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認知症の余命判断と影響因子
#1. 認知症の生命予後判断 ComFaMかしま病医院
#2. ■認知症の余命判断は困難です 認知症は決して年のせいではなく、多くは発症から数年から10年程度の経過で徐々に生活機能が低下し、最終的に死に至る疾患との認識が大切ですが、認知症が予後不良な病態であるとの認識は、一般人のみならず、医療者間でも低いことが判ってます
長期の生命予後に関する観察研究でも、認知症の診断から14年間生存した患者は、アルツハイマー型認知症(AD)で2.4%、血管性認知症(VD)で1.7%とあります
医療者が「どの程度進行した認知症なのか」を判断し、家族と情報共有することが肝要であると思われます
#3. ■認知症の余命に影響する因子とは? *発症年齢
認知症の多くは平均年齢が83.8歳と高齢であり、診断からの生命予後の中央値は3.3年と非常に短期間です 65歳時に診断された群の余命は8.3年、90歳時に診断された群は3.4年でした いずれもAD患者のみを対象とした観察研究ですが、診断時の年齢によって余命期間は変わります ただし同年齢の非認知症者と生存期間を比較すると、90歳では39%の短縮であるのに対し、65歳では67%もの短縮を認める点を理解しておく必要があります
*性別
男性で生命予後がより短いとするデータが多く、臨床現場での感覚とも合致します
*FAST(Functional Assessment Staging)
認知症の進行とは、生活機能低下の進行であることは明確です 物忘れから始まり、手段的ADLが障害され、基本的ADL(着脱衣/入浴/排泄など)が障害されて行きます 病期別の良質な疫学データは乏しいものの、高度認知症と判断された後の余命は1.4~2.4年です
認知症の終末期判断とホスピス基準
#4. ■認知症の終末期判断について 認知症が更に進行すると、喋らなくなり、歩けなくなり、表情が失われ、食べられなくなっていきます
何をもって終末期と見なすかは臓器不全患者と比べてより不鮮明です
米国ホスピス適応基準は判断の一助となると思われます
過去1年間の誤嚥性肺炎や腎盂腎炎の発症は予後規定因子として抽出すべき病態であると考えられます
AD患者の半数以上が呼吸器疾患によって死亡しています 高度認知症患者に肺炎や発熱が生じると、その約半数は6か月以内に死亡したというデータもあります
患者の生命予後が6か月以下であることと終末期に起き得る合併症について家族が理解している場合、死亡前の3か月間に侵襲性のある処置を受ける割合が著減することが示されています
#5. ■FAST(Functional Assessment Staging)
#7. Copyright © 2010 American Medical Association. All rights reserved. From: Prediction of 6-Month Survival of Nursing Home Residents With Advanced Dementia Using ADEPT vs Hospice Eligibility Guidelines JAMA. 2010;304(17):1929-1935. doi:10.1001/jama.2010.1572
高齢者の入院患者死亡率と心肺蘇生
#11. 75歳以上の入院患者死亡率
Clinical Frailty Scale (CFS) CFS 1-4: 2% CFS 5-6: 5% CFS 7-8: 19% 「虚弱」と院内死亡率の関係
#12. 院内心肺停止後に心肺蘇生を受けた65歳以上の患者の死亡率 83.7% 54.4% 66.3% 78.4% 84.0% 院内心停止患者の生存退院率 CFS > 4で0%!
参考文献と患者へのメッセージ
#13. ■参考文献 Acta Neurol Scand. 1995[PMID:7793228]
BMJ. 2008[PMID:18187696]
J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2009[PMID:18977814]
Int J Geriatr Psychiatry. 2013[PMID:23526458]
J Alzheimers Dis. 2016[PMID:27104894]
N Engl J Med. 2001[PMID:11297701]
Arch Neurol. 2002[PMID:12433264]
Psychopharmacol Bull. 1988[PMID:3249767]
Int Psychogeriatr. 2012[PMID:22325331]
J. S. Ross, et al. Hospice Criteria Card. 2013.
Am J Hosp Palliat Care. 1999[PMID:10085797]
JAMA. 2010[PMID:21045099]
Eur J Neurol. 2009[PMID:19170740]
N Engl J Med. 2009[PMID:19828530]
#14. 私たちは さんがいつまでも元気で過ごせることを願っていますしかし、そのことが思ったよりも長く続かないかもしれないことを心配していますだから、理解して頂きたいことがあります