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DISCUSSION 質疑・応答 & ディスカッション これまでの歩み 1. なぜ始めたのか? — 楠本先生が在宅PD に踏み出した動機 2. どう広げたのか? — 有床クリニック(今村先生)との連携が生まれた経緯 3. どう変わったか? — 在宅医(進谷)との連携により広がる可能性
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CLOSING 私たちの思い 在宅PDは、特別なことではありません。 地域の中で、それぞれの役割を持った医療者がつながれば、 患者さんの選択肢は確実に広がります。 今日お伝えしたのは、北九州のひとつのかたちです。 皆さんの地域には、皆さんの地域のかたちがあるはずです。 3人の対話を通じて、 「自分たちにもできるかも」 感じていただけますと幸いです。 を
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次の一歩へ まずは、身近な腎臓内科医に 「在宅 PD に興味がある」と一言伝えてみてください。 その一言が、地域の連携の始まりになります。 見学のご希望があれば、お気軽にご連絡ください。 お問い合わせ 楠本拓生:楠本内科医院 kusumoto.takuo@gmail.com 今村 克郎:今村クリニック imamuraclinic2022@gmail.com 進谷 憲亮:ファミリーヘルスクリニック北九州 fh.clinic.kk@gmail.com
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Q & A いただいた質問に回答します 実際に地域で在宅PDの連携を始めようとすると、「誰がどこまで責任を持つのか」が曖昧になりやすいと思いますが、北九州 Q. ではその役割分担をどのように整理されていますか。特に、状態変化やトラブルが起きたときの一次対応や入院判断など。ど のように工夫しておられますでしょうか。 進谷先生 ありがとうございます。ご指摘の通り、地域で在宅PD連携を始める際には、「誰がどこまで責任を持つのか」を曖昧にしないことが極 めて重要であると考えています。ここが不明確なままだと、患者さん・ご家族様だけでなく、訪問看護師様をはじめとした在宅チーム全体に不要な 不安や心労を生じさせてしまいます。 在宅PDでは、実質的に主治医2院制のような体制になるため、役割分担を事前に整理しておくことが特に重要と考えています。まだ北九州でも連 携を始めたばかりであり、現時点では患者さんごとに丁寧な擦り合わせが必要な段階ではありますが、楠本内科医院様、今村クリニック様との連携 においては、基本的には状態変化やトラブルが起きた際の第一連絡先、一次対応、入院の要否を含めた初期判断は在宅主治医が担う形を意識してい ます。 一方で、PD関連の専門的判断や手技・運用面の判断が必要な場合には、PD管理に習熟した導入施設・透析施設に速やかに相談するという役割分 担にしています。すなわち、在宅医は日常診療の中で異常の早期察知と初期対応を担い、導入施設・透析施設が後方支援と専門的判断を担う、とい う整理です。入院判断についても、まずは在宅主治医が全身状態や生活状況を踏まえて初期判断を行い、PD関連の専門的観点が必要な場合には連 携先と相談しながら決定する形が現実的であると感じています。北九州では病診-診診で連携を取りやすい様にMCSやDrJOYなどのICT連携ツールを 活用しています。 また、この体制を機能させるためには、導入時から患者さん・ご家族様・訪問看護師様など在宅チームの間で、「どのような変化を認めたら」 「誰に」「どのタイミングで連絡するか」を具体的に共有しておくことが非常に重要です。夜間・休日も含めた連絡体制や相談先を見える形にして おくことで、現場の迷いはかなり減ると考えています。北九州では、まだ標準化された完成形がある段階ではありませんが、少なくとも現時点では、
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Q & A いただいた質問に回答します Q. PD導入の話を患者さんにして、見送られたケースはありましたか?どのような理由がありましたか?デメリットという側面の 話になると思います。 進谷先生 ありがとうございます。当院かかりつけ患者さんの中で、過去1年間にPD導入を具体的に検討した方はまだ2人と多くはありません。将 来的に検討が必要になる可能性がある待機的な患者さんは複数おられますが、現時点で実際に導入検討まで進んだ症例は限られています。 このお二方については、HD、PD、CKMのそれぞれについて、メリット・デメリット、生活の変化、制度面、支援体制まで含めて、楠本内科医院 の皆様にもご一緒いただきながら繰り返し説明を行いました。その結果、お二方ともPDを選択されました。したがって、現時点では、当院で「PD 導入の説明をしたうえで、最終的にPDを見送った」という方はまだ経験していません。 ただし、腎代替療法の選択は一度の説明で決まるものではなく、患者さん・ご家族様がご自身の生活に引きつけて具体的に考えられるよう、繰り 返し対話していくことが重要であると感じています。その過程で実際に挙がる懸念としては、腹部にカテーテルが留置され体表から出ている状態で 生活することへの不安、入浴や衣服、体動、感染予防など日常生活上の注意点や制限、ご家族様の役割負担、通所サービスや外出との両立、旅行時 の対応、生活の自由度がどう変化するかといった点が中心でした。 このように、PDを見送る理由があるとすれば、それは腹膜機能や全身状態といった医学的理由だけではなく、介護力、住環境、本人の価値観、 生活の自由度をどこまで守りたいかといった、生活全体に関わる要素が非常に大きいと考えています。言い換えると、PDのデメリットは単に治療 手技の問題ではなく、生活全体の再設計が必要になる点にあると感じています。 一方で、在宅医療をすでに受けている患者さんは、もともと頻回通院が困難であったり、訪問看護などの支援を利用していて在宅療養のイメージ を持ちやすかったりするため、PDと相性が良い場合があります。特に、移動そのものが大きな負担となる患者さんにとっては、通院負担の軽減と いう意味で、HDよりもPDが現実的な選択肢になりうると感じています。ただし、在宅医療を受けているからといってすべての患者さんに
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Q & A いただいた質問に回答します Q. 訪問診療に携わっているものです。在宅でPDを行っている方で、夜間休日などに患者さんからコールを受ける代表的な理由 (トラブル)などはありますか? 進谷先生 ありがとうございます。在宅でPDを行っている患者さんに関して、自己学習の限りでは、PDそのものに関連するトラブルとしてまして は、排液混濁、接続トラブル、出口部異常、注液・排液不良、機械アラームへの対応困難などが挙げられると考えています。 ただ、当院の連携先である楠本内科医院様、今村クリニック様においては、こうしたPD関連トラブルに対して、対処方法に関するマニュアルの 整備や、患者さん・ご家族様・訪問看護師様への事前指導が非常に丁寧になされています。そのため、実際には、在宅医が夜間・休日にPDそのも ののトラブル対応を直接求められる場面はほとんどない印象です。 むしろ在宅医として意識するのは、発熱、腹痛、嘔気、全身倦怠感、食思不振といった、在宅医療では一般的に遭遇する症候や状態変化の中に、 PD関連腹膜炎をはじめとしたPD関連合併症が紛れていないかを見逃さないことであると考えています。したがって、在宅医が担うべきポイントは、 PD機器や手技そのものの細かなトラブルシューティングというより、日常診療の中で患者さんの変化を診たときに、「これは単なる発熱や腹痛で はなく、PD関連合併症ではないか」と想起できることにあると思っています。 その意味で、在宅医に求められるのは、PDのすべてを自力で管理することではなく、緊急性のある所見や、専門施設へ速やかに相談すべき徴候 を押さえておくことであると感じています。また、夜間・休日のトラブルを減らすためにも、導入時から患者さん・ご家族様・訪問看護師様の間で、 何を認めたら誰に連絡するのかをあらかじめ共有しておくことが重要です。こうした準備が十分になされていることで、在宅医療の現場でも、より 安全にPDを支えることが可能になると感じています。
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APPENDIX SECTION 1 北九州の連携モデル 楠本 拓生 先生 今村 克郎 先生 SECTION 2 症例紹介と課題認識
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SECTION 1 北九州の連携モデル 楠本 拓生 先生 楠本内科医院 腎臓内科・透析 在宅腹膜透析を地域で推進する透析専門医の立場から、北九州における連携 モデルの全体像と、在宅 PD に踏み出した背景についてお話します。 ● 北九州連携モデルの全体像 ● 在宅腹膜透析の背景 ● 地域連携の仕組みと実践 ● 透析専門医の視点から見た在宅 PD 推進
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SECTION 2 症例紹介と課題認識 今村 克郎 今村クリニック 先生 腎代替療法・有床クリニック 有床クリニックの院長として、在宅 PD 症例の実際と、現場で感じている課 題、有床クリニックならではの役割についてお話します。 ● 在宅PD 症例の実際 ● 有床クリニックの役割 ● 現場で感じる課題
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