最初の数日で悪くなるのは正常だけど、とても悪化したと感じたら抗生剤使用または再診を検討 ・咽頭炎≧5日、他疾患≧10日の改善不良があれば抗生剤考慮

#8.

Outcome Primary  症状の期間と重症度 Secondary  抗生剤使用、患者満足度、  抗生剤の効果に関する信頼(belief)、  仕事や活動の欠席

#9.

Design RCT 〇(Electronic online platform) 隠蔽化 △(記載なし) Intention to treat 〇 盲検化 ×(不能) Sample size計算 〇(各群毎150と計算、実際は約100)

#10.

Baseline 平均40代 半分がNonsmoker 咽頭炎が半分 COPDはほぼいない 発症後5-6日で受診

主要および二次的評価項目の結果

#11.

1-6点のうち5,6点の人=症状が重度の人が約半分 (本人の評価?)

#12.

Primary outcome:症状の期間 すぐ処方する群で症状の持続期間が優位に短い 重度な症状だと0.5-1日短い 症状消失まで0.6-2.7日短い

#13.

Primary outcome:症状の重症度 最大の重症度に有意差なし ただしサンプルサイズは不足

#14.

Secondary outcome 遅延処方群(Collection, Patient-led)で抗菌薬をもらったり使用したのは2-3割 処方なし群でも1割は抗菌薬使用している すぐ処方群でも1割は抗菌薬使用してない

研究の制限と著者の結論

#15.

仕事や活動の欠席率は遅延処方群(Collection, Patient-led)で少ない 患者満足度は各群で差なし

#16.

Limitation サンプルサイズは資金不足のため足りなかった COPD急性増悪の症例数が少なかった 抗菌薬のプラセボ効果があるかもしれない  →Real worldをより反映しているかも!

#17.

著者の結論 抗菌薬の遅延処方はすぐ処方するのと比べて 症状の持続期間や重症度はわずかに悪いが 臨床的にはほぼ同程度 と考えられる

#18.

感想 日本でも十分できそうな戦略 Populationが僕らの実臨床と乖離あり(年齢、発症から来院までの日数) 絶対抗菌薬必要ないだろ!という軽い人は含まれてない 「絶対抗菌薬出さない」以外のオプションとして覚えておいてもいいかもしれない

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