#4.
薬疹で見られる皮疹 Hashizume H, et al. J Dermatol. 2020;47:169.
#5.
薬疹で見られる皮疹 重篤副作用疾患別対応マニュアル 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1a21.pdf 重症薬疹(スティーブンス・ジョンソン症候群)の
皮疹としての浮腫性紅斑・水疱・びらんと口唇の粘膜疹
#6.
薬疹で見られる皮疹は様々 播種状丘疹紅斑型、多形紅斑型、SJS/TEN型
固定薬疹型
紫斑型
膿疱型
ざ瘡型
乾癬型
扁平苔癬型
DIHS/DRESS型
急性汎発性膿疱性発疹症型
など
播種状丘疹紅斑型? 多形紅斑? Hashizume H, et al. J Dermatol. 2020;47:169. あたらしい皮膚科学 第3版、中山書店、2018
#7.
薬疹 Cutaneous adverse drug reaction 薬剤の副作用のうち皮膚・粘膜に出現する症状の総称
ほぼあらゆる皮膚病変の像を取りうる
主にIV型アレルギー
即時型(I型アレルギー)はアナフィラキシー疑いVital signsを
非アレルギー性の場合は、原因薬に特徴的な皮膚所見
様々な重症度があり、重症例は予後不良 あたらしい皮膚科学 第3版、中山書店、2018
#8.
大事な問診、身体所見 薬剤歴
通常は、
薬疹は薬剤開始から
1~2週間後に発症
より早期の場合は、
他の鑑別を上位に Stern RS, et al. N Engl J Med. 2012;366:2492. 薬剤歴の図示の例
#9.
症例1 50代男性 健康診断で高尿酸血症を指摘された。
3週間前から近医で処方されたアロプリノールの内服を開始した。
3日前から発熱、倦怠感に加えて全身に皮疹が出現した。
既往歴:なし
定期内服薬:市販薬を含めてなし アロプリノールによる
薬疹!
#10.
大事な問診、身体所見 薬剤歴
発熱
皮疹の性状
Target?, Atypical Target?
びらん、水疱
紫斑
粘膜疹
眼
口腔内
陰部
#11.
大事な問診、身体所見 薬剤歴
発熱
皮疹の性状
Target?, Atypical Target?
びらん、水疱
紫斑
粘膜疹
眼
口腔内
陰部
重症薬疹の徴候
(SJS/TEN)
(DIHS/DRESS)
#12.
症例2 50代男性 健康診断で高尿酸血症と萎縮性胃炎を指摘された。
3週間前から近医で処方されたアロプリノールの内服、1週間前からピロリ菌除菌(3剤併用)を開始した。
3日前から発熱、倦怠感に加えて全身に皮疹が出現した。
既往歴:なし
定期内服薬:市販薬を含めてなし 尿酸?ピロリ菌?の治療? 薬疹!?
#13.
症例3 50代男性 健康診断で高尿酸血症と萎縮性胃炎を指摘された。
3週間前から近医で処方されたアロプリノールの内服、1週間前からピロリ菌除菌(3剤併用)を開始、痛風発作と思われる関節痛に対してロキソプロフェンも内服開始した。
3日前から発熱、倦怠感に加えて全身に皮疹が出現した。
既往歴:なし
定期内服薬:市販薬を含めてなし NSAIDsも候補?? 薬疹!?
#14.
症例4 50代男性 健康診断で高尿酸血症と萎縮性胃炎を指摘された。
3週間前から近医で処方されたアロプリノールの内服、1週間前からピロリ菌除菌(3剤併用)を開始した。
3日前から発熱、倦怠感に加えて全身に皮疹が出現した。
既往歴:高血圧、糖尿病、腰痛
定期内服薬:アムロジピン、
メトホルミン、ロキソプロフェン 薬疹? もしかして定期内服薬??
#15.
症例5 50代男性 健康診断で高尿酸血症と萎縮性胃炎を指摘された。
3週間前から近医で処方されたアロプリノールの内服とピロリ菌除菌(3剤併用)を開始した。
1週間前から感冒症状、3日前から発熱、倦怠感に加えて全身に皮疹が出現した。同居の孫(幼稚園児)も風邪をひいている。
既往歴:高血圧、糖尿病、腰痛
定期内服薬:アムロジピン、
メトホルミン、ロキソプロフェン そもそも薬疹??
#16.
薬疹の原因薬は? 処方薬
最近開始したものは特に大事
定期、長期の薬剤も
頓服
市販薬、サプリ
造影剤
特殊な薬剤による薬疹
抗がん剤
免疫チェックポイント阻害薬
DPP-IV阻害薬 など
#17.
本当に薬疹? 鑑別疾患
ウイルス感染症
麻疹、風疹
伝染性紅斑
伝染性単核球症
HIV
ヘルペスウイルス感染
Gianotti症候群
マイコプラズマ感染症
SSSS
梅毒
自己免疫性水疱症
膠原病
GVHD
腫瘍(リンパ腫など)
川崎病
など
Antaa Media (https://med.antaa.jp/Erythema_multiforme)
あたらしい皮膚科学 第3版、中山書店、2018
Stern RS, et al. N Engl J Med. 2012;366:2492.
#18.
薬疹のキーポイント:頻度の高い原因薬と発疹型
レファレンスを1つ持っておくと良いでしょう
あたらしい皮膚科学 第3版
Uptodate
など
あたらしい皮膚科学 第3版、中山書店、2018(無料オンライン版(図表なし):https://shimizuderm.com/textbook03/)
#19.
薬疹のキーポイント:皮膚生検 SJS/TENなどの重症型
表皮全層の壊死
薬疹
好酸球などの炎症細胞浸潤がウイルス感染よりも多い
皮膚生検は多くの重要な情報をもたらしてくれるけれど・・・
必ずしも診断に必須ではなく、鑑別に寄与しないことも多い Antaa Media (https://med.antaa.jp/Erythema_multiforme)
Hashimoto H, et al. J Dermatol. 2019;46:1042.
#20.
薬疹のキーポイント:原因薬の同定方法 リンパ球幼若化試験(DLST)→偽陽性、偽陰性の判断が難しい→時期によって違う陽性率→解釈難しいが侵襲性は低い
薬剤パッチテスト→陽性率は高くない→準備が大変
内服チャレンジ→重症型では危険
#21.
薬疹のキーポイント:薬疹の治療 重症型(SJS/TEN)
集学的治療(眼科、泌尿器科、救急科)
重症型以外 重症多形滲出性紅斑 スティーヴンス・ジョンソン症候群・中毒性表皮壊死症 診療ガイドライン
日皮会誌:126(9),1637-1685,2016
#22.
薬疹のキーポイント:薬疹の治療 重症型(SJS/TEN)
集学的治療(眼科、泌尿器科、救急科)
重症型以外
原因薬(を決めるのが難しいのだが・・・)の中止が最優先
ステロイドの内服、外用など
再発を可能な限り防止する
#23.
薬疹のキーポイント:患者指導、救済制度 ジェネリック薬
類似薬
市販薬(多数の成分が混在)
→患者指導、アレルギーカード
ドクターショッピングを防ぐ
PMDAの救済制度 https://www.pmda.go.jp/kenkouhigai_camp/
#24.
まとめ 薬疹は薬を処方する限り出会うことのある症状、疾患
確定診断、原因薬の同定は簡単ではない
薬歴は大事、丁寧な問診を
薬疹を疑い、鑑別疾患を想起する
重症度を判断する
可能性のある薬剤は
「中止」
「他系統の薬剤」に変更
主治医、皮膚科、患者が連携して継続/中止を判断出来るのが理想