#4.
主な内容
#5.
1.診断 • まずは、疑ってください! • 感染症との鑑別は忘れずに! • 診断がつきづらいケースは多いの で、迷ったら専門医へ。
#6.
潰瘍性大腸炎の診断フローチャート 記録に残しといて ください ・まずは、疑ってください (1か月以上続く頻回の下痢、 腹痛、血便) ・感染性腸炎の除外は忘れない でください! .診断がつかないケース(結構多 い)は専門医へ! ・内視鏡 ・生検 ・便培養 は忘れないで!
#7.
それ、もしかして 潰瘍性大腸炎? 診断の第一歩は疑うこと から始まる! *ただし、血便に関しては、ご本人が言わない ケースも多い。
#8.
その、下痢・腹痛は潰瘍性大腸炎かも。 まずは、疑ってみてください。 ・頻繁に排便のためにトイレに行く ・何度もガスが出る ・下痢がつづく ・粘血便 ・腹痛が続く ・繰り返す血便 ・若年者(20歳前後) (現在は高齢者も多く、平成24年度の潰瘍性 大腸炎医療受給者数で60歳以上の占める 割合は26.7%) 感染性腸炎かな?IBS(過敏性腸症候群)かな?と 思っても、症状が続くようなら、一度は内視鏡で確認 をしてください。
#9.
診断基準 ・臨床症状 ・内視鏡所見 ・生検の結果で診断
#10.
潰瘍性大腸炎を 疑ったら、 この3つは忘れ ずに!
#11.
内視鏡担当の先生に 確認していただきたい事 • 見る範囲 ・炎症の範囲 ・肛門縁や虫垂開口部も観察をお願いします。 (発赤やびらんの有無) • 生検をする場所 炎症部分だけでなく、正常にみえる粘膜からも何か所か生検 お願いします また、初回は、すくなくとも直腸の粘膜の生検をお願いします。 • 便中培養と生検培養もお願いします(感染性腸炎との鑑別のため) ★粘膜の状態が悪い(出血や潰瘍の程度が強い)場合は、 全大腸の観察を行わなくても大丈夫です。生検は行ってください。 (詳細は、参考スライド参照ください)
#12.
内視鏡の鑑別で注意していただきたい事 潰瘍性大腸炎の内視鏡像 一目でわかるIBD(難治性炎症性腸 管障害に関する調査研究(鈴木班)) より抜粋
#13.
内視鏡所見だけでは区別がつかないケースも 多い(特に、カンピロバクターやサルモネラ) 大川 清孝ら:カンピロバクター腸炎とサルモネラ腸炎 の臨床像と内視鏡像の検討 :Vol. 60(4), Apr. 2018; 消化器内視鏡学会誌より抜粋
#14.
便培養は 忘れずに!
#15.
悩ましいケース は専門医に紹介 を。
#16.
ところで、 専門医はどこに いるのか? 1.CCFJのサイトから探す http://ccfj.jp/doctor_list/ https://jsibd.jp/officer.html
#17.
2.治療 • 治療には、「寛解導入」と「寛解 維持」があります。 • 病期と重症度に応じて、治療のア ルゴリズムがあります • 基本は5ASA(日本では「ごあ さ」と呼ばれています。) • ステロイドを使わざるを得ない場 合は、がっつりと!(30㎎、ある いは40㎎)
#18.
治療のアルゴリズム(基本は5ASA) 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班) 患者さん向けパンフレットより抜粋 重症度と病期(活動期・寛解期)で決まる この辺りまで解説 します ・治療の基本は5ASA製剤⇒悪くなったら ステロイド。 ・感染症が否定されるまで、ステロイドの 使用は避けてください。(重症度が高い場 合は、可能なら専門医へ。) ・5ASA不耐にはご注意を!
#19.
①病期と治療 1.寛解導入と寛解維持 潰瘍性大腸炎は良くなったり(寛解期)悪くなったり(活動期) (まとめて、再燃寛解と呼びます)を繰り返す病気です。 • 寛解導入:活動期の炎症を抑え、寛解期に持ち込む • 寛解維持:炎症が落ち着いた状態(寛解期)を維持する治療
#20.
2-1.病型(罹患範囲による) 5) 厚生労働省. 2012年度臨床調査個 人票電子化データ集計資料 3) 平井郁仁ほか. 難治性炎症性腸管障害に関する 調査研究(鈴木班) 平成30年度総括・分担研究 報告書. 2019; p50-56
#21.
2-2.病型(臨床経過による) 一目でわかるIBD 炎症性腸疾患を診療されている 先生方へ より抜粋 難治性炎症性腸肝障害に関する研究班 鈴木班より
#22.
②重症度の基準(1) (厚労省班会議による)
#23.
重症度の基準(2)(partial Mayo score) Mayo scoreから内視鏡所見を 除いたもの。 0~1点:寛解 2~4点:軽症 5~7点:中等症 8点以上:重症
#24.
治療!寛解導入編
#25.
治療フローチャート (S状結腸を超えない場合・超える場合)
#26.
5ASA製剤とは? 腸管粘膜の傷に対する「塗り薬」のイメージ • 日本では、「ごあさ」と呼ば れています。 • 病態に合わせて、いくつかの 剤型があります。 • とにかく、毎日しっかり 飲む!ことが大事です。 • 副作用の少ないお薬ですが、 5ASA不耐にはご注意を。 毎日しっかり飲めた群 は、2年後9割弱が緩解 維持。でも飲めなかっ た群は6割程度が再燃。
#27.
潰瘍性大腸炎で使う5ASA製剤 (寛解導入) S状結腸より奥にも病変がある (経口製剤) • ペンタサ・ペンタサ顆粒 • アサコール • リアルダ • サラゾピリン S状結腸より下、直腸のみの病変 (局所製剤) • ペンタサ坐剤 • サラゾピリン坐剤 • ☆重症度によってはステロイ ドのフォーム剤(レクタブ ル)
#28.
注意! 5ASA不耐 (5ASAアレルギーも 含めて広義の不耐) • 5ASA製剤にも、稀ですが副作用が見られます。 • 下痢の悪化、発熱、膵炎、間質性肺炎・腎炎 例)5ASAを開始して、効果があっ (症状が改善した)が、1週間後くらいに急に 調子が悪くなり、下血や、発熱が見られた。 ⇒★いったん効いたのに、また、悪くなったのがポ イント! ⇒5ASAを中止。 5ASA不耐であれば、2、3日で劇的に改善することが 多いです。
#29.
ステロイドを 使うならば がっつりと! • 成人であれば30㎎から40㎎(現在 covid19流行下でもあり、外来では30 ㎎が無難かも・・・) • ステロイド開始時に不十分な量から始め たケースでは、ステロイドを長期で使わ ざるを得なくなることが多いです・・・ (1) (1)Matsuoka K et al: J Crohns Colitis. 2021 Mar 5;15(3):358-366.
#30.
免疫抑制剤は、専門医に任せてほしい。 副作用の多い薬です。使用前にはNUDT15の測定が絶対に必要で す!! 一目でわかるIBD(難 治性炎症性腸管障害に 関する調査研究(鈴木 班))より抜粋
#31.
寛解導入の時、結局、どこで専門医に紹介すべき か? • 5ASA製剤による治療を1週間程度行っても、症状の改善が見られな い時。 • 排便回数が1日5回を超え、明らかな血便が出ているとき(重症度が高 い時) • また、悩んだときは、専門医へご紹介ください!(*´ω`*)
#32.
ところで、専門医はどこにいるのか? (再掲) http://ccfj.jp/doctor_list/ 上記のサイト(CCFJ 日本炎症性腸疾患協会)に炎症性腸疾患の診療を行って いる施設のリストがあります。 少し古くなっていて、すでにその施設におられない先生もみられますし、名 前が載ってない施設もありますが、おおむね、大丈夫です。 JSIBDというIBDの学会の役員になっておられる先生方のご施設という手もあ ります。 https://jsibd.jp/officer.html