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健診心電図の落とし穴

投稿者プロフィール
Dainty1964

社団医療法人養生会かしま病院

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33

投稿した先生からのメッセージ

Red Flagをおさえましょう

基本画像検査は基本不要です

概要

健診の心電図で遭遇する、「緊急性はないど、確認しておきたいこと」のいくつか

投稿された先生へ質問や勉強になったポイントをコメントしてみましょう!

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テキスト全文

健診心電図異常の精査戦略と背景

#1.

健診で遭遇する心電図異常に対する精査戦略 心エコー・心臓MRIの適応と実践

#2.

背景 健診での心電図異常は、比較的頻度が高い 多くは良性だが、一部は突然死リスクを伴う 過剰精査と見逃しのバランスが重要である 対象となる心電図異常 心室内伝導障害(RBBB, LBBB, IVCD) J波症候群(Brugada型心電図を含む) 早期再分極 基本戦略 異常のタイプ分類 Red Flagの評価 精査のCost Effectiveness評価

心室内伝導障害の評価と検査方法

#3.

Red Flag 症候性 原因不明のめまい・失神 動悸・息切れ 突然死の家族歴 新規所見 高齢者

#4.

① 心室内伝導障害 CLBBB = Diseased Heart CRBBB = 多くは良性 IVCD = 非特異的 形態検査の意義 心エコー:左室機能・壁運動・弁膜症 心臓MRI:上記 + 心筋線維化評価 実践フロー 心電図で伝導障害 心エコー 心臓MRI(造影が好ましいが、単純でも評価可能) 異常 症状評価

J波症候群のリスク因子と検査意義

#5.

② J波症候群 Brugada型心電図波形も含む 下壁・側壁にJ波 アジア人若年男性に多い 一部で心室細動リスクあり J波のリスク因子 原因不明のめまい・失神 突然死の家族歴 水平型ST上昇 夜間増強 形態検査の意義 心エコー: 器質的疾患除外目的 (ガイドライン上必須ではない) 心臓MRI: 異常例のみ追加

#6.

Brugada型心電図 1992年にブルガダらによって報告された、12誘導心電図の胸部V1-V3誘導でcoved型(Type 1)もしくはsaddle back型(Type 2)、それ以外(Type 3)のST上昇という特徴的な心電図所見を呈し、心室細動による突然死を来しうる疾患群 日本人をはじめとするアジア人に比較的多く認められ、成人男性に多く認められる

Brugada型心電図と症候群の診断基準

#7.

Coved型(診断的) Saddleback型 +ST終末部>1 mm Type 1または2に似る ST上昇が<1 mm

#8.

Brugada型心電図とBrugada症候群の違い 現在の診断基準では、Brugada症候群と診断できるのはType 1だけ Type 2、3所見のみでは診断できない 「失神歴」、「心停止歴」、「突然死の家族歴」などのRed Flagがある場合 高位肋間(第2・3肋間)での追加心電図記録 ナトリウムチャネル遮断薬負荷試験などでType 1への変化を確認することがある

早期再分極の特徴と注意点

#9.

③ 早期再分極 若年・アスリートに多い V2–V5または下壁誘導のST上昇 多くは良性 注意すべき早期再分極 水平型ST上昇(f-QRS含む) 下壁誘導優位 突然死家族歴 失神 形態検査の意義 原則不要 非典型例(疑い)は心エコー評価

#10.

早期再分極(Early Repolarization: ER) 心臓の筋肉が電気的にリセットされる過程(再分極)が通常よりも早く始まることで生じる、特定の心電図波形変化の定義 2015年の国際コンセンサスガイドラインに基づき、12誘導心電図において以下の条件をすべて満たすもの J点の上昇:QRS波の終末部(J点)が、基線(等電位線)から0.1 mV(1 mm)以上上昇している J波の形態:QRS波の終末部にノッチ(切れ込み)またはスラー(なだらかな傾斜)が存在する (V1-3を除く)隣接する2つ以上の誘導で認められること

早期再分極パターンと症候群の違い

#11.

≧0.1mV ≧0.1mV

#12.

「早期再分極パターン」と「症候群」の違い 健康診断などで指摘されるものの多くは、症状を伴わない単純な「早期再分極パターン(心電図上の形だけのもの)」 一方で、下壁・側壁誘導にこの波形があり、なおかつ「原因不明の失神」や「致死性不整脈の既往」があるなど、いわゆるRed Flagを伴う場合は、早期再分極症候群(ERS / J波症候群)という治療が必要な疾患として区別される

Take Home Messageと重要ポイント

#13.

Take Home Message LBBBは必ず評価 早期再分極/ J波は症候性(Red Flag)を重視し、過剰精査を避ける MRIは目的を持って使う

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