#4.
by ドクターK 糖尿病網膜症の分類 • 単純糖尿病網膜症 (所見)毛細血管瘤、点状・斑状・線状出血、硬性白斑、網膜浮腫 • 増殖前糖尿病網膜症 (所見)軟性白斑、静脈異常、網膜内細小血管異常 • 増殖糖尿病網膜症 (所見)新生血管、網膜前出血、硝子体出血、線維血管膜、牽引性網膜剥離 単純>増殖前>増殖の順で進行している状態で、糖尿病網膜 症はその分類によって推奨される眼科診察間隔が変わります ophthalmology @doctorK1991
#5.
by ドクターK 眼科併診のタイミング ー糖尿病網膜症ー Davis分類 糖尿病網膜症なし 単純糖尿病網膜症 増殖前糖尿病網膜症 増殖糖尿病網膜症 受診間隔 1年に1回 6カ月に1回 2カ月に1回 1カ月に1回 ※あくまで目安であり、受診間隔は状況に応じて適宜短縮したり、延長したりします ophthalmology @doctorK1991
#6.
by ドクターK 帯状疱疹の眼合併症 • 帯状疱疹が三叉神経第1領域に生じると、眼部帯状疱疹 を生じる • 角膜炎、結膜炎、強膜炎、虹彩炎、眼筋麻痺、涙腺炎な どが報告されている ophthalmology @doctorK1991
#7.
by ドクターK 眼科併診のタイミング ー帯状疱疹- • Hutchinsonの法則: →鼻尖部・鼻翼部に皮疹がある時は眼合併症の頻度が高い →Hutchinsonの法則に当てはまれば眼科併診を 眼合併症は皮疹が出るよりも遅れて生じることがあります。なので、 Hutchinsonの法則があり、眼合併症がその時点でなくても注意して 経過を見ていく必要があります ophthalmology @doctorK1991
#8.
by ドクターK 甲状腺眼症とは • 甲状腺眼症はバセドウ病や橋本病に伴ってみられる眼窩 組織の自己免疫性炎症性疾患のこと • 診断基準 1. 自己免疫性甲状腺疾患あり 2. 眼症候あり 3. 画像診断にて眼球突出、外眼筋の腫大などを認める ※①+②または③→甲状腺眼症、②または③があるが、①がない場合→甲状腺眼症疑い ophthalmology @doctorK1991
#9.
by ドクターK 甲状腺眼症の症状 • • • • • 眼痛、眼周囲の痛み 流涙 眼瞼後退 結膜の充血、浮腫 眼球突出 ophthalmology • 視力低下 • 眼球運動障害、複視 • 視野欠損 • 視神経症 など @doctorK1991
#10.
by ドクターK 眼科併診のタイミング ー“至急“紹介すべき甲状腺眼症ー • 症状:急激な視力低下、色覚異常、急激な眼球突出 • 所見:角膜混濁、兎眼、視神経乳頭の浮腫 ophthalmology @doctorK1991
#11.
by ドクターK 眼科併診のタイミング ー紹介すべき甲状腺眼症①ー • 症状:眼の過剰な違和感(1週間以上の加療で改善しない) 眼の中または奥の痛み(1-2カ月持続or悪化する) 羞明 (1-2カ月持続or悪化する) 眼瞼の発赤、腫脹 (1-2カ月持続or悪化する) 眼の所見の変化に対する不安感 眼球突出 複視 ophthalmology @doctorK1991
#12.
by ドクターK 眼科併診のタイミング ー紹介すべき甲状腺眼症②ー • 所見:眼瞼後退 眼瞼または結膜の発赤、浮腫 眼球運動障害や明らかな斜視 複視を避けるための頭位の傾斜 • その他:片眼性 euthyroid(or hypothyroid) Grave’s disease ophthalmology @doctorK1991
#13.
by ドクターK (参考)Clinical Activity Score(CAS) 眼球や球後の痛み・圧迫感や違和感 眼球運動時(上方視、下方視、側方 視)の痛み 1-3カ月間に2㎜以上の眼球突出の進行 眼瞼の発赤 1-3カ月間に8度以上の眼球運動障害 眼瞼の腫脹 1-3カ月間に視力の低下 結膜の充血 結膜の浮腫 涙丘の腫脹 炎症の活動性評価で、CASが10点中4点以上、特に左の7項目で3点以 上あれば活動性眼症を示唆する ophthalmology @doctorK1991
#14.
by ドクターK 仮想症例① 52歳男性 主訴)右視力低下 現病歴) 2020年1月より糖尿病と診断されたが、その後は眼科通院していなかった。2022年4月に 右視力低下を認めたため、近医を受診したところ糖尿病網膜症の診断で精査加療のため 当院紹介となった。 既往歴)HbA1c14.0% 視力)右)手動弁、左)矯正で0.5 眼底所見)右)硝子体出血、左)軟性白斑、点状出血 ophthalmology @doctorK1991
#15.
by ドクターK 診断 眼底所見から、右眼は増殖糖尿病網膜症、左眼は増殖前糖尿病網膜症の診断 右眼は進行した糖尿病網膜症であるため、ガイドラインから1カ月 に1回の受診が推奨されます。また、HbA1cも14.0%と高値であるた め、今後更なる増悪の恐れもあり注意が必要です。 ophthalmology @doctorK1991
#16.
by ドクターK 仮想症例② 47歳女性 主訴)左眼瞼部に水疱、ピリピリする 現病歴) 1週間前より左眼瞼あたりにピリピリする痛みを感じた。昨日より同部位に水疱が生じ たため皮膚科を受診したところ、鼻部にも水疱を認めたため当科紹介となった。 所見)左眼瞼部および鼻尖部に水疱+ ophthalmology @doctorK1991
#17.
by ドクターK 診断 鼻尖部に水疱を認めることから、Hutchinsonの法則あり その後の眼科診察で左結膜充血+、左角膜樹枝状病変、その他異常なし 帯状疱疹角膜炎の診断 Hutchinsonの法則が当てはまる場合、帯状疱疹角膜炎を呈すること もあります。しかし、眼合併症は皮疹よりも遅れてくることもあり、 病変がなくても有事再診の旨は伝えておく必要があります。 ophthalmology @doctorK1991
#18.
by ドクターK 仮想症例③ 42歳女性 主訴)物が二重に見える 現病歴) 2005年1月にバセドウ病と診断され、内服で経過観察していた。2020年4月より両眼球突 出を認めたため、同月より眼科通院するようになった。1週間前から物が二重に見える ようになったので、当科再診となった。 既往歴)バセドウ病 視力)両眼とも矯正で1.0 所見)両眼球突出 その他明らかな異常なし ophthalmology @doctorK1991
#19.
by ドクターK 診断 両眼球突出、複視 至急ではないが、甲状腺眼症加療を検討する 必要に応じてステロイド投与などを行う 視機能に異常はなく、進行も緩徐だと考えます。しかし、眼球突出、複視の 症状があり、ガイドラインでは紹介すべき症例となります。甲状腺眼症専門 医療機関に紹介するようにしましょう。 ophthalmology @doctorK1991
#20.
by ドクターK 仮想症例④ 32歳女性 主訴)昨日からの右眼視力低下 現病歴) 2010年1月にバセドウ病と診断され、内服で経過観察していた。2020年4月より両眼球突 出を認めたため、同月より眼科通院するようになった。昨日より急に右が見えなくなっ たので、当科再診となった。 既往歴)バセドウ病 視力)右)手動弁、左)矯正で0.4 所見)両眼球突出、右視神経乳頭浮腫 その他明らかな異常なし ophthalmology @doctorK1991
#21.
by ドクターK 診断 急激な視力低下・視神経乳頭浮腫を認める 至急で甲状腺眼症治療可能な眼科へ紹介する 重症であればステロイド、放射線治療など検討される 特に急激な視力低下、色覚異常、急激な眼球突出などの症状には注意が必要 です。視神経症になっていることもあり、視神経が萎縮してからでは症状が 改善しないことも多いので、上記症状があれば至急で専門機関に紹介するよ うにしましょう。 ophthalmology @doctorK1991
#22.
by ドクターK TAKE HOME MESSAGES • 糖尿病は病期に応じて1カ月~1年と受診間隔を指導 しよう • 帯状疱疹が鼻尖部にできたら角膜炎に要注意 • 複視やドライアイを訴えたら甲状腺眼症が出ている かも ophthalmology @doctorK1991
#23.
by ドクターK 参考文献 • 日本糖尿病眼学会診療ガイドライン委員会.糖尿病網 膜症診療ガイドライン(第1版).2020 • 丸尾敏夫ら.眼科学第2版.文光堂.2011 • 日本甲状腺学会・日本内分泌学会.甲状腺眼症診療の 手引き Digest版 ophthalmology @doctorK1991